Rosa Guitarra

ギタリスト榊原長紀のブログです

夏の1ページ

2015-07-27 | ギターの栄養


今日は一日、宅rec仕事

アコギ録るのにエアコン消すのでサウナ状態



でも窓の外は夏の良き風景



イタリアンパセリの花に七星てんとう











コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アイ音楽院RH

2015-07-26 | ギターの栄養


昨夜の恵比寿でのライヴから数時間だけ眠り
(RH会場が遠いので)早朝起きて支度してドラム教室発表会に出かけた


フリーランスで仕事をしていると
暇な時には社会人としてどうなの?と恥ずかしくなるくらい暇で
重なる時には重なりまくる

自由業とはそれはまあそういうもんだろうけど
現実問題として重なると
一時期に40曲50曲体に入れなければならなくなる

僕のような要領の悪いプレイヤーは
しっっかり体に入れないと凡ミスの多い演奏になってしまう


昔から仕事が重なる時期には自分が戦々恐々としていた
ピリピリして常に臨戦態勢をキープしようとしていた

そんな構えが良いはずもないことは頭ではわかっていたが
どうにも対処出来なかった

それが最近やっとそうならなくなってきた



自分の価値が周りに認めてもらえないかもしれないという恐れが
ピリピリするような過剰防衛本能を呼ぶことに気付いて行きながら
そこを矯正してきた

だからいつのまにか気付けば
若い頃よりずっと仕込み時間を増やしている自分がいる

出来る限り長期記憶させるのだ
若い頃よりずっと沢山

そして仕込む時間の中でも
義務的にではなくプレイを楽しむ部分を見付けるように意識する


こんな風に僕は
仕込みにどんどん時間がかかる(ある意味)要領の悪いプロになってゆく

でも面白いことに(少なくとも僕の場合は)要領が悪くなるほど出音は良くなる


賢くなることは愚かさを愉しめることだと思う


こんな風に演奏する前はいつも内観と気付きが起こる


世に媚びずに世から必要とされる生き方をしたい

愚かを愉しむことを増やしてゆけば
少しはそんな風になれるのかもしれない


道はガラガラで結局えらい早くに着いてしまった





施設の地下駐車場に入れてアイドリングストップ待機
暑い…






搬入セッティング

アコギ弾きの僕はコンパクトエフェクターを幾つも踏み替えるのが嫌なんで
潔くマルチエフェクター



いいんですよ
最近のマルチやアンプシュミレーターは良く出来てるんだから

で後スピーカーはLR
ディレイがステレオでパンするから気持ちいい


隣りを見ると…



この方


1年に1ぺんここで会うギタリストの友達
しんちゃん

譜面がとっ散らかってるみたいですな











サム スカンク ファンクです


譜面の向こう遠くに見えるのはアイ音のブレッカーブラザーズです





最近、腹筋やスクワットやって筋トレしながら5キロ落とした僕は
体力にちょっと自信もって今日のリハに臨んだのですが
5時間ロックを弾き続け
最後はへたってしまったのでした


でも子供と演奏するのは楽しい

なんといっても可愛い



そして1年に1度ここで会うお子さんが
1年1年大きくなってゆくのを見るのも楽しい

最初の頃
口を半開きににて涎を垂らしそうな感じで
ニヤニヤしながら怖いもの知らずな感じで
ドカスカとドラムを叩きまくっていた小さな男の子が
今はもう僕より背が高くなって
低い声で礼儀正しく挨拶してくれたりするとホントに嬉しい


