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全国縦断 教材のユースウエアセミナーin茨城(小中学校教師対象)

1 期日
2012年2月12日(日)

2 会場
県南生涯学習センター

3 参加費
無料

4 定員
50名

5 講師
桜木泰自氏(三段)戸村隆之氏(4級)

6 主催
TOSSユースウエアー研究会

7 講座内容

(13:15〜13:30 受付)

13:30〜14:00
【第1講座】
(1)「話す聞くスキル」のユースウェア
様々な音読のバリエーションで音読の力をつけ、コミュニケーションスキルもつける指導のポイント
(2)「五色百人一首」のユースウェア
特別支援を要する負けを受け入れない子どもが受け入れるようになる、日本の伝統的言語文化の教材「五色百人一首」にクラスが熱中する方法

14:00〜14:40
【第2講座】
(1)「わくわく図鑑」のユースウェア
どの子も自分から熱中して図鑑を見て調べるようになる「わくわく図鑑」の活用法の技術
(2)「ワークテスト」のユースウェア
丸つけややり直しの仕方、採点結果の記入の仕方など子どもに力がつき、事務処理が一気に終わるユースウェアの紹介

休憩 10分

14:50〜15:10
【第3講座】
(1)「町たんけんスキル」「あんぜんマップづくり」のユースウエア
3年生の自分たちの町を調べる学習、全学年の総合で使える安全マップや防災マップづくりの学習といった時に必要となる地図の使い方。自分たちの学区のオリジナル白地図が届き使うことができる。
(2)「スーパーとびなわ」「くるりんベルト」のユースウエア
二重跳びや逆上がりができない子をできるようにする正しい使い方と指導ポイント

15:10〜15:50
【第4講座】
(1)「都道府県フラッシュカード」「地図記号フラッシュカード」のユースウエア
子どもが楽しく都道府県や地図記号を覚えるフラッシュカードの使い方
(2)「社会科資料集」のユースウェア
1時間の中で、どのような手順で社会科資料集を活用するのか
徹底解明。これで子どもに資料読み取りの力をつける。
(3)講義『なぜユースウェアが必要なのか』



16時〜17時
算数、社会のミニ講座あり(有料。詳細は参加者MLにてお知らせします。)


8 お申し込み方法

事務局・坂本佳朗(rekisi_sotuken@hotmail.com)まで,以下の項目をお知らせ下さい。
1 お名前
2 メールアドレス(参加者ML登録のため。お持ちでない方は結構です。)
3 ご住所
4 お電話番号

フォームメーラーもご利用になれます。
https://ssl.form-mailer.jp/fms/171b0eb2178385
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「いちご同盟(三田誠広)」

(C)Two-Way/中学3年/国語/分析批評/いちご同盟

「いちご同盟(三田誠広)」のクライマックスは原典を確認する〜(中学3年・国語)

TOSS茨城NEVER  坂本佳朗(rekisi_sotuken@hotmail.com)
(※@は全角にしてあります。)

教科書に採られている「いちご同盟」は、作品の一部である。
よって、主人公・僕(良一)が物語中でどのように変化したのか、今ひとつ分かりづらい。
そのため、教科書中だけでなく、「いちご同盟」の原典に当たらせることで、良一の変化を多面的に検討する授業を展開する。
事前に、『いちご同盟』の文庫本(集英社文庫)を持参させておく。
または、クライマックス検討に必要な部分だけを印刷して配る。


