さくら・ことのは~川柳の部屋

言の葉はこだまことだまものおもひ…さくらのつれづれ、五七五の部屋へようこそ。

おんがくのある風景

2017-03-21 | 連作

 「おんがくのある風景」 


    調律の音でわたしもろ過される

    まな板の弾むリズムで明ける朝

    いい音が鳴れば料理もできあがり

    聞き飽きた愚痴はBGMにする

    ♭でアンニュイな日もアクセント

    ちがう声寄りそいハモるうつくしさ

    向きあえば譜面もひともうちとける

    じっと聴くやがて浮きだす主旋律

    うつくしい音の余韻で終わる恋

    通奏の愛が低めに鳴りつづく




昨年の第25回鈴鹿市文芸賞の川柳部門に応募した作品です。

思いがけず、優秀賞をいただきました。

最優秀賞、奨励賞を受けられたのも「川柳すずか」のお仲間で、
それもうれしいことでした。

ただ、みんな県外在住で、あわや授賞式に川柳部門の者が不在!?
となりかねないところでした。

最優秀賞のりゑさんが出てくださり、よかったです。
式に華をそえてくださったことでしょう。




   
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川柳すずか 279号(29年3月号)掲載句

2017-03-13 | 川柳すずか

<すずか路>

 のぼるよりたいへんなのは下る坂
      
 角ひとつ曲がる世界を変えるため
      
 知恵の輪がひとつほどけてひらく道
      
 後始末きれいに閉じた父の店
      
 咲き残る花よおまえもさびしかろ


<すずか路 前号鑑賞> (278号から・岡本 恵)

 ありがたくもこわいこんなに効く薬


<課題句>

「連続」 (青砥 たかこ 選)

 連続で聴いて覚える好きな歌

 
「外す・外れる」 (共選)

 ネクタイを外してパパの顔になる (川喜多 正道 選)

 おねだりに外しちゃならぬタイミング (鈴木 裕子 選)


「自由吟」 (吉崎 柳歩 選)

 びくびくと春の使者待つ花粉症

 
<誌上互選> 「冷える・冷やす」

 喧嘩する相手もいない部屋の冷え (6点)

 空気冷えひび割れだした愛ひとつ (1点)


<ポストイン・各誌から>

 踊らなきゃ魔法が切れる時間まで (川柳たかね)





毎年この時期になると、そろそろかな~とそわそわしてきます。

ご近所の沈丁花が花を咲かせ、香りはじめました。
春だよと、その姿でよりも香りで知らせてくれるような、
奥ゆかしいこの花が好きです。

そのすぐお隣りには、大きなミモザの木。

蝋梅、菜の花、ミモザ…
これからはパンジーやチューリップも。

春の黄色は目にあざやかで、冬眠状態の気持ちをめざめさせ、
元気をくれるようです。

花屋さんも、色とりどりのお花が並びはじめますね。




   
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川柳信濃川新春誌上大会

2017-03-13 | 誌上大会

「あい」

  合鍵も時々さびを落とさねば 

   (相田 柳峰・願法 みつる・みよし すみこ 選)





   
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豊橋番傘 平成29年3月号・掲載句

2017-03-08 | 豊橋番傘

<近詠>

 売れそうにない犬だったうちの犬
    
 これもまたご縁わがやに来たこいぬ
    
 うちに来てしあわせかいと犬に聞く
    
 いてくれるだけで安らぐぬくい犬


<課題句>

「洗う」 (戸沢 ほたる 選)

 丸洗いしたい地球の放射能         


「予約」 (小田 善作 選)

 晴れやかな気持ちで予約席につく


「ぼんやり」 (水野 奈江子 選)

 おぼろげな記憶をたどる酔いのあと


<各・地・句・報>  森口 美羽 抄

 ひとことがあれば傾く恋なのに
 



   
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静岡たかね 2017年3月号・掲載句

2017-03-06 | 静岡たかね

<自由吟 富岳抄>

「朝の風景」

  つまずいたきのうリセットする朝日

  いいニュースいつもの朝が弾みだす

  憑きものが落ちて頭痛がとれた朝

  休み明けすこしふっくらして出社


<1月句会>

「御馳走」 (川村 洋未 選)

  ご馳走になって頼みを断れぬ


「飾る」 (佐野 由利子 選)

  大掃除まだかと急かすしめ飾り

  着飾った言葉こころを遠ざける (五客)


「お小遣い」 (望月 弘 選)

  駄菓子屋でやりくり知ったお小遣い
  
  お小遣いほしくて励むお手伝い




      
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ネット句会2月&咲くやこの花賞

2017-03-04 | ネット句会

<鈴鹿インターネット句会・2月>

「引く」 (森山 文切・橋倉 久美子 選)

  引きこもり仮想の森に生きている (橋倉 久美子 選) 


<豊前境川柳会・2月>

「福」

  ねむりから覚めてあなたがいる至福 

         (真田 義子 選、よけだ ろくろう 選、互選43票)


<川柳塔・2月>

「時計」

  おもちゃ箱ここは時計のない小部屋 (門脇 かずお 選)


<誌上競詠・咲くやこの花賞>

第11回「邪魔」

  恋路には理性がすこし邪魔になる (天根 夢草 選)





   
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川柳マガジン2017年3月号・掲載句

2017-03-02 | 川柳マガジン
<川柳マガジン3月号 掲載句>

  あるだけのものでこころは満ちたりる 
     (印象吟 古谷 龍太郎 選・佳作)

