我孫子市議会議員 坂巻宗男のblog

日々の活動や議会での出来事などをお伝えします。

放射能対策特別委員会~我孫子市は何をしているのか

2013年01月29日 | 放射能問題
 昨日は放射能対策特別委員会が開かれました。特に時間を費やしたのはやはり手賀沼終末処理場への焼却灰の持ち込み問題です。この間、特別委員会では松戸、柏、流山市それぞれのクリーンセンターの現状をみて、各市と意見交換を行ってきました。また、昨日の午前中は会派でも松戸市の和名ヶ谷クリーンセンターに行き、意見交換もしてきました。そこで分かってきたことは、3市との折衝を続けていけば、手賀沼終末処理場への持ち込み問題の解決策が見いだせるという可能性です。
例えば、松戸市では一時期3000トンまで堆積していた剪定枝等はすでに100トンまで削減され、現状は10トン/日の量で焼却処理されています。つまり、今のペースで行けば、1~2週間で松戸市のクリーンセンターでは剪定枝等を燃やすことはなくなります(通常に回収されたものは弱冠含まれます)。現状、20~30%の割合で剪定枝を入れていることで、13,000㏃/㎏程度の焼却灰となっていることを考慮すると、剪定枝を入れない状態で8,000㏃/㎏を切る状態が近々にも出てくることが想定できます。当然、松戸市ではその置き場を松戸市内に用意しなければならないことも含め、様々なことを考えていることが分かってきました。
一方、流山市は現在でも9,000トンもの枝木が溜まったままの状態であり、この剪定枝を40%も含ませることで焼却灰を8,000㏃/kg以上にしています。その割合を下げるよう流山市の職員に要望したところ、8,000㏃/kg以下の灰ができたらどうするのかと、強い口調でこちらに逆質問をする場面もありました。
このように、それぞれの市で状況は異なり、その状況を踏まえながらの折衝を続けることで、3市にとっても我孫子市にとっても納得できる解決策を見出すことができるはずです。
 
ところが、この日の特別委員会で星野市長に今後具体的に3市とどのように協議をしていくのか聞いたところ、具体的には考えていないとの答弁が返ってきました。一体市長は何を考えているのでしょうか?焼却灰が持ち込まれて一月経ったこの状況でも、今後の対応方針が我孫子市として決まっていないとは、どれだけ危機意識が低下しているのでしょうか。この問題を解決しようと意気込みは1%も伝わってきません。
さらに、前回の委員会で各委員から提案のあった我孫子市として市民にこの問題の説明会を開催すべきとの件についても、その後、一切検討していないことも明らかになりました。
当然、そのような状態を委員会が許すわけがなく、3市との折衝は担当課及び副市長が行っていくこと、説明会について手法も含め再度検討することとなりました。詳しいやり取りは議会のネット中継でご確認ください。(1月28日放射能対策特別委員会 4市1組合の放射性物質を含む焼却灰等の一時保管場所について
私は委員会でも申し上げましたが、手賀沼終末処理場へ灰を持ち込んでいる3市にも責任はあります、しかしこのような事態を招いてしまった責任は我孫子市にもあるということを肝に銘じておかなければなりません。特に一昨年の10月31日に県から手賀沼終末処理場が示された時、2ヶ月間も議会にも市民にも知らせず、その間に手賀沼終末処理場は我孫子市と印西市の灰置き場にさせてもらいたいなどと要望してしまっていることなど、この「空白の2ヶ月間」はあまりにも大きなミスリードにつながりました。このような事実も含め、一切合財を市民の皆さんに披歴し、受けるべき批判は受けながら、この問題の解決を図っていくしかありません。
我孫子市の覚悟が問われているのです。

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手賀沼終末処理場への焼却灰持ち込み問題~柏市クリーンセンター

