いろいろと立て込んでて、あたし的にはちょっと遅めの鑑賞。
それでも飛び交う憶測やら、うわさ話には極力耳をふさいで臨んだのだが、うーん。
「阪本監督が座頭市を!!!」というんで、過剰な期待をしたのも確か。
さてどうしたものやら・・・。
つうことで座頭市。これが正真正銘のラスト・・・という触れ込みだったが、勝新のあとの座頭市は、座頭市なのだろうか、どうかは評価の分かれるところ。あたし的にはなし。
座頭市という不動のキャラを作りげたのは、まぎれもなく勝新であり、勝新がやるからこそあの座頭市になった。ほかの座頭市はあり得ない・・・。
あの頭のキレる阪本監督のこと。そのことは十二分にわかっているはずだ。ではなぜに撮ったのか。彼が撮ってきた弱いものから見た世の中の現実、悲哀、厳しさ。それを社会的には弱い立場の盲目の男の目(?)から見てみる。
そんなあたりを目指したのかなあなどと思ったのだが、結論、彼の作風に時代劇はあわなかったかなあ。出なかったら、あまりにキャラが固定してしまってる主人公を使うべきではなかったのではないかと。ここは市ではなく、もっともっと弱い人間に叫ばせてもよかったかなあ・・・などとおこがましいことを言う。
冒頭の時間軸がずれてるのか、わかりにくい導入にしてしまったのが、素直に入り込めなかった。もっとすっきり作ってもらった方が良かったように思えたが、それじゃあ阪本監督のカラーは薄くなるし、ならばやっぱりこの題材は彼には合わなかったのでは・・・と、思ってしまう。
役者はなかなか熱演。マジに目を閉じて、傷だらけになったというシンゴちゃんのタレントぶりと、そこまで!のサービス精神には頭が下がる。すごい人だ。
最近よくお目にかかるようになってしまったARATA君。うーん、さらっと出てて、「あーー、こんな映画のこんな役だったのねえ~」と、にまにましながら探すのが楽しみだったのだが、どんどんメジャーにおなりになって・・・。ちょっと面白くないのはエゴです。
高岡君がやけに好青年に見えたが、あのあくの強い塊の中にいたら、高校生のつっぱりごときじゃ、まだまだあおいですなあ。特に光ってたのが、豊原さん!久しぶりに悪役の真骨頂を演じてた。
と、どうしても目が行くのが、この間行ってきた『庄内映画村』の様子。見ながら、「あ!ここだ」とか、「この廃屋に入ってきた!」とか、「田んぼ!!」とか、電信柱一本ないビューを思い出しだ。
あのロケーションを見事に使っていたが、その背景作りが映画作りの大きな要素にもなっていたような気がしないでもない。
◎◎◎●
「座頭市 THE LAST」
監督 阪本順治
出演 香取慎吾 石原さとみ 工藤夕貴 寺島進 高岡蒼甫 ARATA ZEEBRA 加藤清史郎 宇梶剛士 柴俊夫 反町隆史 豊原功補 岩城滉一 中村勘三郎 原田芳雄 倍賞千恵子 仲代達矢
それでも飛び交う憶測やら、うわさ話には極力耳をふさいで臨んだのだが、うーん。
「阪本監督が座頭市を!!!」というんで、過剰な期待をしたのも確か。
さてどうしたものやら・・・。
つうことで座頭市。これが正真正銘のラスト・・・という触れ込みだったが、勝新のあとの座頭市は、座頭市なのだろうか、どうかは評価の分かれるところ。あたし的にはなし。
座頭市という不動のキャラを作りげたのは、まぎれもなく勝新であり、勝新がやるからこそあの座頭市になった。ほかの座頭市はあり得ない・・・。
あの頭のキレる阪本監督のこと。そのことは十二分にわかっているはずだ。ではなぜに撮ったのか。彼が撮ってきた弱いものから見た世の中の現実、悲哀、厳しさ。それを社会的には弱い立場の盲目の男の目(?)から見てみる。
そんなあたりを目指したのかなあなどと思ったのだが、結論、彼の作風に時代劇はあわなかったかなあ。出なかったら、あまりにキャラが固定してしまってる主人公を使うべきではなかったのではないかと。ここは市ではなく、もっともっと弱い人間に叫ばせてもよかったかなあ・・・などとおこがましいことを言う。
冒頭の時間軸がずれてるのか、わかりにくい導入にしてしまったのが、素直に入り込めなかった。もっとすっきり作ってもらった方が良かったように思えたが、それじゃあ阪本監督のカラーは薄くなるし、ならばやっぱりこの題材は彼には合わなかったのでは・・・と、思ってしまう。
役者はなかなか熱演。マジに目を閉じて、傷だらけになったというシンゴちゃんのタレントぶりと、そこまで!のサービス精神には頭が下がる。すごい人だ。
最近よくお目にかかるようになってしまったARATA君。うーん、さらっと出てて、「あーー、こんな映画のこんな役だったのねえ~」と、にまにましながら探すのが楽しみだったのだが、どんどんメジャーにおなりになって・・・。ちょっと面白くないのはエゴです。
高岡君がやけに好青年に見えたが、あのあくの強い塊の中にいたら、高校生のつっぱりごときじゃ、まだまだあおいですなあ。特に光ってたのが、豊原さん!久しぶりに悪役の真骨頂を演じてた。
と、どうしても目が行くのが、この間行ってきた『庄内映画村』の様子。見ながら、「あ!ここだ」とか、「この廃屋に入ってきた!」とか、「田んぼ!!」とか、電信柱一本ないビューを思い出しだ。
あのロケーションを見事に使っていたが、その背景作りが映画作りの大きな要素にもなっていたような気がしないでもない。
◎◎◎●
「座頭市 THE LAST」
監督 阪本順治
出演 香取慎吾 石原さとみ 工藤夕貴 寺島進 高岡蒼甫 ARATA ZEEBRA 加藤清史郎 宇梶剛士 柴俊夫 反町隆史 豊原功補 岩城滉一 中村勘三郎 原田芳雄 倍賞千恵子 仲代達矢
私もsakuraiさんの記事思い出しながら、そういえばココに行ったって言ってたよなぁって思いながら観てましたよ。特に掘っ立て小屋の並ぶ辺りで。(笑)
阪本監督ですから、深慮遠謀があったとは思うんですが、ぴんときませんでした。
それでも天道が座ってたあたりに座ってきた!!というのは、やっぱうれしい。
あすこで、シンゴちゃんが、匍匐前進してているとこも歩いてきましたよ!
「座頭市」は勝新さんのイメージがあまりにも強いから、なかなかに難しい題材ですよね。
阪本監督のテイストには合っている題材だとは思いましたが、やはり勝新さんの確立されたイメージがやはり邪魔をしてしまいます。
香取さんは上手だと思いましたが、やはり根がポジティブな感じがミスマッチなような気がしました。
他に誰がいるかというとこれも難しいですよね、うーむ。
そんなヒーローっていないですよね。
でも、それをあれだけのヒーローに押し上げたのは勝新!
そのミスマッチにあえて挑戦したのかもしれませんが、どっかに欲目も感じましたわ。
TOKIOの松岡君なんてどうでしょ。
悪人っぽさが利いてるような。