本文を以下のように分け、要約させている。

事件1 はじめ〜二百一頁・下・二十行目
徹也に直美の危機を知らされる僕。

事件2 二百一頁・下・二十一行目〜二百二頁・中・一六行目
「命」という言葉が胸に食い込む僕。

事件3 二百二頁・中・十七行目〜二百四頁・上・三行目
徹也と一緒に直美の無事を祈る僕。

事件4 二百四頁・上・四行目〜二百六頁・上・一九行目
徹也と相撲を取る僕。

事件5 二百六頁・上・二十行目〜終わり
徹也と百まで生きる同盟を結ぶ僕。

授業の展開
【 】内は本文からの引用を示す。

発問1 クライマックスはどこですか。事件1〜5の番号で答えます。


事件の番号で答え、理由も書かせる。

「事件4である。徹也の弱い部分が見えたから。」
「事件5である。生きる決意をしているから。」
などが予想される。
ここでは、意見を出し尽くしていったん終える。 

説明1 実は「いちご同盟」は、もっと長い作品で、教科書に採られているのはほんの一部です。
指示1 他のクライマックス候補を、文庫本から探してご覧なさい。

出てきた答えを、どんどん板書させる。
場面の分け方は、おおまかで構わない。
それらを受けて、問う。

発問2 最も重要なクライマックスは、教科書中にありますか。教科書外にありますか。理由も書きます。

おそらく、教科書会社の解釈では、事件4ないしは事件5がクライマックスなのだろう。
つまり、
「生きる気力のない僕」

「生きようと誓う僕」
という変化を重視していることになる。


しかし、これが本当に僕(良一)の変化として最も重要なのか。
様々な解釈があって良いし、教室の討論次第でどちらの結論になっても良いが、私は違うと考える。

文庫本では、

【単調で、変化がないからこそ、生きていると実感できるような、そんな命のリズムを、この曲はとらえているのだ。】(前掲書二百三十三頁)
とある。
これは、

【几帳面なほど正確な演奏だ。でも、少しも感情がこもっていない。ぼくなら、もっと情熱的に弾いてみせるのだが…。】(同四十三頁)
【生きていたって、ろくなことはない。】(同七十五頁)

と比べればガラリと変わっていることが分かる。
僕の生命観だけでなく、ピアノの芸風も変わっているという点、
徹也との「同盟」からではなく、生きている実感に自分で気が付いたという点、
以上二点において、教科書中のクライマックスよりもこちらの方が重要であると考える。
つまり、

「単調なものを嫌う僕」

「単調なものに意義を見いだす僕」

このように解釈した方が文学的として高尚であるという考えでいる。

授業の最後に、各自の結論を書かせて終わる。
上記以外では、たとえば次のような結論が想定される。

・直美が【あ・な・た・が・す・き】【し・ぬ・ほ・ど・す・き】(前掲書二百三十六頁)と言おうと唇を動かしたところ。(「どうせみんな死んでしまうんだ」という考えを持っていた僕が、「死が近くても生命は輝きを持つ」という考えを持ったことを示す。また、女子との関係が全くなかった僕が直美に好かれたことによる変化は大きい。)


本教材は、中学校最後の物語教材である。
教科書に文章の一部が採られている場合、それだけ原典の文脈とは離れてしまう危険性があることを教えて、義務教育課程を終わらせたい。

 

使用教科書
東京書籍「新編 新しい国語3」

参考文献
三田誠広『いちご同盟』(集英社文庫)

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TOSS(登録商標第4324345号)、TOSSランド(登録商標第5027143号)
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「そこに僕はいた(辻仁成)」でピナクルを検討する

(C)Two-Way/中学1年/国語/分析批評/そこに僕はいた

「そこに僕はいた(辻仁成)」でピナクルを検討する〜(中学1年・国語)

TOSS茨城NEVER  坂本佳朗(rekisi_sotuken@hotmail.com)
(※@は全角にしてあります。)

「そこに僕はいた」は、主人公の「僕」が、義足を付けたあーちゃんと自然に接することができるようになる話である。「少年の日の思い出(ヘルマン・ヘッセ)」で「クライマックス」を指導しているので、この教材ではもう一歩踏み込んで、「ピナクル」(心情が最も大きく変化する、文と文の間のこと。また、大きく変化したことが分かる文、とも用いられる。ここでは後者で扱う。)を指導する。

本文を以下のように分け、要約させている。

事件1 はじめ〜百五十五頁・下・七行目
あーちゃんとよく言い合いをする僕。

事件2 百五十五頁・下・八行目〜百五十七頁・上・六行目
あーちゃんと遊ぶことが憂うつになる僕。

事件3 百五十七頁・上・七行目〜百五十八頁・上・十九行目
あーちゃんと遊ぶことが苦痛でなくなる僕。

事件4 百五十八頁・上・二十行目〜終わり
あーちゃんが義足になった理由を聞く僕。


授業の展開
【 】内は本文からの引用を示す。

発問1 クライマックスはどこですか。事件1〜4の番号で答えます。

挙手をさせ、人数を確認する。
この場合は大部分が、「事件3」だと答える。

さらに、「ピナクル」を探させることで、理由を考えさせる。

発問2 特に、どの文で変わったと分かりますか。線を引きます。できたら見せに来ます。


出てきた答えを、どんどん板書させる。
たとえば、次の意見が出る。

A【片方の目がふさがれたことで、僕には違う何かが見え始めていたのだ。】(百五十七頁・下・十八行目)