2013年01月24日 | 放射能問題
昨日は放射能対策特別委員会にて午前8時に柏市南部クリーンセンターへ赴きました。先週から行っている各市の焼却灰の搬出状況の現場確認です。これに合わせ各市のごみ焼却の現状などの意見交換も行っています。柏市では担当部長・課長の方を始め担当職員の方々から現状の報告を受けました。またその後、流山市にも再び赴き、副市長、議長、副議長担当部長、課長の方々とも意見交換を行いました。
 柏市が12月21日から1月22日までに手賀沼終末処理場へ運んだ焼却灰は6日間で27.2トン(フレコンバック34袋)でその放射線量は22,700~39,300㏃/kgとなっています。
柏市での焼却灰等の保管状況は、南部クリーンセンター、北部クリーンセンター、最終処分場の三カ所で焼却灰が2,896トン、剪定枝等が2,678トンとなっています。このうち、南部クリーンセンターにはコンクリートで覆われた建屋(写真)に373トンの焼却灰がドラム缶に入り、保管されています。この建屋の敷地面積は48m×6m=288㎡です。つまり同様の保管方法で行ったとしてもこの建物が2~3棟、600~900㎡ほどの敷地があれば、手賀沼終末処理場に灰を持ち込まずに保管できることとなります。この建屋はクリーンセンターの駐車場の一角に作られたもので、私の見る限り、駐車場の中だけで十分に保管場所が確保できる状態です。またこの建物と比較しても手賀沼終末処理場のテントが如何に脆弱なものかよく分かります。
 この間、松戸市、柏市、流山市のクリーンセンターの状況を見てきましたが、私たちが見てここにこれ以上は置けないと率直に感じたのは松戸市のクリーンセンターのみです。この松戸市でも他に和名ヶ谷のクリーンセンターがあり、ここについては月曜日に会派のメンバーで視察に行ってきます。
 また、3市を回り、意見交換をして分かってきたことは、置く場所の問題もさることながら、燃やし方の問題が焦点となってきていることです。特に、松戸市、柏市では4,000㏃以下の灰を作りだすことに踏み込み始めています。柏市では北部クリーンセンターにて、枝木の配合量を10%以下にすることで4,000㏃以下の灰を作り、通常処理をしています。北部クリーンセンターと南部クリーンセンターでは焼却灰の濃縮割合が異なり、北部が10倍、南部が100倍にそれぞれ濃縮されるため、南部の方がより高い放射線量となるわけですが、柏市では南部クリーンセンターの濃縮割合の変更も検討していくとの話でした。
それぞれのクリーンセンターで4,000㏃以下の灰を作りだす手法を開発できれば、通常処理ができます。置く場所も含め、まだまだ工夫の余地はあるはずです。むしろ手賀沼終末処理場を一時保管場所としたことで、各市が8,000ベクレル以上の灰を作りだすことに専心しようとしてしまったのではないかとすら感じます。候補地を絞ることもすでに4カ月遅れの千葉県で、最終処分場がスケジュール通りに稼働するわけがありません。つまり、各市ともに手賀沼終末処理場に持ち込んだ灰は数年後に自分たちのまちに帰って行くのです。それを考えれば、一刻も早く手賀沼終末処理場に持ち込む灰をなくすことが各市にとっても最善の策であることは言うまでもありません。これからのことも踏まえながら、今後も各市、千葉県と粘り強く折衝を続けていきます。

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流山市クリーンセンター 付記

2013年01月19日 | 放射能問題
 17日に流山市のクリーンセンターに赴いた際の概要は記しましたが、その後、流山市より意見交換を行いたい旨の申し入れがありましたので付記します。
 1月23日、11時より流山市役所にて副市長、議長、副議長と、我孫子市議会の放射能対策特別委員会委員および議長・副議長で意見交換を行うものです。
 これは、17日に現場確認した際、我孫子市議会の掛川放射能対策特別委員長より流山市の環境部長に申し入れていたものです。
 このような協議の場を通じ、双方にとってより良い解決策を見出していくよう尽力します。
 この日は、放射能対策特別委員会として柏市の搬出現場を8時より確認し、その後、流山市へ移動することとなります。

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高濃度焼却灰持ち込み問題~松戸市・流山市クリーンセンターへ

