〜酔いどれダンディズム〜  JAZZと酒

どんな日も聴きたいJAZZと呑みたい酒がある。。≪酔いどれじゃず日記≫

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満を持して・・【2】

 

そのオーナーの店はメインの繁華街からちょっと離れた場所にある。

店の中はどうせJAZZファンおやじ達でいっぱいになっていて

居場所もないだろうから、ちょっと顔だけだして帰ろうというノリだった。

盛り上がっていればそれに紛れて帰れるだろうと思い、

予定の時間より少し遅れて行ってみた。

その店でもライヴを時々やるので、入り口のドアを開けると

正面に小型のグランドピアノとオーナーのウッドベースが置いてある。

そのピアノのところにすでに山下洋輔が鎮座していた。

弾いていたわけではなくピアノの椅子に座ってすでに呑んでいた様子だった。

なぜか集まっている人々はそんなに多くなく10名ほどだった。

ちょうど山下洋輔の話の途中だったらしく挨拶もそこそこに椅子に座らせられた。

色々とライヴのエピソード話をしていた風だった。

何の話かは記憶にないが、ちょっと驚きだったのは・・

山下洋輔の声・話し方・ たたずまいがとても品があり丁寧口調であったことだ。

ひじやおしりでピアノを弾くような人はさぞかしにぎやかな人なんだろう・・

と思っていたそのイメージがまるで違うのだ。。

まるでNHKのアナウンサーのよう・・そんな印象だった。。

そしてついにその時がやってきました。。(その時私の歴史が動いた!)

山下洋輔がオーナーに向かって

「マスター!ベース演るんだって?」

オーナー「え・?いや・・ちょっとだけ・・」

洋輔「じゃ 何でもいいから鳴らしてみてよ 俺合わせるから」

オーナー(目をランランと輝かせ)「は・はい!」

ほどなくオーナーがベースに向かい何やらつま弾きはじめた。。

当時はさっぱり何をやってるんだかわからなかった。。

後で聞いたところ、それがブルースだった。

セッションの始まりはたいていブルースだ。。

その時を形容する言葉も感覚も当時は持ち合わせている術もなく・・

ただ背筋の快感ツボをサワサワと撫でられていた。。

う・う・なんなんだ・・この感覚は!

早弾きなどいっさいなく・・コンサートでは感じられなかった

デリケートなタッチときれいなメロディー・・

オーナーのベースに合わせて即興で弾いていることすら当時はわからなかった。。

あるJAZZの曲を演奏しているのだと思っていた。

なまじ少しクラシックピアノを習っていたので・・

なぜ譜面も見ずにスラスラと弾けるのだろう・・?

などという陳腐な疑問を持ったり・・

しかし感覚的にこれがJAZZなんだ!と自分なりに理解した気分になった時

JAZZってすごいかも・・もっともっと聴いてみたい・・

という思いがドーっと押し寄せてきたのでした。。

生まれて初めてのカルチャーショックだったように思います。。

上京する1年前のことでした。。

坂道を転がり上る?ごとくJAZZにはまっていくきっかけの夜でした。。

★ 片手に 角瓶ロック

センチメンタル

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