この発表会
年を追うごとに好きになってゆくみたいです

多分僕が年をとって
命のことや侘び寂びが見えるようになってゆくからだと思うけど



夕焼けの中
心地良く疲れた身体で帰路についた


















コメント (1)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

工藤慎太郎「月刊!キャッチボール」後記

2015-07-26 | 過去のライブ後記


自分名義のライブではなくても
本番日のことは毎回書き残しておきたくなる


日常会話ならいくら交わしても書き残したいとは思わないが
演奏というのはやはり魂レベルで想いを重ね交わす行為だからだろうか

書き残すことで自分が生きた証を
少しでも何かに刻めるような気がするのだと思う

まあそれも結局は泡沫の如く消え去ってしまうものだが…


こんなことをつらつら思う時
北斎の牡丹に胡蝶を思い出す

儚いが故に命の健気さは心に迫るのだろう





今日は高温多湿の晴れ日
空は薄い雲に覆われているが地上には影が出来ている


夏の暑さが気持ち良い

そこここにしげる濃い緑を眩しく眺めながら出かけた



植物と動物は
地球という1つの生物の2つの内臓のようなものなのだろう
例えば肺と胃のような

全く違う働きをしているようで繋がっている


植物を愛でれば動物である自分が調整されてゆく

そういうことに気付いて行く毎に
演奏も夏の蒸し暑さにも
喜びを感じる度合いが増してゆく



信号待ちの間に今日3台目の救急車が走り抜けた

この暑さだ
熱中症だろか…


歩道で坊主頭の高校生がDisりゴッコをしている


そして4台目の救急車



さらに三茶辺りで前方に5台目
と思う間もなく6台目に抜かされる



通算7台目を中目黒で目撃して会場に到着した




ガーデンプレイスの地下駐車場に入れて会場に向かう



会場入口には入待ちのファンの方たち

そこを足早に通り抜け
久し振りの天窓に到着



いつも通り僕は今日も一番乗り

恵比寿天窓は幾つか印象深い思い出がある


ぎっくり腰で立てない状態でやったラブヒゲ

体調不良だったタマちゃんとのDuoなど

ウッドベースの達人小井さんとトリオでタカシさんのソロライブもやった

スタッフさんが照明セッティングする中
端っこの椅子でプチ思い出に浸りながら待機




そして全員集合

御挨拶をしてリハ開始


まずはこの方



僕は思うのだが、慎太郎さんは前世では
きっと長屋の子供達に無償で学問を教える寺子屋の先生だったと思う

僕は同じ長屋の二軒隣で
傘張りの内職をしてる貧乏浪人で
慎太郎さんのことを「若先生」などと呼んで懇意にしている



次はこの方が加わって


松原さんの前世は江戸で当代きっての女形
って感じかな...


無事に済んで本番へ

と思いきや
本番5分前に鼻血が出てしまった慎太郎さん

なんとか治まり本番へ

まず慎太郎さん曲を1曲

そこから松原さんのコーナーで僕のガットだけの伴奏

cdで聴くと綺麗な声の歌い手さんという印象だったが
本番ではとても情感豊かで力強い歌を歌われる
そして音程の正確さと押すところでの押しの強さにホントもう脱帽でした

松原さんの歌唱力に引っ張られ
無心に演奏することに没入してしまった気がします


そしてお二方のトークコーナーに入り僕は楽屋待機

トークコーナーを司会進行してくれた黒柳徹子に扮する島田さん


彼は以前の工藤さんのマネージャーだそうで
本番前に楽屋で全員で世間話してる時
島田さんは子供の頃、虐められっ子だった、って話になった時
すかさず松原さんが
「虐めるより虐められる方がいいよ…」とボソッと言った
気付いたら僕も
「そうだよ」と言っていた
工藤さんは何か感じながら黙っていた
島田さんは笑っていた

なんか...良いメンバーだな…



黒柳徹子に扮する島柳さんもステージに出て行き
トークが弾んでるみたいで客席からは沢山の笑い声が聞こえて来る

僕はお菓子を食べながら楽屋のモニター観てます



笑いあり感動ありの良いライブですな








トークコーナーは話が面白くて時間は押して
やっと後半
工藤さんコーナーへ突入

松原さんの音楽が情景的であるならば
工藤さんの音楽は
無骨なまでに真っ直ぐな心を吐露するかのような世界

真直ぐな人は眩しいです

若い頃の自分なら
慎太郎さんと一緒に演奏したらきっと気後れしたと思う

今はもう年も取ったから
出来ることしか出来ない、という開き直りに助けられて
対等な気持ちで演奏出来ましたが




最後はまた松原さんも加わっての最後の曲

会場は良い感じに温まりなかなか終わらない



急遽もう1曲をお二方で演ってやっと終演となりました



今宵僕がどれくらいの貢献出来たかわかりませんが
幾つもの刺激を頂いたライブでした


全てのことに感謝してます

ありがとうございました












。。。。。。。。。。。。







おまけ




長い下り坂で燃費表示をリセット
姑息な手段で遂に平均燃費99.9km/Lを記録しましたっ

















コメント (3)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

マンスリーライブショー「月刊!キャッチボール」ゲネ

2015-07-23 | ギターの栄養




今日は「月刊!キャッチボール」3回目のRHでゲネ

そして松原さんとは今日が初RHで最後のRH
なので時間内は主に松原さんとの音確認になりました




今回のライブは
アコギ弾きの僕としては大変冥利に尽きる編成で

工藤さんのスチールギターで弾き語る様々な曲調
に僕のアコギを乗せて曲の変化やダイナミズムを作る醍醐味があって
また松原さんの方は僕のガット1本だけで支える醍醐味がある

