閑古鳥日記。

劇団Studio Life(スタジオライフ)所属俳優 前田倫良さんと、ライフのみの話題を無理矢理続ける日記。

★トーマの心臓の思い出。小道具編。

2006年07月27日 | 【2006】トーマの心臓
2003年オリジナルキャスト卒業公演東京千秋楽。
最後の羽がうまく落ちなくて、一直線に床に突進して幕が下りてた・・・。

今回、私が見た時(6/24マチネ)、最後の羽は無かった。
あ~この演出変わったんだな。と思った。
あれ、トラブル多いもんね。どうしても羽落ちなきゃいけないってわけじゃないしね。と納得。

・・・どうやら上で照明に引っかかって落ちなかっただけらしい・・・。
↑友人の席からは見えたそうだ。

その日のソワレを見た所、何事も無かったかのようにラストは羽で締められていた。
お昼に勝手に納得した私はなんだったんだ・・・ちょっと恥ずかしかった・・・(笑)。

トーマの小道具は、色々、気になることが多いです。


今回すごく気になっていたのは、トーマの詩。

昨年の20周年イベントでは、過去の作品の色々を展示して役者さんが説明してくださったのだが、「トーマの心臓」コーナーでは、石飛さんが「トーマの詩」原本を見せてくださった。
石飛さんによると、初演のときに林さんが書かれたものをずーっと使っていらっしゃったとの事だった。
「トーマが書きそうな感じ」の几帳面だけど柔らかな筆跡。

今回の詩も同じものを使っているのかなあ・・・と、林さんのレドヴィを見ながらあの詩を思い出してた。


あと、この時のイベントでは、参加者の中から「部屋替えしたエーリク気分で部屋ノック係」が任命され、山ユーリに「やあ今度の新しい・・・はっ君だったのかっ!!!!!」と面白い感じで驚いてもらえるスペシャルな企画があった。
私は偶然山さんの目の前にぼーっと立っていたがために運よく「はいアナタ!」とノック係になれて、もう見られない山ユーリ(面白風味だけど!)を超~至近距離で堪能させていただくというスペシャルに幸運なできごとがあった。
もう本当に一生の思い出です♪
・・・当然、今回のトーマを見ながら昨年の我がステキメモリーズに浸りました(笑)。
たぶん今後何回見ても私は思い出に生きてると思う(笑)。

場面的には険しいんだけど私の中では幸せ。

★心に残る言葉。

2006年07月23日 | 【2006】トーマの心臓
そろそろお気づきかと思うが取り立ててお話できるような新情報も無いので過去の思い出に生きたいと思います・・・。

さて、トーマの心臓。

皆さまもそうだと思うのですが、私も、この方のこの言葉が耳に残って離れない。という台詞があります。

今回は芳樹さんのユリスモール。
「僕はトーマが好きだった。」「好きだった」。

静かに語り始めるユーリ。この時に今まで閉じていた心がふわっと開いているのが分かって、見ていてうれしい。

あと、実は青木イグーの「雪、降ってたよね」が毎回好き。


今までのトーマですごく印象に残っているのは、やっぱり笠原さんのオスカー。
変なところなんだけど、ユーリに「許していた?」と聞かれたときの「うんユーリ。」が何かすっごい好きだった。

あと、何度も言ってるけど、退団された児玉さんのエーリクの「ぼくのつばさじゃダメ?」。ぽつんと投げ出される言葉。


そして未来への期待。
初演と再演を見ていない私はこの時のキャストを存じ上げないのだが、ヴェルナー氏は過去河内さん以外だと、藤原さんが一瞬やっただけだと思う。たぶん。

その後新ヴェルナーが登場しないのだが、やっぱり、私は前田さんでヴェルナーの言葉が聞いてみたいです。
この間「いつかはあの高みへと飛ぶだろう」を言ってほしい。と書いたけど、あと、最後に「さようなら。しばしでもなつかしかったよ。祝福を。君の未来に」も聞きたい。

