晴れ時々休み

雨でも晴れでも地球は回る。夏でも冬でも日は昇る。だから一歩ずつ時々休んで前向いて歩く♪

洞窟のランプが揺れて

2017-01-25 | ●陽はまた昇る

薄暗い地階の通路をすすむと、左右の壁面がランプの灯りで照らされたかのように浮かびあがり、実物大で復元された壁画が眼前にせまる。岩に刻まれ彩色された動物の姿に圧倒され、しばし立ちどまる。褐色のパイソン、黒い牝ウシ、馬の群像、さらに集団で泳ぐシカ、そして謎の「トリ人間」…。

上野の国立科学博物館で開かれている「ラスコー展」(クロマニョン人が残した洞窟壁画)に出かけた。2月19日(日曜)まで、大人1,600円で月曜休館。これはお値打ちもんだ。フラッシュはNGだが、一部の展示物は撮影OK。

「クロマニョン人は後期旧石器時代にヨーロッパに分布した人類」でそれ以前のネアンデルタール人は旧人に属し、クロマニョン人は新人(ホモ・サピエンス)つまり現代人の祖先と分類される。地下の会場入口に等身大で復元展示されている母子は、それこそ今のフランス人がコスプレしている姿、と言われてもうなずいてしまう。骨をけずって作った縫い針による縫製技術もあり、アクセサリーで身を飾り、革新的な狩猟具も使用している。

でも何よりも圧倒的なのはその壁画群だ。動物の脂を燃料にしたランプで洞窟の闇を照らし、石の彫刻刀で線を刻み、岩絵の具で色をつける。洞窟で見つかった顔料や石器の彫刻刀も展示されている。実際に2万年前の洞窟で、これらを手にした絵描きがいたのだ。もちろん専業ではないだろうけれど、漆黒の闇を切りひらく先人の姿に身ぶるいしてしまう。

上等の画材やアトリエがなくても絵は描ける。薄暗い壁面に向かい、構想をねり、たぶん最初はおおまかなラフを軽く描いて、よし、いいか、と線を刻み、色を重ねていったのだろうな。途中で追加、修正したような線刻も残っている。腕組みして画面を見つめ、トナカイの干し肉などかじりながら、思案したのかもしれない。

会場出口のギフトショップで、黒い牝ウシの絵をパッケージにした「オリジナルビーフカレー」(税込み540円)を売っている。買わなかったけれど、ビーフカレーの味。いや、やはり想像で味わったほうがいいか。

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