2013年01月17日 | 放射能問題
 今日は放射能対策特別委員会で手賀沼終末処理場へ焼却灰を持ち込んでいる松戸市と流山市のクリーンセンターへ赴きました。
 松戸市では副市長及び議長・副議長をはじめとし関係する職員の方々と意見交換を行いました。その中で、松戸市としては搬入する焼却灰の減量を検討すること、また今後の対応策として、通常処理できるよう4,000㏃/kg以下の焼却灰を作る実験をしていきたいなどの話がありました。
 その後、焼却灰の積み込み作業を確認する中で、松戸市内のもう一つの焼却施設である和名ヶ谷クリーンセンターの焼却灰は2,000㏃/kg以下との話を受け、そちらで焼却する量を増やすことで手賀沼終末処理場への持ち込み量を減らせるのではないかと、私の方から指摘をさせてもらいました。
 その後、流山市のクリーンセンターへ行くと、担当部長と課長が対応したものの、焼却灰の積みこみをフォークリフトで行うところ(上写真)に案内するのみで、この件についての説明が一切ない様子。こちらから催促し、ようやく説明が始まったものの、少なくとも私には、焼却灰を持ち込む側としてその相手方に理解納得を得ようという対応には全く感じられませんでした。
 また、その説明では現在焼却する際に剪定枝木を40%混入させることで10,000㏃/kg程度の焼却灰になっており、枝木を入れなければ2,000㏃/kg程度とのことだったので、私の方から、枝木の入れる量を調整し、4,000㏃/kgの灰を作りだせば、流山市にとっても、我孫子市にとっても最善の策ではないかと指摘しました。しかしながら、その答えも「それは難しい」「4,000ベクレル以上の灰が出たらどうするんだ」と、まるで私たちが加害者であるかのような物言い。一体自分たちの立場をどのように考えているのでしょうか。松戸市の対応ともあまりにかけ離れています。ちなみに、搬入予定量をみても、松戸市45トン/月、柏市48トン/月、流山市100トン/月と、流山市は他市の2倍以上の量を持ち込む予定です。全く納得できません。
 今後、委員会では1月23日に柏市のクリーンセンターに赴き、現地での確認を行ったうえで、各市に対し改めて質問状を出す予定です。

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放射能対策特別委員会

2013年01月10日 | 放射能問題
 昨日は午前10時から放射能対策特別委員会を行いました。まずは手賀沼終末処理場への焼却灰の持ち込み問題について集中的に審議しました。私からは、千葉県の対応もさることながら、この間の我孫子市の対応が全く功を奏していないことを厳しく質しました。特に市民に情報を公開せず、民意を形成しようとする努力を怠っている点など、明らかに高萩市や矢板市の市長とはその姿勢に差がありすぎます。他の議員からも我孫子市が主催をして住民説明会を開催すべきだとの意見が多数出ました。
 その後、手賀沼終末処理場の現地視察を行いました。現時点でできているテントは5棟、2棟が建設中。このうちの3棟に柏市17.5t(最大39000㏃/kg)、松戸市21t(最大12100㏃/kg)、流山市6t(最大9800㏃/kg)の灰が現時点で搬入されています。このテント周りには溝が掘られているのですが、本来入れるはずだったU字溝ではなく、素掘りの溝で、その上に除草シートがかけられているのみとなっています。説明では、勾配を取っているのでこれで十分とのことですが、写真で見るようにすでに溝の周りの土砂は崩れ、流出している箇所も多数あります。このように建設して間もない時点でテント周りの土砂が水路に流出している現状で、はたして2500トンもの焼却灰の重さに、テント床のコンクリートが耐えられるのでしょうか?それだけの基礎工事が本当に行われているのでしょうか。現地を見て、むしろ不安は増すばかりです。
 今後、委員会では、各市の搬出状況も視察し、各市に質問を出す予定です。

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高濃度焼却灰反対市民集会

2013年01月06日 | 放射能問題
 今日は布佐南近隣センターにて、手賀沼終末処理場への高濃度焼却灰持ち込みの抗議集会が開催されました。会場には大勢の市民が集まり、席が足りず、立ち見も出るほどの熱気に包まれました。150名近い方々が集まっていたと思います。
 現在までの報告と今後の方針が広域住民連合の榎本代表、小林事務局長から詳細に説明されました。
 また、総務省の公害等調整委員会への調停申し立てをサポートしている18人の弁護団からも弁護士の方が出席し、今後の調停の行方や方針について報告がありました。
 会場では、私たち市議会にも厳しい声が寄せらました。このような結果になった以上、それは当然です。市民の皆さんの声を真摯に受け止め、今まで以上にしっかりと行動してまいります。
 市民の活動のユーチューブ映像はこちらからご覧ください。

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