★まだまだ余韻に浸る。エーリク。

2006年07月18日 | 【2006】トーマの心臓
・・・まだ結構トーマの余韻に浸り中の私。

トーマが始まる前に届いた会報で、「トーマの心臓」について、芳樹さんとか曽世さんとか高根さんが、語尾が違うだけで違和感ある、とか、もう条件反射で台詞出る、とかいうお話をなさっていた。

これはたぶん実のところ観客にとってもそうで、もちろん「条件反射で全部言える」かと言われたらそんな事無いんだけど、たぶん、見ながら「次に誰が何を言うか」はほぼ、把握していて、心の中で同時に台詞が再生されてる気がする。

私は言えないけどトーマの詩暗記してる人多いし。


今回。
私は初演と再演を見ていないので、再々演以降の話しかできないんだけど・・・初めて音として聞いた言葉がある。
エーリクとヴェルナーが手をつないでいる時のエーリクの一連の台詞。

私はこの場面が本当にとても好きで、原作の中でもとても好きな場面なのだけど、初めてこの言葉を聞くことができて、うれしかった。


今回の新エーリク二人は、あえて乱暴に言えば、松本さんは深山さん方向に近い、三上さんは及川さん方向に近いエーリクで、どちらもとってもよかった。

三上さん、会報では「過去の舞台は見てない」と言ってたけど、時々びっくりする位及川エーリクと同じ台詞回しをする。
・・・けど、アニキだと「裏ある??」とか深読みするのに、三上さんだと「そうね。今そう思ったのね」と普通に受け入れている自分は何なんだろう・・・。


エーリクについては、今回見てやっと「タマオ(=オリジナルエーリクの児玉信夫さん)カムバーック!!!」と思わなくなった。
でも同時に、多分今後どんなにぴったりのエーリクが出てきても、私の中では児玉さんが伝説になっちゃってるんだなとも思った。
やっぱり最初に見た衝撃と、1回しか見てない分余計に伝説化されてるところがあるから。あと、原作を読んで私が思った「エーリク」という子に一番近い人だったから。何かちょっと別枠にいる。

終わったばっかりだけど・・・次にトーマがある時。
今回は、エーリクの素直で勝ち気な部分が割とすんなり出たお二人が、もうちょっと大人になった時に、どんな風に変化するのか、すごく楽しみです。

★妄想トーマの心臓。

2006年07月11日 | 【2006】トーマの心臓
さんざん大号泣した話をしておいて何だが、トーマの心臓を見ながら色々と余計なことも気になっていた。

★私が見た中では曽世さんの吉田さんへの平手打ちが一番いい音して決まった!
・・・すごい痛そう・・・。


★思えば深山さんがトーマの心臓の中で一番痛い目に遭ってる人かもしれないと思った。

今回出てないけど。
イグー3回(だっけ?)エーリク2回アンテ1.5回やってるから。

オスカーにこづかれユーリにひっぱたかれオスカーに豪快にビンタされ・・・。
(過去のイグーはオスカーにデコピンというかデコ押されて壁にゴーンってしてた覚えが)

過去の会報だったかに「アンテはオスカーに言われたことが哀しくてじゃなくて本気で痛くて泣いた・・・」的発言をなさっていた事を思い出してみたり。


★もしもシリーズ。甲斐さんがアンテだったら。

「だまっているお礼くらい、いいでしょ?」
「ユーリにしたみたいに♪」

・・・なんか、キスだけじゃ済まなさそう・・・どきどきどき。
その後の展開がバイオレンス路線かセクシー路線かは分からないが、とにかく恐ろしい世界が待っていそう・・・。

甲斐さんのスキップ・・・。
ある意味マツケンサンバみたいに楽しいかもしれない。

「楽しそうだな アンテ。話つけようじゃないか」
「オスカーがいけないんだよっ」

・・・やっぱりバイオレンス路線かも・・・。
想定オスカーとしては今回の二人と考えると・・・あ、でも甲斐さんどっちとも組んだ事あるじゃん!!しかも高根さんとは(甲斐さんが)女役で!
ここは甲斐さんスペシャルにカワイコぶっていけば!!・・・やっぱり無理ッス・・・。


