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20世紀少年 最終章

2009年09月02日 | な行 日本映画
さて、長きにわたった本格科学冒険映画も最終章をめでたく迎えることとなって、ほっとすることしきりです。

あの長~い、あっち行ったり、こっち行ったりの複雑で、たくさんの登場人物の、ごちゃごちゃした映画を、よく作ろうと思ったもんだと感心したのだが、全部、見終わって、しっかりしたコンセプトと、話がぶれなかったがよかった。

そして、何より目を楽しませてくれたのが、豪華な俳優陣。あのマンガの世界を、よくぞここまで人物を配して、音をつけて動かしてくれた。
ここが、この映画の一番の見どころなんだ!!という、確信犯的な一種の開き直りがあたし的には◎。

物語には言及しません。
徹底的に削いで、肝心なところだけをクローズアップさせて、マンガとは違う展開と、足りない人物像も、既存の人物でうまく補ってた。

いちゃもんつけるとしたら・・・・、あたしがどうしても欲しかったのは、教皇の登場がマンガのキーだったので、なんとか教皇にご登場してほしかったの。
そうすると、仁谷神父の越し方もわかるのだが、そこかな・・・。

『ともだち』が狙撃されて葬式の時に弔辞を国連事務総長が読んだ時点で、教皇のエピはないんだな・・・と思ったが、そこは欲しかったなあ。

あとは、敷島教授の娘の恨み骨髄の背筋に何かが走るほどの表情・・・・。(マンガの中の一番インパクトのあるシーン。これをどう描くのか、ちょっと楽しみにしていたんだけど・・・・)なかった。残念。

で、物語を通して感じたことは、人間には誰にでも闇の部分がある。そことどう折り合いをつけて生きていくかが人生なのだが、この世は、顔を隠さないと生きれないほどに哀しい世の中なのだろうかと。

いや、お面をかぶってなどいなくても、自分を押し殺して、人に無視され、哀れなほどに自分の自信を打ち砕かれている人がどのくらいいるか・・・・。

自分の何気ない、言ったことすら忘れている言葉で、幾人の人を傷つけてきたか・・・。助けてきたか・・・・。そうやって人は人と結びつき、絆を作り、人生を歩んでいく。

虫けらみたいな一個の人間たちだが、どの存在も限りなく大事なはずだ。どの命も、育まれてきた重い一個だ。言い古された言葉だが、命はどれでもも、だれでも重い。そんなことを思い返した、第三章だった。


原作マンガとは、正体やら、いろいろと違えてはいるが、物語の大勢に大きな影響はない。でも、その違いに少々の違和感を感じた。それはその正体となる人間の存在が希薄だったから・・・ということが、変更を可能にしたように見えるのだ。

希薄な存在、忘れ去られた同級生、死んだことにされたともだち・・・・・。どのクラスにもそんな子供はいた。言うまでもなく、その誰かが○○○○なのだが、この変更は、存在が希薄だったからなされたように見える。

映画として見せるために『秘密』を作り上げたわけだが、その『秘密』は、あたしにとっては、少々哀しい変更だった。はっきり言ってしまえば、正体は誰でもいい・・・ということだ。


ま、それはおいといて、今回のツボはなんといっても幸宏さんです!!!!断固。
あのベースを聞けるなんて!!!いやーーーーーー、最高。焼き鳥焼いてる姿も素敵でしたが、ギターを肩にかけた姿が、決まってました。。。あぁぁ、目の保養、目の保養。

福田麻由子ちゃんが、初め、だれだかわかんなかったり、神木君の贅沢な使い方とか、ケロヨンの口の曲がり具合がお見事だったり、あまりにぴったり過ぎたDJの山寺さん!!!
小泉響子ちゃんの活躍が少なかったなあア。ボーリングの玉、投げてもらってもよかったんだけどなあ。

と、ところどころ、不満な点もございますが、あの♪だけだった文字と活字の言葉に、しっかとしたリズムをつけて、大音響で鳴らしてくれのが、沁みた。そこが映画の醍醐味のような気もします。

