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The TAKE

2012-02-17 | 英国部屋


フレディは4年間の刑期を終えて出所した。
刑務所で出会ったオジーは刑務所の中からロンドンの裏の社会を牛耳っている。
フレディは出所した日、迎えに来たいとこのジミーを誘い一儲けしたいとたくらむ。
フレディの妻ジャッキーの妹のマギーは恋人であるジミーがフレディと組み裏の世界に
足を踏み入れていくことを良く思ってはいない。
オジーが収監されている間に台頭してきたシディーと組みセキュリティ会社へ
押し入るフレディとジミー。
ジミーの機転により大金を物に出来たが、フレディによって仲間を殺されていたシディーは
この襲撃の後にフレディを消す計画を持っていた。
既に察知していたフレディはシディーの手下の前でシディーを殺害。
ジミーはオジーの元を訪れ自分とフレディの後ろ盾になるように要求し、フレディと組み
裏の世界の顔にのし上がっていく。
賢く冷静なジミーに比べ、激情型のフレディは見境無く事を起こすため、
次第にオジーの信頼も薄らいでいき、いつしかジミーが全てを取り仕切っていた。
不満なフレディは同様にオジーに不満を抱くオジーの妹パトリシアと組み、
オジーを暗殺しようとするが、一命を取り留めたオジーの命を受けた
ジミーによってパトリシアは殺害される。
互いに殺しあう運命に向かうフレディとジミーだが、突然ジミーの子供リトル・ジミーが死ぬ。
実はこの子供はフレディにレイプされてマギーが生んだ子供であった。
自分の子供よりも愛しく接するフレディに嫌悪感を覚えるマギー。
事実を知らないジミーも誰よりも可愛がっていた。
リトル・ジミーが死んだのは自分よりも愛情を注がれているリトル・ジミーを
疎ましく思ったフレディの子供リトル・フレディの仕業と知り、その事実に衝撃を受けるフレディとジミー。
フレディに手をかけることに迷いが消えるジミーと、そんな運命に抗うフレディ。
リトル・ジミーの出生の秘密を唯一の切り札とするフレディだが…




英国のミステリー作家マーティナ・コールの作品をドラマ化。
マーティナ・コールは1作だけ日本でも翻訳が出ているだけで、ほぼ無名ですね。
英国では人気作家のようですけど。
ただこの作品はミステリーと言うよりかはハードボイルドな気がしますけど。

1980年代~1990年代の10年間のお話。
10年間を4話で通すわけですが、女性陣は髪形とかファッションで時を経たなっていうのが
わかるんだけど、男性陣の容姿がほとんど変わらないという。
まあ、Shaun演じるジミーは最初チャラい兄ちゃんだったんだけど、力をつけていくにつれ
シャープさと貫禄が出てくるのでそこは上手く演じていた感じ。
終始変わらないのが、ハーディ演じるフレディで。
常に顔のどこかのパーツから汁が流れているという細かい演出でジャンキーさを出してたけど
見た目もダメさ加減も10年間変わらず。

剛と柔、静と動、愚昧と賢明と対照的な二人のキャラが演じる二人の個性や容姿にもマッチしていて
良い相乗効果をもたらしているように見えた。

それにしてもハーディはアクが強いな~
その存在感と、あのどうしようもないネジが何本取れてんだ?ってくらい
イッちゃってる演技の上手さは凄い。
正直、彼の隣に居るShaunはかなり頑張っているけど霞みがち。
かなり腹ボテだし、終始口空けてジャンキーっぷりを見せているんだけど
何故かセクシーに見えるというのが、ハーディをここまで人気者にさせた要因の一つなんでしょうか?
でも個人的には全く惹かれないのですが……

Shaunのこの手のシャープで賢くて残忍でって役は初めて見たけど、あのムダの無い
容姿からしてハマってた。
しかし、話数が進むにつれてどんどん痩せていってるんだけど、あれって役作りというよりかは
本人のプレッシャーの性でしょうか?
その精悍さが最終話に向けて冷酷で残虐になっていくジミーとシンクロして説得力あったけど。

日本ではまずDVD化とかCS放送とかはしないだろうな。
まあ、ハーディ人気が日本でも出たらどこかが買い取るかもしれないけど。
それにしても10年間を40分×4話でやるには時間が足りなさ過ぎ。
かなり端折っているんだろうな~って部分があった。
え、そんな話あったっけ?みたいなね。撮影はしたけどカットしたのかな~っていう部分とか。

でもでも、このドラマで一番カッコよいのはオープニング。
カザビアンの「Club Foot」が流れる中メインキャストのストップショットと
各シーンがカットインされて、メチャメチャカッコよろしいのですよ。
youtubeで探したけどこのオープニングは無かったーー残念!
是非見てもらいたかった。