  ふと出逢う帰れぬ里の名の地酒
     (ベスト柳壇「里」 新家 完司 選・佳作) 
 
  毛穴まで写すカメラで嫌われる
     (全国誌上大会「毛穴」 大脇 一荘 選・佳作)

  のむまでは酔うおろかさを知っている
     (全国誌上大会「雑詠」 平井 美智子 選 村上 氷筆 選・佳作)

  固すぎるひとです酒をのむまでは
     (第15期10回 川柳マガジンクラブ誌上句会「ハード」 
                 笹倉 良一 選・六十五秀、菖蒲 正明 選・九客)


選者の先生がたのお名前敬称略で失礼いたします。

今回の句を書き出してみれば、お酒の句の多いことですね。
このころ、けっしてお酒をたくさんのんでいたわけでもなく、
お酒のことばかり!?考えていたわけでもないのですが…
ほかのものが何も思いつかなかったのかもしれません。

この月は、心身ともに不調のきわみで、こころが動かず、
何も思い浮かばず、とても句がつくれないので
初めて投句をお休みしようかと思いましたが、
しめきり間際になって、つくれるぶんだけがんばってみました。

なんとなく沈んだ状態は、今もあまり変わらないのですが、
できるだけの範囲でぼちぼちやっていきたいと思います。

3月になりました。
通勤道に咲く菜の花の黄色に元気をもらっています。
咲いている菜の花を見るのも、
食べる菜の花もすきなわたしです。

ふきのとう、こごみ、たらの芽…
ほろ苦い春野菜は、自分の身のうちの春を呼び覚ましてくれるようです。




   
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川柳すずか 278号(29年2月号)掲載句

2017-02-19 | 川柳すずか

<すずか路>

 傾いた月はだれにも止められぬ
      
 歯車の狂いが日常を壊す
      
 ありがたくもこわいこんなに効く薬
      
 踊らなきゃ魔法が切れる時間まで
      
 だれもその過程を知らずほめそやす


<すずか路 前号鑑賞> (277号から・圦山 繁)

 躓いた石を踏みきり板にする


<課題句>

「転ぶ」 (吉崎 柳歩 選)&今月のこの句(青砥 たかこ)

 酔っていたことに転んでから気づく

 
「プラン」 (共選)

 プランなど立てない旅がおもしろい (竹口 みか子・毎熊 伊佐男 選)


「自由吟」 (橋倉 久美子 選)

 着てみればあきらめがつく試着室 (橋倉 久美子 選)

 
<誌上互選> 「スマホ」

 スマートに見えぬ猫背のスマホ族 (4点)


<ポストイン・各誌から>

 やんわりと労わられ傷ついている (豊橋番傘)

 ジングルベルにまぎれ悲鳴はきこえない (たかね)




体調不良が続き、それにともなって持っていかれてしまった気力が
からだが回復しても戻らず、まだ半分冬ごもりの状態ですが、
日常はあわただしく過ぎていきます。
生かされている身であってみれば、その日々をだいじに生きなければ、
と思うのですが…

今しばらく、あせらず自然にまかせてみましょう。




   
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道なかば

2017-02-04 | 連作

 「道なかば」

   調律をしたくなったら旅に出る 
      
   ケガをしてひとの痛みを知ってゆく     

   できることまだまだあったこの手足 

   年輪をふやして人も太くなる

   引くことも勇気とさとす山の空

   だんだんと丸を描くのがうまくなる

   道草のおかげで見えたこの景色

   思う絵が描けぬ日もあるまたあした 

   ひとつずつ要らないものを捨てる旅  
  
   道なかばゴールはいまだ霧のなか




これまでに、いくつかの連作をつくりました。

これは、1年ほども前になりますが、

川柳展望の現代川柳大賞

(選考:天根 夢草、新家 完司、吉崎 柳歩、佐藤 岳俊、津田 暹、笹田 かなえ)

に応募した作品です。

現代川柳の何たるかも知らないままに…
いまだに、わからないでいるのですが。


受賞されたのは、全国的にご活躍されている有名なかたがたが勢ぞろいで、
なんとまあ、
そんなところにこわいもの知らずで出してしまったものだと
おそれ多い気持ちになりました。

佐藤 岳俊選でのみ、第4位にえらんでいただきました。
そのほかの選者さんでは選外でしたが、
おひとりでも目をとめていただけてうれしかったです。

今日は立春ですね。

まだまだ冷え込みますが、芽吹きの季節を前に、
冬ごもりの虫や動物たちも、木々も、起きだす準備を始めていることでしょう。




   
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豊橋番傘 平成29年2月号・掲載句

2017-02-01 | 豊橋番傘

<近詠>

 あたらしい風を迎える窓を拭く
    
 ひとり立つ更地になった城の跡
    
 笑わせてなんぼの意気で生きてゆく
    
 亡き父のぶんまでのもう父の酒


<課題句>

「狙う」 (小林 祥司 選)

 鮒ねらう鳥をねらっているキツネ

 ねらい撃ちしたいハートはガラス製         


「朝」 (尾方 静子 選)

 病癒えいつもの朝がくる安堵

 ぐっすりと寝てまっさらの朝にする


「弾む」 (藤原 緑郎 選)

 きみがいるだけでこんなに弾む歌

 まな板が弾んでうたう母の朝


「ますます」 (寺部 水川 選)

 深追いをするほど闇が深くなる
 



   
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