しかも松原さんの楽曲はトラディショナルな演歌というか
造りに奇をてらわない伝統美が一貫してあるので
ストリングスラインなどはとても美しく
ギターに置き換えて弾くことがとても楽しいのです


そしてお二人ともハイトーンボイス


ハイトーンといえば
僕にとってはもうずいぶん古い付き合いになった中川晃教くん
プロとしての沢山のことを学ばせて頂いた現場ですが
松原さんは以前中川君のファンクラブに入ってらしたそうです

狭い世界です



さて
今日は「大変良く出来ました◎」なので
帰宅したらご褒美に飲んじまおう ^^ グビッと









工藤さんのFBに今日の動画がちょっとだけアップされてるみたいです
朝一でまだ指が的確に動いてなかったわりには
まあまあちゃんと弾いてました

ここ









コメント (2)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

邪気払い

2015-07-18 | ギターの栄養





昨日は雨予報を裏切り
晴れた空と台風の影響での強い風の中
初めての人とのライブの打ち合わせに出かけた

最近初めての人と出会いが多い


そしてこんな物を頂いた




注:これはシジミの佃煮ではありません

















これは「力石」というものですな










といっても








これではない









タイガーアイというパワーストーン




集めてるわけではないが石は昔から好きだ

そしてこの石を手にしたのは初めて


過去にたまに手にしようとする時には必ず
鎮まる系の物ばかりを選ぶ自分がいたが
この石の暗示、というのを見ると
仕事運、全体運、金運、勝負運、自己実現、決断力、実行力、積極性、
強力な邪気払い、霊的目的の現実化
などとある

