文学作品以外で、小学校高学年の子どもたちが知的好奇心を駆り立てられる読み物を探してみると、なかなかないものです。理科や社会の学習にリンクした本を探してみると、図や絵が中心の解説書か、専門家の言葉が子どもたちにはなかなか届かない読み物になっていることが多く、図書室でもあまり借りられていないようです。そこで目を付けたのが「小学生新聞」です。
小学生新聞を使って、「情報を読む」ことのおもしろさを伝えられないかと思って、あれこれ試行錯誤をしています。そんな時、この記事に出逢いました。
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数多くのノンフィクション作品で知られる作家・沢木耕太郎さんが『月の少年』という初めての子ども向けの文学作品を書きました。水の事故で両親を失った少年と、不思議な男の子が出会う者がtりは、東日本大震災を思い起こさせ、生きるとはどういうことかを考えさせられる内容です。
もう二十年以上も昔、三歳か四歳だった娘に毎晩お話を作って聞かせていた時期がありました。それはぼくの人生の中で甘やかな時間、宝石のように大事な時間でした。それから長い時間が経ち、もう一度小さな子どもたちに物語を差し出してみたい、と思うようになって、この物語が生まれたのかもしれません。
冬馬にとって月の少年は自分の分身のようです。冬馬は月の少年と出会って行動を共にしますが、でもあるときから別れて、元の世界にもどります。(月の少年が向かった)月の世界は、あきらかに死の世界としてえがかれています。冬馬と少年は二つの世界に分かれていきますが、人はどちらに進むか、ある意味で偶然の部分があります。「もしかしてあの時ああなっていたら、自分はここにいなかったかもしれない」と思ったことはありませんか?人間はいつも、別の世界に行ってしまったかもしれない自分自身と別れて、その残りの自分が今ここにいる、という感じがぼくはするのです。
(朝日小学生新聞 2012/05/13)
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子どもたちとの学びの材料として読んでいた小学生新聞から、素敵なメッセージをもらって、私自身がうれしくて、さっそくこの本を手にしました。
『月の少年』 沢木耕太郎:作 淺野隆広:絵 (講談社)
月はまんまるの満月
明日は金環日食です。




























