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NTT都市開発が米国で不動産投資

2016-07-31 21:10:17 | データセンター、施設建設、クラウド
NTTグループの不動産開発会社、NTT都市開発が米国で不動産投資事業をすると言う。先の欧州英国での大規模な不動産開発事業といい、NTT都市開発はグローバル事業を強化している。

NTT都市開発、米国でビル2棟取得、百数十億円投資、NYなど(2015/07/29 日本経済新聞)
NTT都市開発は百数十億円を投じ、米国のオフィスビルを拡充する。ボストンの地上11階建て物件を取得したほか、8月上旬には現地企業と共同でニューヨークの超高層ビルを購入する。人口減などを映し国内でのオフィス需要が先細りする中で、安定成長が見込める米国での事業を強化する。保有資産に占める海外比率を現在の5%から2019年3月期に10%にする事業計画の実現につなげる考えだ。ボストンにあるビル1棟の取得に100億円弱を投じた。賃貸希望者を増やすために、今後1~2年かけて玄関ホールといった共用部を改装したり空調設備を更新したりしていく。8月には米資産運用会社アンジェロ・ゴードンが中心になり、ニューヨーク・マンハッタンで進めているビル事業に参画する。地上35階建てビル取得のためにアンジェロ社などが立ち上げた特別目的会社(SPC)の株式の一部を、NTT都市開発は数十億円で購入する。今後もニューヨーク、ボストンのほかサンフランシスコなどで割安な物件を中心に取得したうえで改修工事を実施しビルの魅力を高め賃貸する。将来は物件の売却も検討する。

http://www.nttud.co.jp/news/detail/997.pdf

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冷凍機に関する法規

2016-07-31 20:26:01 | データセンター、施設建設、クラウド
◆ 高圧ガス保安法
(目的)
第一条  この法律は、高圧ガスによる災害を防止するため、高圧ガスの製造、貯蔵、販売、移動その他の取扱及び消費並びに容器の製造及び取扱を規制するとともに、民間事業者及び高圧ガス保安協会による高圧ガスの保安に関する自主的な活動を促進し、もつて公共の安全を確保することを目的とする。
(定義)
第二条  この法律で「高圧ガス」とは、次の各号のいずれかに該当するものをいう。
一  常用の温度において圧力が1MPa以上となる圧縮ガスであつて現にその圧力が1MPa以上であるもの又は温度35℃において圧力が1MPa以上となる圧縮ガス
二  常用の温度において圧力が0.2MPa以上となる圧縮アセチレンガスであつて現にその圧力が0.2MPa以上であるもの又は温度15℃において圧力が0.2MPa以上となる圧縮アセチレンガス
三  常用の温度において圧力が0.2MPa以上となる液化ガスであつて現にその圧力が0.2MPa以上であるもの又は圧力が0.2MPaとなる場合の温度が35℃以下である液化ガス
四  前号に掲げるものを除くほか、温度35℃において圧力零パスカルを超える液化ガスのうち、液化シアン化水素、液化ブロムメチル又はその他の液化ガスであつて、政令で定めるもの
(適用除外)
第三条  この法律の規定は、次の各号に掲げる高圧ガスについては、適用しない。
一  高圧ボイラー及びその導管内における高圧蒸気
六  電気事業法の電気工作物内における高圧ガス
八  その他災害の発生のおそれがない高圧ガスであつて、政令で定めるもの
(製造の許可等)
第五条
<第一種製造者>
次の各号の一に該当する者は、事業所ごとに、都道府県知事の許可を受けなければならない。
一  圧縮、液化その他の方法で処理することができるガスの容積が一日100m3以上である設備を使用して高圧ガスの製造をしようとする者
二  冷凍のためガスを圧縮し、又は液化して高圧ガスの製造をする設備でその一日の冷凍能力が20t以上のものを使用して高圧ガスの製造をしようとする者
<第ニ種製造者>
2  次の各号の一に該当する者は、事業所ごとに、当該各号に定める日の二十日前までに、製造をする高圧ガスの種類、製造のための施設の位置、構造及び設備並びに製造の方法を記載した書面を添えて、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。
一  高圧ガスの製造の事業を行う者 事業開始の日
二  冷凍のためガスを圧縮し、又は液化して高圧ガスの製造をする設備でその一日の冷凍能力が3t以上のものを使用して高圧ガスの製造をする者 製造開始の日
------------------
<第一種製造者>
フルオロカーボン、アンモニアで50t以上。その他の高圧ガスで20t以上
<第ニ種製造者>
不活性なフルオロカーボンで20t以上50t未満
不活性以外のフルオロカーボン、アンモニアで5t以上50t未満
その他の高圧ガスで3t以上20t未満
------------------
(許可の基準)
第八条  都道府県知事は、許可の申請があつた場合には、その申請を審査し、次の各号のいずれにも適合していると認めるときは、許可を与えなければならない。
一  製造のための施設の位置、構造及び設備が技術上の基準に適合するものであること。
二  製造の方法が技術上の基準に適合するものであること。
三  その他製造が公共の安全の維持又は災害の発生の防止に支障を及ぼすおそれがないものであること。
(許可の取消し)
第九条  都道府県知事は、許可を受けた者(第一種製造者)が正当な事由がないのに、一年以内に製造を開始せず、又は一年以上引き続き製造を休止したときは、その許可を取り消すことができる。
(承継)
第十条  第一種製造者について相続、合併又は分割があつた場合において、相続人、合併後存続する法人若しくは合併により設立した法人又は分割によりその事業所を承継した法人は、第一種製造者の地位を承継する。
2  前項の規定により第一種製造者の地位を承継した者は、遅滞なく、その事実を証する書面を添えて、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。
(製造のための施設及び製造の方法)
第十一条  第一種製造者は、製造のための施設を、その位置、構造及び設備が技術上の基準に適合するように維持しなければならない。
2  第一種製造者は、技術上の基準に従つて高圧ガスの製造をしなければならない。
3  都道府県知事は、第一種製造者の製造のための施設又は製造の方法が技術上の基準に適合していないと認めるときは、その技術上の基準に適合するように製造のための施設を修理し、改造し、若しくは移転し、又はその技術上の基準に従つて高圧ガスの製造をすべきことを命ずることができる。
第十二条  第二種製造者は、製造のための施設を、その位置、構造及び設備が技術上の基準に適合するように維持しなければならない。
2  第二種製造者は、技術上の基準に従つて高圧ガスの製造をしなければならない。
3  都道府県知事は、第二種製造者の製造のための施設又は製造の方法が前二項の技術上の基準に適合していないと認めるときは、その技術上の基準に適合するように製造のための施設を修理し、改造し、若しくは移転し、又はその技術上の基準に従つて高圧ガスの製造をすべきことを命ずることができる。
(製造のための施設等の変更)
第十四条  第一種製造者は、製造のための施設の位置、構造若しくは設備の変更の工事をし、又は製造をする高圧ガスの種類若しくは製造の方法を変更しようとするときは、都道府県知事の許可を受けなければならない。ただし、製造のための施設の位置、構造又は設備について軽微な変更の工事をしようとするときは、この限りでない。
2  第一種製造者は、軽微な変更の工事をしたときは、その完成後遅滞なく、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。
3  第八条の規定は、第一項の許可に準用する。
4  第二種製造者は、製造のための施設の位置、構造若しくは設備の変更の工事をし、又は製造をする高圧ガスの種類若しくは製造の方法を変更しようとするときは、あらかじめ、都道府県知事に届け出なければならない。ただし、製造のための施設の位置、構造又は設備について軽微な変更の工事をしようとするときは、この限りでない。
(貯蔵)
第十五条  高圧ガスの貯蔵は、経済産業省令で定める技術上の基準に従つてしなければならない。
(貯蔵所)
第十六条  容積300m3以上の高圧ガスを貯蔵するときは、あらかじめ都道府県知事の許可を受けて設置する貯蔵所(第一種貯蔵所)においてしなければならない。
(完成検査)
第二十条  高圧ガスの製造のための施設又は第一種貯蔵所の設置の工事を完成したときは、製造のための施設又は第一種貯蔵所につき、都道府県知事が行う完成検査を受け、これらが技術上の基準に適合していると認められた後でなければ、これを使用してはならない。ただし、高圧ガスの製造のための施設又は第一種貯蔵所につき、経済産業省令で定めるところにより高圧ガス保安協会又は経済産業大臣が指定する者(指定完成検査機関)が行う完成検査を受け、これらが第八条第一号又は第十六条第二項の技術上の基準に適合していると認められ、その旨を都道府県知事に届け出た場合は、この限りでない。
(販売事業の届出)
第二十条の四  高圧ガスの販売の事業を営もうとする者は、販売所ごとに、事業開始の日の二十日前までに、販売をする高圧ガスの種類を記載した書面その他経済産業省令で定める書類を添えて、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。
(製造等の廃止等の届出)
第二十一条  第一種製造者は、高圧ガスの製造を開始し、又は廃止したときは、遅滞なく、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。
2  第二種製造者は、高圧ガスの製造の事業を廃止したときは、遅滞なく、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。
3  第二種製造者は、高圧ガスの製造を廃止したときは、遅滞なく、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。
4  第一種貯蔵所又は第二種貯蔵所の所有者又は占有者は、第一種貯蔵所又は第二種貯蔵所の用途を廃止したときは、遅滞なく、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。
5  販売業者は、高圧ガスの販売の事業を廃止したときは、遅滞なく、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。
(移動)
第二十三条  高圧ガスを移動するには、その容器について、保安上必要な措置を講じなければならない。
2  車両により高圧ガスを移動するには、その積載方法及び移動方法について技術上の基準に従つてしなければならない。
3  導管により高圧ガスを輸送するには、技術上の基準に従つてその導管を設置し、及び維持しなければならない。
(家庭用設備の設置等)
第二十四条  圧縮天然ガスを一般消費者の生活の用に供するための設備の設置又は変更の工事は、技術上の基準に従つてしなければならない。
(消費)
第二十四条の二  圧縮モノシラン、圧縮ジボラン、液化アルシンその他の高圧ガスであつてその消費に際し災害の発生を防止するため特別の注意を要するものとして政令で定める種類のもの又は液化酸素その他の高圧ガスであつて当該ガスを相当程度貯蔵して消費する際に公共の安全を維持し、又は災害の発生を防止するために特別の注意を要するものとして政令で定める種類の高圧ガスを消費する者は、事業所ごとに、消費開始の日の二十日前までに、消費する特定高圧ガスの種類、消費のための施設の位置、構造及び設備並びに消費の方法を記載した書面を添えて、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。
(廃棄)
第二十五条  高圧ガスの廃棄は、廃棄の場所、数量その他廃棄の方法について技術上の基準に従つてしなければならない。
(危害予防規程)
第二十六条  第一種製造者は、危害予防規程を定め、都道府県知事に届け出なければならない。これを変更したときも、同様とする。
2  都道府県知事は、公共の安全の維持又は災害の発生の防止のため必要があると認めるときは、危害予防規程の変更を命ずることができる。
3  第一種製造者及びその従業者は、危害予防規程を守らなければならない。
4  都道府県知事は、第一種製造者又はその従業者が危害予防規程を守つていない場合において、公共の安全の維持又は災害の発生の防止のため必要があると認めるときは、第一種製造者に対し、当該危害予防規程を守るべきこと又はその従業者に当該危害予防規程を守らせるため必要な措置をとるべきことを命じ、又は勧告することができる。
