芸術作品として出会った芸術作品はひとつの経験であり、発言とか、質問に対する回答などではない。芸術は何かについて述べるのものではない。それ自体何かなのである。芸術作品は世界のなかのあるものであり、世界についてのテクストや注釈であるだけではない。(中略)つまり、芸術を通してわれわれが手に入れる知識は、(事実とか倫理的判断のような)何かについての知識自体よりも、何かを知ることの形式あるいは様式についてのひとつの経験なのだ。
スーザン・ソンタグ『反解釈』高橋康也・出淵博・由良君美・海老根宏・河村錠一郎・喜志哲雄訳、筑摩書房(ちくま学芸文庫)、1996年、45頁。
いま、ひとつの経験としての芸術作品はあるだろうか。
スーザン・ソンタグ『反解釈』高橋康也・出淵博・由良君美・海老根宏・河村錠一郎・喜志哲雄訳、筑摩書房(ちくま学芸文庫)、1996年、45頁。
いま、ひとつの経験としての芸術作品はあるだろうか。