迷宮映画館

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とらわれて夏

2014年07月16日 | た行 外国映画
中堅どころのカメレオン俳優、ジョシュ・プロ-リンが役得!!うまい、うまい!桃をねっちょりとこねまわしてるだけでエロっぽいって、一体どんな映画なんだ!!と思ってしまったのですが、メガホン取ったのは、ジェイソン・ライトマン!いままでそんなにエロっぽい映画を撮ってはこなかったし、妊娠しちゃう「JUNO」だって、さっぱりエロぽくなかったし、この監督のカラーでこの話?と思っていたのですが、御見それしました!素晴らしかった。いやーー、すごい。なんでもできちゃう、できる子だった。

どうしても二番目の子供を産めない女性・アデルは、精神的に追い詰められ、家から出られなくなってしまう。結局夫とも離婚し、アデルのもとには長男のヘンリーだけが寄り添っていた。そこに一人の男が闖入してくる。脱獄犯のフランク。もちろん、好んで匿ったわけではない。脅され、やむを得ず。。

しかし、誠実でやさしく、料理のうまいフランクに二人は次第に親近感を覚えていく。フランクの過去がフラッシュバックで挟み込まれる。彼にはつらい過去があった。女性に騙され、子供の父親にされ、そして事故で殺してしまった。優しすぎたのが災いしたのかもしれない。

その罪滅ぼしもあったのかもしれない。つかの間、手に入れることのできなかった家族を味わうアデルとフランク。アデルの不安にとらわれていた表情が、徐々に明るさを取り戻していく。そして、決意したのは逃げること・・・・。すべてを捨てて、三人で逃げる。新天地でまったく新しい生活を始めるのだ。しかし・・・・。

いやいや、どっぷりつかりました。ねっとりと、大人の心の結びつきのなんとも切ない愛のやり取りに!どっちも過去に壊れた愛のかけらを抱いている。幸せになっていいはずなのに、めぐりあわせの悪いこと。そんな二人がかけらを補いあうように、埋めていった愛は、確固としたものになる。でも、それは許されないこと。

んな、悠長に荷物なんかまとめてないで、さっさと出てけばいいじゃん!などと、外野は思ってしまうのですが、そうもいかず。ちゃんと、後々の事まで考えてしまうくらいにいい人たちなんですよ。で、やっぱりうまくいかない。でも、出来上がった愛は、崩れなかった。長い喪失の時間があっても、通じ合う心があれば、もう壊れることはないです。久々に、大人の愛ってのを見た気がいたしました。ケイトとジョシュの二人がぴったりマッチ。見事な配役。

トビー・マグワイアが、最後にちょこっとお出になるのもご愛嬌。いつのまにか重鎮扱い?やっぱ夏は桃ですかね。桃って、なんかいやらしいのよね~。

◎◎◎◎

「とらわれて夏」

監督 ジェイソン・ライトマン
出演 ケイト・ウィンスレット ジョシュ・ブローリン ガトリン・グリフィス トビー・マグワイア トム・リピンスキー


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