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南スーダンのPKO

2017-02-09 05:16:17 | 報道/ニュース
南スーダンに派遣されている自衛隊員の日報が出てきました。当初は破棄されているとしていたものです。その中で昨年7月、首都ジュバの状況について「戦闘」と書かれていたことが国会で問題となり、きょう8日、少々頼りない防衛大臣が答えていました。「法的な意味の戦闘ではない。武力衝突だ」・・ん?どうしてこんな意味不明なやりとりになるの?
今、日本の自衛隊員は海外へ行っています。それは国連平和維持活動PKOに参加しているものです。湾岸戦争が起こった時、アメリカと同盟関係にある日本は多国籍軍に参加しませんでした。憲法9条があるからです。そのかわりお金をたくさん出しました。ところが日本はもっと積極的に参加せよと世界が言った(ことになっている)ので国連の平和維持活動なら参加できるとしました。その時PKO参加5原則を国会で決めました。1、紛争当事者間の停戦合意2、紛争当事者の日本の参加同意3、中立的立場の厳守4、以上が満たされなくなったとき撤退できる5、武器使用は必要最小限というものです。ところがその後1994年アフリカ・ルワンダで大事件が発生します。それはフツ族とツチ族の戦いで圧倒的に数の多いフツ族がツチ族を国中で襲いました。そのとき国連平和維持軍PKFがいたのですが、PKFは平和維持が目的で武力行使の権限は与えられていませんでした。そのため隊員たちは一斉に国外へ退避。置いて行かれたツチ族80万人を見殺しにしました。(この様子はのちに「ホテル・ルワンダ」という映画にもなりました)この大虐殺がきっかけで国連はPKOを大きく見直し、1999年、当時のアナン事務総長が住民保護のため武力を積極的に行使するとしたのです。
東ティモールでPKOに参加、1200名の隊員を率いた伊勢崎賢治さんによれば「PKOに参加すれば国連軍の一員になり各国の国内法は通用しない」つまり、PKOの組織の中では日本の自衛隊員ではなく国連軍の一員になる、ということです。そのためPKO5原則はほとんど意味のないものになります。そんな中、昨年、政府は安保関連法により“共同防護”“駆けつけ警護”なる新らたな任務を自衛隊に付与しました。これはたとえば反政府軍の民兵が住民を追って駐屯地に迫った場合、自衛隊は応戦出来る、また隣のPKOが襲われた時、武力で助けに行けると言うものです。伊勢崎さんは言います。「いまのPKOに参加することは武力行使が前提です。住民保護のために先制攻撃まで含みます。日本の憲法ではできません。また南スーダンではPKO5原則がすべて当てはまりません。内戦状態です」
現在、南スーダンのPKOに参加しているのはケニア、ガーナ、エチオピア、ルワンダなどの周辺国やインド、ネパール、バングラデシュ、カンボジアなどの発展途上国、そして韓国、中国、日本などです。先進国は部隊を出していません。発展途上国が多いのは部隊を出すと国連から支援金(給料)が出るからです。たとえば、インドはパキスタンとの紛争を経験し軍隊を増やしていますが、いまは戦闘がありません、そのため人員が余っています。給料を払うための出稼ぎに軍隊を送っているのです。
こうしてみると、日本の自衛隊が遠いアフリカ・南スーダンまで行ってPKOに参加する意味があるのか、伊勢崎さんの言葉です。「いま先進国はほとんどPKOに部隊を派遣していません。それより民間の警察や非武装の監視団、司令部要員などです。またお金を出すことでも貢献できます。」う~ん・・なら、最初の湾岸戦争の時でいいじゃん。そうすれば少々頼りない防衛大臣もあんなに変な答弁しなくて済むと思うよ。無理やり憲法解釈を変えようとするからぐちゃぐちゃになっちゃうのです。憲法の事はちょっと置いといて、まず"戦闘"状態の南スーダンから撤退しましょう。自衛隊の人や家族も安心すると思うよ。日報を隠したり、黒塗りしたり、戦闘ではないと言ってみたり、そんな自衛隊を見たくはありませんね。

2017/02/08
※PKOについて調べてみたら、国会でいかに無意味なやりとりをして無駄な時間を使っているかだけが分かりました。給料返せい。
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