B【泥の深みにはまって抜け出せず悪戦苦闘しているあーちゃんに、僕はほんとうに自然に手を出していたのだ。】(百五十八頁・上・八行目)

C【あーちゃんがそう言ったので、僕はただ照れるしかなかったが、あーちゃんのそんな言葉を聞くのは初めてのことでとてもうれしかったのである。】(百五十八頁・上・十七行目)


複数の意見が出るので、大事なのは、それらを教師が分類することである。

まずは、「明らかにおかしい意見はありますか。」と問う。
簡単に反論される意見は削られていく。

次に、残った意見に賛成する人数を確認する。
この後、お互いに意見を言いやすくするため、少数意見はできるだけまとめる。
教室の多数派に対して、一人や二人だけで論陣を張り意見を主張するのは、よほど鍛えられていないとできないからである。
特に、似たような箇所を指摘したものは一括りにする。

そしてできれば、ほぼ半数ずつになるよう二つに分けられれば理想である。
たとえば、Bが多数派だとしたら、「B対それ以外」で論陣を張らせる。
(以下、B対B以外を対立させた展開だとして述べていく。)

発問3 Bですか、B以外ですか。理由をできるだけたくさん書きます。

個人で書く時間を十分に取る。五分間くらい欲しい。
各自がたくさん書き、意見を持った上で発表に移る。
列指名でも良いが、発言数の多い鍛えられた教室なら、指名なしで発表させても良い。
生徒の発言が途切れたら、討論を促すための補助発問を入れる。

指示1 最後の段落を読みます。(【そして僕たちは暗くなってもいつまでも帰ろうとはしなかった。】)
補助発問 最後にこれだけ仲良くなるために、欠かせなかったのはA〜Cのうちどれですか。

これで、新たに言いたくなった生徒に発言させる。
もし、Bのように【自然に】手を差し出すことができていなかったら、彼らはこんなに仲良くなれないはずである。
なぜなら、事件2で【心が恥ずかしかった】という気持ちで僕が手を差し出した時には、あーちゃんは僕の手を借りていないからだ。

説明 これらA〜Cのように、主人公の心情が最も大きく変わったと分かる一文のことを、「ピナクル」と言います。
指示2 ノートに写します。
板書 ピナクル…心情が最も大きく変わったと分かる一文。

授業の最後に、各自の結論を書かせて終わる。

使用教科書
東京書籍「新編 新しい国語1」

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「卒業ホームラン(重松清)」で人物の設定を検討する2

(C)Two-Way/中学3年/国語/分析批評/卒業ホームラン

「卒業ホームラン(重松清)」で人物の設定を検討する2〜(中学3年・国語)

TOSS茨城NEVER  坂本佳朗(rekisi_sotuken@hotmail.com)
(※@は全角にしてあります。)

前時
http://blog.goo.ne.jp/sakurannbo07_1111/e/299e68e2692cfb6111c8c4748b69ed3b

の続きである。

 
【第三時】登場人物の把握

発問1 主な登場人物を、四人箇条書きします。(徹夫、智、佳枝、典子)

発問2 異質な登場人物は誰ですか。


いったん人数を確認し、理由を書かせる。
理由を書く時間は五分間は確保する。
その後、同じ意見の生徒同士集まって相談もさせ、発表の素地を作っておく。

少数意見から順に発表させる。
この段階では、発表だけである。
が、「他の意見に対して質問や反論があればメモしておくように」と告げておくと、後に討論が絡み合いやすい。

補助発問 少なくとも、誰と誰は同じだと言えますか。

明らかに「異質でない」人物から特定していく。
先ほど生徒が出した意見を拾って教師がまとめても良い。

まず、「智の気持ちが分からない」という点では、徹夫と典子は同じである。
あとは佳枝だが、【がんばったって、しょうがないじゃん。】と言う典子に対する術がなかったという点で徹夫と同じである。また、【今度は別のスポーツにしたら?】と言っていることから、やはり「いいことがないのに、頑張る」智の気持ちは分かっていない。
よって、智とそれ以外の三人、と分けられる。