★甲斐アンテがありならばいっそ前田アンテが見たい(笑)。

可愛くスキップするアンテ。
振り向いてオスカー。誰を好きでもいいから・・・と切なく言うアンテ。

・・・気持ちわるい・・・(笑)。←失礼すぎる発言。

やはりミッチはヴェルナー氏が見たい。←これは本気。すごく。


★ユリスモールの言葉遣い

14才が同級生に「ユーリと呼んでくれたまえ」とか言うのはどうだろう。
彼はよく「○○したまえ」と言うんだけど、普通言わないだろうこんな若人が。
そんなお堅い(そういう問題でもないが)ユリスモールが好き。


★舎監室のベッドの棚が無くなっちゃった(泣)。

毎回見逃す私は今度こそオスカーの持ち物をチェックしようとやる気満々でベッドをチェック♪
・・・棚自体なくなってた・・・(泣)。


★そう言えばユーリって右利き。

芳樹さんが右手で鋏を持っているのを見て思った。
今まで気にした事も無かった・・・が、そう言えばやっぱり過去の会報にて芳樹さんが「持ちにくい・・・」って話をしてたような気もする・・・。

★あらためて、サイフリートブーム。

2006年07月10日 | 【2006】トーマの心臓
しみじみと幸せで、本当に色々なことが感慨深かった今回の「トーマの心臓」。
舟見さんのブログを読んで、さらにしみじみ。
岩さんのブログを読んでも、やっぱりしみじみ。

名誉会員も私も、彼らがフレッシュ時代からちょうど見始めているため、ジュニ3にはかなり思い入れ深い。何となくちょっと親気分目線な所もある。

去年くらいから、何ていうかずっと見続けてきたからこその今の状況がうれしい。みたいな勝手な感慨が我々の中であって、とくにこの二人は割と公演に出続けてくれてるので、結構セットで見てたりする。

以前言ったことあるけど・・・私の中では、いい意味で、岩さんは最も変わらない人。舟見さんは最も変わった人。

去年の白夜行を見た時は、本当にそれをすごく感じて、変わらない岩さんがうれしかったし、舟見さんはすごい大人になってるんだなあと思って感慨深かった。


そんなお二人がまさかまさかのサイフリート。
歴代サイ様のうち半数をジュニ3で占めようと誰が予想したでしょう・・・。この3人(あと一人は先代の高根さん)が同じ役をやる日がこようとは・・・。

歴代サイ様がそうであった以上に、今回は果てしなく独自路線に走っていたサイフリートガストが、私は「ちょっとやりすぎ??」と思いつつもものすごく大好きだった。

&東京公演では、初めて見たからびっくりして、大阪公演では免疫できただけかもしれないけど・・・思うに今回のサイ様たちは大劇場仕様なのではと思った。

1週間前にチケ取りした私は20列以降で両方のサイフリートを見てたのだが、紀伊国屋のときのような「やりすぎ!!」感は別になくて、かなり普通に受け入れていた。
うーん慣れただけなのかなあ・・・。


それから今回は、いつになく、サイフリートの背景が非常に気になった。何をどうしてこういう子になっちゃったんだろうと。

まーあと単純に見た目が好きだった(笑)。ギーゼンとかね。
そのメガネは学院的にはOKなのかな。とかね。
そのムチは一体どこで調達した何用なのか。とかね。

いつも分からないのは、サイフリートが退場するとき。あれはどういう意味なんだろう??何を考えているのか分からない・・・。


新境地を開拓したであろう、今回のお二人の今後の舞台がとてもとても、楽しみです。
舟見さんはまだ不明だけど、岩さんはサイフリートまでやったのに、突然初期姫時代に戻ってハーミアである。
果たして再び彼は裏表のない、ラブリー娘になれるのでしょうか。ものすごく、楽しみです。

