
絵に描いたような充実した家庭。マイク・リー監督の映画には、いままであまり出てこなかったようなシチュエーション。トムとジェリーという漫画みたいな夫婦だけど、定年間近な二人は、ゆったりと住み心地のいい家で、贅沢ではないけど心豊かに暮らしている。
息子もしっかり自立、市民菜園で野菜を作り、ワインを飲んで、あぁぁ、こんな家いいなあ〜と心から思えるような家庭を作り上げている。ここに何の問題もないのだが、このあったかさにひかれるように、二人の家にやってくるのがいろいろと問題を抱えた人々。
同僚のメアリー。一度結婚に失敗し、今は独身。恋多き人生ではあるが、実りは少ない。こんなはずではなかったと嘆き、ワインを飲んで憂さを晴らし、自分は若い、まだまだいける。。。寂しさを仮面の裏に偲ばせ、二人のもとにやってくる。なんとも処置なしの彼女を温かく迎える二人。
トムの幼馴染のケンも大いに問題あり。ビールと脂っこい食い物で、堂々たるタイコっぱら。仕事もうまく行かず、唯一二人のところに来ることだけが存在価値がありそう。
トムの兄は妻に先立たれる。まるで生活力なし。息子とも不仲で、とてもじゃないが目が離せない。
なぜか二人の周りにあるのは、厄介な問題を抱えている人々ばかり。目を閉ざし、知らん振りすれば降りかかってなど来ないけど、さびしすぎる人たちには、なにより大事な庭であり、癒しの場になっているように思える。
ごくごく普通の夫婦。子供を育て、今も現役で仕事を続け、ささやか家を持ち、野菜を作って、にこやかに過ごす。何の変哲もない家族の姿が、やけにまぶしく、ものすごく貴重に見えてくるから不思議。年取ったら、できればあんな風に暮らしたいもんだと思えるつつましいけど、あったかい毎日だ。
それも一つの形であり、彼女らの周りにいる、なんでアタシばっかり、と不幸いただきます!と背負ってるような人々もまた別の形だ。季節の流れにあわせて、手抜きなくきっちりと描いていくいつも作り方の見事さ。どれも、どのセリフも、そしてメアリーのさびしい表情もやけに共感できた。
勘違いメアリーのうまさ。息子の彼女に対して、メアリーを「いわくいい難い人物」と訳していたが、そのセリフにぴったりの人物を生み出していた。
マイク・リー監督の作品は、これで4本目の鑑賞。「秘密と嘘」ではまったが、これはビデオ鑑賞だったんで、レビューなし。
「人生、時々晴れ」も「ヴェラ・ドレイク」も、印象深く、いわくいい難い作品である。
◎◎◎◎
「家族の庭」
監督 マイク・リー
出演 ジム・ブロードベント レスリー・マンヴィル ルース・シーン ピーター・ワイト
息子もしっかり自立、市民菜園で野菜を作り、ワインを飲んで、あぁぁ、こんな家いいなあ〜と心から思えるような家庭を作り上げている。ここに何の問題もないのだが、このあったかさにひかれるように、二人の家にやってくるのがいろいろと問題を抱えた人々。
同僚のメアリー。一度結婚に失敗し、今は独身。恋多き人生ではあるが、実りは少ない。こんなはずではなかったと嘆き、ワインを飲んで憂さを晴らし、自分は若い、まだまだいける。。。寂しさを仮面の裏に偲ばせ、二人のもとにやってくる。なんとも処置なしの彼女を温かく迎える二人。
トムの幼馴染のケンも大いに問題あり。ビールと脂っこい食い物で、堂々たるタイコっぱら。仕事もうまく行かず、唯一二人のところに来ることだけが存在価値がありそう。
トムの兄は妻に先立たれる。まるで生活力なし。息子とも不仲で、とてもじゃないが目が離せない。
なぜか二人の周りにあるのは、厄介な問題を抱えている人々ばかり。目を閉ざし、知らん振りすれば降りかかってなど来ないけど、さびしすぎる人たちには、なにより大事な庭であり、癒しの場になっているように思える。
ごくごく普通の夫婦。子供を育て、今も現役で仕事を続け、ささやか家を持ち、野菜を作って、にこやかに過ごす。何の変哲もない家族の姿が、やけにまぶしく、ものすごく貴重に見えてくるから不思議。年取ったら、できればあんな風に暮らしたいもんだと思えるつつましいけど、あったかい毎日だ。
それも一つの形であり、彼女らの周りにいる、なんでアタシばっかり、と不幸いただきます!と背負ってるような人々もまた別の形だ。季節の流れにあわせて、手抜きなくきっちりと描いていくいつも作り方の見事さ。どれも、どのセリフも、そしてメアリーのさびしい表情もやけに共感できた。
勘違いメアリーのうまさ。息子の彼女に対して、メアリーを「いわくいい難い人物」と訳していたが、そのセリフにぴったりの人物を生み出していた。
マイク・リー監督の作品は、これで4本目の鑑賞。「秘密と嘘」ではまったが、これはビデオ鑑賞だったんで、レビューなし。
「人生、時々晴れ」も「ヴェラ・ドレイク」も、印象深く、いわくいい難い作品である。
◎◎◎◎
「家族の庭」
監督 マイク・リー
出演 ジム・ブロードベント レスリー・マンヴィル ルース・シーン ピーター・ワイト













何にも言う事がない。セリフも役者も完璧すぎる。
もう・・映画を見ている気がしないくらいリアルな時間を過ごさせてもらいました。
今回も役者ひとりひとりが活き活きとしていて楽しかった!
特にメアリー役のレスリー・マンヴィルさんが凄い!
「人生は、時々、晴れ」の地味な主婦がこうも変わるものか。途中までわからなかった・・。
どうしても彼ら全員に、自分と周りの人間を重ね合わせてしまいますね。
ラストのメアリーに対するジェリーの一言に、グサッときました。
地味で、派手に何かを起こす!なんてのは一切なくても、きっちりと盛り上げ、役者がどれも見事。
セリフ回しから、小さな流れもキチンと納めて、見事な一本でした。
レスリーさん、アタシは最後までわかりませんでしたよ。見たことはある・・と思いつつも結びつかなかった。
凄い女優さんですね。いいもん見ました。
そしてトム&ジェリー夫妻の分別のある優しさがとても心地よかった。
ただ…レスリーさんが余りに上手すぎて、私はもうメアリーに対する不愉快さが大きすぎました。駄目なんですああいう人間観るのがもう、ホントに。
素晴らしい演技の裏返しで、作品的に後味が悪くなってしまいました(苦笑)
年齢のことを重々わかってはいるんだけど、それでも若くいたい・・という女ごころ。
なんであたしだけ・・と被害者意識とともに、きっと自分に何かが舞い降りる・・と思いこんでしまうあたり。
不愉快で嫌悪感を感じさせたメアリーさんは凄い!ということにしましょう。
両親は、見抜いていましたよね。「どうしようもねえな。」くらいの事言っていた。
ですので、息子の彼女が一番苦手かも。馴れ馴れしくで図々しいし。
「メアリーがいるのよ・・」と言った時の反応や、あえて特別扱いしないで、普通にしてたことが、自分の役割と割り切ってるように見えましたが。
どうでしょう・・・。