発問3 智とそれ以外の人物の違いを、対比の形でまとめなさい。

たとえば、

智…好きだから頑張る。


徹夫ら…いいことがありそうならば頑張る。

などのようにまとまればよい。

発問4 この対比を参考にして、主題を書きます。
補助発問 たとえば、「うさぎとカメ」の主題は何でしたか。(人は能力が劣っても地道に頑張れば勝てる、など。) 


以前、

石黒修監修・TOSS石黒塾編『思考力を育てる学年観点別「分析批評」ワーク 中学校編』(明治図書 2007)

で対比から主題を考えるという課題をしている。
が、念のため例示をしておく。
書けた生徒から板書させる。
「人は、好きなことがあれば頑張れるものだ。」など。
 

使用教科書
東京書籍「新編 新しい国語3」

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「卒業ホームラン(重松清)」で人物の設定を検討する1

(C)Two-Way/中学3年/国語/分析批評/卒業ホームラン

「卒業ホームラン(重松清)」で人物の設定を検討する1〜(中学3年・国語)

TOSS茨城NEVER  坂本佳朗(rekisi_sotuken@hotmail.com)
(※@は全角にしてあります。)

「卒業ホームラン」では、「努力すれば必ずいいことがある」と信じ切れない徹夫や典子と、「いいことがある」かどうかに関係なく「野球が好きだから」頑張る智が対照的に描かれた作品である。
その対比と、智の態度によって変わる徹夫の考えを理解させたい。

なお、生徒達は分析批評で学んで3年目である。
その実態を踏まえると、設定・心情変化などの「読みのものさし」はある程度自分達で使いこなすと考えられるので、「異質な登場人物は誰か」を主発問に、対比や心情変化へ一気に迫っていくことにした。

 

【第一時】音読および一字読解(第三場面まで)

飽きさせないように、途中で区切る。
区切る箇所は、以下の通りである。

第一場面 はじめ〜五十一頁・下・十二行目 
第二場面 五十一頁・下・十三行目〜五十四頁・下・九行目
第三場面 五十四頁・下・十行目〜五十五頁・下・二行目
第四場面 五十五頁・下・三行目〜五十七頁・下・十三行目
第五場面 五十七頁・下・十四行目〜終わり

さらに、必要な内容をその都度読み取らせるため、一字読解を入れて展開する。


第一場面

発問1 マル1。題名は何ですか。(卒業ホームラン)

発問2 マル2。作者は誰ですか。(重松清)

発問3 マル3。「お父さん」の名前は何ですか。(徹夫)

発問4 マル4。徹夫の息子の名前は何ですか。(智)

発問5 マル5。智は何年生ですか。(小学六年生)

発問6 マル6。現在、何月ですか。(三月)

理由も問う。【来週、卒業式を迎える】から分かる。

発問7 マル7。徹夫の妻の名前は何ですか。(佳枝)

発問8 マル8。佳枝の心配は、誰のことですか。(典子)

発問9 マル9。典子の、どんな様子がおかしいのですか。「〜様子。」に続くように一文で書き抜きます。(何事に対してもやる気をなくしてしまった〈様子。〉)

発問10 マル10。典子は、どんな考えからやる気をなくしていますか。簡単に書きます。(頑張ったって、いいことがない。)

発問11 マル11。「がんばったら、なにかいいことあるわけ?」と言われた徹夫は、どんな反応をしましたか。簡単に書きます。(言葉に詰まってしまった。)


特に、マル10と11は心情変化に関わってくるので、しっかり確定させる。


第二場面

発問12 マル12。ベンチ入りのメンバーで、智は何番目に入りましたか。(十六番目。つまり、最後ということ。)

発問13 マル13。智は、チームで十六番目にうまいのですか。○か×で答えます。(×)

理由も問う。【智よりもうまい五年生は二、三人いる。】が、徹夫は【そこまでは監督に徹し切れなかった】のである。

発問14 マル14。智は試合に出ないと、典子が考えたのはなぜですか。簡潔に書きます。(今まで一度も試合に出ていないから。)

第三場面

発問15 マル15。相手は、強そうですか、弱そうですか。どちらか書きます。(強そう)

発問16 マル16。徹夫は、誰を控えに入れておくべきと考えましたか。(長尾君)

発問17 マル17。結局、智はメンバーに入れましたか。(入れなかった)

 


【第二時】 音読・一字読解(最後まで)・音読テスト


第四場面

発問18 マル18。メンバーから外れた智はどんな様子でしたか。九字で抜き出して答えます。(ふだんと変わらない)

発問19 マル19。その様子を見た徹夫の気持ちを、1段落で探し、初めの五字を答えなさい。(だからこそ…)

発問20 マル20。試合の流れから言って、智が出るチャンスはありましたか。(あった)


第五場面

発問21 マル21。試合が終わって、徹夫はどんなことに気がつきましたか。続きの三文を探し、初めの五字を答えなさい。(がんばれば…)

発問22 マル22。智は、中学に入ったら何部に入ろうとしていますか。(野球部)

発問23 マル23。それはどうしてですか。十字以内で簡単に書きます。(野球が好きだから。)

発問24 マル24。徹夫は、ベンチから立ち上がって智に何と命じましたか。(バットを持って打席に入ること。)

発問25 マル25。智は何球目を打ちましたか。(三球目)

発問26 マル26。その打球を、佳枝と徹夫は、何と判定しましたか。(ホームラン)

発問27 マル27。試合だったら、ヒットですか。(ヒットではない。ショートフライ。)

発問28 マル28。土手には誰が来ていましたか。(典子)

発問29 マル29。典子に対して、徹夫はどんな気持ちになりましたか。続きの二文で探し、初めの五字を答えなさい。(今なら、あ…)

次の時間に読解を深めるため、音読の回数を確保してくるように告げて授業を終わる。

 

使用教科書
東京書籍「新編 新しい国語3」

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「カメレオン(チェーホフ)」

(C)Two-Way/中学1年/国語/分析批評/カメレオン

「カメレオン(チェーホフ)」で署長が意見を変えた理由を読み取らせる〜(中学1年・国語)

TOSS茨城NEVER  坂本佳朗(rekisi_sotuken@hotmail.com)
(※@は全角にしてあります。)

「カメレオン(チェーホフ)」は、署長オチュメーロフが周りの意見に左右されて、自分の意見を次々と変えていくことにおもしろさがある。その意見の変化ときっかけを理解させる指導である。

読解指導の2時間目である。 

発問1 登場人物は誰ですか。登場人物の名前をノートに箇条書きします。(オチュメーロフ、エルドゥイリン、フリューキン、犬、群集)

職業名と人物名が入り交じっているので、この段階では書き方を「名前」に統一しておく。
そのため、たとえば「署長」という答えが出てきたら「名前を何と言いますか。」「オチュメーロフです。」などの応答を入れる。

発問2 犬は結局誰の犬でしたか。(将軍の弟)

発問3 オチュメーロフははじめ、飼い犬だと思いましたか、野良犬だと思いましたか。(野良犬)

はじめは、犬にかまれたというフリューキンの言い分を聞き、撲殺しようとしていることから分かる。

発問4 オチュメーロフの考えは、何回変わっていますか。変わったことが分かるセリフを教科書から探して、頭に○を付けます。

調べれば分かる。五回である。【犬は撲殺だ。】から、以下のように変わっている。

一回目 【きっとくぎでも刺して、後から、うそをつこうなんて悪知恵を起こしたんだろう。】

二回目 【こんなのが飼い犬のはずはないだろ!?】

三回目 【高価な犬かもしれないのに】

四回目 【野良犬と言ったら野良犬なんだ】

五回目 【じゃ、そのおかたの犬なんだな?】

 

発問5 誰の、何というセリフで意見を変えたのですか。

例示として、一回目を全員で扱う。

補助発問1 一回目に変えたのは、どのセリフですか。(【これはジガーロフ将軍の所の犬じゃないかな!】
補助発問2 それは、誰のセリフですか。(群集)

この補助発問で、答え方を理解させる。
それ以外を、同じフォーマットで書かせる。

板書 犬は撲殺だ
    ↓
     【これはジガーロフ将軍の所の犬じゃないかな!】(群集)
    ↓
   この犬がおまえの指に届くかね?
    ↓
     【   】( )   
    ↓
   こんなのが飼い犬のはずはないだろ!?
    ↓   
     【   】( )
     【   】( )
    ↓
   高価な犬かもしれないのに
    ↓
     【   】( )
    ↓
   野良犬と言ったら野良犬なんだ
    ↓
     【   】(  )
    ↓
   じゃ、そのおかたの犬なんだな?

正解は次の通りである。

板書 犬は撲殺だ
    ↓
     【これはジガーロフ将軍の所の犬じゃないかな!】(群集)
    ↓
   この犬がおまえの指に届くかね?
    ↓
     【いや、これは将軍の犬じゃありませんよ。】(巡査)   
    ↓
   こんなのが飼い犬のはずはないだろ!?
    ↓   
     【このあいだお屋敷でこんなのを見たっけな。】(巡査)
     【決まってらあ、お屋敷のさ!】(群集)
    ↓
   高価な犬かもしれないのに
    ↓
     【こんな犬はついぞ飼ったことがねえよ!】(コック)
    ↓
   野良犬と言ったら野良犬なんだ
    ↓
     【将軍の弟様の犬だよ。】(コック)
    ↓
   じゃ、そのおかたの犬なんだな?

発問6 簡単に言うと、オチュメーロフは何によって意見を変えたのですか。(周りの意見、犬の背後にある権威 など。)

できるだけたくさん出させ、広く認める。

発問7 主題は何ですか。今出された「意見」「権威」などの語を使ってまとめます。


たとえば、「人は、周りの意見に振り回されてはいけない。」「人は、権威によって考えを変えてしまうものだ。」など。
書けた生徒には板書させる。
本文の筋から大きく外れていないものは全て認め、各自で一番気に入った主題を選ばせる。

使用教科書
東京書籍「新編 新しい国語1」

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「僕の防空壕」(野坂昭如)〜其の弐・少年の見えを問う

(C)Two-Way/中学2年/国語/分析批評/僕の防空壕

「僕の防空壕」(野坂昭如)〜其の弐・少年の見えを問う(中学2年・国語)

TOSS茨城NEVER  坂本佳朗(rekisi_sotuken@hotmail.com)
(※@は全角にしてあります。)

読解指導の2時間目である。
事件に分け、要約させる。
要約の過程で、お父さんが死んだことを少年が分かっているのかどうか、真剣に読まざるを得なくなる。
まずは、以下のように事件を分けた。

(【 】は本文からの引用を示す。)

事件1…一六一頁・下・一八行目【学校へあがったばかりの少年が】〜
事件2…一六三頁・上・九行目【五日かかって壕を掘り上げると、】〜
事件3…一六四頁・上・一九行目【そして、初め、薄暗い壕に】〜
事件4…一六六頁・上・一行目【ふだん、家の中にある】〜
事件5…一六七頁・上・一五行目【戦争が終わって、少年の街は】〜終わり


授業の展開


指示1 事件1を、黒板の形で要約します。【 】の中は指定の字数で抜き出します。
板書1 【  】(三字)を掘る【  】(四字)に気づく少年。

「防空壕」と「お父さん」である。
簡単なので、テンポ良く進む。

指示2 事件2・3も同じようにやってごらんなさい。
板書2 お父さんが出征・戦死しても【  】(二字)がない【  】(二字)。
板書3 【 】(一字)に入り、お父さんの姿を【  】(二字)する少年。

列で指名。
簡単なところは埋める。

事件2 お父さんが出征・戦死しても実感がない少年。
事件3 壕に入り、お父さんの姿を【  】(二字)する少年。

上記の【 】内について、「空想」「想像」「妄想」などが出る。

発問1 少年は、本当にお父さんが見えているのですか。どちらか書きます。


理由を書く時間を含め、5分間確保する。
「本当に見えている」という生徒はほとんどいないが、要は根拠が見つかるかどうかである。以下の箇所が根拠になる。

1【お父さんといっしょの戦争場面を続けようとしましたが】
(続け「よう」というのが意図的である。)
2【お父さんと話をしてるんだなんて、もっと恥ずかしいことのように思えたから】
(お父さんが死んでいるという自覚はあるということだ。)
3【こっそりお父さんと、行動を共にしていました。】
(本当に見えているなら、「こっそり」にはならない。)

