さくまひろしのBlog

小浜市在住 さくまひろしの個人ブログです。

小浜市の「鯖、復活」プロジェクトを考える

2017-09-15 17:57:02 | 日記

 

平成29年9月議会の一般質問でのやり取りから、「鯖、復活」プロジェクトをまとめてみました。

小浜で獲れる多くの魚の中から、鯖に目を付けた理由を市民の皆さんから聞かれます。

愛する地元を勝手に応援!若狭ぐじ…若狭湾で獲れる高級魚赤アマダイのこと。脂ののった身は上品な味わいで、うろこを取らず一塩して焼く〈若さ焼き〉が最高なのであると地元企業が新聞広告を載せられていて、これは小浜の食の紹介としてありがたいことです。

小浜漁港では四季を通じて様々な魚種が水揚げされ、若狭ぐじや若狭かれ等

「若狭もの」として関西を中心に高く評価されています。

サバが大量に漁獲され、そのサバが京都の鯖寿司文化の礎となったこと等から

鯖街道の起点として知られています。

また、浜焼き鯖やへしこ、なれずし、鯖のぬた等の様々なサバの郷土料理があり、これらは地域の祭事でも欠かすことができないように、サバは小浜のまちや文化、歴史を語る上での重要なキーワードで「御食国若狭と鯖街道」が日本遺産認定を受け、鯖街道の起点で小浜の美味しいサバを食べたいという声が多くあります。

小浜市は、昨年度より「鯖、復活」プロジェクトとしては、昨年6月より、県外で漁獲された種苗約1,000尾の養殖を開始し、昨年10月末に小浜市で開催された「鯖サミットin若狭おばま」でのお披露目以降、出荷を開始しました。

この養殖サバは、市内の飲食店や民宿等をはじめ、高島屋大阪店で開催された「第13回越前・若狭の味と技紀行」の物産展でも看板商品として提供し、好評を得ました。

今年度は、約8,000尾のサバを養殖しており、これらは概ね順調に生育していることから、6月から出荷を開始しているところで、今後さらに養殖規模の拡大を考えています。

マサバ養殖の技術確立に当たっては、種苗の確保や食味の改良、出荷の際の鮮度保持技術の向上など、様々な課題があります。

魚の体調に影響しうる水温や水中酸素濃度データをリアルタイムで測定しつつ、給餌量や給餌のタイミングの記録をデジタル化し、効率的な給餌方法の開発を行う計画が、総務省のIoT実装推進事業の採択を受けたことから、マサバの効率的な養殖技術の開発を進めるという事です。

漁業者からは、どの魚の養殖も最初の2.3年はまだいいのだがエサが海底に残ったり、魚の病気が伝染したり生存率が下がってリスクが大きいし、コストが上がり結果的に採算が合わないのが心配のようでしたが、マサバ養殖の研究が進み、効率の良い事業になって欲しいものです。

それで、安定供給につながれば、消費者は安価で食することが出来る。漁業者方々が潤う。小浜市は鯖で有名になる。「3方良し」になりますように期待いたします。

地域の美味しい食材は、地域に人を呼び込むための重要なツールであり、地域で採れたものを地域で食べ、地域内の経済循環を生み出す「地産地消」

地域外に食材を売り出して都市部で消費してもらい、産地の知名度向上を図り、外貨を稼ぐ「地産他消」

地域ならではの食として提供し、消費者に地域まで訪れて食べてもらう「地産訪消」を進めることが、地域にお金を落とし、様々な産業にも波及効果をもたらし、生産者の誇りを育むことにつながると考えています。

このため、「鯖、復活」プロジェクトでは、地元の方はもちろんのこと、小浜に訪れる観光客をターゲットに、刺身でも食べられる美味しいサバを、小浜にしかない鯖街道の起点としての歴史や文化とともに提供しようというコンセプトで取り組んでいます。

