今回は朋也が色々な女の子と交流を重ねていく今までの形式と違い、風子一人をメインに進む形に。今まで毎回色々な女の子との交流でにぎやかだったので、こう特定のひとりにしぼってじっくり進むのは新鮮な感じがします。
前回風子が幽霊かもしれないと発覚してからの朋也・渚の2人。あれから2人は風子から距離を置いて風子について話します。とはいえ朋也はまだ風子が伊吹先生の妹だとははっきりしていないと、直接会って確かめると言います。とりあえず2人は伊吹先生の家に行く事に。朋也は風子も来れば話は早いと、風子も誘いますが風子は誘いを断ります。それによって仕方なく朋也は伊吹先生と知り合いの渚と、伊吹先生の家に行く事になります。
伊吹先生の家に向かう2人。その最中一緒に来たがらない風子を見て朋也は色々な憶測を立てます。
「信じられないだろ、生霊だか幽体離脱だか知んないけど、
アイツが魂だけの存在で身体は病院にいるなんて。
アイツはどう見ても生身の人間だ」
「それは…」
「きっと何かあるんだと思う。
自分が伊吹風子だと言い張らなきゃいけないワケがあるとか。
それとも何かの事情で自分を伊吹風子だと思い込んでいるのか」
朋也は少し考え過ぎな気もしますが・・・。そう話す中2人は伊吹先生の家の前に。そこにはちょうど伊吹先生がいました。朋也はパン屋で見かけた女性だと気づきます。同じく伊吹先生も。しかし伊吹先生は早苗パンを食べても大丈夫だったんでしょうか・・・気になります。
そのまま3人はそこで立ち話に。途中まで和やかに会話は進みます。
「渚ちゃんのボーイフレンドだったんですか?」
「違います!!」「即答…」
「あ、いえ…私が岡崎さんを嫌いという意味ではなく…
その、岡崎さんにはもっと素敵な人が」
と、伊吹先生は2人の関係について聞いてきます。さり気に朋也がショックを受けているのが面白いです。あとこの時の
「あ…今のは聞かなかったことにして下さい」
と照れる渚がかなり可愛かったです。
でも会話が本題に入りだすと伊吹先生は2人を警戒し出します。
「先生こそ、ご婚約おめでとうございます。
伊吹先生がもうすぐ祐介さんって人と結婚するって聞いたんです。
それで婚約のお祝いを聞きに来たんです」
「それをどこで…?
相手の人の名前まで。その話は妹以外誰にも話していないのに」
「ホントに!?妹さんにしか話してないんですか?」
「ええ、眠り続けている妹に。
渚ちゃんは知っていますよね、妹の風子が眠り続けていること。
眠っていても色々と言葉をかけているんです。結婚のことも話しました。
でも、他の人には」
どうやら伊吹先生は結婚することについては寝ている風子以外には話していなかったようです。ここで気になるのは病院での伊吹先生が言っていることが、学校の風子にも伝わっていることでしょうか。本来の体とはどこかつながっているようですが・・・。
他人には話していないことを朋也・渚が知っているのを知り、怪訝に思う伊吹先生でしたが、機転を利かせた朋也の言葉でどうにかごまかします。最後に話は病院での風子の様子に。これに伊吹先生は今日も風子が眠ったままだということ、そして結婚のことについて2人に話します。
「本当は私、結婚するか分からないんです。妹がそういう状態なのに、
自分だけ結婚して幸せになってしまっていいのか決心がつかなくって」
やはり伊吹先生は風子が寝たきりの状態で幸せになっていいのかと迷っている様子。まあこれは無理もないことかと思います。早く風子が元の体に戻ってくれればいいんですけどね。
そんな悩む伊吹先生の様子を見て、渚は煮え切らない思いを抱えていました。
「私、言ってしまいそうでした。風子ちゃん、いま学校にいますって」
「言えばよかったじゃないか。直接会わせればハッキリするんだから」
朋也は会わせればいいと軽々しく大事なことを言いますが、これに対し渚は反対。
「でも、これはそう簡単に口にしてはいけないようば気がします。
風子ちゃんも嫌がっていましたし」
「古河、お前本気で信じているのか?
あいつが幽霊だか生霊だかそんなもんだって。
結婚のことは相手の男が誰かに話して、
それをあいつが耳にした可能性もあるんだぞ」
朋也の言う事はやっぱりどこか考えすぎだと思います。でも渚は朋也の言い分を聞きつつも自分の考えを朋也に話します。
「とても不思議ですけど…
私、風子ちゃんが嘘を言っているようには思えないんです。
どうしてか分かりませんけど。
風子ちゃん、お姉ちゃんの結婚を大勢の人に祝ってもらうために、
あの彫刻をしているんですよね?」
「お、おい、泣くなよ」
「はい、泣きません。その代わり手伝ってあげたいと思います。
風子ちゃんがしようとしていることを」
渚は風子に感情移入をしすぎるあまり、泣き出してしまいます。これが渚の良いところでもあり、朋也にとっては厄介なところですね。これに対しやはり朋也は、渚に呆れ気味に。
「お前、他人のことだとやたら一生懸命になるのな。演劇部はどうすんだよ」
「それも大切ですけど、
今の風子ちゃんを放っておくことはできませんから。
ごめんなさい、岡崎さんにはたくさんお世話になっているのに…」
「はぁ…付き合うよ。俺も風子のことは気になる。
どうせ他にすることもないんだし」
と、渚はとりあえず演劇部のことは置いておいて今の風子の現状をどうにかしようと決意します。そして朋也も何だかんだいいつつ、渚には弱いのかそれに従うことに。この2人がこういう風に会話するシーンはやっぱり何か好きです。
まず渚が考えたのは風子を学校から連れ出し、自分の家に寝泊りさせること。確かにずっと学校というのはキツいかもしれませんね。ここで学校から出られるのか!と驚いたのは私だけでしょうか?てっきり学校からは出られないのかと思い込んでいました。朋也はまず伊吹先生の事情を知る渚の両親には、風子の名字は隠しておいた方がいいと言い、名字を考えるようにと風子に言います。
そして渚の家に居候させるに当たってまずの問題は渚の両親の秋生と早苗。案の定2人は始め風子を泊めたいという渚に対して困惑気味でした。その会話中風子は名前を聞かれ、名字を「磯貝」と名乗ります。が、この名前お隣さんの名字を拝借したのもので、益々秋生・早苗は困惑気味になっていきます。もう何が何だか・・・。でも結局秋生・早苗はとりあえず納得し、しばらく渚を家に止めることを許します。でも現実問題、これで本当に泊めてくれるものなのかかなり気になります。
それから朋也は春原のいる寮に向かいます。父親話は当分お預けでしょうか。寮に入って朋也が見たのは、早々女子寮への覗きが発覚して寮の寮母さん美佐江に怒られる男子達の姿。寮母さん強し。と、そこに春原も現れます。とはいっても春原は何もしていなかったので、何もおしおきされることはなかったのですが、心無い朋也言葉のせいで、今回も痛い目に合うことに・・・。そういえば今回智代の出番はなかったですね。もう前回のモザイクでやるところまでやってしまったせいなんでしょうか。
翌日朋也は渚・風子の様子を登校ついでに見に行きます。が、渚の家のパン屋には誰もいず・・・。どうしたことかと思い、家に入って居間の様子を伺ってみると、なんとそこには風子+渚の家族でヒトデを作っている姿が!!どうやら古河家皆で夜なべして木彫りしていたようで・・・。秋生の一生懸命な姿、そして店番しながらでも木は彫れるというセリフが何だかおかしかったです。古河家は皆いい人ばかりですね。もしくはお人よしなのか・・・。
風子は皆に手伝ってもらい、たくさんヒトデを作る事が出来て喜んでいる様子。そんな風子に朋也は
「お前さ、こんなことするよりお姉ちゃんに会いたいって思わないのか」
と尋ねます。でも風子は会いたいけど、声が届くかは分からない。だから自分のできること、つまり木彫りをしていたいと朋也に答えます。気持ちは分かる気もしますが、やっぱり何か方向性が違う気がします・・・。
その後風子は渚に姉には「風ちゃん」と呼ばれていたと言います。それで渚はこれから風子を風ちゃんと呼ぶことにします。朋也もこれに「俺も呼んでいいか?」と聞きますが、風子の返事はと言うと、
「それは最悪です!」
「何でだよ!?」
と拒まれてしまいました。風子はやっぱり朋也が苦手なようです。まあ今までの朋也の行動を見ていると納得ですね。
ここからは作ったヒトデを学校で配ることに。まずは有紀寧。始めこそいきなりヒトデを渡され戸惑っていたものの、風子の話を聞くと有紀寧も風子を応援すると言ってくれました。有紀寧はやはり優しいですね。
このやり取りの後、ここでやっと今まで風子が木彫りしていたのは星ではなく、ヒトデだったということが明かされます。朋也はずっと星だと思っていたようですが、渚は始めからヒトデだと知っていたようです。朋也の星発言に対しては風子は、何でそんなもの彫らないといけないんですか扱い。・・・いや、やっぱりこれは始め星に見えると思います・・・。私も皆さんの感想を読む中で知りました。