(保安教育)
第二十七条  第一種製造者は、その従業者に対する保安教育計画を定めなければならない。
2  都道府県知事は、公共の安全の維持又は災害の発生の防止上十分でないと認めるときは、前項の保安教育計画の変更を命ずることができる。
3  第一種製造者は、保安教育計画を忠実に実行しなければならない。
4  第二種製造者、第一種貯蔵所若しくは第二種貯蔵所の所有者若しくは占有者、販売業者又は特定高圧ガス消費者(第二種製造者等)は、その従業者に保安教育を施さなければならない。
5  都道府県知事は、第一種製造者が保安教育計画を忠実に実行していない場合において公共の安全の維持若しくは災害の発生の防止のため必要があると認めるとき、又は第二種製造者等がその従業者に施す保安教育が公共の安全の維持若しくは災害の発生の防止上十分でないと認めるときは、第一種製造者又は第二種製造者等に対し、それぞれ、当該保安教育計画を忠実に実行し、又はその従業者に保安教育を施し、若しくはその内容若しくは方法を改善すべきことを勧告することができる。
6  協会は、高圧ガスによる災害の防止に資するため、高圧ガスの種類ごとに、第一項の保安教育計画を定め、又は第四項の保安教育を施すに当たつて基準となるべき事項を作成し、これを公表しなければならない。
(保安統括者、保安技術管理者及び保安係員)
第二十七条の二  次に掲げる者は、事業所ごとに、経済産業省令で定めるところにより、高圧ガス製造保安統括者を選任し、規定の職務を行わせなければならない。
一  第一種製造者
二  第二種製造者
2  保安統括者は、当該事業所においてその事業の実施を統括管理する者をもつて充てなければならない。
3  事業所ごとに、高圧ガス製造保安責任者免状の交付を受けている者であつて、高圧ガスの製造に関する経験を有する者のうちから、高圧ガス製造保安技術管理者を選任し、規定の職務を行わせなければならない。ただし、保安統括者に事業所の区分に従い定める種類の製造保安責任者免状の交付を受けている者であつて、高圧ガスの製造に関する経験を有する者を選任している場合は、この限りでない。
4  製造のための施設の区分ごとに、製造保安責任者免状の交付を受けている者であつて、高圧ガスの製造に関する経験を有する者のうちから、高圧ガス製造保安係員を選任し、規定の職務を行わせなければならない。
5  保安統括者を選任したときは、遅滞なく、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。これを解任したときも、同様とする。
6  保安技術管理者又は保安係員の選任又はその解任について、都道府県知事に届け出なければならない。
7  保安係員に協会又は第指定講習機関が行う高圧ガスによる災害の防止に関する講習を受けさせなければならない。
(保安統括者等の職務等)
第三十二条  保安統括者は、高圧ガスの製造に係る保安に関する業務を統括管理する。
2  保安技術管理者は、保安統括者を補佐して、高圧ガスの製造に係る保安に関する技術的な事項を管理する。
3  保安係員は、製造のための施設の維持、製造の方法の監視その他高圧ガスの製造に係る保安に関する技術的な事項で定めるものを管理する。
4  保安主任者は、保安技術管理者(保安技術管理者が選任されない事業所においては、高圧ガスの製造に係る保安に関する技術的な事項に関し保安統括者)を補佐して、保安係員を指揮する。
5  保安企画推進員は、危害予防規程の立案及び整備、保安教育計画の立案及び推進その他高圧ガスの製造に係る保安に関する業務で経済産業省令で定めるものに関し、保安統括者を補佐する。
6  冷凍保安責任者は、高圧ガスの製造に係る保安に関する業務を管理する。
7  販売主任者は、高圧ガスの販売に係る保安に関する業務を管理する。
8  取扱主任者は、特定高圧ガスの消費に係る保安に関する業務を管理する。
9  保安統括者、保安技術管理者、保安係員、保安主任者、保安企画推進員若しくは冷凍保安責任者若しくは販売主任者又は取扱主任者は、誠実にその職務を行わなければならない。
10  高圧ガスの製造若しくは販売又は特定高圧ガスの消費に従事する者は、保安統括者、保安技術管理者、保安係員、保安主任者若しくは冷凍保安責任者若しくは販売主任者又は取扱主任者がこの法律若しくはこの法律に基づく命令又は危害予防規程の実施を確保するためにする指示に従わなければならない。
(保安統括者等の代理者)
第三十三条  あらかじめ、保安統括者、保安技術管理者、保安係員、保安主任者若しくは保安企画推進員又は冷凍保安責任者(保安統括者等と総称)の代理者を選任し、保安統括者等が旅行、疾病その他の事故によつてその職務を行うことができない場合に、その職務を代行させなければならない。この場合において、保安技術管理者、保安係員、保安主任者又は冷凍保安責任者の代理者については製造保安責任者免状の交付を受けている者であつて、高圧ガスの製造に関する経験を有する者のうちから、保安企画推進員の代理者については高圧ガスの製造に係る保安に関する知識経験を有する者のうちから、選任しなければならない。
2  前項の代理者は、保安統括者等の職務を代行する場合は、この法律の規定の適用については、保安統括者等とみなす。
(保安検査)
第三十五条  第一種製造者は、高圧ガスの爆発その他災害が発生するおそれがある製造のための施設(特定施設)について、経済産業省令で定めるところにより、定期に、都道府県知事が行う保安検査を受けなければならない。ただし、次に掲げる場合は、この限りでない。
一  特定施設のうち協会又は指定保安検査機関が行う保安検査を受け、その旨を都道府県知事に届け出た場合
二  自ら特定施設に係る保安検査を行うことができる者として認定保安検査実施者が、その認定に係る特定施設について、検査の記録を都道府県知事に届け出た場合
2  前項の保安検査は、特定施設が技術上の基準に適合しているかどうかについて行う。
3  協会又は指定保安検査機関は、保安検査を行つたときは、遅滞なく、その結果を都道府県知事に報告しなければならない。
4  第一項の都道府県知事、協会又は指定保安検査機関が行う保安検査の方法は、経済産業省令で定める。
(定期自主検査)
第三十五条の二  第一種製造者、第二種製造者であつて一日に製造する高圧ガスの容積がガスの種類ごとに定める量以上である者又は特定高圧ガス消費者は、製造又は消費のための施設について、定期に、保安のための自主検査を行い、その検査記録を作成し、これを保存しなければならない。
(危険時の措置及び届出)
第三十六条  高圧ガスの製造のための施設、貯蔵所、販売のための施設、特定高圧ガスの消費のための施設又は高圧ガスを充てんした容器が危険な状態となつたときは、高圧ガスの製造のための施設、貯蔵所、販売のための施設、特定高圧ガスの消費のための施設又は高圧ガスを充てんした容器の所有者又は占有者は、直ちに、災害の発生の防止のための応急の措置を講じなければならない。
2  前項の事態を発見した者は、直ちに、その旨を都道府県知事又は警察官、消防吏員若しくは消防団員若しくは海上保安官に届け出なければならない。
(火気等の制限)
第三十七条  何人も、火気を取り扱つてはならない。
2  何人も、承諾を得ないで、発火しやすい物を携帯して、前項に規定する場所に立ち入つてはならない。
(製造の方法)
第四十一条  高圧ガスを充てんするための容器の製造の事業を行う者は、技術上の基準に従つて容器の製造をしなければならない。
2  経済産業大臣は、容器製造業者の製造の方法が前項の技術上の基準に適合していないと認めるときは、その技術上の基準に従つて容器の製造をすべきことを命ずることができる。
(容器検査)
第四十四条  容器の製造又は輸入をした者は、経済産業大臣、協会又は指定容器検査機関により行う容器検査を受け、これに合格したものとして刻印又は標章の掲示がされているものでなければ、当該容器を譲渡し、又は引き渡してはならない。
(刻印等)
第四十五条  経済産業大臣、協会又は指定容器検査機関は、容器が容器検査に合格した場合において、速やかに、その容器に、刻印をしなければならない。
2  経済産業大臣、協会又は指定容器検査機関は、容器が容器検査に合格した場合において、速やかに、その容器に、標章を掲示しなければならない。
3  何人も、容器に、刻印若しく標章の掲示又はこれらと紛らわしい刻印等をしてはならない。
(表示)
第四十六条  容器の所有者は、次に掲げるときは、遅滞なく、その容器に、表示をしなければならない。その表示が滅失したときも、同様とする。
一  容器に刻印等がされたとき。
二  容器に刻印又は標章の掲示をしたとき。
三  刻印又は標章の掲示(自主検査刻印等)がされている容器を輸入したとき。
2  容器の輸入をした者は、容器が検査に合格したときは、遅滞なく、その容器に、表示をしなければならない。その表示が滅失したときも、同様とする。
3  何人も、容器に、前二項の表示又はこれと紛らわしい表示をしてはならない。
第四十七条  容器を譲り受けた者は、遅滞なく、その容器に、表示をしなければならない。その表示が滅失したときも、同様とする。
2  何人も、前項に規定する場合のほか、容器に、同項の表示又はこれと紛らわしい表示をしてはならない。
(充てん)
第四十八条  高圧ガスを容器に充てんする場合は、その容器は、次の各号のいずれにも該当するものでなければならない。
一  刻印等又は自主検査刻印等がされているものであること。
二  表示をしてあること。
三  バルブを装置してあること。そのバルブが附属品検査を受け、これに合格し、かつ、刻印がされているものであること。
四  溶接その他容器の規格に適合することを困難にするおそれがある方法で加工をした容器にあつては、その加工が技術上の基準に従つてなされたものであること。
五  容器検査若しくは容器再検査を受けた後又は自主検査刻印等がされた後定める期間を経過した容器又は損傷を受けた容器にあつては、容器再検査を受け、これに合格し、かつ、標章の掲示がされているものであること。
(くず化その他の処分)
第五十六条  経済産業大臣は、容器検査に合格しなかつた容器がこれに充てんする高圧ガスの種類又は圧力を変更しても規格に適合しないと認めるときは、その所有者に対し、これをくず化し、その他容器として使用することができないように処分すべきことを命ずることができる。
2  協会又は指定容器検査機関は、その行う容器検査に合格しなかつた容器がこれに充てんする高圧ガスの種類又は圧力を変更しても規格に適合しないと認めるときは、遅滞なく、その旨を経済産業大臣に報告しなければならない。
3  容器の所有者は、容器再検査に合格しなかつた容器について三月以内に規定の刻印等がされなかつたときは、遅滞なく、これをくず化し、その他容器として使用することができないように処分しなければならない。
4  前三項の規定は、附属品検査又は附属品再検査に合格しなかつた附属品について準用する。
5  容器又は附属品の廃棄をする者は、くず化し、その他容器又は附属品として使用することができないように処分しなければならない。
(冷凍設備に用いる機器の製造)
第五十七条  もつぱら冷凍設備に用いる機器であつて、製造の事業を行う者(機器製造業者)は、その機器を用いた設備が技術上の基準に適合することを確保するように技術上の基準に従つてその機器の製造をしなければならない。
(帳簿)
第六十条  第一種製造者、第一種貯蔵所又は第二種貯蔵所の所有者又は占有者、販売業者、容器製造業者及び容器検査所の登録を受けた者は、帳簿を備え、高圧ガス若しくは容器の製造、販売若しくは出納又は容器再検査若しくは附属品再検査について、定める事項を記載し、これを保存しなければならない。
2  指定試験機関、指定完成検査機関、指定輸入検査機関、指定保安検査機関、指定容器検査機関、指定特定設備検査機関、指定設備認定機関及び検査組織等調査機関は、経済産業省令で定めるところにより、帳簿を備え、完成検査、輸入検査、試験事務、保安検査、検査組織等調査、容器検査等、特定設備検査又は指定設備の認定について、経済産業省令で定める事項を記載し、これを保存しなければならない。
(事故届)
第六十三条  第一種製造者、第二種製造者、販売業者、液化石油ガス法第六条 の液化石油ガス販売事業者、高圧ガスを貯蔵し、又は消費する者、容器製造業者、容器の輸入をした者その他高圧ガス又は容器を取り扱う者は、次に掲げる場合は、遅滞なく、その旨を都道府県知事又は警察官に届け出なければならない。
一  その所有し、又は占有する高圧ガスについて災害が発生したとき。
二  その所有し、又は占有する高圧ガス又は容器を喪失し、又は盗まれたとき。
2  経済産業大臣又は都道府県知事は、前項第一号の場合は、所有者又は占有者に対し、災害発生の日時、場所及び原因、高圧ガスの種類及び数量、被害の程度その他必要な事項につき報告を命ずることができる。

