
アメリカ中部あたりの田舎町。どこにでもありそうなダイナー、パイの店。パイを焼くのは、ジェナ。パイつくりの天才。頭の中に、次々と浮かんでくるパイのイメージを、焼くだけだ。
なんでイメージが沸くのかというと、史上最悪の亭主がでんと構えているから。なんでこんな亭主と結婚したのよ!とか、こんなん選ぶなんて最悪!と、思いそうなのだが、よくある結婚したら豹変しちゃったパターン。
いるんすよ、どこにでも。結婚してしまえば、この女はおれのもの、と見事に勘違いする男っす。ほんと、最悪。
ウェイトレス仲間のドーンとベッキーも、決して「あたしは幸せよ!」といえるような人生じゃないが、「一秒たりともジェナの人生とは交換したくない」といわれてしまう。うーん、深いです。
そして、もっと最悪なことには、何と最低亭主の子供を妊娠。これ以上、あたしを束縛するものがこの世に誕生してしまうのか?!徐々にお腹がおっきくなっていくのだが、母性なんか、かけらも出てこない。あーー、どうしよう・・・。
そこに登場したのが産婦人科医。彼女のパイを食べた彼は一コロ。その味を「罪深いほど美味だ!」と、表現する。
何をやってもうまくいかない人生だったが、いよいよ赤ん坊が生まれる!!痛い、痛い、痛い。。。「こんな赤ちゃんいらなーーーい!」とまで言ってしまうのだが、生まれてきた赤ん坊を見た瞬間、彼女の中に、むくむくとわいてきたお母ちゃん根性。おかあちゃんはつおいです。やったるでええ。
ということで、ものすごく期待していた『ウェイトレス』なのだが、期待通りというか、期待以上に面白かった。3人の女性のそれぞれの気持ちの表わし方。うまくいかないもどかしく、心から笑顔が出てこない毎日がものすごくよくわかる。
つい、他人に「幸せ?」と聞いてしまうのだが、自分以外は、それなりに幸せそうに見えるのだ。そして、毎日大きくなっていく自分の体の中のエイリアン。私も、お腹の中に赤ん坊がいたとき、何度か「エイリアンがいる!」と言って、周りにお叱りをいただいたが、本当にエイリアンなのだ。
自分の意思と全く関係なく、腹の中で、もにょもにょ動くのですよ。わかります?赤ん坊をお産みになった方はご存知ですね。あの妙な感覚。今にも腹を「ブシゃ!!」と突き破って、出てくるんじゃないかと思ってしまう。
超音波で「ハイ、これが心臓ですね」などとしれっといわれても、母性なんて生まれてきません。「あ・・・、あたしの中で、今赤ちゃんが育ってるのね。るんるん」などと思ってるとしたら、それは大甘。いや、そう思って9ヶ月間過ごしてきた!という方がおられましたら、ごめんなさい。あたしは、さっぱりありませんでした。
気持ち悪いし、重いし、疲れるし、足のつめはきれないし、便秘だし、腹這いになれないし、眠れないし、おなかすくし。。。。おまけに最後の究極の痛さ。「なんで、あたしがこんな目に・・・」と思った次の瞬間、あのふにゃふにゃした頼りない赤い小さなものをこの手にした瞬間、すべて吹っ飛ぶのです。
突如わき起こる母性。この子はあたしが産んだ。この手の中にいるのはまぎれもなく自分が産んだ子。あたしがいないとこの子は生きていけない。自分に課せられた責任と母の重み。その瞬間、女は母になり、何より強い生き物に変身するのです。
その表し方の秀逸さ。本当にうまい。妊娠中の不倫は反則やろ、と少々突っ込みたくもなりますが、弱さも、悔しさも、もどかしさもいい按配に出ています。
と、もうひとつの主人公は数々のパイ。本当においしそう。パイって、いろんなバリエーションが考えられるということが分かって、勉強になりました。怒りにまかせて、憎っきなんとかパイ、なんてのを食べさせられちゃかないませんが、どれも食べてみたいのばっかり。
そして、亡くなってしまったドーン役で監督だったエイドリアン・シェリー。つくづく勿体ないです。
◎◎◎◎●
『ウェイトレス』
監督・脚本 エイドリアン・シェリー
出演 ケリー・ラッセル ネイサン・フィリオン シェリル・ハインズ ジェレミー・シスト アンディ・グリフィス エイドリアン・シェリー
なんでイメージが沸くのかというと、史上最悪の亭主がでんと構えているから。なんでこんな亭主と結婚したのよ!とか、こんなん選ぶなんて最悪!と、思いそうなのだが、よくある結婚したら豹変しちゃったパターン。
いるんすよ、どこにでも。結婚してしまえば、この女はおれのもの、と見事に勘違いする男っす。ほんと、最悪。
ウェイトレス仲間のドーンとベッキーも、決して「あたしは幸せよ!」といえるような人生じゃないが、「一秒たりともジェナの人生とは交換したくない」といわれてしまう。うーん、深いです。