その会話の最中風子はヒトデにほれぼれして、渚に抱かれても自分の世界に入ってしまいます。と、そこに椋が通りかかります、朋也は自分の世界に入っている風子をからかおうと椋に
「こいつが我にかえったらさ、私が岡崎です。女になりましたって言ってくれ」
と、とんでもないことを頼みます!そして何故か椋も言われるがままにその頼みを聞いてしまいます。朋也・渚は隠れて様子をうかがうことに。そして風子が我に返った後、面白おかしいやりとりが始まります。
「私が岡崎です。女になりました」
「ワケが分からないです。どうして女の人になってしまったんですか!?」
「たまに取れるんです」
「ええ!?あまりに衝撃的な告白です。
岡崎さんは、その、たまに取れるんですか?」
「とりあえず…」
朋也の思惑通り、風子は見事に引っかかってしまいます!言葉がそれぞれきちんとはまるのがすごかったです。そしてこのセリフを正直に言ってしまう椋も。椋は前回からこういう役回りですね~。これには朋也も笑いを堪えるので大変そうです!私も笑いをこらえるので大変でした。
それを見届けた朋也はとりあえず風子の前に出てきて誤解をとこうとします。しかし流石は天然な風子。朋也と椋が並ぶ姿を見たあと朋也に「たまに分裂するんだ」と告げられまたまた誤解してしまいます!と、この後朋也に本が飛んできます。投げたのはもちろん杏。杏はまた
「私の妹使っておかしないたずらするんじゃない!!」
と朋也を叱ります。朋也はよけるの上手いですね。でも更に風子は勘違い。もうおかしすぎ~。
「同じ顔…岡崎さんが3人に!!」
「どこまでボケるんだよ…」
と、ここで「話している相手をすり替える」を極めてしまいます!!極めちゃった!クラナドはこういうコミカルなシーンが面白いです~。
そして椋・杏にもヒトデをプレゼント。椋は星と勘違いするものの、杏は冗談でヒトデと言い当てます。これを聞いた風子は感激して杏を「ヒトデ仲間」に認定します。…あんまりうれしくないですね…。ここの杏はかがみっぽくて良。そして風子は2人に「ヒトデを抱きしめて下さい!」とお願い。本当に風子はヒトデが好きなんですね。しかし空飛ぶヒトデはありなのか…。
風子が交通事故に会う前に、入学式で会話していたという女の子三井さん。眼鏡におかっぱと優等生っぽい外見をしています。風子は三井にもヒトデを渡そうとしますが、三井は風子のことを覚えていたものの、
「3年生は今受験で大変なんです。
時間のロスになるようなことはしたくないんです」
ときつく断ります。…怖~。これに風子はショックを受けて沈黙します。受験生は大変です。
渚の家に帰っても風子の表情は晴れません。そんな風子を朋也・渚が心配します。風子は落ち込みながらも受験だから仕方がない、話せるだけでよかったと健気にそう言います。風子も良い子なのかも。そして最後には授業を受けてみたかったと話します。これに朋也は杏と春原電話し、あることを実行に移すことにします――。
創立者祭が迫った休日。朋也は渚を始め生徒役に春原、藤林姉妹、そして教師役に早苗を呼んで学校で風子のために授業の真似事をすることにします。教師役の早苗は異様に上手いですね。不意にみずほ先生が頭に浮かんできてしまいました…。春原達もそれぞれはりきって協力します。風子は早苗に委員長の役を任せられて戸惑うも、
「風子ちゃん…ここにいる人達はみんな風子ちゃんのクラスメイトで、
お友達なんですよ」
「仲良くしましょうね、皆さん」
という一言に笑顔に。風子は嬉しそうです。こういう日常的なところは普通アニメではカットされてしまいそうですが、こういうところをしっかりとやる辺り京アニすごいなと思います。この後幸村先生がちらっと出てきます。
嬉しそうな風子を見る朋也。朋也はふと、
『伊吹風子、少し変わってるけど、どう見ても普通の女の子だよな…』
と思います。この朋也のモノノーグを聞いていると風子がただの女の子じゃないんじゃないかと疑ってしまいます。それはともかく、風子が何故幽霊状態で彷徨っているのかということは謎ですね。何か原因がありそうですが・・・。あと気になるのが時折出てくる光の玉。これは大事なシーンのたびに出てくるみたいですが、こちらにも一体どういう意味があるのか気になります。ああ、気になることだらけ~。
来週は「姉と妹の創立者祭」どうやら文化祭での話らしいです。ここで風子と伊吹先生が再会するのかどうか気になるところ。でも渚は文化祭でなければどこで演劇を披露するのだろうか・・・とちょっと心配です。
でも序盤にいきなりキャラシナリオの核心っぽい部分に入るって、展開早いですね・・・。これからもこういう風に進んでいくんでしょうか。やっぱりアフターが長くなるからなのか。風子の話はとりあえずあと2話は続くとのことで、どういう結末になるのか注目していきたいと思います。