◆ 高圧ガス保安法施行令:政令
(適用除外)
第二条  3  法第三条第一項第八号 の政令で定める高圧ガスは、次のとおりとする。
三  冷凍能力が三トン未満の冷凍設備内における高圧ガス
三の二  冷凍能力が三トン以上五トン未満の冷凍設備内における高圧ガスであるフルオロカーボン(不活性のものに限る)

◆ 冷凍保安規則(冷凍則):省令
(適用範囲)
第一条  この規則は、高圧ガス保安法 に基づいて、冷凍に係る高圧ガスに関する保安について規定する。
(用語の定義)
第二条  この規則において次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
一  可燃性ガス アンモニア、イソブタン、エタン、エチレン、クロルメチル、水素、ノルマルブタン、プロパン及びプロピレン
二  毒性ガス アンモニア及びクロルメチル
三  不活性ガス 二酸化炭素、フルオロカーボン及びヘリウム
四  移動式製造設備 製造設備であつて、地盤面に対して移動することができるもの
五  定置式製造設備 製造設備であつて、移動式製造設備以外のもの
六  冷媒設備 冷凍設備のうち、冷媒ガスが通る部分
七  最小引張強さ 同じ種類の材料から作られた複数の材料引張試験片の材料引張試験により得られた引張強さのうち最も小さい値であつて、材料引張試験について十分な知見を有する者が定めたもの
2  前項に規定するもののほか、この規則において使用する用語は、法において使用する用語の例によるものとする。
(第一種製造者に係る製造の許可の申請)
第三条  許可を受けようとする者は申請書類を、事業所の所在地を管轄する都道府県知事に提出しなければならない。ただし、遺贈、営業の譲渡又は分割により引き続き高圧ガスの製造をしようとする者が新たに許可を申請するときは、製造計画書の添付を省略することができる。
2  前項の製造計画書には、次の各号に掲げる事項を記載しなければならない。
一  製造の目的
二  製造設備の種類
三  一日の冷凍能力
四  圧縮機の性能
五  技術上の基準
六  移設、転用、再使用又はこれらの併用に係る冷媒設備にあつては、当該設備の使用の経歴及び保管状態の記録
(冷凍能力の算定基準)
第五条  基準は、次の各号に掲げるものとする。
一  遠心式圧縮機を使用する製造設備にあつては、当該圧縮機の原動機の定格出力一・二キロワットをもつて一日の冷凍能力一トンとする。
二  吸収式冷凍設備にあつては、発生器を加熱する一時間の入熱量二万七千八百キロジュールをもつて一日の冷凍能力一トンとする。
三  自然環流式冷凍設備及び自然循環式冷凍設備にあつては、次の算式によるものをもつて一日の冷凍能力とする。
  R=QA
備考 この式において、R、Q及びAは、それぞれ次の数値を表すものとする。
  R 一日の冷凍能力(単位 トン)の数値
A 蒸発部又は蒸発器の冷媒ガスに接する側の表面積(単位 平方メートル)の数値
  Q冷媒ガスの種類に応じて、それぞれ次の表の該当欄に掲げる数値
冷媒ガスの種類 Q
アンモニア 〇・六四
R四百十A 〇・五七
R二十二 〇・四七
R百三十四a 〇・三六
(定置式製造設備に係る技術上の基準)
第七条  製造施設であつて、その製造設備が定置式製造設備(認定指定設備を除く)であるものにおける技術上の基準は、次の各号に掲げるものとする。
一  圧縮機、油分離器、凝縮器及び受液器並びにこれらの間の配管は、引火性又は発火性の物をたい積した場所及び火気の付近にないこと。ただし、当該火気に対して安全な措置を講じた場合は、この限りでない。
二  製造施設には、当該施設の外部から見やすいように警戒標を掲げること。
三  圧縮機、油分離器、凝縮器若しくは受液器又はこれらの間の配管を設置する室は、冷媒ガスが漏えいしたとき滞留しないような構造とすること。
四  製造設備は、振動、衝撃、腐食等により冷媒ガスが漏れないものであること。
五  凝縮器、受液器及び配管並びにこれらの支持構造物及び基礎は、耐震設計構造物の設計のための地震動、設計地震動による耐震設計構造物の耐震上重要な部分に生じる応力等の計算方法、耐震設計構造物の部材の耐震設計用許容応力その他耐震設計の基準により、地震の影響に対して安全な構造とすること。
六  冷媒設備は、許容圧力以上の圧力で行う気密試験及び配管以外の部分について許容圧力の一・五倍以上の圧力で水その他の安全な液体を使用して行う耐圧試験又は経済産業大臣がこれらと同等以上のものと認めた高圧ガス保安協会が行う試験に合格するものであること。
七  冷媒設備には、圧力計を設けること。
八  冷媒設備には、当該設備内の冷媒ガスの圧力が許容圧力を超えた場合に直ちに許容圧力以下に戻すことができる安全装置を設けること。
九  安全装置のうち安全弁又は破裂板には、放出管を設けること。この場合において、放出管の開口部の位置は、放出する冷媒ガスの性質に応じた適切な位置であること。
九の二  吸収式アンモニア冷凍機は、次に掲げる基準に適合するものであること。
イ 屋外に設置するものであつて、アンモニア充てん量は、一台当たり二十五キログラム以下のものであること。
ロ 冷媒設備及び発生器の加熱装置を一つの架台上に一体に組立てたものであること。
ハ 運転中は、冷凍設備内の空気を常時吸引排気し、冷媒が漏えいした場合に危険性のない状態に拡散できる構造であること。
ニ 冷媒配管が屋内に敷設されないものであつて、かつ、ブラインが直接空気又は被冷却目的物に接触しない構造のものであること。
ホ 冷媒設備の材料は、振動、衝撃、腐食等により冷媒ガスが漏れないものであること。
ヘ 冷媒設備に係る配管、管継手及びバルブの接合は、溶接により行われているものであること。ただし、溶接によることが適当でない場合は、保安上必要な強度を有するフランジ接合により行われるものであること。
ト 安全弁は、冷凍設備の内部に設けられ、かつ、その吹出し口は、吸引排気の容易な位置に設けられていること。
チ 発生器には、適切な高温遮断装置が設けられていること。
リ 発生器の加熱装置は、屋内において作動を停止できる構造であり、かつ、立ち消え等の異常時に対応できる安全装置が設けられていること。
十  可燃性ガス又は毒性ガスを冷媒ガスとする冷媒設備に係る受液器に設ける液面計には、丸形ガラス管液面計以外のものを使用すること。
十一  受液器にガラス管液面計を設ける場合には、当該ガラス管液面計にはその破損を防止するための措置を講じ、当該受液器と当該ガラス管液面計とを接続する配管には、当該ガラス管液面計の破損による漏えいを防止するための措置を講ずること。
十二  可燃性ガスの製造施設には、その規模に応じて、適切な消火設備を適切な箇所に設けること。
十三  毒性ガスを冷媒ガスとする冷媒設備に係る受液器であつて、その内容積が一万リットル以上のものの周囲には、液状の当該ガスが漏えいした場合にその流出を防止するための措置を講ずること。
十四  可燃性ガス(アンモニアを除く)を冷媒ガスとする冷媒設備に係る電気設備は、その設置場所及び当該ガスの種類に応じた防爆性能を有する構造のものであること。
十五  可燃性ガス又は毒性ガスの製造施設には、当該施設から漏えいするガスが滞留するおそれのある場所に、当該ガスの漏えいを検知し、かつ、警報するための設備を設けること。ただし、吸収式アンモニア冷凍機に係る施設については、この限りでない。
十六  毒性ガスの製造設備には、当該ガスが漏えいしたときに安全に、かつ、速やかに除害するための措置を講ずること。ただし、吸収式アンモニア冷凍機については、この限りでない。
十七  製造設備に設けたバルブ又はコックには、作業員が当該バルブ又はコックを適切に操作することができるような措置を講ずること。
(製造の方法に係る技術上の基準)
第九条  技術上の基準は、次の各号に掲げるものとする。
一  安全弁に付帯して設けた止め弁は、常に全開しておくこと。ただし、安全弁の修理又は清掃のため特に必要な場合は、この限りでない。
二  高圧ガスの製造は、製造する高圧ガスの種類及び製造設備の態様に応じ、一日に一回以上当該製造設備の属する製造施設の異常の有無を点検し、異常のあるときは、当該設備の補修その他の危険を防止する措置を講じてすること。
三  冷媒設備の修理等及びその修理等をした後の高圧ガスの製造は、次に掲げる基準により保安上支障のない状態で行うこと。
イ 修理等をするときは、あらかじめ、修理等の作業計画及び当該作業の責任者を定め、修理等は、当該作業計画に従い、かつ、当該責任者の監視の下に行うこと又は異常があつたときに直ちにその旨を当該責任者に通報するための措置を講じて行うこと。
ロ 可燃性ガス又は毒性ガスを冷媒ガスとする冷媒設備の修理等をするときは、危険を防止するための措置を講ずること。
ハ 冷媒設備を開放して修理等をするときは、当該冷媒設備のうち開放する部分に他の部分からガスが漏えいすることを防止するための措置を講ずること。
ニ 修理等が終了したときは、当該冷媒設備が正常に作動することを確認した後でなければ製造をしないこと。
四  製造設備に設けたバルブを操作する場合には、バルブの材質、構造及び状態を勘案して過大な力を加えないよう必要な措置を講ずること。
(第一種製造者に係る軽微な変更の工事等)
第十七条  軽微な変更の工事は、次の各号に掲げるものとする。
一  独立した製造設備の撤去の工事
二  製造設備の取替えの工事であつて、当該設備の冷凍能力の変更を伴わないもの
三  製造設備以外の製造施設に係る設備の取替え工事
四  認定指定設備の設置の工事
五  規定により指定設備認定証が無効とならない認定指定設備に係る変更の工事
六  試験研究施設における冷凍能力の変更を伴わない変更の工事であつて、経済産業大臣が軽微なものと認めたもの
(完成検査を要しない変更の工事の範囲)
第二十三条  製造設備の工事であつて、当該設備の冷凍能力の変更が告示で定める範囲であるものとする。
(完成検査の方法)
第二十五条  完成検査の方法は、別表第一のとおりとする。
 (廃棄に係る技術上の基準に従うべき高圧ガスの指定)
第三十三条  高圧ガスは、可燃性ガス及び毒性ガスとする。
(廃棄に係る技術上の基準)
第三十四条  技術上の基準は、次の各号に掲げるものとする。
一  可燃性ガスの廃棄は、火気を取り扱う場所又は引火性若しくは発火性の物をたい積した場所及びその付近を避け、かつ、大気中に放出して廃棄するときは、通風の良い場所で少量ずつすること。
二  毒性ガスを大気中に放出して廃棄するときは、危険又は損害を他に及ぼすおそれのない場所で少量ずつすること。
   第七章 自主保安のための措置
(危害予防規程の届出等)
第三十五条  届出をしようとする第一種製造者は、危害予防規程届書に危害予防規程を添えて、事業所の所在地を管轄する都道府県知事に提出しなければならない。
(冷凍保安責任者の選任等)
第三十六条  第一種製造者等は、次に掲げる製造施設の区分に応じ、製造施設ごとに、それぞれ製造保安責任者免状の交付を受けている者であつて、高圧ガスの製造に関する経験を有する者のうちから、冷凍保安責任者を選任しなければならない。
  製造区分/製造保安責任者免状の交付を受けている者/高圧ガスの製造に関する経験
一 一日の冷凍能力が三百トン以上のもの/第一種冷凍機械責任者免状/一日の冷凍能力が百トン以上の製造施設を使用してする高圧ガスの製造に関する一年以上の経験
二 一日の冷凍能力が百トン以上三百トン未満のもの/第一種冷凍機械責任者免状又は第二種冷凍機械責任者免状/一日の冷凍能力が二十トン以上の製造施設を使用してする高圧ガスの製造に関する一年以上の経験
三 一日の冷凍能力が百トン未満のもの/第一種冷凍機械責任者免状、第二種冷凍機械責任者免状又は第三種冷凍機械責任者免状/一日の冷凍能力が三トン以上の製造施設を使用してする高圧ガスの製造に関する一年以上の経験
(製造保安責任者免状の交付を受けている者の職務の範囲)
第三十八条  製造保安責任者免状の交付を受けている者が高圧ガスの製造に係る保安について職務を行うことができる範囲は、次に掲げる製造保安責任者免状の種類に応じ、それぞれ下欄に掲げるものとする。
製造保安責任者免状の種類/職務を行うことができる範囲
第一種冷凍機械責任者免状/製造施設における製造に係る保安
第二種冷凍機械責任者免状/一日の冷凍能力が三百トン未満の製造施設における製造に係る保安
第三種冷凍機械責任者免状/一日の冷凍能力が百トン未満の製造施設における製造に係る保安
(冷凍保安責任者の代理者の選任等)
第三十九条  第一種製造者等は、製造施設の区分に応じ、それぞれ製造保安責任者免状の交付を受けている者であつて、高圧ガスの製造に関する経験を有する者のうちから、冷凍保安責任者の代理者を選任しなければならない。
2  規定により届出をしようとする第一種製造者等は、冷凍保安責任者代理者届書に、当該代理者が交付を受けた製造保安責任者免状の写しを添えて、事業所の所在地を管轄する都道府県知事に提出しなければならない。ただし、解任の場合にあつては、当該写しの添付を省略することができる。
(特定施設の範囲等)
第四十条  次の各号に掲げるものを除く製造施設とする。
一  ヘリウム、R二十一又はR百十四を冷媒ガスとする製造施設
二  製造施設のうち認定指定設備の部分
2  都道府県知事が行う保安検査は、三年以内に少なくとも一回以上行うものとする。
3  前項の保安検査を受けようとする第一種製造者は、製造施設完成検査証の交付を受けた日又は前回の保安検査について保安検査証の交付を受けた日から二年十一月を超えない日までに、保安検査申請書を事業所の所在地を管轄する都道府県知事に提出しなければならない。
4  都道府県知事は、保安検査において、特定施設が技術上の基準に適合していると認めるときは、保安検査証を交付するものとする。
(定期自主検査を行う製造施設等)
第四十四条  一日の冷凍能力が、アンモニア又はフルオロカーボン(不活性のものを除く)を冷媒ガスとするものにあつては、二十トンとする。
2  製造施設であつて、その製造設備の一日の冷凍能力が二十トン以上五十トン未満のものを除く。)とする。
3  自主検査は、第一種製造者の製造施設にあつては技術上の基準に適合しているか、又は第二種製造者の製造施設にあつては技術上の基準に適合しているかどうかについて、一年に一回以上行わなければならない。
4  第一種製造者又は第二種製造者は、同条の自主検査を行うときは、その選任した冷凍保安責任者に当該自主検査の実施について監督を行わせなければならない。
5  第一種製造者及び第二種製造者は、検査記録に次の各号に掲げる事項を記載しなければならない。
一  検査をした製造施設
二  検査をした製造施設の設備ごとの検査方法及び結果
三  検査年月日
四  検査の実施について監督を行つた者の氏名
(電磁的方法による保存)
第四十四条の二  検査記録は、電磁的方法により記録することにより作成し、保存することができる。
2  前項の規定による保存をする場合には、同項の検査記録が必要に応じ電子計算機その他の機器を用いて直ちに表示されることができるようにしておかなければならない。
3  第一項の規定による保存をする場合には、経済産業大臣が定める基準を確保するよう努めなければならない。
(危険時の措置)
第四十五条  災害の発生の防止のための応急の措置は、次の各号に掲げるものとする。
一  製造施設が危険な状態になつたときは、直ちに、応急の措置を行うとともに製造の作業を中止し、冷媒設備内のガスを安全な場所に移し、又は大気中に安全に放出し、この作業に特に必要な作業員のほかは退避させること。
二  前号に掲げる措置を講ずることができないときは、従業者又は必要に応じ付近の住民に退避するよう警告すること。
(指定設備に係る技術上の基準)
第五十七条  定める技術上の基準は、次の各号に掲げるものとする。
一  指定設備は、当該設備の製造業者の事業所において、第一種製造者が設置するものにあつては第七条第二項、第二種製造者が設置するものにあつては第十二条第二項の基準に適合することを確保するように製造されていること。
二  指定設備は、ブラインを共通に使用する以外には、他の設備と共通に使用する部分がないこと。
三  指定設備の冷媒設備は、事業所において脚上又は一つの架台上に組み立てられていること。
四  指定設備の冷媒設備は、事業所で行う規定の試験に合格するものであること。
五  指定設備の冷媒設備は、事業所において試運転を行い、使用場所に分割されずに搬入されるものであること。
六  指定設備の冷媒設備のうち直接風雨にさらされる部分及び外表面に結露のおそれのある部分には、銅、銅合金、ステンレス鋼その他耐腐食性材料を使用し、又は耐腐食処理を施しているものであること。
七  指定設備の冷媒設備に係る配管、管継手及びバルブの接合は、溶接又はろう付けによること。ただし、溶接又はろう付けによることが適当でない場合は、保安上必要な強度を有するフランジ接合又はねじ接合継手による接合をもつて代えることができる。
八  凝縮器が縦置き円筒形の場合は、胴部の長さが五メートル未満であること。
九  受液器は、その内容積が五千リットル未満であること。
十  指定設備の冷媒設備には、安全装置として、破裂板を使用しないこと。ただし、安全弁と破裂板を直列に使用する場合は、この限りでない。
十一  液状の冷媒ガスが充てんされ、かつ、冷媒設備の他の部分から隔離されることのある容器であつて、内容積三百リットル以上のものには、同一の切り換え弁に接続された二つ以上の安全弁を設けること。
十二  冷凍のための指定設備の日常の運転操作に必要となる冷媒ガスの止め弁には、手動式のものを使用しないこと。
十三  冷凍のための指定設備には、自動制御装置を設けること。
十四  容積圧縮式圧縮機には、吐出冷媒ガス温度が設定温度以上になつた場合に圧縮機の運転を停止する装置が設けられていること。
(表示)
第六十条  規定により指定設備認定証の交付を受けた者が行う表示は、認定指定設備の厚肉の部分の見やすい箇所に明瞭に、かつ、消えないように、次の各号に掲げる事項をその順序で打刻することにより、又は当該事項をその順序で打刻、鋳出しその他の方法により記した板を溶接、はんだ付け若しくはろう付けすることにより行うものとする。
一  指定設備認定証の交付番号
二  指定設備の製造業者の名称又はその略称若しくは符号
三  指定設備認定機関等の名称又はその略称若しくは符号
四  冷凍能力(記号 RT、単位 トン)
五  冷媒ガスの種類及び充てん量(単位 キログラム)
(指定設備認定証が無効となる設備の変更の工事等)
第六十二条  認定指定設備に変更の工事を施したとき、又は認定指定設備の移設等を行つたときは、当該認定指定設備に係る指定設備認定証は無効とする。
(帳簿)
第六十五条  第一種製造者は、事業所ごとに、製造施設に異常があつた年月日及びそれに対してとつた措置を記載した帳簿を備え、記載の日から十年間保存しなければならない。

◆ 一般高圧ガス保安規則(一般則):省令
(適用範囲)
第一条  この規則は、高圧ガス保安法 に基づいて、高圧ガスについて規定する。
(定置式製造設備に係る技術上の基準)
第六条  2  製造設備が定置式製造設備である製造施設における技術上の基準は、次の各号に掲げるものとする。ただし、経済産業大臣がこれと同等の安全性を有するものと認めた措置を講じている場合は、この限りでない。
一  高圧ガスの製造は、その発生、分離、精製、反応、混合、加圧又は減圧において、次に掲げる基準によることにより保安上支障のない状態で行うこと。
イ 安全弁又は逃し弁に付帯して設けた止め弁は、常に全開しておくこと。ただし、安全弁又は逃し弁の修理又は清掃のため特に必要な場合は、この限りでない。
ホ 空気圧縮機を利用するアキュムレータ設備により圧縮空気の加圧又は減圧を行う場合には、当該アキュムレータ設備系内の空気と石油類又は油脂類が混在しないための措置を講ずること。
(貯蔵の方法に係る技術上の基準)
第十八条  技術上の基準は、次の各号に掲げるものとする。
一  貯槽により貯蔵する場合にあつては、次に掲げる基準に適合すること。
イ 可燃性ガス又は毒性ガスの貯蔵は、通風の良い場所に設置された貯槽によりすること。
ロ 貯槽の周囲二メートル以内においては、火気の使用を禁じ、かつ、引火性又は発火性の物を置かないこと。ただし、貯槽と火気若しくは引火性若しくは発火性の物との間に当該貯槽から漏えいしたガスに係る流動防止措置又はガスが漏えいしたときに連動装置により直ちに使用中の火気を消すための措置を講じた場合は、この限りでない。
ハ 液化ガスの貯蔵は、液化ガスの容量が当該貯槽の常用の温度においてその内容積の九十パーセントを超えないようにすること。
ニ 貯槽の修理又は清掃及びその後の貯蔵は、次に掲げる基準によることにより保安上支障のない状態で行うこと。
(イ) 修理等をするときは、あらかじめ、修理等の作業計画及び当該作業の責任者を定め、修理等は、当該作業計画に従い、かつ、当該責任者の監視の下に行うこと又は異常があつたときに直ちにその旨を当該責任者に通報するための措置を講じて行うこと。
(ロ) 可燃性ガス、毒性ガス又は酸素の貯槽の修理等をするときは、危険を防止するための措置を講ずること。
(ハ) 修理等のため作業員が貯槽を開放し、又は貯槽内に入るときは、危険を防止するための措置を講ずること。
(ニ) 貯槽を開放して修理等をするときは、当該貯槽に他の部分から当該ガスが漏えいすることを防止するための措置を講ずること。
(ホ) 修理等が終了したときは、当該貯槽に漏えいのないことを確認した後でなければ貯蔵をしないこと。
二  容器により貯蔵する場合にあつては、次に掲げる基準に適合すること。
イ 可燃性ガス又は毒性ガスの充てん容器等の貯蔵は、通風の良い場所ですること。
ロ 基準に適合すること。
ホ 貯蔵は、船、車両若しくは鉄道車両に固定し、又は積載した容器によりしないこと。
(貯蔵の規制を受けない容積)
第十九条  〇・一五立方メートルとする。
2  前項の場合において、貯蔵する高圧ガスが液化ガスであるときは、質量十キログラムをもつて容積一立方メートルとみなす。
(車両に固定した容器による移動に係る技術上の基準等)
第四十九条  車両に固定した容器により高圧ガスを移動する場合における保安上必要な措置及び技術上の基準は、次の各号に掲げるものとする。
一  車両の見やすい箇所に警戒標を掲げること。
二十一  可燃性ガス、毒性ガス又は酸素の高圧ガスを移動するときは、当該高圧ガスの名称、性状及び移動中の災害防止のために必要な注意事項を記載した書面を運転者に交付し、移動中携帯させ、これを遵守させること。
(その他の場合における移動に係る技術上の基準等)
第五十条  保安上必要な措置及び技術上の基準は、次に掲げるものとする。
一  充てん容器等を車両に積載して移動するときは、当該車両の見やすい箇所に警戒標を掲げること。
二  充てん容器等は、その温度(ガスの温度を計測できる充てん容器等にあつては、ガスの温度)を常に四十度以下に保つこと。
三  一般複合容器等であつて当該容器の刻印等により示された年月から十五年を経過したものを高圧ガスの移動に使用しないこと。
四  充てん容器等には、転落、転倒等による衝撃及びバルブの損傷を防止する措置を講じ、かつ、粗暴な取扱いをしないこと。
七  毒性ガスの充てん容器等には、木枠又はパッキンを施すこと。
八  可燃性ガス、酸素又は三フッ化窒素の充てん容器等を車両に積載して移動するときは、消火設備並びに災害発生防止のための応急措置に必要な資材及び工具等を携行すること。
九  毒性ガスの充てん容器等を車両に積載して移動するときは、当該毒性ガスの種類に応じた防毒マスク、手袋その他の保護具並びに災害発生防止のための応急措置に必要な資材、薬剤及び工具等を携行すること。
(廃棄に係る技術上の基準に従うべき高圧ガスの指定)
第六十一条  可燃性ガス、毒性ガス及び酸素とする。
(廃棄に係る技術上の基準)
第六十二条  技術上の基準は、次の各号に掲げるものとする。
一  廃棄は、容器とともに行わないこと。
二  可燃性ガスの廃棄は、火気を取り扱う場所又は引火性若しくは発火性の物をたい積した場所及びその付近を避け、かつ、大気中に放出して廃棄するときは、通風の良い場所で少量ずつすること。
三  毒性ガスを大気中に放出して廃棄するときは、危険又は損害を他に及ぼすおそれのない場所で少量ずつすること。
四  可燃性ガス又は毒性ガスを継続かつ反復して廃棄するときは、当該ガスの滞留を検知するための措置を講じてすること。
五  酸素又は三フッ化窒素の廃棄は、バルブ及び廃棄に使用する器具の石油類、油脂類その他の可燃性の物を除去した後にすること。
六  廃棄した後は、バルブを閉じ、容器の転倒及びバルブの損傷を防止する措置を講ずること。
七  充てん容器等のバルブは、静かに開閉すること。
八  充てん容器等、バルブ又は配管を加熱するときは、次に掲げるいずれかの方法により行うこと。
イ 熱湿布を使用すること。
ロ 温度四十度以下の温湯その他の液体を使用すること。
ハ 空気調和設備を使用すること。

◆ 容器保安規則(容器則):省令
(適用範囲)
第一条  この規則は、高圧ガス保安法及び高圧ガス保安法施行令 に基づいて、高圧ガスを充てんするための容器であつて地盤面に対して移動することができるものに関する保安について規定する。
(用語の定義)
第二条  この規則において次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
一  継目なし容器 内面に零パスカルを超える圧力を受ける部分に溶接部を有しない容器
二  溶接容器 耐圧部分に溶接部を有する容器
三  超低温容器 温度が零下五十度以下の液化ガスを充てんすることができる容器であつて断熱材で被覆することにより容器内のガスの温度が常用の温度を超えて上昇しないような措置を講じてあるもの
四  低温容器 断熱材で被覆し、又は冷凍設備で冷却することにより容器内のガスの温度が常用の温度を超えて上昇しないような措置を講じてある液化ガスを充てんするための容器
五  ろう付け容器 耐圧部分がろう付けにより接合された容器
六  再充てん禁止容器 高圧ガスを一度充てんした後再度高圧ガスを充てんすることができないものとして製造された容器
七  繊維強化プラスチック複合容器 ライナーに、周方向のみ又は軸方向及び周方向に樹脂含浸連続繊維を巻き付けた複合構造を有する容器
八  フープラップ容器 ライナーに、フープ巻のみにより樹脂含浸連続繊維を巻き付けた容器
九  フルラップ容器 ライナーに、ヘリカル巻又はインプレーン巻により樹脂含浸連続繊維を巻き付けた容器
十  一般継目なし容器 継目なし容器であつて、圧縮天然ガス自動車燃料装置用容器及びアルミニウム合金製スクーバ用継目なし容器以外のもの
十一  一般複合容器 繊維強化プラスチック複合容器であつて、圧縮天然ガス自動車燃料装置用容器、圧縮水素自動車燃料装置用容器及び圧縮水素運送自動車用容器以外のもの
(容器検査の方法)
第六条  次の各号に掲げるものとする。
一  容器検査は、必要に応じて、試験片、試験圧力、試験媒体、保持時間、確認手段その他の再現性を確保するために明らかにすべき事項に係る条件を明らかにしてこれを行うこと。
二  試験の手順、試験片、試験機等は、必要に応じて、日本工業規格その他の標準化された規格を用いること。
三  経済産業大臣が材料、肉厚、構造等が適切であると認めた容器であつて、かつ、適当と認められる材料の品質及び容器の強度を示す図書その他の容器検査に必要な資料を備えているものについては、当該資料に係る試験又は検査を省略することができる。
四  容器検査の結果に係る記録を適切に作成し、これを保存すること。
(刻印等の方式)
第八条  刻印をしようとする者は、容器の厚肉の部分の見やすい箇所に、明瞭に、かつ、消えないように次の各号に掲げる事項をその順序で刻印しなければならない。
一  検査実施者の名称の符号
二  容器製造業者の名称又はその符号
三  充てんすべき高圧ガスの種類(高圧ガスの名称、略称又は分子式)
五  容器の記号及び番号
六  内容積(記号 V、単位 リットル)
九  容器検査に合格した年月
十二  圧縮ガスを充てんする容器にあつては、最高充てん圧力(記号 FP、単位 メガパスカル)
十四  内容積が五百リットルを超える容器にあつては、胴部の肉厚(記号 t、単位 ミリメートル)
---------------------
最大充てん質量は容器に刻印されない
---------------------
(表示の方式)
第十条  表示をしようとする者は、次の各号に掲げるところに従つて行わなければならない。
一  高圧ガスの種類に応じて、それぞれ塗色をその容器の外面の見やすい箇所に、容器の表面積の二分の一以上について行うものとする。
高圧ガスの種類/塗色の区分
酸素ガス/黒色
水素ガス/赤色
液化炭酸ガス/緑色
液化アンモニア/白色
液化塩素/黄色
アセチレンガス/かつ色
その他の種類の高圧ガス/ねずみ色
二  容器の外面に次に掲げる事項を明示するものとする。
イ 充てんすることができる高圧ガスの名称
ロ 充てんすることができる高圧ガスが可燃性ガス及び毒性ガスの場合にあつては、当該高圧ガスの性質を示す文字(可燃性ガスにあつては「燃」、毒性ガスにあつては「毒」)
(液化ガスの質量の計算の方法)
第二十二条  方法は、次の算式によるものとする。
   G=V÷C
この式においてG、V及びCは、それぞれ次の数値を表わすものとする。
G 液化ガスの質量(単位 キログラム)の数値
V 容器の内容積(単位 リットル)の数値
C 液化ガスの種類による定数
(容器再検査の期間)
第二十四条  容器再検査を受けたことのないものについては刻印等において示された月の前月の末日、容器再検査を受けたことのあるものについては前回の容器再検査合格時における刻印又は標章において示された月の前月の末日から起算して、それぞれ次の各号に掲げる期間とする。
一  溶接容器、超低温容器及びろう付け容器については、製造した後の経過年数二十年未満のものは五年、経過年数二十年以上のものは二年
二  耐圧試験圧力が三・〇メガパスカル以下であり、かつ、内容積が二十五リットル以下の溶接容器等であつて、放射線検査に合格したものについては、経過年数二十年未満のものは六年、経過年数二十年以上のものは二年
三  一般継目なし容器については、五年
四  一般複合容器については、三年

◆ 特定設備検査規則(特定則):省令

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冷凍機に関する技術

2016-07-31 20:21:30 | データセンター、施設建設、クラウド
1   基礎的な事項
1-1 温度、潜熱と顕熱
(1) 絶対温度
(絶対温度[K])=(摂氏温度[℃])+273.15
(2) 顕熱
物体の温度変化に使われる熱量[kJ]
Q=m・c・Δt   [kJ]
m:質量[kg]、c:比熱[J/kg・K]、Δt:温度差[K]
(3) 潜熱
物体の状態変化に使われる熱量[kJ]
蒸発熱(液体→気体)、凝縮熱(気体→液体)、融解熱(固体→液体)、凝固熱(液体→固体)、昇華熱(固体→気体)
(4) 比エンタルピー
顕熱と潜熱の和が全熱量で、物体1kgの全熱量をkJに換算したもの[kJ/kg]
(5) 水の状態変化
① 標準大気圧における水の状態変化
(ア) 融点0℃における氷と水の比エンタルピー、すなわち融解潜熱または凝固潜熱
333.6[kJ/kg]
(イ) 融点0℃から沸点100℃までの水の比エンタルピー、すなわち顕熱
比熱4.18[kJ/kgK]×100[K]=418[kJ/kg]
(ウ) 沸点100℃における水と蒸気の比エンタルピー、すなわち蒸発潜熱または凝縮潜熱
2258[kJ/kg]
② 圧力変化における水の状態変化
圧力を上げると沸点は高くなり、圧力を下げると沸点は低くなる
1-2 熱の移動
(1) 熱伝導
物体内を高温端から低温端に向かって熱が移動する現象
定常状態での伝熱量
φ=λ・A・Δt/L  [kW]
λ:熱伝導率(物体内の熱の流れやすさ)、A:伝熱面積、Δt:温度差、L:熱移動の距離
(2) 熱通過
高温流体から固体壁で隔てられた低温流体へ熱が流れる現象
φ=K・A・Δt  [kW]
K:熱通過率(固体壁を隔てて熱が流れる時の通りやすさ)、A:伝達面積、Δt:温度差
1-3 冷凍機の原理
(1) 冷媒
熱を温度の低いところから高いところへ移動させるために使用される熱媒体
冷凍装置内において冷媒液が、蒸発器で低い温度で気化(蒸発)しながら、周囲から熱を吸収して(蒸発熱)冷媒ガスになる
(2) 冷凍サイクル
蒸発→圧縮→凝縮→膨張
蒸発器→圧縮機→凝縮器→膨張弁
液体が気体になる時に多量の熱を吸収する
蒸発器において冷風吹き出し(冷房)。冷媒の蒸発熱(潜熱)を利用。低圧の冷媒液→低圧の冷媒ガス
気体が液体になる時に多量の熱を放出する
冷凍サイクルの成績係数は運転条件によって変わる。冷凍サイクルにおいて蒸発圧力だけが低くなっても、あるいは凝縮圧力だけが高くなっても、成績係数としては小さくなる
蒸発圧力(温度)だけを低くして運転すると、圧縮機吸込みガスの比体積は大きくなり(ガスが薄くなり)、冷媒循環量が減少することにより、成績係数は小さくなる
凝縮圧力(温度)だけが高くなると、断熱効率と機械効率が共に小さくなり、成績係数は小さくなる
冷媒の蒸発温度がほぼ-30℃程度までは単段圧縮冷凍装置が使用され、蒸発温度が-30℃以下の場合には装置の効率向上、圧縮機の吐出しガスの高温化による冷媒と潤滑油の劣化を防止するために一般に2段圧縮冷凍装置が使用される
1-4 p-h線図と冷凍サイクル
(1) p-h線図(モリエル線図)の構成
横軸:比エンタルピー、縦軸:圧力
① 圧力
p-h線図の縦軸は絶対圧力であり、対数目盛となっている
(絶対圧力)=(ゲージ圧力)+(大気圧 0.1MPa)
絶対圧力:真空を基準にした圧力
ゲージ圧力:大気圧を基準にして測定した圧力
冷凍装置の冷凍圧力は一般にブルドン圧力計で計測され、圧力計のブルドン管は管内圧力と管外大気圧との圧力差によって変形する。指示される圧力は測定しようとする冷凍圧力と大気圧との圧力差(ゲージ圧力)である
② 比エンタルピー
p-h線図の横軸
冷媒1㎏あたり持っている全熱量[kJ/kg]
(2)p-h線図上の冷凍サイクル
(3)p-h線図上の冷凍機の性能
① 冷凍効果
蒸発器で吸収する熱量。冷凍装置内を循環する冷媒1㎏が蒸発器で奪うことができる熱量
wr=hA-hD [kJ /kg]
冷凍サイクルの成績は、使用する冷媒が同じであっても冷凍サイクルの運転条件によって変わる
② 冷凍能力
冷凍装置の蒸発器で冷媒が吸収する単位時間当たりの熱量
φ0=qmr・wr=qmr(hA-hD) [kW]
qmr:冷凍装置の冷媒循環量[kg/s]
冷媒循環量は、圧縮機の吸込みガスの比体積が大きくなると、減少する
1冷凍トン:0℃の水1tを1日(24時間)で0℃の氷にするために除去しなければならない熱量
1[Rt]=333.6×1000/24=13900[kJ/h]=13900/3600[kW]=3861[kW]
333.6kJ/kg:0℃の氷の融解熱
蒸発圧力が低下すると、圧縮機の吸込みガスの比体積が大きくなるため、冷媒循環量が減少し、冷凍能力が小さくなる
③ 理論断熱圧縮仕事の熱当量(圧縮に要する仕事量)
ws=hB-hA [kJ/kg]
理論断熱圧縮動力(冷媒が受け入れた外部からの圧縮動力エネルギーを熱量で表したもの)
Pth=qmr・ws=qmr(hB-hA)  [kW]
冷凍装置において冷凍能力を得るため、絶えず圧縮機で外部から圧縮仕事のエネルギーを冷媒に加える
④ 圧縮比(圧力比)
(圧縮比)=(吐出しガスの絶対圧力)/(吸込みガスの絶対圧力)
圧縮比が大きいほど、すなわち蒸発圧力が低いほど、また凝縮圧力が高いほど、圧縮の間の比エンタルピー差hB-hAは大きくなり、冷媒循環量当たりの理論断熱圧縮動力が大きくなる
⑤ 理論凝縮熱量(凝縮器で放出する熱量、凝縮負荷)
圧縮機から吐出された高温高圧ガスが、凝縮器内において、冷却水や外気に放出する熱量のこと。冷凍能力に圧縮機のの軸動力を加えたもの
φk=qmr(hB-hD)=φ0+Pth [kW]
φ0=φk-Pth
φ0:冷凍能力(凝縮器での熱流量)[kW]
Pth:圧縮機の軸動力を熱量に換算したもの[kW]
⑥ 理論成績係数
COP=(冷凍能力)/(断熱圧縮動力)=φ0/Pth=qmr(hA-hD)/qmr(hB-hA)
成績係数が大きいほど効率が良い
蒸発圧力だけが低くなると冷凍能力に対して圧縮機の軸動力が増加し、凝縮圧力だけが高くなっても冷凍能力に対して圧縮機の軸動力が増加する。すなわちどちらも成績係数が小さくなる
小さな圧縮軸動力で大きな冷凍能力を出すためには
・蒸発温度を必要以上に低くしすぎないこと
・凝縮温度を必要以上に高くしすぎないこと
・配管を細くして冷媒の流れの抵抗を大きくしないこと
⑦ ヒートポンプ
凝縮器により放熱する熱を暖房や加熱に利用する冷凍装置
理論ヒートポンプサイクルの成績係数は、同一運転温度条件の理論冷凍サイクルの値よりも、凝縮熱量は蒸発器熱量よりも動力分1.0だけ大きくなる
 
2   冷媒
2-1 冷媒そのもの
空調の冷媒は種類がいろいろあり、空調が働くためのコアというべき技術であり、かつ地球温暖化問題にも関連して、その技術は国策・各メーカ戦略にも関連してくる。
沸点の低い冷媒は、同じ温度条件で比べると、一般に沸点の高い冷媒よりも飽和圧力が高い
(1) フロン系冷媒(フルオロカーボン)
フルオロカーボン冷媒の比重は、一般に液の場合は1より大きく、冷媒機油(比重0.92~0.96)より大きい
① CFC(クロロフルオロカーボン)
R12など。オゾン層破壊の程度が高い。特定フロンと呼ばれ、1995年に生産中止となっている
② HCFC(ハイドロクロロフルカーボン)
R22など。オゾン層破壊の程度が少ない。指定フロンと呼ばれ、2020年に全廃とされている。かつての主流で、現在でも使用されているところは多いが、いずれ廃止・交換・設備更新の手を打つ必要がある。CFC, HCFCあわせて旧冷媒と呼ばれる
③ HFC(ハイドロフルオロカーボン)
R410A, R407C, R134aなど。オゾン層破壊がないフロン系冷媒で、代替フロン・新冷媒と呼ばれる。空調の冷媒として現在流通しているのがこれ。フロン系冷媒であることには変わりなく、地球温暖化防止の流れで、2004年からその排出に関して削減を開始している
(2) 炭化水素系冷媒 HC(ハイドロカーボン)
プロパン(C3H8)、イソブタンなど。可燃性・爆発性があり、扱いに注意
(3) その他冷媒 アンモニア、CO2、水
アンモニア:価格が安く冷凍能力が大きい冷媒であるが、可燃性・毒性があり、かつ一般的に冷凍機油(潤滑油)とも溶け合わないため、その利用が難しい
(2)(3)の冷媒は、フロンを使わない冷媒として、自然冷媒と呼ばれ、地球環境問題から注目されてきている。
(4) アンモニア冷媒とハイドロフルオロカーボン冷媒の比較
① アンモニア冷媒
冷凍機油(潤滑油)よりも軽く、漏えいしたガスは空気より軽い。液は水より軽い
水とは容易に溶け合ってアンモニア水となる
微量の水分が混入しても運転に大きな支障は生じないが、水分が多量に混入すると装置の性能が低下し潤滑油が劣化する
銅や銅合金を腐食するため、管材料に使用できない(鋼管を使用する)
吐出しガス温度は高い。アンモニア圧縮機の吐出しガス温度はアンモニアは比熱比が高いので、フルオロカーボン圧縮機の吐出しガス温度よりも10数度高くなる
沸点が高い
② ハイドロフルオロカーボン冷媒
冷凍機油(潤滑油)よりも重く、漏えいしたガスは空気より重い。液は水より重い
床面に滞留して人体の酸欠を引き起こすことがあり注意を要する
R22/鉱油、R134a/エステル油、R404a,R407c/エーテル油
銅管、鋼管を使用
水とはほとんど溶け合わない(ドライヤが必要)
吐出し温度は低い。圧縮機の吐出し温度はR134aの方がR210Aに比べて大きい
沸点が低い
フルオロカーボン冷媒液と水分はほとんど溶け合わないが、ごくわずかにフルオロカーボン冷媒液に溶け込む。溶けきれない余分の水分は水の粒となってフルオロカーボン冷媒液の上に浮いており、これを遊離水分と言う。温度の低い所では溶けない水は凍るので、これが膨張弁に詰まって冷媒の流れを悪くすることがある。またフルオロカーボン冷媒が分解して酸性の物質をつくり、これを加水分解して金属を腐食させ装置に故障を引起す
複数の単成分冷媒(R22, R134aなど)を混ぜた冷媒を混合冷媒と呼び、非共沸混合冷媒は沸点差の大きい複数の冷媒を混合したものである(R407c, R410A, R404Aなど)。非共沸混合冷媒は蒸発する時には沸点の低い冷媒が早く蒸発し、沸点の低い冷媒が早く凝縮する
2-2 冷凍機油(潤滑油)
圧縮機に使用する潤滑油。フルオロカーボン冷媒液とはよく溶け合う。圧力が高いほど温度が低いほどよく溶け合う。エーテル油などの合成油が一般的に使用される。オイルフォーミング(泡立ち)には注意
潤滑油温を50℃以下程度にしなければならない
2-3 ブライン
凍結点が0℃以下の液体で、液体状態のままその顕熱を利用して物を冷却する媒体
(1) 無機ブライン
塩化カルシウム(製氷、冷凍、冷蔵用および一般工業用として最もよく使われる)、塩化マグネシウム、塩化ナトリウム
(2) 有機ブライン
エチレングリコール、プロピレングリコール

3   圧縮機(コンプレッサ)
低温・低圧の冷媒ガスを高温・高圧の冷媒ガスにする
3-1 圧縮機の種類
(1) 容積式
① 往復式(レシプロ式)
ピストンの往復運動によりシリンダの容積変化で圧縮するもの
② スクリュー式
遠心式に比べて高圧力比に適しているため、ヒートポンプや冷凍用に多用されている
③ ロータリー式
④ スクロール式
(2) 遠心式
ターボ冷凍機がコレ。大容量に適しており高圧力比には不向きで、圧力比の小さい空調用として使用されることが多い
3-2 圧縮機の構造
(1) 開放型
アンモニア冷媒を使用する圧縮機の場合(電動機巻線を侵すので開放型しか使えない)
圧縮機と電動機を別々に置いているため、冷媒の漏れ防止用にシャフトシールを必要とする
(2) 密閉型
フルオロカーボン冷媒を使用する圧縮機の場合
半密閉型と全密閉型があり、圧縮機と電動機が直結されケーシング内に納められた一体構造であるためシャフトシールは不要である
3-3 圧縮器の性能
吐出しガス温度の上限は120~130℃とされている
(1) 往復式圧縮機の理論ピストン押しのけ量
単位時間当たりのピストン押しのけ量のことで、気筒数・シリンダ容積および回転速度により決まる
(2) 体積効率
(体積効率)=(実際に圧縮機から吐出されるガス量)/(理論ピストン押しのけ量)
往復式圧縮機の体積効率は、圧縮機の構造、運転力の圧力比の大きさなどによって異なる。圧力比とシリンダのすき間容積比が大きくなるほど体積効率は小さくなる
(3) 冷媒循環量
(冷媒循環量)=(実際の吸込みガス量)/(吸込みガスの比体積)
吸込み圧力が低くなると、圧縮機の吸込みガスの比体積は大きくなり、冷媒循環量は減少し、冷凍能力は減少する
吸込みガスの過熱度が大きくなると、圧縮機の吸込みガスの比体積は大きくなり、冷媒循環量は減少し、冷凍能力は減少する
(4) 断熱圧縮効率
(断熱圧縮効率)=(理論断熱圧縮動力)/(実際にガスを圧縮する動力)
断熱圧縮効率は、圧縮比が大きくなるにつれて低下し、圧縮機の回転速度が大きいほど低下する
蒸発温度(蒸発圧力)と凝縮温度(凝縮圧力)の温度差が大きくなると、圧縮機の圧力比が大きくなる。圧縮機の圧力比が大きくなると、断熱圧縮効率は小さくなり、機械効率は若干小さくなる。よって冷凍装置の成績係数が大きく低下する
(5) 機械効率
(機械効率)=(実際にガスを圧縮する動力)/(圧縮機の実際の軸動力)
機械効率は、圧縮比が大きくなると、若干小さくなる(0.8~0.9程度)
(6) 圧縮機の軸動力
P=Pth/ηtad
Pth:理論断熱圧縮動力
ηtad:全断熱圧縮効率(断熱圧縮効率と機械効率の積)
圧縮機が冷媒ガスをシリンダに吸込んで圧縮し吐出す量は、ピストンの押しのけ量より小さくなる
圧縮機の冷媒循環量は、圧縮機のピストン押しのけ量、吸込みガスの比体積、体積効率の大きさによって決まる
冷媒ガス吸込み側に電動機を収めた密閉型圧縮機では、電動機で発生する熱が吸込み冷媒に加えられ、シリンダ吸込みガスの過熱度が大きくなりやすい
圧縮機の吐出しガス圧力が高くなると蒸発圧が一定ならば、圧力比が大きくなることにより、体積効率が低下して、圧縮機駆動の軸動力が増加し、冷凍装置の冷凍能力は低下する
3-4 圧縮機の運転と保守
(1) 圧縮機の容量制御装置
負荷に合わせて圧縮機の容量を調節する装置
① 多気筒圧縮機の容量制御装置
多気筒圧縮機の容量制御はアンロード装置で行われる。この装置は吸込み弁を開放して作動気筒数を減らすことにより25%~100%の範囲で容量を段階的に変えられる
多気筒圧縮機の油ポンプはクランクシャフトに直結しており、始動直後に油圧は確立されていない。アンロード装置は油圧が確立するとロード状態となり、始動時に負荷軽減装置としても使われる
強制給油方式の多気筒圧縮機は、液戻りの湿り運転状態が続くと、潤滑油に多量の冷媒が溶け込んで、油の粘度が劣化し潤滑不良となることがある
② スクリュー圧縮機の容量制御装置
スライド弁により、ある範囲内で無段階に容量を制御することができる
③ インバータ制御
圧縮機の回転速度を限定された範囲内で無段階に近い調節を行うことができる
(2) 圧縮機の保守
① 運転時間の管理
② 頻繁な始動・停止を防止
圧縮機が頻繁に始動と停止を繰り返すと、始動時の大きな電流により電動機巻線の異常な温度上昇を招き、電動機の焼損のおそれがある
③ 吸込み弁と吐出し弁の漏れ防止
弁の耐久時間に応じて交換する
④ ピストンリングからの漏れ防止
コンプレッションリング(吐出しガスがクランクケースに漏れないようにする)、オイルリング(冷凍機油をかき落とす)の摩耗度をチェックする
⑤ 給油ポンプの油圧のチェック
⑥ 液戻りの防止
急激に負荷が増大すると、蒸発器からの冷媒ガス中に冷媒液が混入し、圧縮機のシリンダに吸込まれる現象が発生する(液戻り)。大量の液戻りが起きて圧縮機内で液圧縮を起こすと液体は非圧縮性であることから、極めて大きな圧力を生じ圧縮機の弁割れやシリンダヘッドの破壊に至ることがある。またフルオロカーボン冷媒では、油の中に冷媒液が多量に溶け込んで油の粘度が低下するので潤滑不良となる。圧縮器の中に冷媒液が逆戻りするのを防止しなければならない。
⑦ オイルフォーミング(泡立ち)の防止
フルオロカーボン冷凍装置では、圧縮機停止中のクランクケース内の油温が低い時に潤滑油に冷媒が溶け込む割合が大きくなり、このような状態で圧縮機を始動すると、油の中の冷媒が気化して油が沸騰したような激しい泡立ちが発生する(オイルフォーミング)。これを防止するために圧縮機においてクランクケースヒータを用いて、圧縮機運転開始前の油温を一定温度以上にして、油中おフルオロカーボン冷媒の溶解量を少なくする