そして、もっと最悪なことには、何と最低亭主の子供を妊娠。これ以上、あたしを束縛するものがこの世に誕生してしまうのか?!徐々にお腹がおっきくなっていくのだが、母性なんか、かけらも出てこない。あーー、どうしよう・・・。
そこに登場したのが産婦人科医。彼女のパイを食べた彼は一コロ。その味を「罪深いほど美味だ!」と、表現する。
何をやってもうまくいかない人生だったが、いよいよ赤ん坊が生まれる!!痛い、痛い、痛い。。。「こんな赤ちゃんいらなーーーい!」とまで言ってしまうのだが、生まれてきた赤ん坊を見た瞬間、彼女の中に、むくむくとわいてきたお母ちゃん根性。おかあちゃんはつおいです。やったるでええ。
ということで、ものすごく期待していた『ウェイトレス』なのだが、期待通りというか、期待以上に面白かった。3人の女性のそれぞれの気持ちの表わし方。うまくいかないもどかしく、心から笑顔が出てこない毎日がものすごくよくわかる。
つい、他人に「幸せ?」と聞いてしまうのだが、自分以外は、それなりに幸せそうに見えるのだ。そして、毎日大きくなっていく自分の体の中のエイリアン。私も、お腹の中に赤ん坊がいたとき、何度か「エイリアンがいる!」と言って、周りにお叱りをいただいたが、本当にエイリアンなのだ。
自分の意思と全く関係なく、腹の中で、もにょもにょ動くのですよ。わかります?赤ん坊をお産みになった方はご存知ですね。あの妙な感覚。今にも腹を「ブシゃ!!」と突き破って、出てくるんじゃないかと思ってしまう。
超音波で「ハイ、これが心臓ですね」などとしれっといわれても、母性なんて生まれてきません。「あ・・・、あたしの中で、今赤ちゃんが育ってるのね。るんるん」などと思ってるとしたら、それは大甘。いや、そう思って9ヶ月間過ごしてきた!という方がおられましたら、ごめんなさい。あたしは、さっぱりありませんでした。
気持ち悪いし、重いし、疲れるし、足のつめはきれないし、便秘だし、腹這いになれないし、眠れないし、おなかすくし。。。。おまけに最後の究極の痛さ。「なんで、あたしがこんな目に・・・」と思った次の瞬間、あのふにゃふにゃした頼りない赤い小さなものをこの手にした瞬間、すべて吹っ飛ぶのです。
突如わき起こる母性。この子はあたしが産んだ。この手の中にいるのはまぎれもなく自分が産んだ子。あたしがいないとこの子は生きていけない。自分に課せられた責任と母の重み。その瞬間、女は母になり、何より強い生き物に変身するのです。
その表し方の秀逸さ。本当にうまい。妊娠中の不倫は反則やろ、と少々突っ込みたくもなりますが、弱さも、悔しさも、もどかしさもいい按配に出ています。
と、もうひとつの主人公は数々のパイ。本当においしそう。パイって、いろんなバリエーションが考えられるということが分かって、勉強になりました。怒りにまかせて、憎っきなんとかパイ、なんてのを食べさせられちゃかないませんが、どれも食べてみたいのばっかり。
そして、亡くなってしまったドーン役で監督だったエイドリアン・シェリー。つくづく勿体ないです。
◎◎◎◎●
『ウェイトレス』
監督・脚本 エイドリアン・シェリー
出演 ケリー・ラッセル ネイサン・フィリオン シェリル・ハインズ ジェレミー・シスト アンディ・グリフィス エイドリアン・シェリー













そして、その愛情の深さからくる全てがなんか愛おしい
ステキな作品でしたね。
確かに不倫はアレだけど、
それでもラストがステキ過ぎて、
あの瞬間が素晴らしすぎて、
全部ぶっ飛んじゃいましたね。
ぜひ、一度お産みになってみることをおすすめします。
エイリアンごっこできますよ。・・ちょっと悪乗りでした。
本当に後半の素敵な展開に、大満足でした。
ご丁寧に、TBすべてにコメント頂きありがとうございます。
何とパイ作りに挑戦!いやいや凄いですね。
お菓子作り初体験にして、パイは結構大変だった
のでは?私もかってはシュークリームやスポンジケーキに挑戦しましたが、難しかったです。
エイドリアン監督の死が殺人だと知ってほんまに
驚きとショックで・・・・。これからの映画界を
背負って立つ素晴らしい方だけに、残念でたまりません。
ケーキは30年以上作り続けているので。
でも、あのアメリカ版結構甘そうなパイの連続は、一切れ食べたら、ご馳走様・・・かもです。
ほんとに惜しいかったですね。
死神が関与してたんなら、許せない死神ですわ。
どうして世の中って、うまくいかないんでしょうね。
男よりも、女性の方が理解できる作品ですよね。
でも、面白かったです。
やっぱり女性とは感性が違うのか、あの旦那は
最悪って程には見えませんでした。
昭和の男やなぁと思いました(笑)
これは好きでした。
女性じゃなきゃわかんない的なところも満載でしたが、よーく描かれてたと思います。
日本の男もメリケンの男も、そう変わりはないのねえ、ってか。