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127時間

2011年06月24日 | は行 外国映画
ほぼ終わった・・・と思われていたダニーさん。起死回生、一発逆転、こんだけ見事に返り咲いた監督はいないと思う。「スラムドック・・」で、見事によみがえったダニーさんが、今回もシャープな切れ味を見せてくれました。

冒険家?ナチュラリスト?登山家?どんな肩書きがつくのかこの男。アメリカの渓谷、大自然を庭のようにして歩き回る。縦横無尽、自由気まま!でも、少々過信がありましたかね。家人や知り合いのきちんと行き先をいわない。いままで、事故がなかったか、きっとその必要がなかったのでしょうが、遠足は家に帰るまでが遠足だもんね。。。

つうことで、実際に岩に腕をがっしりはさまれ、ニッチもサッチも行かず、出来うるかぎりのありとあらゆることをしてみた結果、命を救うために究極の選択をした127時間の物語。

まず時間はある。何をしたらいいのか、いろいろと考え、できる限りの行動を取るのだが、とりあえずパニックになったあと、何をどうしたらいいのか、じっくり考えることが出来る時間があったような気がします。ただパニックになっていても、仕様がないですものね。

まず、持っている道具で、腕を挟んでいる岩を削ろうとする。うん、これは常道。ただし、削ってるうち、逆に自分の腕が岩を支えていることがわかり、外れるどころか、ますます腕を圧迫していくことに気づく。ロープを岩に引っ掛け、全身の体重をかけて、岩を動かそうとするが、伸縮性のあるロープで、うまく力が加わらない。



持っているものはわずかな道具と、カメラとビデオ、そして400mlの水。。。これでどうやって生き延びるかを冷静に考えます。

なぜ自分がこうなってしまったか、とりあえず不幸を嘆き、自分のやってきたことが今につながってしまったんだと考えるのは道理。自分がやってきたことの帰結が、今この岩にはさまれるべくして、はさまっているんだと思わざるを得ないのでありやす。

この辺の感情の表し方のぞくぞくするほどうまいこと!「[リミット]」つう、一人シチュエーションの映画がありましたが、ちょっと格の違いを感じましたかね。いや、ライアン君もなかなか敢闘したのですが、これはシチュエーションのうまさもあります。過去にフラッシュバックしたり、えぇぇぇ、洪水がぁぁ!!なんて表し方もうなされますわ。

最後の手段は、思わず息を呑みましたが、一応知っててよかったです。覚悟が出来てたから。冒頭、さーーっと岩肌をなでていく手のショットが焼きついてます。フランコ君も、思う存分、やりがいのあった役ではないかと想像いたす一本でした。

◎◎◎◎

「127時間」

監督 ダニー・ボイル
出演 ジェームズ・フランコ アンバー・タンブリン ケイト・マーラ クレマンス・ポエジー ケイト・バートン リジー・キャプラン
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22 コメント

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Unknown (KLY)
2011-06-24 22:57:54
そうですよね。アーロンが手を挟まれてから刻々と移り変わる心情をまるでそのまま体現するかのようなジェームズの演技。またボイル監督がそれを手助けするかのように、水筒の中からの映像だとか、ストローの映像だとか上手いことシチュエーションを盛り上げてくれて。

人一人の生死とは全く関係なく、そこには大自然の美や厳しさが存在するんだけど、それがまたやっぱり魅力で…だからこそアーロンさんは今でも離れられないんだろうなと思うのですよ。それにしてもボイル監督の映像と音楽のセンスの良さには脱帽です。
>KLYさま (sakurai)
2011-06-25 13:06:32
はい、もうフランコ君の演技と言うか、これぞ役者の醍醐味みたいなはまりっぷりを堪能させてもらいました。
ところどころに挟まれる音楽や、映像はさすがのセンスですね。
私はやはり「スラムドック・」の方が好きですが、この監督のよみがえりもなかなかだと思います。
Unknown (オリーブリー)
2011-06-25 16:07:06
上手い作りだな~と感じましたよ。
何でもない当たり前の日常に、どれだけの生きる意味があるのか、ひしひしと伝わりました。
でもフランコ君でなければ、もっとキツかったかも。

ジョセフ君(ゴードン=レヴィット)でもイメージ湧くかもね~と友達と意見が一致しました(笑)
生ビールのありがたさ (hori109)
2011-06-25 17:03:51
この映画を観てからいろんなことがありすぎて(T_T)、ようやく
たどりついた居酒屋で生ビールのジョッキをしみじみと
ながめました。水分はだいじ。

最後に彼を救ったツールが、疎遠だった母親のプレゼントだったあたり、
ほんとにイヤミなくらいうまい映画。
ジェームズ・フランコ☆ (mezzotint)
2011-06-25 20:27:25
いやあ彼の演技につきますね。
こちろん、ボイル監督の演出も素晴らしい
ですが・・・・。
原作者のア―ロン氏はドキュメンタリー作品
としての映画化を望んでいたようです。
でも監督は俳優を使って撮りたいという
強い気持ちだったらしいです。結局は
監督の望んでいたかたちで映画化となった
らしいです。それは監督がア―ロン氏の
原作を凄く大事していたからだそうです。
そして見事に作品を作りあげた監督の凄さに
感動しましたね。
二度は見たくない映画 (風子)
2011-06-26 13:06:04
なぜもっと体力のあるうちに決行しなかったのかと思いましたが、本を読んで理由がわかりました。
もっと早く決行していたら、救助隊も待機していない、出血多量で死んでいたかもしれませんね。結果的には、脱出したタイミングが良かったと本の中でも話していました。本には彼が撮った写真も数枚載ってます。
水と大地と生き物 (KON)
2011-06-28 12:56:03
すごい映画でした。
ジェームズ・フランコくん、あのひとりよがりな若者ぶりが似合ってた!
役者冥利に尽きたでしょうな。
ビールや蟻やビデオやそして何より水が!
小道具がこれほど効いている映画もなかなかありませんね。
すべては命あってのもの。

あの究極の選択のシーン、もっとドラマチックに残酷に派手に
盛り上げるのだと思ったら、逆で、すごく静かな演出だったのが
何というか感動しました。
やはりダニー・ボイル監督は好きです。
完全復活ですね。おめでとう!
>オリーブリーさま (sakurai)
2011-06-28 20:07:59
フランコ君ならではでしたね。
おばさん、感情入りまくりでしたもん。
あれがもっとごつい奴だと、きっと入り込めない。。
JGL君でもよかったかもね。やっぱフランコ君がベストマッチかな。。。
>hori109さま (sakurai)
2011-06-28 20:10:49
いやいや、生ビールは水分補給にはなりませんので、ここは一応。。
でもあのうまさは、生きててよかった!!と思えるうまさですよね。
小道具が嫌みなくらいに効いてましたね。
中国製かああ。
>mezzotintさま (sakurai)
2011-06-28 20:27:10
うーん、アーロンさんの気持ちもわかりますね。
生半可な映画にされちゃ、ここまでの極限状態に追い込まれたのに、安っぽいもんにされちゃかないませんもんね。
でも、これは納得の一本だと思います。
見事な演技でしたが、役者オタクと言われるフランコ君の、面目躍如だったと思いますよ。
>風子さま (sakurai)
2011-06-28 20:31:07
なるほどねえ。
計算しつくした決断だったわけですか。
でも、早くからあの決断はしてことになるんでしょうかね。ここはやっぱ読まねば。
>KONさま (sakurai)
2011-06-28 20:46:13
ははは、独りよがりねえ。
そんな感じ!不遜な男が似合ってました。
小道具が効いてましたね。
やっぱ水が一番かな~。
いろんな意味で!

ダニーさん、あたしの中では終わってたのですが、「スラムドック・・」で見事に返り咲き!こういう監督も珍しいと思います。
また独りよがりな映画に行かないで、この方向でお願いしましょう!
TB返し&コメントありがとうございます (西京極 紫)
2011-06-28 23:12:40
オープニングとエンディングの都会の雑踏やモブシーンの奔流の様なフラッシュ映像は、人とのつながりからいくら逃れても、最後は人とのつながりに戻ってくるんだよ~と言う意味だったんでしょうね。
監督とフランコくん、素晴らしかった。
偶然の幸運 (風子)
2011-06-29 07:49:09
いえいえ、計算して6日目に決行したのではなく、たまたまです。結果的に、6日目に脱出したことで重なった幸運があったということです。
>西京極 紫さま (sakurai)
2011-06-30 20:46:15
うまい流れでしたね。
フラッシュを多用するのはこの監督の特徴ですが、やけに印象的でした。
実はってのが、またすごいですが、やりきった二人にも拍手です。
>風子さま (sakurai)
2011-06-30 20:55:13
ありゃりゃ、すいませんです。
ご面倒かけました。
いろんな偶然が重なって、こうなるべくしてこうなった・・・と言うことだったんでしょうかね。
こんばんは (はらやん)
2011-07-18 19:42:13
sakuraiさん、こんばんは!

岩にはさまれてから、アーロンの感情や思いがだんだんと変わって次第に自分の生き方、人生、そして将来まで思いを馳せていくところの描き方が見事でした。
単純なモノローグなどにせずに、映像と音楽とうまく組み合わせてワンシチュエーションにも関わらず、ずっと惹き付けられました。
さすがですね、ダニー・ボイル。
>はらやんさま (sakurai)
2011-07-20 20:54:30
私も、当初ワンシチュエーションだけで見せるのは、きついんじゃないかなあ・・と思ったのですが、さすがに岩に挟まれながらいろいろと考えますよね。
あの辺の思いの馳せかたがうまかったです。音楽とあいまって、見事な作品になったと思います。
こんばんは^^ (ヒロ之)
2012-01-07 22:05:22
コメント&TB有難うございました。

素晴らしい映画だと噂には聞いていましたが、レンタルで観て納得・納得の感動映画でした。

監督の演出方法が良いのでしょうね。
ワンシチュエーションなのに、全くダレませんでしたから。
その点【リミット】は携帯ばかり弄ってましたねぇ^^;
それとやっぱりフランコの熱演。
最初から最後まで見事だと思いました。

もし私が同じ状態になったとしたら、自分で腕なんて切り落とせないでしょうね。
生きるんだ!という気持ちが高まったとしても勇気が出るかどうか。。。
>ヒロ之さま (sakurai)
2012-01-09 19:52:21
レンタルまでどうしてもがまんできず、いつも映画館にかかった時に見てしまいますが、見た時の思いがよみがえってきます。
[リミット]は低評価のようですが、あれはあれで結構好きでした。
あの狭さで持たせた力量はなかなかだったなあと。
本の方は、もっと冷静に、きっちりと助かるまでの道のりが表されてるのだそうで。
機会を見つけて読んで見たいと思ってます。
こちらにもおじゃまします。 (ピロEK)
2012-09-09 00:59:59
おじゃまします。
あの決断を事前に知っていたので、痛いのが苦手な私は逃げ腰で観ちゃった感があって、この映画の優秀な部分が、どうも入ってきませんでした。
何の情報も無かったら、ショックは受けつつも楽しめたのかも知れませんけど…
では、また来させていただきます。今後とも宜しくお願いいたします。
>ピロEKさま (sakurai)
2012-09-11 16:05:53
一応、劇場の前に、ショッキングなシーンがありますので・・みたいな張り紙があったような。
映画ですんで、エンタメ性が増幅してたような感じもしますが、バランスのとれた秀作だったと思います。

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