4   凝縮器(コンデンサ)
4-1 凝縮器の動作
圧縮機で圧縮された高温・高圧の冷媒ガスを、水や空気で冷やして凝縮させ、高温・高圧の冷媒液にする熱交換器。冷媒と冷却水(または空気)との間で熱交換が行われる
水あかの除去、冷媒過充てんの回避、いくら冷却しても凝縮しないガス(空気)の除去が重要
(1) 水あかの除去
水あかは熱伝導率が小さく、熱の流れを妨げ熱通過率が小さくなる。凝縮器能力が減少し凝縮温度が上昇するので、圧縮機の軸動力は増加する
冷却管の水あかの熱伝導抵抗を汚れ係数f[m2K/kW]で表し、汚れ係数が大きいほど熱通過率は低下する
(2) 冷媒過充てんの回避
凝縮器に冷媒を過充てんすると、余分な冷媒液は凝縮器内に貯えられて液に浸されることによって有効な冷却管が減少する。このために凝縮温度が上昇し、冷媒液の過冷却度は大きくなる
(3) 不凝縮ガスの除去
凝縮器に不凝縮ガスが混入すると、冷媒側の熱伝達が悪くなって凝縮圧力が上昇し、不凝縮ガスの分圧相当分以上に圧力が高くなる
4-2 凝縮器の種類
空冷凝縮器と水冷凝縮器を比べると、熱通過率の値は水冷凝縮器の方が大きい
(1) 空冷凝縮器
蒸発式凝縮器と比較すると凝縮温度は高くなる。主としてフルオロカーボン冷凍装置で使われる
空冷凝縮器を用いた冷媒装置では、冬季に外気温度が低くなり、凝縮圧力が低くなると冷媒循環量が減少して冷凍能力が低下する。そのため凝縮器出口に凝縮圧力調整弁を取付け、凝縮器内に冷媒液を留め、凝縮器内に冷媒液が溜まることにより、有効に凝縮作用を行う伝熱面積が減少し、凝縮圧力を所定の圧力に保持する
空冷凝縮器の空気と冷却管外面との間の熱伝達率は、冷媒と冷却管内面との間の熱伝達率に比べるとはるかに小さいため、冷却管外面にフィンを付けて表面積を大きくし内外面の熱伝達抵抗が同程度となるようにする
受液器を持たない空冷凝縮器では、冷媒を過充てんすると出口より冷媒液が溜まり、凝縮器の伝熱面積が減少することにより凝縮温度(圧力)が上昇し、冷媒液としては過冷却度が増大する
(2) 水冷凝縮器
① シェルアンドチューブ凝縮器
鋼管製の円筒胴(シェル)と管板に固定された冷却管および水室カバーから構成される。冷却管の中に冷却水が流れ、管外の圧縮機吐出しガスを凝縮する。凝縮された冷媒液は凝縮器の底部に溜まり、液出口から受液器または膨張弁に向かって送り出される
伝熱面積は、冷媒に接する冷却管全体の外表面積の合計で表す
適切な水速は1~3m/s
フルオロカーボン冷凍装置でもアンモニア冷凍装置でも使用される
銅製のローフィンチューブはフルオロカーボン冷凍装置の水冷凝縮器の冷却管として使用される
② 2重管凝縮器
主としてフルオロカーボン冷凍装置で、主に水冷のパッケージエアコンに使用される
2重構造の管で、内側に冷却水を通し、フルオロカーボン冷媒ガスは内管と外管との間を流れ、凝縮された冷媒液が下部から出てくる
③ 冷却塔(クーリングタワー)
水の蒸発潜熱で冷却される
冷却塔の性能は水温、水量、風量および湿球温度で決まる
冷却水の出入口の温度差は4~6Kで、凝縮温度は冷却水出口温度よりも3~5K高い温度が一般的となる
アプローチ:冷却塔の出口水温と周辺空気の湿球温度との差3~5K
クーリングレンジ:冷却塔の出入口冷却水の温度差4~6K
循環水量に対して約2%前後の補給水が必要
④ コンデンサ・レシーバ(受液器兼用水冷凝縮器)
容量があまり大きくない水冷凝縮器では底部にある程度の冷媒液を溜め、冷却管の最下部数本をこの液の中で浸して過冷却を図るとともに、受液器の役目を持たせる場合がある
(3) 蒸発式凝縮器
凝縮器内に配管を通る冷媒に対して上部から水を散布、送風を同時に行い、散布された水が管内を流れる冷媒から熱を奪って蒸発する。水の蒸発潜熱を利用している
主としてアンモニア冷凍装置に使用されている
蒸発式凝縮器では空気の湿球温度が低いほど、散水された冷却水温度が低くなり、凝縮温度(圧力)が低くなる

5   蒸発器(エバポレータ)
周囲の物質を冷却するには、蒸発器において冷媒液が蒸発する時の蒸発潜熱により、周囲の物質から熱を吸収する
低温・低圧の冷媒液を冷媒ガスに蒸発させて冷却作用を行う熱交換器
空気冷却器(空気を冷却する)と水冷却器(水を冷却する)がある
空気冷却器では、庫内温度と蒸発温度との平均温度差Δtmが大きすぎると蒸発温度を低くしなければならないので、その場合圧縮機の軸動力は減少し、冷凍装置の成績係数は低下する
フィンピッチは、冷凍・冷蔵用では着霜があるので10~15mm、空調用では2mm程度とされている
5-1 蒸発器の種類
(1) 乾式蒸発器
膨張弁から流れ出た冷媒は飽和液と乾き飽和ガスが混じり合った状態になっており、これらをそのまま蒸発器に導き、飽和液が蒸発潜熱を周囲から取り込んで乾き飽和ガスとなり、さらにいくらか過熱さらた状態で蒸発管から出ていく
多数の伝熱管に均等に分配させるためのディストリビュータを取付ける。ディストリビュータを用いる場合は、一般的に冷媒の流れの圧力降下が大きいので、外部均圧形温度自動膨張弁が使用される
乾式プレートフィン蒸発器の伝熱計算に必要な伝熱面積は、冷媒に接する外表面側(フィン側の空気に接する面)の面積を基準として表す
乾式シェルアンドチューブ蒸発器は、シェル側に水またはブラインが流れ、冷却管内には冷媒が流れる。バッフルプレートによって水の流速を増し、水流を冷却管に対してできるだけ直角になるように水やブライン側の熱伝導率を向上させる
(2) 満液式蒸発器
乾式蒸発器のような過熱に必要な管部がないため、乾式蒸発器より冷媒液に接した伝熱面における平均熱通過率が大きい
フルオロカーボン冷媒を使用する満液式蒸発器では、蒸発器に入った油の戻りが悪いので、油戻し装置が必要となる
(3) 冷媒液強制循環式(液ポンプ式)蒸発器
低圧受液器から、蒸発量より3~5倍多い量の冷媒液を、冷媒液ポンプで強制的に蒸発器に送る。未蒸発の液は気化したガスとともに低圧受液器へ戻り、潤滑油も冷媒液とともに運び出される
5-2 除霜(デフロスト)および凍結防止
霜が付着すると空気の通路が狭くなって風量が減少する。また霜の熱伝導率が小さいので伝熱が妨げられ、冷凍能力と成績係数が低下する。そのため着霜した蒸発器から霜を除去する
(1) 除霜方式
着霜すると熱通過率が小さくなり蒸発圧力が低下する
① ホットガス・デフロスト方式
圧縮機から吐出される高温の冷媒ガスを蒸発器に送り込み、その顕熱と凝縮潜熱によって霜を融解させる
② 散水除霜方式
③ 不凍液散布除霜方式
④ 電気ヒータ除霜方式
(2) 凍結防止
水は凍結するとその体積が約9%膨張する
サーモスタットや蒸発圧力調整弁を用いる

6   付属機器
6-1 受液器(レシーバ)
(1) 高圧受液器
単に受液器と呼ぶことが多い。高圧受液器は凝縮器の出口側に連結され、以下の役割を持つ
・運転状態に変化があっても冷媒液が凝縮器に滞留しにように、受液器内に吸収する
・冷凍装置を修理する際に、冷媒を回収することができる
(2) 低圧受液器
低圧受液器は、冷媒液強制循環式冷凍装置で使用される
蒸発器へ冷媒液を送り、かつ蒸発器から戻る冷媒液の一時的な液溜めとする役割を持ち、液ポンプがガスを吸込まないための液面レベルの確保と冷凍負荷に応じた液面制御で行う
6-2 油分離機(オイルセパレータ)
圧縮機の吐出し管に取付ける
圧縮機からの冷媒ガスとともに吐出される潤滑油を冷媒ガスとを分離する
大型低温用のフルオロカーボン冷凍装置やアンモニア冷凍装置で用いることが多い。小型のフルオロカーボン冷凍装置では油分離器は設けない
フルオロカーボン冷凍装置では、分離された潤滑油は自動的に圧縮機に返油される
アンモニア冷凍装置では、分離された潤滑油は油が劣化するので一般には圧縮機のクランクケースに自動返納されずに油だけを油溜めに抜取り、廃油。新しい潤滑油を補充する
6-3 液分離機(アキュムレータ)
蒸発器と圧縮機の間の吸込みガス配管に取付ける
冷媒のガスと液を分離し、冷媒ガスだけを圧縮機に吸込ませて、冷媒液を圧縮機に流れ込まないようにし液圧縮を防止する
円筒形の胴を持った容器でガス速度を約1m/s以下に落としてガス中の液的を重力で分離して落下させる
小型のフルオロカーボン冷凍装置やヒートポンプ装置に使用される小容量の液分離機(アキュムレータ)では、分離された液は容器の下に溜まり内部のU字管下部に設けられた小穴(メンタリングオリフィス)から液圧縮にならない程度に少量ずつ、液をガスとともに圧縮器に吸込ませるものがある
6-4 液ガス熱交換器
フルオロカーボン冷凍装置では、冷媒液を過冷却して液管内でフラッシュガスの発生を防止し、圧縮機に湿り状態のまま吸込まれるのを防止するために、圧縮機への吸込みガスを適度に過熱して液戻りを防止するために設置する。
アンモニア冷凍装置では、圧縮機の吸込みガスの過熱度が高いと冷媒の比熱が大きいので、吐出しガス温度の上昇が著しいので、使用しない
6-5 乾燥器(ドライヤ)
フルオロカーボン冷凍装置の冷媒系統に水分が存在すると氷結時の閉塞など装置の各部に悪影響を及ぼすので、冷媒液はドライヤを通して水分を除去するようにしている
シリカゲルやゼオライトを用いて化学反応を起こさない形で水分を吸着する
フィルタドライヤの冷媒入口と出口がL字形に配置されているものがある。これは配管を外さずに乾燥剤の交換やフィルタの清掃を行うことを可能とするための構造である
アンモニア冷凍装置においては、アンモニア液と水と容易に溶け合ってアンモニア水となり、冷凍装置内に微量であれば差支えないので、ドライヤを設けない

7   自動制御機器
7-1 自動膨張弁(エキスパンションバルブ)
・高圧の冷媒液を低圧部に絞り膨張させる機能
・熱負荷に応じて冷媒流量を自動的に調整する機能
を持つ
(1) 温度自動膨張弁
蒸発器の出口の温度を感温筒で感知して、蒸発器出口冷媒の過熱度を一定に保つように、冷媒流量を調整する膨張弁
温度自動膨張弁の容量(冷凍能力)は、弁オリフィスの口径によって変わり、一般的には弁開度の80%程度の時の値が定格容量とされている。膨張弁の容量が大きすぎると周期的に変動するハンチング減少が生じる。また膨張弁の容量は、弁開度と弁オリフィス口径が同じであっても、凝縮圧力と蒸発圧力との圧力差すなわち弁前後の高低圧間の圧力差によって異なってくる
 ① 外部均圧形温度自動膨張弁
温度自動膨張弁から蒸発器出口までの蒸発器やディストリビュータにおける圧力降下が大きな場合に用いられる。大型の冷凍装置向け
蒸発器出口の圧力を外部均圧管で、膨張弁のダイヤフラム面に伝える構造になっている
② 内部均圧形温度自動膨張弁
膨張弁から蒸発器出口までの圧力降下が小さい場合に用いられる。小型の冷凍装置向け
(2) 定圧自動膨張弁
蒸発温度(圧力)がほぼ一定になるように冷媒流量を調節する蒸発圧力制御弁で、この弁は温度自動膨張弁と違い、蒸発器出口冷媒の一般に熱負荷変動の少ない小型冷凍装置に用いられる
(3) キャピラリチューブ
キャピラリチューブは細い銅管を流れる冷媒の流れ抵抗により圧力降下を利用して冷媒の絞り膨張を行い、固定絞りとなる。したがって冷媒流量がほぼ定まり蒸発器出口冷媒の過熱度は制御できない
家庭用電気冷蔵庫や小型ルームエアコンのような小容量の冷凍装置において、温度自動膨張弁の代わりに使われている
7-2 圧力調整弁
(1) 蒸発圧力調整弁
蒸発器の出口配管に取付けてる
蒸発器内の冷媒の蒸発圧力が所定の蒸発圧力よりも下がるのを防止する目的で用いられる
2個以上の蒸発器を1台の圧縮機で運転する冷凍装置において、蒸発温度の高い蒸発器出口に蒸発圧力調整弁を取付け、それぞれ蒸発器の蒸発圧力を制御することができる
(2) 吸込み圧力調整弁
圧縮機の吸込み配管に取付ける
弁の出口側の圧縮機吸込み圧力が設定値よりも高くならないように弁を絞り、圧縮機に流れ込む圧力を制御することにより圧縮機の過負荷を防止する。圧縮機の吸込み圧力を一定値に調節する
(3) 凝縮圧力調整弁
空冷凝縮器に取付ける
冬季に凝縮圧力が低くなりすぎる時に膨張弁を流れる冷媒量が不足するので、凝縮圧力調整弁を用いて弁を絞り、凝縮器内に冷凍液を溜めることにより熱伝達を悪くし、凝縮圧力を一定圧力に維持する
(4) 冷却水調整弁
7-3 圧力スイッチ
7-4 電磁弁
7-5 断水リレー
水冷凝縮器や水冷却器で、断水や循環水量が異常に低下した場合に電気回路を遮断して、圧縮器を停止したり、警報を出して装置を保護する

8   冷媒配管
8-1 冷媒配管の基本
十分な耐圧性能と気密性能が必要
横走り管の場合、冷媒の流れる方向に1/150~1/250の下り勾配要。
配管の途中で不必要なU字状のトラップを設けない。横走り管にU字トラップがあると、軽負荷運転時や停止時に油や冷媒液がU字トラップに溜まり、圧縮機の再始動時または軽負荷運転から全負荷運転になった際に、圧縮機に液が戻り液圧縮の危険が生じる
フルオロカーボン冷媒の場合、その配管材料として銅管および鋼管(マグネシウムを含んだアルミニウム合金は不可)
アンモニア冷媒の場合、銅および銅合金の配管を使用することは不可(腐食してしまう)
配管用炭素鋼交換(SGP)は毒性を持つ冷媒、設計圧力が1.0MPaを超える耐圧部分、温度が100℃を超える耐圧部分には使用することができない
8-2 冷媒配管の施工
(1) 低圧冷媒ガス配管(吸込み管)
圧縮器への吸込み配管は、外部からの熱の侵入や管表面の結露あるいは着霜を防ぐために防熱材を巻いて防熱を施す
管径は、冷媒ガス中に混在している潤滑油を最小負荷時において確実に圧縮機に戻せるようなガス速度を確保でき、かつ過大な圧力降下を発生させない程度のガス速度を上限として決定する
(横走り管で約3.5m/s以上、立ち上がり管で約6m/s、25m/s以下)
圧縮機の吸込み配管径を小さくして冷媒流速を大きくすると、配管抵抗が大きくなり吸込み圧力が低下する
圧縮機への吸込み管の立上げが非常に長い場合には、約10m毎に中間トラップを設けて潤滑油が戻りやすくする
(2) 高圧冷媒ガス配管(吐出し管)
圧縮器の停止中に配管内で凝縮した液体や油が逆流しないようにする(そのために横走り管で下り勾配あり)
管径は、冷媒ガス中に混在している潤滑油が確実に運ばれるガス速度が確保でき、かつ過大な圧力低下と異常な騒音を生じないガス速度を上限として決定する
(横走り管で約3.5m/s以上、立ち上がり管で約6m/s、25m/s以下)
(3) 高圧液冷媒配管(高圧液管)
飽和温度以上に高圧液管が温められると、フラッシュガスが発生する。その場合、冷媒液内に気泡が発生し膨張弁を通過する冷媒流量が減少することにより冷凍能力は減少してしまう
受液器から膨張弁の高圧液管において、冷媒液がフラッシュガスを発生するのを防ぐために、流速をできるだけ遅くして圧力降下が小さくなるように、管径を決める
(1.5m/s以下)