こうなったら、あえて、次回のトーマでは舟見さんは今更イグーとかやってほしいとかちょっと思ってみるのであった。

★本当に、幸せでした。ありがとうございました。

2006年07月09日 | 【2006】トーマの心臓
誰にお礼かというと・・・舞台にも、友人にも。


昨日のソワレと、本日のマチネを見てきました。シアター・ドラマシティ。

たぶんまたも私の周りに座ってしまった人は私が気になったであろう勢いであまり人々が泣いていない場面で号泣・・・。

自分が何に反応しているのか最早よく分からないが、ひたすら、とくに今日のマチネは泣き続けて、今回の私のトーマは終了。

何か冒頭のアヴェマリアでもう涙ぐんだため(笑)、涙の決壊も早くて2幕は自分でもよく分からない所で涙が止まらなくなった・・・。

いつもサイフリート場面が、どうしてもここだけ独立して見えてしまい、私の中でちょっと「面白場面」になってしまう・・・。が、今日はちゃんとユリスモールの気持ちの流れの中に沿った場面に見えて、この後のユリスモールの言葉もきちんと頭に入ってきたし、ここでまた涙がどーっと流れてた。

奥田さんのユリスモール、すごくよかったと思う。
言葉で説明できないんだけど、とにかくすごくよかった。

あらためて、この物語はユーリの物語なんだなあと思った。変な言い方だが。
見ていてユリスモールがとても愛おしいと思った。


見に行ってよかったです。幸せでした。


今回、再々演トーマの頃から今までの色々を・・・多分覚えていらっしゃるだろうな~と思われる方に「今回、本当にすごく幸せな観劇ができた事」を、報告して、お礼が言いたい、と思ってたのだが、偶然お会いできたりして、直接言えた事も、とても、幸せでした。ま、報告って変な言い方だけど。しかもいきなり報告されても「何が?」って感じかもしれないけど(笑)。

該当する方々、ご覧になってるかどうかわからないけど・・・本当に、ありがとうございました。ディティールにはまりまくっていた私も、やっと、余計なことを思い出さずに「トーマの心臓」の物語を静かに味わうことができるようになりました・・・長い道のりだったが・・・(笑)。

でもご覧になってたらメールください・・・偶然私と数年ぶりに再会したアナタ!メアドが違ってたみたいでエラーで戻ってきてしまいました(泣)。


昨日のソワレは、私が足を向けて寝られないベスト5の一人である友人と一緒に見た。見る前にお茶をしつつ、今回の公演の感想と、今までのこの方に対する感謝を述べていたところ、何かぐっときてしまい、実は見る前から泣く(笑)、かなりどうした自分!な事態になっていた・・・。
ケーキを食べながら突如泣く謎の客・・・怪しい・・・すみません・・・。

その位、何か今回は色々本当に感慨深い感じで見てました・・・。今回感想何度もこればっかり言ってて(それ以外はサイフリートの話題ばっかりだし!・笑)鬱陶しさ全開だが(すまぬ)、今回は許してください・・・。


ユリスモールが言う「君をみてると、過去に起こったあらゆるやさしいことを思い出す」。
私も、こういう気持ちになっていて、特に、この頃かけていただいた言葉とか、していただいたこととかに包まれて、とても、幸福でした。

★トーマの世界。マンマな世界。

2006年07月07日 | 【2006】トーマの心臓
実は勢いでシアター・ドラマシティのチケット取りました。

という事で前回の吸血連鎖、月の子初演に続く、東西制覇な試み実行決定。
でも、こんなに大きな劇場で、しかも後ろで見るの初めてだし、もしかしたら紀伊国屋のいい思い出に浸っていた方がいいのかも・・・とちょっとどきどきしている。

本当は高根オスカーをどうしてももう一回見たかったんだけど、残念ながら売り切れ(泣)。今回見られないはずだった唯一キャスト、岩シャールが登場するえーと・・・フリューゲル?を見る事になった。
(関係ないが、フリューゲルと言われて思い出すのは「横浜」。・・・自分で思ってるよりも意外とサッカー好きかも・・・。)

そしてせっかくの休日なので、ぎゅうっと観劇予定を組もうかと思ったが、トーマは本当に死ぬほど消耗するのでやめた・・・。

本当は、四季の「マンマ・ミーア」を見ようかなと思ったんだけど。
四季サイトをチェックしたところ、前の前の前のエーリクが、現在スカイなんですよ。

マンマ・ミーアはずぅぅぅっと見逃していて未だ見てない作品だし、いつか見たいのだが。現在知寿さんがドナだし!

しかし、たぶん再演をやってた頃(再演は確かベニサンだったはず)は、9年経って、大阪のこんなに大きな劇場でトーマを上演し、同時にその頃のメインキャストが劇団四季のミュージカルでヒロインの相手役として歌い踊っていようとは思ってもみなかったであろうきっと。

と思うと、これから先、私がいつまでライフを見ているか分からないけれども、きっと予想外の事がいっぱい起こるんだろうなと思う。

ま、それを言えば客演とかでまさかあの人と共演するなんて!!みたいな事はたくさんあるけど。すでに。

まさかミッチが松田龍平と映画出ちゃうなんて!!とかもね。
そう言えば私の大好きな女優朝比奈慶さんと、今度は船戸さんが共演です。

★サイフリートブーム。石飛さんのコラム。

2006年07月02日 | 【2006】トーマの心臓
ちょっと前なんだけど、千秋楽の日の石飛さんのデイリーライフのコラムを今更読んだ。

石飛さん、サイフリートを演じた役者さんから、本番中にメールが届いたお話を書かれている。
・・・これって話の流れを考えると、初代のサイフリートの事かな・・・。
3年前の、初演キャスト千秋楽である大阪公演をご覧になってたっていう・・・。

実はミッチ同盟は同時に初代サイ様大好き集団でもあるので、この時「見てた」て聞いただけで思わず泣いた位に(笑)、とても思い入れ深い方だったりする。
倉田さんが、この方が(多分永遠)休団なさったときに書かれていた文章も思い出す。

・・・とか言って全然違う方かもしれないけど(笑)、何か、色々、思い出して感慨深かった。


歴代サイフリートと言えば、一番(というか唯一かもしれない…)『「ルネサンスとヒューマニズム」を読んで論文書いてそう』だった池内殿下とかも懐かしく思い出す。
正直池内さん以外のサイ様は、「悪魔的に頭いい」設定を全く思い出さない独自路線にざくざく進んで行ってる気が・・・。
でも一方で殿下は何故そこでムチ持ち出すかにちょっと疑問が残るサイ様でもあったりして、サイフリートの頭の良さと、実際にユーリに対して出る行動とを両立させて、さらにあのトンデモ衣装を着こなすのは本当に難しいんだなと思う。

絶対に無理なんだけど、今回の奥田ユーリを見ていて、過去のサイフリートの皆さまとも一緒に見てみたいなーと思った。
澤さんの、何か最終的にちょっとイタリアン?みたいな陽気な狂気を前に、なすすべなく呑み込まれるユリスモールとか。
池内さんの、多分自分と何かが似ているであろうサイフリートを前に、ずるずる引きずりこまれていくユリスモールとか。

★妄想舟見さん。源氏物語とか禁色とか。

2006年07月01日 | 【2006】トーマの心臓
まだまだサイフリートブームは続く。

今回の病的エキセントリックふなみーを見て、突然だがかつて読んだ「窯変源氏物語」(橋本治)を思い出した。

橋本版は光源氏の一人称なんだけど、とにかく暗い。ひたすら暗い。
読み進めるうちに自分自身も闇の中にひたひたと沈められて行く気持ちに。厭世的になったし。何とも言えない虚無感に浸される。
結局最後まで読みきれなかった。

舟見さんはカワイコ役も多いけど、割とエキセントリック系も多い。
すぐ思い浮かぶ所では歓びの娘とLILIES。エキセントリックとはちょっと違うけどすっごい昔まで戻ると死の泉(初演も再演も)も。

これらに共通して、そして今回のサイフリートで特に極端な形で出ているように思ったキーワードは「虚無感」。
舟見さんの目は何かを捉えてはいるけど何も見ていない。何をしても満たされる事はない。

それで、「窯変源氏」を思い出したのかもしれない。


そして「窯変源氏」を思い出すと同時に思い出すのが「禁色」(三島由紀夫)だったりする(笑)。

結局本編読むの挫折したくせに、橋本さんが源氏を書き終えた(というか訳し終えた)後に書いた「源氏供養」は読んだのだが、そこに「禁色」は「源氏物語」である。なる一節があった。

素直な私は「そうなんだー。じゃ、読んでみなくては」とうっかりあの長編に手を出したのであった・・・。
注:禁色とは・・・「一生を女性に裏切られてきた老作家檜俊輔は、美青年南悠一が女を愛することのできない同性愛者であることを知り、この青年の美貌と肉体美を利用して、恨み深い現実への復讐を企てる。」(新潮文庫表4解説を引用)そんな物語です・・・。
悠一君は俊輔さんの指示通り女子たちをさくさく誘惑、さくさく落としてざっくり捨ててゆくのであった。
待て。どこが「源氏」なんだこれは。←いや両方読んだ方は何となく分かる感じがすると思うけどさ。

檜俊輔氏は25年後くらいにぜひミッチに演じてほしい役だよなと思う。いや、別にミッチが「一生を女性に裏切られてきた」とか「トンデモ手段によって暗い復讐をとげる」イメージがあるとかでは無いですよええ決して・・・。

そして読んだの昔すぎて正直ほぼ忘れているのだが(すまぬ)、美青年南悠一君は結構舟見さんに合ってるかもしれないとかちょっと思うのであった。
悠ちゃんは結構色々揺れ動いている人だし自分のセクシュアリティが異質である事による複雑な感情を持ってるし結構子どもっぽく我がままだったりもするんだけど、割と根本的に「だから??」という投げやり感というか、現実に対して何か一枚壁があるというか、やっぱりちょっと虚無を感じる人だから。

ま、虚無系と言えば今回舟見さんが対している芳樹さんもそうなんだけど。
うーんだけど何ていうのか、芳樹さんはもうちょっとはっきりマイナスの方向に向かって色々付随してくるものがあって、結果虚無。て感じなんだけど、ふなみーは最初からすこーんと、ただ、虚しい。みたいな感じがする。
・・・うまく言えなくて分かりにくくてすみませんが。

★トーマの心臓。千秋楽。

2006年06月29日 | 【2006】トーマの心臓
本日で、トーマの心臓 東京公演は終了です。

今回私は先週の土曜日にマチソワして終了なんだけど・・・どうしよう・・・今ものすごいシアタードラマシティに行きたくなってる・・・。
うーん・・・。


私にとって「トーマの心臓」は、正直どのキャストとかどの劇場という事はあまり観劇に影響しない作品です。
ひとえに、「私自身の人生の状況(笑)」と「その日の体調」にかかっている・・・。

毎回毎回「トーマはものすごく消耗するから、一日2回以上見てはダメだ」と思うくせに、「あっちょうどマチソワできるからこの日に行こうっ」と失敗を繰り返している・・・(泣)。

今回はソワレで見たために集中力が切れがちだった、曽世・奥田・三上チームを、もっとちゃんと落ち着いて見たい。


今回見た後、今までの私のトーマの感想を読み返してみた。
99年から、色々あったなあ・・・としみじみした。

今回しつこく言ってますが、本当に、謝らねばならない方がたくさんいると改めて思う。&該当する方たくさんいらっしゃいますが・・・あの時、優しくしてくれてありがとう。大丈夫?って聞いてくれてありがとう。がんばって。て言ってくれてありがとう。めちゃくちゃ、感謝しています。
あまり私の感謝っぷりが伝わっていないかと思うのですが・・・(すまぬ)。

私は、偶然となりになった方も含めて、スタジオライフの観劇を通じて知合った方に、ほんっとうに親切にしていただいているなあ・・・としみじみ思う。
ありがたいことです。


・・・と、何かいい話(そうか?)で終わろうと思ってたんだけど、甲斐さんのブログを再び見てたら岩さんがブログを始めたのを発見。

・・・先日鞭折れたらしい・・・。
あれって折れるものなの??折れるってどこが折れたんだ????
サイフリートブーム中のオイラには激しく気になる話題であった。

そう言えば初代サイ様は再々演イベントにて、お稽古中はもっと重いもの(何だっけ??忘れちゃったよー。竹刀とかか??)持っていたんだけど、実際の鞭はすっごい軽くてすっごい勢いで動かせる♪早い早い♪ってエピソードを楽しげに(笑)お話なさっていた・・・懐かしい・・・。
現サイフリートがラブリー5人組だった時代。