だいぶ強い気質な奴だ


始めに指で触った時に独特の感覚があったので
それが新鮮でずっと触っている

湿り気が無く
気持ち良い異物感がある

指で触り飽きると耳の穴に無理矢理突っ込んでみたりしている



この石と今
巡り合わせたのには意味が在るように感じられる

少し前まで精神的に低空飛行をしていたが
自分を鎮めてなんとか持ち堪えられたようなので
やっと開放の時期に入って来たのかもしれない

だとすれば嬉しい限りだ


不調を誰かや何かのせいにせず
自然のサイクルの中に身を置いて
自分を維持しながらまた浮上するのをただ待つ


僕は人生はのんびりでいい
低迷する時があってももうもがかない
積極性も金運も別に要らないが
強力な邪気払い、というのだけは楽しみ

ほんの少しでも透明な方に近づいてゆけるだけで心が喜ぶのだ




















コメント (1)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

梅雨の徒然

2015-07-16 | ギターの栄養


ライブの仕込みなどしていたが
すごい湿度で身体が全然動かない


それならばむしろ徹底的にとエアコンを消し
窓を全開にしてたっぷり湿った外気を取り込みながら
ゴロンと横になった


人間は進化の途中では海中での生態もあったはずなのに
何故湿度は身体をだるくさせるのかな…

目を瞑って考えているうちに湿度が皮膚の表面から沁み込んで来る


水色の紫陽花の色を
透明な水でもっとずっと薄めたようなのが梅雨色という色で
僕はこの梅雨色に染め付けられて行くぼろ布なのである


寝転がったまま携帯で
梅雨、梅雨、と文字を打っているうち梅干しが食べたくなり
冷蔵庫から出して口に放り込んだ














コメント (1)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

えれきぎたぁ

2015-07-14 | ギターの栄養




たまにお仕事でエレキも弾くことがあるのです





















コメント (2)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

マンスリーライブショー「月刊!キャッチボール」RH

2015-07-14 | ギターの栄養


まだ梅雨は明けてないけど
真夏のような外の気配に気分が浮き立って早めに家を出た



近くのコンビニでサンドイッチとカフェオレを買って
エアコンを付けたまま車中で食べる

海の近くの街に居るような心地好い錯覚に陥る





再出発して街路樹の濃い緑が強めの風に揺れてるのを白昼夢のように眺めながら運転した

前の車のクローム部分に反射する光が眩しい

片岡義男の小説の中に居るようで愉しい



細かいことを考えられないような暑さと強い日差しは
僕の精神をあっという間に消毒してしまうようだ


今日は工藤慎太郎さんとの2回目のリハ

30分前に現場到着
地下駐車場でしばし待機


物腰は柔らかだが芯は男っぽい工藤さんと
男同士膝付き合わせてギミック無しで演奏するのは
清々しい気分になる

まだ関わりの浅いアーティストさんとのリハなのに
自分が何も心配してない精神状態なのが逆に心配になる…が
僕の心が新たなステージへ向かう啓示かな、と受け止めることにした

そしてRH開始


。。。


工藤慎太郎さんとのリハは
なんというか…
お互いの出す「気」を確認するかのような時間だ

この若武者の出す「気」は大きくて
無駄な装飾の無い温かさに満ちているのです


本当に確認するだけのような音合わせをしてリハは終了

その後食事をしながら話をした



楽器を置いてちゃんと話したのは初めてなのに
僕たちはとても自然に
人の死生観や道というものについて話し合った


痛みを経て身につけた嘘の無い人間愛に満ちたこの青年の話を
僕は眩しいものを見るように受け止めた

そしてお互いの気を合わせて
本番でどんなものが放たれ描かれるのか
とても楽しみに思った















コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大地穂@kokonn 2015/7/12

2015-07-12 | SUI(大地穂)


梅雨晴れの日曜
今日は谷中kokonnでのライヴ

早く着いたので斜向かいのコインパで待機




入り時間を30分早く間違えた僕
しかも車なので時間の余裕みて来た分かなり早くに到着

アイドリングストップして窓を開けるとムッとする湿った空気が入って来る
もうすぐ梅雨が明けるかな


ココンさんで演るのは3回目


人混み嫌いな自分だが
この谷中の街は日曜でも賑わいは程良くて心地好かった


。。。


今回初顔合わせわでスイスイが連れてきた若きギタリスト佐藤くん
今日は3曲一緒に演奏してくれる



久しぶりにギター2本のアンサンブルは新鮮
だけど
この先、音が濃くなるかならないか
は、まだ未知数


搬入時間が来て
汗だくになってセッティング&リハ
あっという間に本番15分前





kokonnさんは前回来た時より
素敵な食器が沢山増えてました





そして本番


。。。。


いつもいろいろ自分に駄目出しは多々あるけれど...
短時間しか無い中
PAも自前で持ち込んでバタバタだった割には何とか集中出来たかな…



。。。


帰りの車の中で考えた

音楽家として成長するってことは
人の心を癒す力を増すってことと同じなんだろうな多分

それは音楽家一人一人がそれぞれ違うやり方で
人生をかけて習得してゆく

穂ちゃんと僕は 普段全く付き合いもないが
それぞれが成長していると感じられた今日だった

それが一番嬉しいと感じながら帰路についた


成長は感謝の心も育んでくれる

いつも聴いてくれる人に

遠くからエールを送ってくれる人に

心を動かしてくれた人に




自分と向き合うジリジリするような時間の中で
ほとんどの最近を生きている僕にとって
今日という日は
嬉しさで
抑えようと思っても心がサワサワなった日だった



ありがとう











ホントに



ホントに





ありがとう























コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

体幹

2015-07-08 | ギターの栄養


人は誰かや何かの役に立つことで自分自身の生きる力を得る

だから優しさや思いやりといったものには
共依存という落とし穴が宿る

そういう張りぼて的な優しさは
人間同士のシビアなやり取りの中で全く通用しないことを何度も経験した



あげるフリをしながら自分が貰おうとする
というこの陥りやすい人の性は
大小含めこの世界の日常を埋め尽くしている

そういうものにはっきりとした嫌悪を感じたのは
かれこれ40年近く前の思春期の頃だった

まずは親、そして教師といった身近に居て僕を導こうとする人間に強く感じ
街で見かける見知らぬ人にもそれを感じ
気付けば友達の中にも感じるようになり
最後に自分の中にも見い出してどん詰まった