9   安全装置
圧縮機には、その吐出し圧力を正しく検知できる位置に高圧遮断装置および安全弁を取付ける。ただし冷媒能力が20トン未満の圧縮機においては安全弁の取付けを省略することができる
9-1 安全弁
安全弁が作動すると、冷媒を放出する
安全弁に付帯して設けた止め弁は、修理・清掃・検査時を除き、常に全開してくこと
(1)圧縮機に取付けるべき安全弁の口径
d1=C1√V1  [mm」
d1:安全弁の最小口径[mm]
V1:標準回転速度における1時間のピストン押しのけ量[m3]
C1:冷媒の種類による定数
(2)容器に取付けるべき安全弁または破裂板の口径
d3=C3√DL [mm]
D:容器の外径[m]
L:容器の長さ[m]
C3:冷媒の種類、高圧部、低圧部別に定められた定数
9-2 高圧遮断装置
安全弁の噴出し以前に、高圧遮断装置の作動により圧縮機を停止させるようにしている。すなわち高圧遮断装置の作動圧力は、安全弁の吹始め圧力の最低値以下のア強くである
原則として手動復帰式。ただし可燃性ガスおよび毒性ガス以外のガスを冷媒とするユニット式の冷凍設備(10トン未満)で運転および停止が自動的に行われても危険の生ずるおそれのない構造のものは自動復帰式とすることができる
9-3 溶栓
溶栓は温度により溶融し、冷媒を放出する構造になっている
溶融温度は原則として75℃以下と定められている
当該溶栓の取付けられる冷媒設備に係る冷媒ガスの温度を正確に検知でき、かつ圧縮機の高温吐出しガスに影響されない位置に取付ける
溶栓は可燃性ガスおよび毒性ガスには使用することができない
9-4 破裂板
圧力の上昇を検知して作動する。弁を閉じることなく冷媒ガスの圧力が大気圧に下がるまで噴出を続ける
破裂板の破裂圧力は耐圧試験圧力以下であること、安全弁の作動圧力以上とすること
溶栓と同様に可燃性ガスおよび毒性ガスには使用することができない
9-5 圧力逃がし装置

10   機器の材料および圧力容器
高圧部の設計圧力:通常の運転状態で起こりうる最高の圧力を設計圧力とする
低圧部の設計圧力:停止中に周囲温度の高い夏期に内部冷媒が38~40℃程度まで上昇した時の冷媒の飽和圧力に基づいて規定されている
JIS規格のSM400B材の最小引張強さは400N/mm2であり、許容引張り応力は一般に最小引張強さの1/4の応力とされているので、400×1/4=100N/mm2となる
10-1 材料力学の基礎
一般の鋼材は低温でもろくなり、これを低温脆性と呼ぶ。この低温脆性は切欠きなどの欠陥、引張りまたはこれに似た応力がかかった場合に衝撃荷重が引き金となって瞬間的に大きな破壊を起こすことがある
10-2 圧力容器の強さ
圧力容器の鏡板には種々の形状があり、同じ設計圧力で同じ材質でも鏡板の形状がさら形、半楕円形、半球形で必要な板厚が異なる。半球形が最も薄くできる
圧力容器の円筒胴の設計板厚は、冷媒の種類毎の設計圧力、円筒胴内径、材料の許容引張り応力、溶接継手の効率および腐れしろから求めることができる
円筒胴の直径が大きく内圧が高いほど円筒胴の必要とする板厚は厚くなる。円筒胴の直径が小さいほど円筒胴の必要とする板厚は薄くなる
応力集中の小さい形状であると、より安全な容器と言える。応力集中は形状や板厚が急変する部分やくさび形のくびれの先端部に発生しやすい
許容圧力は、冷媒設備において現に許容しうる最高の圧力であって、設計圧力または腐れしろを除いた肉厚に対応する圧力のうち低い方を言う
薄肉円筒胴圧力容器の板の内部に発生する応力は、円筒胴の接線方向に作用する応力が長手方向に作用する応力の2倍になっている

11   圧力試験および試運転
11-1 耐圧試験
耐圧試験は気密試験の前に行う。配管以外の部分に対して行う
水や油その他揮発性のない液体で行う場合、設計圧力または許容圧力のいずれか低い方の1.5倍以上の圧力とする。空気や窒素などの気体で行う場合は1.25倍の圧力とする
空気圧縮機を使用して圧縮空気を供給する場合は、空気の温度を140℃以下にする
耐圧試験において、気体で行う場合は圧力計の文字板の大きさは100mm以上、液体で行う場合は75mm以上と定められている
11-2 気密試験
耐圧試験に合格した容器等の組立品ならびにこれらを用いた冷媒配管で連結した冷媒設備について行うガス圧試験。設計圧力(1倍)以上の圧力で行う
使用するガスは空気、窒素、フルオロカーボン(不燃性のもの)、二酸化炭素など
二酸化炭素はアンモニア冷凍装置の気密試験には使用してはならない。酸素ガスはどの冷媒設備の気密試験にも使用してはならない
フルオロカーボンを使用する場合、ガス漏れ検知器(ハライドトーチ)で容易に漏れ検知を行うことができる。バーナ炎が漏れ出したフルオロカーボンに接すると色が変わる
アンモニアの漏えいの検出をするために、硫黄を燃やすと亜硫酸ガスが発生し、アンモニアと反応して硫化アンモニウムの白煙を生じる
時間の経過とともに温度変化により圧力の変動があるので、温度補正を考慮する必要がある
気密試験において、圧力計の文字板の大きさは75mm以上と定められている
11-3 真空試験
気密試験を実施して漏れがない場合に最終チェックとして、冷媒系統の乾燥として行う
微小の漏れは発見できるが漏れ箇所がどこにあるかはわからない。先に行う気密試験で発見すべし
冷凍装置内部の乾燥のため、必要に応じて水分の残留しやすい場所を過熱するとよい
ゲージ圧で-93kPa(絶対圧力で8kPa)程度の真空状態にする。真空計を用いる
11-4 油の充てんと冷媒の充てん
真空乾燥の終わった冷凍装置には、冷媒と冷凍機油(潤滑油)を充てんする
高速回転で軸受荷重の小さい圧縮機を用いる場合には一般に粘度の低い冷凍機油を用いる

12   冷凍装置の運転と状態、冷凍装置の保守管理
(1) 運転開始
冷凍装置の運転開始前には、多気筒圧縮機の吸込み止め弁を全開する
冷凍装置の運転開始後には、液管にサイトグラスがある場合にそれにより気泡が発生していないことを確認する
(2) 運転停止
冷凍装置の運転停止時には、油分離器の返油弁を全開として油分離器の冷媒が圧縮機に流入しないようにする
冷凍装置が運転を停止した時に蒸発器に多量の冷媒液が滞留していると、圧縮機の再始動時に冷媒液が活発に蒸発し、液戻りを起こしやすい
冷凍装置を手動で停止する時は、受液器液出口弁を閉じて冷媒の供給を止め、液管・蒸発器の冷媒を回収するためにしばらく運転して、液封が生じないようにしてから圧縮機を停止する
液封自己の起きやすい箇所としては、低温液で満たされた管が運転停止時に両端の弁を閉じている場合など、温度の低い冷媒液の配管内で温度上昇し体積膨張し異常圧力上昇となる
(3) 長期間休止
冷凍装置を長期間休止させる場合には、低圧側の冷媒を受液器に回収し、装置内の圧力と大気圧よりもやや高くして、空気の混入を防止する
(4) その他の運転管理
水冷凝縮器の冷却水量が減少したり、冷却温度が上昇すると、凝縮圧が上昇し、圧縮機吐出しガス圧力と温度が上昇する。そして圧縮機シリンダが過熱する。この過熱により潤滑油温度が上昇し、油を劣化させてシリンダやピストンを傷める
圧縮機の吸込みガスの圧力は、蒸発器や吸込み配管の抵抗により、蒸発器内の冷媒の蒸発圧力よりもいくらか低い圧力となり、冷凍サイクルとしては一番低い圧力となる
圧縮機のシリンダの温度が過熱運転により上昇すると潤滑油の温度が上昇し潤滑油が炭化し分解して多少の不凝縮ガスを発生することがある
蒸発温度(圧力)と凝縮温度(圧力)との差が大きくなる、圧縮比が大きくなることにより圧縮機の体積効率が低下し、また吸込みガスの比体積が大きくなる(ガスが薄くなる)ので、冷媒循環量が減少し、冷媒能力と圧縮機の軸動力も減少する
圧縮機の吸込みガスの過熱度が大きいと、吐出しガス温度が高くなり、潤滑油を劣化させ、軸受けの焼付きの原因となることがある

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建物の構造

2016-07-31 20:18:44 | データセンター、施設建設、クラウド
1   建物に働く力
(1) 垂直荷重
① 固定荷重(fixed load/dead load)
建物の躯体や仕上材などの自重のこと。構造材料によって単位当たりの重量は決まっている。
木8kN/m3、鉄78kN/m3、コンクリート23~24kN/m3、軽量コンクリート17~21kN/m3
② 積載荷重(live load/superimposed load)
居住者、家具、設備機器など積載物の荷重のこと。建物の用途や居室の種類、構造計算の対象ごとに法令によって計算用の数値が定められている。
床の計算用の数値>大梁、柱または基礎の計算用の数値>地震力の計算用の数値
(2) 水平力
① 地震力(seismic force/earthquake load)
② 風圧力(wind load)
建物が大きくなるほど風の力を大きく受ける。
風荷重[N]=風圧力[N/m3]×見付面積[m2]
風荷重[N]=風力係数×速度圧[N/m2]
(3) その他の外力
① 地盤や地下水によって基礎にかかる土圧、水圧
② 日射などの熱による温度応力
③ 物がぶつかった時に生じる衝撃荷重
④ 設備機器の移動による繰返荷重

2   応力図(stress diagram)
構造計算の結果を表すもので、建物に発生する様々な応力の分布を図式化・視覚化する。
(1) 曲げモーメント図(bending moment diagram)
(2) せん断力図(shearing forced diagram)
(3) 軸力図(axial forced diagram)

3   鉄筋コンクリート造(reinforced concrete construction)
コンクリートは圧縮に対して強度は非常に高く、逆に引っ張りに対して強度が極端に低い特徴を持つ。このコンクリートの構造的な弱点を鉄筋(reinforcement/reinforcing bar)で補ったものが鉄筋コンクリートである。
コンクリートはアルカリ性。コンクリート自体が鉄筋の防錆の役割を果たす。しかしながら経年によってコンクリートの中性化により中の鉄筋が錆びやすくなり、ひび割れや強度の低下につながる。
コンクリートの性質を確認する指標は以下の通り。
(1) 単位水量  最大185㎏/m3
(2) 水セメント比  最大65%
(3) 単位セメント量   最大270㎏/m3
(4) 空気量  4.5%±1.5%
(5) 塩化物量  0.3㎏/m3以下
(6) スランプ  8~18cm±2.5cm
(7) 粗骨材の最大寸法  砂利25mm、砕石20mm
鉄筋コンクリート造の構造形式としては、柱・梁を剛接合したラーメン構造が一般的。
柱や壁などの部材を予め工場で製作し、現場で組み立てるプレキャストコンクリート造もある。現場打ちよりも部材の精度が高く施工期間が短くなる。

4   鉄筋コンクリート造の構造計算と取扱う数値
構造計算の流れは以下の通り。
荷重の計算→応力の算出→断面の検討→2次計算(壁量計算、剛性率、偏心率の計算など)
構造計算の段階で取扱う数値を整理すると以下の通り。
(1) 単位重量(比重)  24kN/m3(鉄筋コンクリート)
(2) ヤング係数(Young's modulus, 材料の変形しにくさ)  2.1×10^4N/mm3(コンクリート)
(3) ポアソン比(Poisson's ratio, 物質に軸方向の力を加えた時に生じる横方向と縦方向のひずみ・圧縮との比)  0.2(コンクリート)
(4) 線膨張係数(温度の上昇に対して長さが変化する割合) 1.0×10^-5(コンクリート)
(5) 基準強度  FC=16~40N/mm2
(6) 長期許容応力度(部材に生じる応力の限界値)  引張り(異形鉄筋)196~215N/mm2、圧縮(コンクリート)5.3~13.3N/mm2

5   鉄筋コンクリート造の設計と施工
(1) 継手(jonit)と定着(anchor)
鉄筋同士の接合方法すなわち鉄筋の継手方法と定着長さが重要である。定着とは一方の部材の鉄筋を延ばし他方の部材に埋め込んで緊結すること。鉄筋の末端は鍵状に折り曲げて(フック, hook)コンクリートから抜け出ないように定着しなければならない。定着の長さとは埋め込んだ鉄筋の長さのこと。その長さは鉄筋の種類や部材によって必要長さは異なる。継手には以下の方法がある。
① 重ね継手
鉄筋が重なるように配置しコンクリートの付着力で鉄筋同士の応力を伝達する方法。鉄筋を重ねる長さはコンクリートの強度や配筋位置、鉄筋の種類・径・端部形状などで異なる。
② 圧接
ガス圧接、エンクローズ溶接
③ その他
ネジ形継手
(2) 床の設計
・たわみ量の許容値<=1/250
(3) 柱の設計
・主筋は4本以上とすること。
・主筋は帯筋(hoop/tie hoop)と緊結すること。
・帯筋の径は6mm以上とし、その間隔は15cm以下で、かつ最も細い主筋の径の15倍以下とすること。
・帯筋比は0.2%以上とすること。
・柱の小径はその構造耐力上主要な支点間の距離の1/15以下とすること。
・主筋の断面積の和はコンクリートの断面積の0.8%以上とすること。

6   構造計算のためのモデル化
現実の建物で抽象的な架構に置換える(架構のモデル化)
① 荷重のモデル化
② 地震力のモデル化

7   構造計画と構造計算
建物の構造を設計する際には、まず構造計画、そして構造計算である。
(1) 構造計画
① 建築計画の目標値の設定
② 構造システム、材料、施工方法などの検討
(2) 構造計算
① 計算数値のモデル化
(ア) 架構のモデル化
(イ) 荷重のモデル化
② 構造解析
(ア) コンピュータによる力の流れの解析
(イ) 部材の断面算定