この取組みを入り口に、小浜への誘客につなげ、小浜のまちや文化、歴史に触れてもらうとともに、サバ以外の「若狭もの」と呼ばれる水産物や、農産物にも需要を拡大し、ひいては、小浜市全体の活性化を目指しています。

サバしか扱わないサバ専門の飲食店「SABAR」を展開するなど、今、外食業界で注目を集めている企業である株式会社鯖やとの連携協定を結びました。

具体的には、小浜市で漁獲されるサバ等の食材の積極的な活用や、小浜市に根付くサバを美味しく食べる文化の情報発信、日本遺産に認定された小浜市の歴史や文化等の情報発信をしていきます。

この連携協定の一環として、株式会社鯖やがクラウドファンディングを活用して資金調達を行い、料理を通じて小浜市と鯖街道の魅力を発信するアンテナ料理店として「SABAR鯖街道」を大阪、京都、東京、小浜の4カ所に開業することを目指しているようです。

株式会社鯖やのクラウドファンディングとは、事業に共感する一般の個人の方から一口25,000円の投資を募り、その資金を元手に、株式会社鯖やは、小浜市の養殖サバを一定の価格で、一定量買い取るとともに、「SABAR鯖街道」を4店舗開店する計画を持っています。

投資してくれた方に対しては、1口当たり、SABAR鯖街道で使える5,000円相当のお食事券がもらえるとともに、「SABAR鯖街道」の売り上げに応じた分配金をお返しすることとしており、分配目標は約27,000円とされています。SABAR鯖街道京都烏丸店が9月1日にリニュアルオープンされました。

私も興味があり4日に視察を行った中で、特徴は、体験を通して5感で鯖街道を体感するメニューでした。

1、展示コーナーの鯖街道の歴史を紹介すべく、籠に鯖のレプリカを担いだ等身大人形があり、壁には鯖街道の絵図と「京は遠ても18里」の説明も掲げていました。
2.ワークショップ若狭塗箸づくり(20分)自分で箸研ぎをしたお箸で料理をいただく体験コースがあります。

3、ワークショップさば寿司づくり(20分)自分でとろさば棒寿司を仕上げて料理をいただく体験コースがあります。

4、さば節削りで0.01ミリ厚さに機械で削る体験コースの4つです。
小浜人の私には食べなれた鯖より、この小浜を上手くPRしてくれている方が驚き、ただ料理を食べるだけではない体験型メニューを、一つの売りだと良く分かりました。

数か月経って、体験メニューがどのくらい有ったか調査してみたいと思います。

クラウドファンディングについて すが、私が若い頃によく似たような話を聞いたことがあります。

若い腕の良い寿司職人が独立するのに、独立資金がないし、銀行借り入れが出来ても小さな店しか出来ない。そこに常連客の社長さんに一人50万円の出資を募り、100人声がけをして5千万円集め、その資金で駐車場完備のすし屋を開店する計画です。

その50人の出資者は自分の食べる寿司代金は一生無料にします。

その出資者たちは、取引先、社員、家族など、たくさん連れてきて、自分の食べた分以外の飲食代を支払いますが、自分の店だと良い顔ができます。

また宣伝してお客をどんどん紹介してくれるので若くして腕の良い寿司職人が店を持つことが出来たという話です。

30年前の話ですので一人が出資をする金額や人数は違いますが、ファンを作りに繋げて店づくり展開していき、SABAR鯖街道小浜店の展開も考えているとのことです。

小浜といえば「街道の起点」という歴史を活して、昨年に続いて「鯖サミットin若狭小浜」の開催などで知名度や印象を高めて、「鯖を愛するまち小浜」に来たいただき、かつては鯖街道として栄えたまちに訪れたら、美味しいものがあり、歴史文化伝統の小浜に魅力を感じていただきたいというのに、小浜の鯖を切り口にしたいのが「鯖、復活」プロジェクトだと良く理解できました。

私は観光地には地域ならではの郷土料理が味わえるのがポイントだと思います。

小浜市の賑わいの復活を目指して、一翼を担うプロジェクトとなるよう多いに期待して応援したいと思います。