その頃からずいぶん年月が経った
対処を体得するには長い年月を費やしたが未だに体得出来ないでいる

それもいたって普通の人間的な「一、人生」だと思うが
少しでも体得する方向へと人生を進めたい
と自分の内なる声が言っている


当時強い嫌悪を感じ
エッジが立ったまま現在まで持続しているのは
僕の生い立ちや僕の親子関係によるものが大きいと考えてきたが
こんなことも世の中に沢山同じような人が居ることを知って行くうちに
発生理由を言及することも意味の無いことと気付いて来る

発生理由を探る真の意義とは
発生理由を責めず今の自分にどう活かすか
の部分にかかってくる


対処を体得するにはいつも不器用なやり方しか知らない自分である

情を切り捨て行うため
(智に働けば、でもないが)人情に角を立たせながら
一つまた一つと気付いてゆくしかない

角を立たせた後には必ず悔いが残る

長い年月の間に重なり積もった悔いや悲哀の念は
この迷路のスタート地点で既に在った悔いと相重なり合いながら
僕の音色に深く沁み込んだ

オーラの泉的に言ってみるなら
きっと前世で琵琶法師だった僕はさんざん悔いと悲哀を奏で尽くし
今生ではもっと喜びを奏でたいのだろう





精神の成長過程を的確に書き表すのは難しいことだが
まあ大体こんな風に自分は歩いて来たのだろうと思っている





昨年後半辺りから腹をくくり
人間相手にあーでもないこーでもないと考えないように本気で意識し始めた

それを習慣にまでする過程で一番に襲って来るのは強い孤立感だった

でもその孤立感こそが僕を或る方向に導いてくれた
人間相手ではない方向に元々存在していたいろんな美に
少しずつ気付くようになっていったように思うのだ

生活の中の僅かなスペースに植物を置き
身近に観察することでその生命力に驚き
命に対する愛しさという感情が育ってゆく


あなたにとって一番好きな物は?
と聞かれたら僕は「風」と答える

現実で風に吹かれる以外では
今まではギターを弾いている時のイマジネーショントリップでしか感じられなかったが
ギターを置いたまま
ただそこに座して植物を愛でることで
自分と植物は互いに風を共有出来ることを感じられるようになってゆく



自然と体内のデトックスをしたくなり
発疹を薬に頼らず1年かかって治めた

なかなか治らず不安にもなったが
とにかく一度、自分の自己治癒力を信じてみることにした

その期間に
食す物が自分の身体に与える影響を感じ
考えるようになった


良い食事を意識するようになってから
自然と筋力を付けたくなった

少しずつ腰を痛めないように筋トレして
気付けば半年以上経った

緩やかに体重が落ち
体幹が真直ぐ通るようになってくると
楽器を奏でることで顕著に安定感と持久力が生まれて来た

安定の中で長時間奏でることは
僕の命が元々持っていた生きる喜びをどんどん呼び覚ましてくれる

それは孤立感の不安を払拭し
ずいぶん昔思春期の頃から迷子になったままの僕の精神を
遂に光の射す場所へ導き出してくれる

精神がまた沈むことは多々あるのだろうが沈むことを怖れなくなる


或る合気道の達人は
互いにぶつかり合わないでチョロチョロ泳ぐ金魚の動きを8年間
観察し続けて開眼したという


体幹を通して避けるを知る

ということか...



この先の自分の座右の銘になりそうだ


















コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

梅雨

2015-07-03 | ギターの栄養



かすかに部屋に入って来る雨の匂いに紫陽花の夢を観ていた

目が覚めるほんの少し手前で雨音が意識に入って来る
一度意識に触れた雨音は
ステレオのボリュームを上げるようにわ~っと大きくなって
何処かははっきり判らない懐かしい風景の中の地面に落ちている映像を僕に見せた

僕はほんの一瞬の恍惚に包まれる


墨をたっぷり含ませた筆先をのっぷりと紙に落とすように起き上がって
今観た光景を想い返した

それから少し物を食べて
湿気のために全く鳴らなくなったギターを弾き始める

音が持続してる間だけ異次元に連れて行ってもらえる約束だから
梅雨は夢が散り散りになる

しかし散り散りの中に憂いが生まれもする

憂いを拠り所にしながら
浅いか深いか判然としない呼吸の中で淡々と練習する













コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする