サナダ虫 ~解体中~

Go on and fuck yourself

「マリアビートル」【小説】

2013年11月24日 | 批評 「読」 
「マリアビートル」(著:伊坂幸太郎)を読んだ。


新幹線とトランクと息子と不運と悪意の殺し屋小説。(何)

オマケ短編「ついていないから笑う」も収録。


感想。

①トーマスに“君”付け・・。

②木村の判子が・・。

③王子、さっさと死ね!


グラスホッパー」の続編とのことで、そちらを再読してから読む。(殆ど覚えてなかった笑)

前作での生き残りが殆ど出て来て、前作の比ではないくらいに殺し屋がいっぱい!

そして、狭い新幹線の中で接触していくので、死体も増える増える!

檸檬VS七尾の肉弾戦辺りから、俄然面白くなってくる。後半はテンポも良くて、朝方までイッキ読み!

★★★★★


本作では、蜜柑と檸檬の殺し屋コンビがお気に入り。(何でこんな名前にしたのか)

2人の最期は呆気なさ過ぎて残念だったが、信頼関係で楽しませてくれた。
見事に復活してくれるも・・、惜しいなぁ~。スピンオフとか書いてほしい。

それにしても、ツキのないヘタレ殺し屋・七尾くん。身体張り過ぎ、殺し過ぎ。
最終的に生き残れた訳だし、何だかんだで鈴木先生並に運がいいと思うぞ。

「図南の翼」【小説】

2013年11月10日 | 批評 「読」 
「図南の翼」(著:小野不由美)を読んだ。

十二国記シリーズ第6弾。


国を統べるのは、あたししかいない!


感想。

①27年は流石に長いな・・。

②これまた懐かしい顔が。

③生まれたばかりは無理だろ。(逆に、12まで育つの待っててくれたんじゃね)


景王(陽子)即位から約90年前の恭国。

風の万里 黎明の空」でもチラッと出て来た供王(珠晶)が即位するまでの物語。

カバー表紙からも伝わる通り、小生意気な12歳のクソガキだけど、魅力いっぱい!

自分の非はきちんと認めるし、何より本当に民(国)のことを憂えているのが素晴らしい。

最初は大人たちに子供(お荷物)扱いされていたというのに、いつの間にか周りを惹き込み、

“王気”とは、麒麟だけではなく、犬狼真君や卓朗君、果ては一般人にまでも伝わるものなのだと実感する。

個人的に、延王(尚隆)以上の逸材かも・・。この国も長寿国になりそうだ。

★★★★★ (シリーズの中で一番楽しかった!)


奏国には王が5人もいたなんて・・!

そりゃ600年以上も続く訳だ。

血縁関係は無きに等しい十二国の中では、珍しい繋がり。

「丕諸の鳥」【小説】

2013年11月03日 | 批評 「読」 
「丕諸の鳥」(著:小野不由美)を読んだ。

十二国記シリーズ第5弾。


「丕諸の鳥」 「落照の獄」 「青常の蘭」 「風信」

この4作品を収録した連作短編集。


感想。

①狩獺、クズ過ぎる・・。(「落照の獄」)

②雁国だったのか。(「青常の蘭」)

③王や麒麟が全然出てこない!


12年振りのオリジナル短編集が、「風の万里 黎明の空」と「図南の翼」の間に乱入!

全て、官吏や民目線の話なので、小休止といった所か。

確かに民あっての国ではあるけれど、物語としては、やはり物足りなく感じてしまった。

★★★☆☆