
山本五十六、聯合艦隊司令長官。真珠湾攻撃の指揮をとり、その後の海軍の戦いに名をはせ、視察飛行中、爆撃を受けて亡くなった・・・。恥ずかしながら、自分の認識はこの程度だった。一応、日本史専攻で、あまたな事項の勉強を人並み以上にはしてきたつもりだが、こと戦争に関しては、戦時中のことよりも、その前の経過に目が行って、軍人がどのような思考で、どのような行動をとっていたのか・・・というところに思いが至らなかった。
軍人などほぼ同じ。十把一からげで、皆が同じ方向を向き、冷静に戦局を見据え、見通しがついてた人間はいなかったと、勝手に思い込んでいた。きちんと未来を見据えていた発言力のあった人間がいたならば、あんなことは起こらなかったはずではないか・・と思っていたからかもしれない。
なぜ日本は戦争にひた走ってしまったのか。カン違いの始まりは日露戦争からだと言うのは、周知だ。決して勝ったのでははない。日露戦争にならざるを得ず、どれだけ苦しい戦いで、乾坤一擲どうにか乗り切った様子を、三年がかりで「坂の上の雲」でちゃんと見た。楽勝だったわけでもなく、どれだけ悲惨な状況であったのかが、本当によくわかった。
ではなぜ負けなかったのか?そこにあったのは、冷静な判断が出来、兵をどう使い、日本の状況、ロシアの状況をあまねく把握できてた政治能力や、軍人の力があったからだ。謙虚で、カン違いすることなく、何をどうしたらいいのか、わかっている人が多かった。
それが普通であり、政治家の資質であり、国を導く人がごく当たり前に持っているものではないか。
なぜ、それが無くなってしまったのか。。。声をあげ、間違いを正す勇気を持ち、なぜ戦うのかを理解する。財布に金がないのに、バカな買い物をするでもなく、甘い見通しを捨て、今この選択をしたら、のちにどうなるのか判断する力を、なぜにあの時の日本は失くしてしまったのか・・・。
映画を見ていて、山本五十六という人は、傑出した人物!というよりは、ごく普通の感覚を持ち、よーく周りを見、調子に乗らず、カン違いせず、間違いを間違い!と当たり前に言える人だったと強く感じた。
日中戦争のさなか、打開しないままの状況が続き、日本は異常なまでの閉そく感に包まれていた。どうにかしたい、なんとか前に進みたい。戦争がしたいのではなく、この状況をなんとか打ち砕きたい・・・。そこを打ち破るのに、一番手っ取り早い方法は、戦争という安易な考えがほとんどの人の頭にあった。
人間だれしも面倒くさい道は選びたくない。簡単な方法を選ぶのが常だ。しかし、そこには大きな落とし穴がある。ちょっと冷静になればわかる穴なのに、みんなが吸い込まれているうちに、穴だとわからなかったのかもしれない。まったくアホな状況なのに、それはいつでも起こりうる。今がまさにそうだ。
皆が安易な選択をし、声をあげることを恐れ、当たり前のことを言おうとする人の足を引っ張る。そんな世の中は嫌だ!と誰もが思っているのに、自分から何かをしようとはしない。情けない。70年経とうと、大きな大きな失敗をしたにも関わらず、変わりないと言うのは、あまりに情けなくないか。そんなことを強く強く思った次第。
映画のことをさっぱり言ってないが、役所さんがとっても似合ってた。やさしくて、気慨があって、揺るがず、度量の大きな人間をしっかと表してたように感じた。南雲忠一との対抗というか、比較対象の表しかたが、ちょっとあざとくて気になった。善悪の対立のように見せるのはわかりやすいかもしれないが、そうではないんではないかなあ、と。
ミッドウェーの海戦、空中戦の様子、空母への爆撃等々、派手に作り上げることなく、当時の記録映像を見るような忠実な絵作りは見ごたえあり。いろいろと思うところあり。年末、じっくりと見て、さまざま考えていただきたい一本。
上記の調子にのるな、勘違いするな・・・の語は、昨日(12/29)にやたらTVに出まくってたサッカー日本のウッチーが、高校のサッカー部の先生に言われたことなそうな。いい。いただきたいくらい。
◎◎◎○●
「聯合艦隊司令長官 山本五十六」
監督 成島出
出演 役所広司 玉木宏 柄本明 柳葉敏郎
軍人などほぼ同じ。十把一からげで、皆が同じ方向を向き、冷静に戦局を見据え、見通しがついてた人間はいなかったと、勝手に思い込んでいた。きちんと未来を見据えていた発言力のあった人間がいたならば、あんなことは起こらなかったはずではないか・・と思っていたからかもしれない。
なぜ日本は戦争にひた走ってしまったのか。カン違いの始まりは日露戦争からだと言うのは、周知だ。決して勝ったのでははない。日露戦争にならざるを得ず、どれだけ苦しい戦いで、乾坤一擲どうにか乗り切った様子を、三年がかりで「坂の上の雲」でちゃんと見た。楽勝だったわけでもなく、どれだけ悲惨な状況であったのかが、本当によくわかった。
ではなぜ負けなかったのか?そこにあったのは、冷静な判断が出来、兵をどう使い、日本の状況、ロシアの状況をあまねく把握できてた政治能力や、軍人の力があったからだ。謙虚で、カン違いすることなく、何をどうしたらいいのか、わかっている人が多かった。
それが普通であり、政治家の資質であり、国を導く人がごく当たり前に持っているものではないか。
なぜ、それが無くなってしまったのか。。。声をあげ、間違いを正す勇気を持ち、なぜ戦うのかを理解する。財布に金がないのに、バカな買い物をするでもなく、甘い見通しを捨て、今この選択をしたら、のちにどうなるのか判断する力を、なぜにあの時の日本は失くしてしまったのか・・・。
映画を見ていて、山本五十六という人は、傑出した人物!というよりは、ごく普通の感覚を持ち、よーく周りを見、調子に乗らず、カン違いせず、間違いを間違い!と当たり前に言える人だったと強く感じた。
日中戦争のさなか、打開しないままの状況が続き、日本は異常なまでの閉そく感に包まれていた。どうにかしたい、なんとか前に進みたい。戦争がしたいのではなく、この状況をなんとか打ち砕きたい・・・。そこを打ち破るのに、一番手っ取り早い方法は、戦争という安易な考えがほとんどの人の頭にあった。
人間だれしも面倒くさい道は選びたくない。簡単な方法を選ぶのが常だ。しかし、そこには大きな落とし穴がある。ちょっと冷静になればわかる穴なのに、みんなが吸い込まれているうちに、穴だとわからなかったのかもしれない。まったくアホな状況なのに、それはいつでも起こりうる。今がまさにそうだ。
皆が安易な選択をし、声をあげることを恐れ、当たり前のことを言おうとする人の足を引っ張る。そんな世の中は嫌だ!と誰もが思っているのに、自分から何かをしようとはしない。情けない。70年経とうと、大きな大きな失敗をしたにも関わらず、変わりないと言うのは、あまりに情けなくないか。そんなことを強く強く思った次第。
映画のことをさっぱり言ってないが、役所さんがとっても似合ってた。やさしくて、気慨があって、揺るがず、度量の大きな人間をしっかと表してたように感じた。南雲忠一との対抗というか、比較対象の表しかたが、ちょっとあざとくて気になった。善悪の対立のように見せるのはわかりやすいかもしれないが、そうではないんではないかなあ、と。
ミッドウェーの海戦、空中戦の様子、空母への爆撃等々、派手に作り上げることなく、当時の記録映像を見るような忠実な絵作りは見ごたえあり。いろいろと思うところあり。年末、じっくりと見て、さまざま考えていただきたい一本。
上記の調子にのるな、勘違いするな・・・の語は、昨日(12/29)にやたらTVに出まくってたサッカー日本のウッチーが、高校のサッカー部の先生に言われたことなそうな。いい。いただきたいくらい。
◎◎◎○●
「聯合艦隊司令長官 山本五十六」
監督 成島出
出演 役所広司 玉木宏 柄本明 柳葉敏郎













山本五十六の人間的魅力と共に、指揮官としては必ずしも有能とは云えないところも描かれており、面白い映画でした。
これぞ真の究極の選択を迫られた・・というような体験でしょうか。
簡単に究極の選択などといいますが、これほど半端ないのはないと思います。
決してできた指揮官ではなかった・・という人間臭さもよく出てましたね。
今回の役所さんはよかったと思います。
実はあまりに見かけて、食傷気味なのですが、今回はよかったです。
香川照之が演じた記者の“国民を啓蒙する”ことこそ新聞の使命だとする
あたりへの違和感だったのかも。
そしてそれ以上に、“煽られた”かのように
熱狂する国民。あぶないでしょ、と。
そのあたりはもうちょっと礼儀正しくやってもらった
方が伝わったのかなという気もしますが、言いたいことは
よくわかりました。
南雲が山形県人だったこともふくめて、
考えさせられる映画でしたね。
ストレートに表すと、幼稚なタッチと思われますし、戦争映画ってのは、本当に難しいですよね。
どっちに転がっても叩かるし・・・。
ついこの間までタブーだったフランスのユダヤ人狩りを描いた「黄色い星の子供たち」を見て、戦争に対する決然とした姿勢の違いなんかも感じます。
日本のどこまでものどにつっかえてるような作りがなんだか引っかかる。
とにかくいっぱい作ってもらって、いろんな人にいっぱい見てもらって、いっぱい考えてもらう!ということが必要なことかもしれないです。
まさに「勘違い」しちゃっていたんですよね。
日露戦争は、ほんとにギリギリのところで勝てただけだというのに。
この「勘違い」クセっていうのは、治らないものなんですかね。
結局、現代も高度経済成長期からバブルの時あたりまではやはり「勘違い」してしまっていたんですよね。
そのツケが今になってでてきている。
本作で描かれていた時代に、現代が似ているっていうのがちょっと怖くもあります。
軍の中に残っていた理性が海軍だったはずなのですが、やはりこういうことになってしまうんだ・・・ということが、よーくわかりました。
早期講和がなされていたら。。。。
問題は、その後の政治でしょうね。誰が舵取りをするかで、ぜんぜん変わってくる。
またぞろ軍人が政権を握っていたら、遅かれ早かれ、また同じようなことが起こるでしょうし、中国戦の決着はついてない。
日本にとってはあまりに大きな代償でしたが、必然だったのかもしれません。
幕末の薩長の影響は大きかったようですね。その辺もちゃんと描かれてて、興味深かったです。
いまだに勘違いしてる人が後を絶ちませんが、政治家にか違いされるのが一番怖いです。
でも、そういう人も後を絶たない・・・。
また役所さんもステキに嵌っていましたね。
南雲役の中原丈雄さんも、伊武雅刀さんも、適材適所という感じでよかったです!
ただ、もう少し紙面からだけでない当時の活きた日本人の姿を映し出してくれたほうが・・
新米記者の存在があまり意味がなかったと思いました。
実際のところはどうなんだ?と言われるとなんとも分からないのですが、五十六の人間性はとってもシンパシーが感じられて、あの時代にこういう人がいたんだ・・・というだけで、わずかな救いを感じることが出来ました。
その人柄は、役所さんのうまさだったですね。
いい配役でした。
あの時代の見せ方は、綺麗過ぎたと思う・・という声を聞きました。