ご苦労様でした。

◎◎◎◎

『20世紀少年 第三章』

監督 堤幸彦
出演 唐沢寿明 豊川悦司 常盤貴子 香川照之 平愛梨 藤木直人 石塚英彦 宮迫博之 佐々木蔵之介 山寺宏一 高橋幸宏 佐野史郎 森山未來 古田新太 小池栄子 木南晴夏 石橋蓮司 中村嘉葎雄 黒木瞳
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16 コメント

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おおお (KLY)
2009-09-03 00:16:51
sakuraiさん評価高いですねぇ。
ごめんなさい、私にはこの作品の何が面白いのかがさっぱりでした…。
友達の正体は知りたかったけども、解った時に思ったのは「それでなに?」って。^^;
色んな方の記事を読むと原作はもっと深くて面白そうなんで、読んでから観た方がよかったなと思ってます。
そっかぁ~ (miyu)
2009-09-03 06:44:33
3部作、しかも3つとも長尺なので長かった~
って思っちゃいましたけど、
映画としては結構タイトに公開してくれましたものね。
なんとか原作未読でもついていくことが出来ました(´▽`*)アハハ
原作を読まれてる方でも賛否分かれてるみたいですが、
それぞれの感想を読んでると原作がどうだったのかが
ちょっとずつ分かってきたような気がします( ´艸`)
>KLYさま (sakurai)
2009-09-03 08:27:58
原作既読者にやさしい映画だったことは、間違いがないですね。
でも、コミックを熟読(5、6回は通読してる・・・)しすぎてるうちの子らに映画見せると、うるさくってしようがないです。
「あすこが違う」とか「ここはこう描かなきゃ」とか。
まあ、こんだけの規模のものを作って、1年引っ張って、投げずに作り上げたってことが価値なのではないでしょうかね。
浦沢と、ちょうど同じ年代なので、昭和の風景は、涙が出るほど懐かしかったです。
ノスタルジックを描かれちゃうと、理性をなくしてしまいますわ。
>miyuさま (sakurai)
2009-09-03 08:32:21
ともだちの正体なんか、実はどうでもよくって、そのどうでもよくて、一体・・・というのが本当の意味なんですよね。
そこはっきりってしまうと、まずいんですが、浦沢の描きたかったことはそこだろうと。
でも、この変更とあえて言いますが、どこか納得してないです。
誰からも忘れられた存在だったから変更できたわけで。
まあ、それはともかく、音を楽しめたので、結構満足してます。あたしの満足要素は、音楽が大きいので。

今度は「モンスター」を映画化するんだとか。
あっちは、また複雑ですが、どうなんだろうなああ。ちょっと微妙です。
映画として (mariyon)
2009-09-03 17:41:09
豪華キャスト、新人発掘、3部作と
話題満載の豪華お祭り映画!!

原作との違いはわかりませんが
(ム○と違って。>原作読んだらほんとびっくり!!!!)
いろいろ突っ込みどころはあれど
邦画を目一杯盛り上げていたと思います。

昭和の風景は、オールウェイズより汚らしくって、本物らしかったですね。
行きたいっす (たうたう)
2009-09-03 19:22:12
行きたいよぉぉぉ。
でも、下の2人がちびだからテレビの前作を見ただけで泣き出してしまい・・・。
はぁ~。見たいよぉぉ。
ケーブルに降りてくるのを待つしかないですねぇ~。
>mariyonさま (sakurai)
2009-09-04 21:05:44
浦沢が映画の脚本に参加してましたから、ぶれがなかったですね。
やっぱ、あのム○なんかとは、ちがいまんなぁ。
元がまんがですから、突っ込みも多々ありますが、お祭り映画っすからねえ。
いいんじゃないかと。
万博は小3だったかな。
三波春夫大先生の歌は、皆で歌いました♪
豪華キャストで楽しめた (ひらりん)
2009-09-04 23:10:09
チョイ役にあんなひとが・・・的な場面がいっぱいあるのも楽しみでしたね。
ひらりん的には
武蔵、高島弟、ロンブーあつし、ピンクの電話の竹内都子あたりが笑えたーー。
>たうたうさま (sakurai)
2009-09-06 16:23:37
そっか、泣いちゃったか。
あの変なかぶりもんして、迫られたら怖いですよね、やっぱ。
結構長いので、映画館で見るのはなかなか大変なものがありますが、見せる力があるなあとも感じました。
うちの子らは、もういいとか言って行きませんでしたけどね。
TVで、ゆっくり楽しんでください。
>ひらりんさま (sakurai)
2009-09-06 16:41:22
チョイ役まで、もったいない・・という話もありましたが、あの一人一人までのこだわりがよかったです。
ピンクの都子さんは、マンガそのものでしたわ。
長かった・・・ (マリー)
2009-09-07 21:43:33
こんばんは~。
1~3まで長かった・・・
待ってる間に、所々忘れちゃった(なんせ歳なので 笑)
“ともだち”の正体が気になって気になって、でも映画で観たいから、極力ネタバレは見ないように過ごすのが大変でした。
知ってしまえばそっか~、そうなんだ・・・
正体が誰かなんてあまり関係なかったですね。
誰でも“ともだち”になりうる怖さというか、そういう感情を子供も理解したみたいで
よかったかな~と思ってます。

私的ツボはやっぱ春波夫かな?
万博世代としてはあの究極の笑顔がいい~!(時々、チビが口ずさんでいる。♪はろ~はろ~えぶりばでぇ~♪)
ヤン坊、マー坊もいいですね~♪

レビュー書いたらTBいただきに参ります~。


こんにちは~♪ (由香)
2009-09-08 11:38:56
お邪魔します♪
新学期が始まりましたが、インフルの影響などは出ていないですか~

で、、、映画ですが、1には惹かれたのですが、、、2から引き気味に(汗)
そして最終章はかなり引いて見ちゃいました~
漫画だとスンナリ受け入れられることが実写だとダメなのかな?と思ったりします。シラケちゃって、、、
だけど「デスノート」の死神はOKだったので好みの問題かしら?(笑)
>マリーさま (sakurai)
2009-09-08 15:22:52
せいぜい、2ヶ月くらいおきに、とんとんとやってくれると忘れないんですが、なんせねえ。あたしなんか、本の中身もすっぱり忘れてますよ。もっかい読みなおしてる。
でも、子供らは、しっかと覚えてるんですよね。
結局、正体がどうのこうのというのが問題じゃなくて、なにが正体になりうるか・・・。
もしかしたら、今自分がやっていることが、大きな影響をおよぼしてしまうとか、人のかかわりの大事さ・・・みたいなモンがこのテーマだと思います。

「こんにちは~♪こんにちわ~♪」と歌いましたからねえ。
あたしのつぼは、いろいろありましたが、仁谷神父がでかいです。
>由香さま (sakurai)
2009-09-08 15:38:05
本人もよく言ってますが、たかが漫画なんですよね。ココ大事なところだと思います。
好みの問題もあるかと思いますが、あくまでもこの映画の価値は、あの絵に人をかぶせ、音を奏で、なんとか作り上げた。
そこっすよね。
この漫画が、映画になるなんて、露とも思わず、普通に読んできた身としては、少々複雑です。何も映画なんかにしなくても、と。
ま、何はともあれ、完結してよかったです。
あたしは幸宏さんに満足でした。
TB&コメントありがとうございます (あるきりおん)
2009-09-16 22:59:26
物語の最重要人物である敷島レナにしょぼい演技力しかない女優を配置したことで、この人はもう出番ないなと、そこは読めたんですが、小泉の件はバンドとの絡みがない時点である程度予測していたとはいえ、そのはるか上を行った背景っぷりに唖然としてしまいました。

カツマタ君がいっそお面を取らずにいてくれたら、この映画の評価も少しは違ったかもしれません。
※でもその時はサナエの扱いの悪さに腹を立ててるかも・・・
>あるきりおんさま (sakurai)
2009-09-17 15:23:23
いま考えると、敷島教授の娘って、誰がやってたんだっけ?と思い出せないくらいですからねえ。
あの、インパクトある絵は、開くのが恐ろしいです、いまだに。
あの絵を見たとき、背筋に何かが走りましたモン。
まあ、この映画の価値は何か!と言う風に考えると、たかが漫画を壮大な人を使った人間劇にしちゃった!と言うことではないかと。
そこには、結構満足です。
こんな風に人を配置して、動かしたかったという遊び心は、嫌いじゃないです。

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