以上のことから、本当は見えていない。
ただ、少年が土のにおいなどを手がかりにお父さんを意図的に思い出しているだけだという結論になる。
よって、「空想」「想像」などの答えは可とし、「妄想」など「勝手に見えるもの」は不可とする。

以下、次のような要約をまとめ、終わる。

事件4…壕の中でお父さんと一緒に行動する少年。
事件5…壕を埋められ、悲しみに取り残される少年。


使用教科書
東京書籍「新編 新しい国語2」

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「僕の防空壕」(野坂昭如)其の壱〜起承転結に分ける

(C)Two-Way/中学2年/国語/分析批評/僕の防空壕

「僕の防空壕」(野坂昭如)〜其の壱・起承転結に分ける(中学2年・国語)

TOSS茨城NEVER  坂本佳朗(rekisi_sotuken@hotmail.com)
(※@は全角にしてあります。)

読解指導の1時間目である。
設定を軽く確認した後、いきなり起承転結に分けさせる。
向山洋一氏「桃花片」の構想追試である。

授業の展開
(【 】は本文からの引用を示す。)

ノートを開かせ、設定を確認する問いを出す。

発問1 登場人物は誰ですか。ノートに全て箇条書きします。

1 少年
2 お父さん
3 お母さん
4 二人の男(防空壕を壊すのをお母さんに頼まれる)

である。

発問2 主人公は、誰ですか。(少年)

「同じ人?」と聞き、手を挙げさせる。
少年だと確定して進む。

発問3 少年は、何歳くらいですか。近くの人と相談します。

少し難しいが、手がかりを見つければ答えられる。

第一に、戦争が終わったのが【昭和二十年】であること。
第二に、お父さんが出征したのが【昭和十七年】であること。
第三に、お父さんが出征した時に少年は【学校へあがったばかり】であったこと。
第四に、【少年が、国民学校三年になってすぐ、お父さんは、名誉の戦死を遂げました。】とあることである。

以上をまとめると、話のはじめが七歳、終わりが九歳ということになる。

ここから、起承転結に分けさせる活動に入る。
全文をB4一枚に収めて印刷したプリントを配布する。

発問4 起承転結に分けると、どこで分かれますか。分かれ目に線を入れます。 

分けたら持ってこさせ、評定する。
ポイントは、「起」の始まりである。
この文章の最初は、戦争や防空壕の説明だけで、登場人物も出て来ず、物語が展開しているわけではない。
よって、「起」の最初を、【昭和二十年、八月十五日。】(はじめの一文)としてあるものは、一律(100点満点の)3点とする。
それ以外の答えが出たら、一気に30点以上となる。
その評定の差で、どうしてそんなにも点数が違うのか、生徒達は考え出し、盛り上がる。

この時は、教師の解釈とほぼ同じ分け方も出たので、最高で90点を付けた。
(1箇所、1段落分だけ違っていた。)


「起」が正解になった生徒が10人を超えたら、全体で進める。

説明 「起」とは、きっかけとなる事件のことです。
補助発問 最初の【昭和二十年…】の部分は、何かのきっかけになっていますか。

3人に指名。
なっていないのである。
むしろ、戦争が終わっていることから、「結」に近い。
よって、この部分は事件に入れないということを押さえる。

発問5 「転」はどこからですか。

「転」、つまり、ガラッと変わるのがどこか、が分かっていれば、文章の構成も分かっている。よって、先に問う。
最もガラッと変わり、読者としても「おやっ?」と思う場面は、少年がお父さんの幻想を見るところだろう。
よって、以下の通り分ける。


「起」…一六一頁・下・一八行目【学校へあがったばかりの少年が】〜
「承」…一六三頁・上・九行目【五日かかって壕を掘り上げると、】〜
「転」…一六四頁・上・一九行目【そして、初め、薄暗い壕に】〜
「結」…一六七頁・上・一五行目【戦争が終わって、少年の街は】〜終わり


ただし、「承」以下の分け方は、解釈の問題が入ってくる。
よって、それぞれの教師や教室によって違って良い。



使用教科書
東京書籍「新編 新しい国語2」

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