8   構造の安全性
構造の安全性は以下の項目を確認する。
(1) 荷重・外力に対する安全性
① 長期垂直荷重(固定荷重、積載荷重)
② 積雪荷重
③ 地震力
④ 風圧力
⑤ 土圧、水圧(面圧・浮力)
⑥ 温度応力
⑦ 人の活動に伴い荷重
⑧ 衝撃荷重
⑨ 繰返荷重
⑩ 機器類の動作に伴う振動(疲労確認)
⑪ 地盤の性状(沈下、液状化陥没)
(2) 火災に対する安全性  耐火性
(3) 特殊な用途に対する安全性  対薬品性、耐摩耗性など
(4) その他の安全性  耐久性、耐気候性など

9   構造設計の図書
鉄筋コンクリート造の場合、構造設計の図書として以下のものが必要となる。
(1) 構造設計標準仕様書
(2) 標準図(標準仕様図)
(3) 伏図(ふせず)
基礎伏図、床伏図、小屋伏図、屋根伏図とある。平面的な構造を知ることができる。基礎や床(天井)、小屋組、屋根などの構造材を表した平面図。スパン、部材符号、スラブレベルなどを描込む。
(4) 軸組図(じくくみず)
立体的な構造を知ることができる。建物の垂直方向の骨組みを表す。部材符号と梁のレベルを描込む。柱の長さや梁の継手位置の他に、伏図では表現しづらい梁のかかり方の上下関係や開口部の一などを表現できる。
(5) 部材断面リスト
(6) 部分詳細図
(7) ラーメン詳細図
(8) 杭地業工事特記仕様
(9) 杭伏図
(10) ボイドスラブ工事特記仕様書

10   構造計算書
構造計算書は、1級建築士の免許証の写しを添付して建築確認申請図書として提出する。15年の保存義務がある。構造計算には以下のものがある。
(1) 許容応力度計算(allowable stress calculation)
部材の許容応力度を長期および短期の2通りを設定して、部材の発生する応力度が長期・短期ともに許容応力度以下であることを確認する方法。
(2) 保存水平耐力計算(calculation of possessive strength for lateral force)
最終的に倒壊する直前の建物の耐力を計算する方法。
(3) 限界耐力計算(limit strength calculation)
建物の使用限界と安全限界の目標値を設定して、それを満足していることを確認する計算方法。
(4) 時刻歴応答解析
観測された地震波や建築基準法で定められた地震波を用いて、コンピュータ上で実際に建物の時々刻々と変化する状態を解析する方法。

11   法令による構造規定
(1) 建築基準法
6条  適合性判定の義務化
18条  確認や検査に対する手続きや指針に関する内容規定
20条  構造耐力に関する規定、構造計算対象建築物の区分
(2) 建築基準法施行令
36条  構造方法に関する技術的基準
81条  法20条各号に応じた構造計算基準の適用範囲
     ④ 時刻歴応答解析
82条  構造計算の手法、① 許容応力度計算、② 保有水平耐力計算、③ 限界耐力計算
83~88条  荷重・外力の算出方法
89~94条  各種材料の許容応力度の算出方法
95~99条  各種材料の材料強度の算出方法
(3) その他 構造関連の規準書
「鉄筋コンクリート構造設計指針」(日本建築学会)
「壁式鉄筋コンクリート造設計施工方針」(日本建築センター)
「基礎構造設計指針」(日本建築学会)

12   構造計算の内容
鉄筋コンクリート造でルート1(高さ20m以下)の場合
(1) 荷重・外力を算出して応力計算
(2) 荷重・外力の組合せによる長期と短期の応力を算出
(3) 許容応力度計算を用いた応力度の確認
(4) 使用上、支障がないかを確認、構造計算(断面計算含む)
(5) 構造計算適合性判定の要否の確認
(6) 規模、柱量、壁量の確認

13   ビルの構造と構造計算(1次設計と2次設計)
(1)ビルの構造
① RC造 ・・・Reinforced Concreteの略で、鉄筋コンクリート造のことである。
② S造 ・・・Steel structureの略で、鉄骨造のことである。
③ SRC造 ・・・鉄骨鉄筋コンクリート造のことである。
(2)構造設計(1次設計と2次設計)
① 1次設計 ・・・許容応力度(allowable stress)の設計
② 2次設計 ・・・層間変形角(storey drift)、剛性率(rigidity propotion)、偏心率(ratio of eccentricity)、保有水平体力(possessive strength for lateral force)の検討
建物の構造種類によってどこまで行うか異なる。
ルート1(RC造で高さ<=20m、S造で軒高<=9m、高さ<=13m、階数<=3、延床面積<=500sqm)の場合は1次設計まで。
ルート2(RC造およびS造で高さ<=31m)、ルート3(RC造およびS造で31m<高さ<=60m)の場合は2次設計まで。
高さ60mを超える超高層建築物は国土交通大臣が定める構造計算を行うこととなる。
構造設計をしっかり行った後、建築確認申請を行うことになる。

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建物の基礎

2016-07-31 20:17:35 | データセンター、施設建設、クラウド
1   建物の基礎:土の分類
建物基礎設計・工事を進めるうえで、土質調査は重要である。土はその粒子の大きさ(粒径)によって、粘土、シルト、砂、礫に区分される。
① コロイド:粒径~0.001㎜(~1μm)
② 粘土(clay):粒径~0.005mm(~5μm)
③ シルト:粒径0.005~0.075mm(5~75μm)
④ 砂:粒径0.075~2.0mm(75μm~2.0mm)
⑤ 礫:粒径2.0mm~
①~③を粘性土とも言う。④~⑤の混合を砂質土とも言う。

2   土質試験(soil test)
土質試験は建物を建築するうえで、その建物基礎設計・工事の最初の第一歩である。地盤のボーリング調査と言われるものがこれの一部に該当する。いくつかの意味合いを持って実施される。主要なものは以下。全ては日本国内の場合、JIS規格で制定されている。
(1) 原位置試験
① 標準貫入試験(standard penetration test)
最も一般的なもので基本中の基本。地盤のボーリング調査で行うのがコレ。原位置における土の硬軟や締まり具合の指標であるN値を求め、土層を構成する資料を採取する。
N値(number value):重量63.5㎏のハンマーを75㎝自由落下させ標準貫入用サンプラーを地盤中に30㎝打込むのに要する打撃回数を言う。すなわち、N値が大きいほど硬い地盤と言える。N>=10は硬い地盤、5程度では中位、N<=2は軟弱地盤である。1m毎にN=50で打止めとし、N>=50の層が5m以上続いたら支持層が確認されたと判断する。
粘性土層は、砂層に比べて大きな支持力が期待できず、沈下量も大きいため支持層とする場合には充分な検討が必要であるが、大略N値が20以上(一軸圧縮強度quが0.4N/mm2程度以上)あれば良質な支持層と考えてよい。
砂層・砂れき層は、大略N値が30以上あれば良好な支持層とみなしてよい。
(出典:北海道建設部土木局河川課資料より)
② 平板載荷試験(plate load test/plate bearing test)
地盤などの原位置において、平らな載荷板を通して荷重を加え、この荷重の大きさと載荷面の変位との関係から地盤係数や地盤の強さを求める試験である。載荷板は厚さ22㎜以上の円形鋼板で、直径30, 40, 50㎝と規定されており、30㎝の場合が多い。static load testと呼ばれることもある。①の標準貫入試験(地盤のボーリング調査)を行うことにより、これまでの基礎工事実績・経験から平板載荷試験を省略して基礎設計・工事に入ることも多い。
地盤係数K[kN/m3]=荷重強さ[kN/m2]/沈下量[m]
この平板載荷試験は地耐力試験とも呼ばれ、平坦な地面にどれくらいの重さをのものを載せたら沈下してしまうのかを表す数値である。地面の圧迫による沈下が15分間当たり1/100nm以下になった時点で沈下がおさまったものと考え、どのくらい沈下したかを計測する。
③ 現場CBR試験
原位置における土の現場CBR値を求め、路床の支持力を判断する。
④ スウェーデン式サウンディング試験
原位置における土の静的貫入抵抗Nswを測定し、土の硬軟や締まりの程度を判定すると同時に土層の構成も把握する。
⑤ オランダ式二重管コーン貫入試験
原位置におけるコーン貫入抵抗qcを求め、土の硬軟や締まり具合および土層の構成を判定する
⑥ 原位置ベーンせん断試験
原位置における軟弱な粘性土地盤におけるベーンせん断強さτvを求め、斜面の安定性を判断する。
④~⑥は総称でサウンディング(sounding/subsurface sounding)と呼ばれ、サウンディングには動的なものと静的なものがあり、④~⑥は全て静的なものである。
⑦ 杭打ち試験(pile driving test)
杭を地中に打込んで、打込みエネルギーと貫入量とを測定して、杭の許容支持力、杭の設計耐力あるいは長さなどを求めるための試験で、落錐試験、dynamic load testとも呼ばれる。
(2) 土の力学的性質を判断する試験
① 突固めによる土の締固め試験
② 室内CBR試験
③ 土の一軸圧縮試験
④ 土の圧密試験
(3) 土の物理的な性質を判断する試験
① 土の含水比試験
② 土の液性限界・塑性限界試験
③ 土の粒度試験
④ 土粒子の密度試験
(4) 土の化学的な性質を判断する試験
① 土のpH試験
② 土の強熱減量試験
(5) 土の試料の準備のための試験
① 土質試験のために乱した土の試料調整
② 土の工学的分類

3   根切りと山留め
根切りと山留めは建物の基礎工事における地盤を掘るうえで重要な作業である。
(1) 根切り
根切りとは、建物の土台である基礎や地下室のために通常は土の中に埋めるような形でつくる、建物の形に合わせた穴を掘る作業のことを言う。根切りは水平に行わなければならず、水糸、水杭、水貫などの道具を水平配置して、掘る穴が常に水平になるように目安を置く。これを水盛りと言う。
(2) 山留め
根切りの時に土が崩れてこないように補強することを山留めと言う。① 山留め工法
(ア) 切張り工法
格子状に組んだ切張り・腹起しで土圧を支持する一般的な工法
(イ) アースアンカー工法
(ウ) 逆打ち工法
地下構造物を支保工に利用し地下1階、2階と逆に構築していく。
(エ) ケーソン工法
② 山留めに使われる壁
(ア) 鋼矢板
軟弱層に最適。
(イ) 親杭横矢板
礫岩層に最適。
(ウ) ソイルセメント柱列壁

4   建物基礎工事における地下水の処理
軟弱地盤にあっては特に重要である。処理の方法としては排水と止水がある。根切り工事はこれらの工法により地下水を取り除いて行うこと重要である。
(1) 排水工法
① 重力排水工法
(ア) 釜場工法
地下の湧水や透水を集めるために根切り底などに設けるくぼみ(排水ピット)を釜場と言い、この釜場に排水を集め水中ポンプで排水する工法。
(イ) ディープウェル工法
深井戸用の水中ポンプを設置して行う排水工法。
② 強制排水工法
(ア) ウェルポイント工法
集水部分を地中に打込み真空を利用して揚水する排水工法。
(イ) バキュームディープウェル工法
(ウ) 電気浸透工法
(2) 止水工法
① 地盤固結工法
(ア) 薬液注入工法
ケイ酸ソーダと重炭酸ソーダなどの混合液や合成樹脂系の薬品を土層に注入し、軟弱地盤を硬化させ止水する工法。しかし注入剤として不活性ガラス以外は使用に厳しい規制がある。
(イ) ベントナイト注入工法
水を吸収して著しく膨潤する微細な粘土であるベントナイトを液状にしたベントナイト安定液を土層に注入して軟弱地盤を硬化させながら掘削していく工法。
(ウ) 凍結工法
② 止水壁工法
(ア) 連続地中盤工法
(イ) ソイルセメント柱列壁工法

5   地盤改良(soil improving)
地盤改良は、軟弱地盤の支持力を高め沈下性状を改善することにある。先の地下水の処理が大きく関連する。地盤改良の方法としては、以下のように分類できる。
(1) 固化工法
① 結合物質を注入する方法
(ア) 混合による方法(石灰混合工法)
(イ) 薬液を圧力注入する方法(薬液注入工法)
(ウ) 電気化学的方法(電気化学的固化工法)
② 加熱による方法
燃焼による方法(熱処理工法)
(2) 密度を高める方法
① 水分を排除する方法(主として粘性土)
(ア) 載荷による圧密促進(サンドドレーン工法、ブレローディング工法、ペーパードレーン工法、大気圧工法)
(イ) 揚水による地下水位低下(ウェルポイント工法)
(ウ) 電気的排水(電気浸透排水工法)
② 締固めによる方法(主として砂質土)
(ア) 振動を与えて締固める(バイブロフローテーション工法)
(イ) 衝撃による締固め(サンドコンパクション工法)

6   建物の基礎
建物の基礎工法には種類がある。地盤の強度、すなわち許容応力度によって採用する基礎の工法は決まってくる。建築基準法で決められている。
(1) 直接基礎(spread foundation)
比較的硬い地盤に用いられる。
① ベタ基礎
建物の下全てを広く基礎とする。固い岩盤が地表面近くにあり、その上に建物を建てる場合に用いることが多い。地耐力が一様であることが求められる。地盤からの湿気の上昇を防ぐ効果がある。
② フーチング基礎
地面に接する部分を広くして地面にかかる力を分散させる基礎の部分をフーチングと呼ぶ。
(ア) 布基礎
建物の外周と柱、壁に沿って連続した基礎を配置する。いわゆる逆T字形のフーチングを用いる。
(イ) 独立基礎
柱の直下に配置して支える座布団のような正方形のフーチングを用いる。比較的小規模な建物の場合で、硬い地盤で採用される。
(2) 杭基礎
地盤が悪い場合、硬い支持地盤が深い場合に、杭を地表から硬い支持地盤まで打ち込んで、建物を支える。杭基礎とフーチングを併用することがある。
(3) ケーソン基礎
鉄筋コンクリートのケーソン(箱)を硬い地盤まで沈めて建物を支える。

7   建物の杭基礎
建物の杭基礎において、杭には種類がある。
(1) 支持方法による分類
① 支持杭(bearing pile)
軟弱な地層を貫いて硬い支持層に到達し、主として杭の先端支持力で支持する。
② 摩擦杭(friction pile)
主として杭の周辺摩擦力により支持する。
1つの建築物に原則として支持杭と摩擦杭を併用してはならない。併用すると不同沈下(differential settlement)を発生させることがあるため。
(2) 材料による分類
① 木杭
② 鋼杭
主にH形鋼が用いられる。
③ コンクリート杭
既製コンクリート杭の場合と場所打ちコンクリート杭の場合がある。
(3) 施工方法による分類
① 打込み杭
② 埋込み杭
③ 場所打ち杭

8   既製コンクリート杭
・現場継手は原則としてアーク溶接とし、余盛は3mm以下とする。
・継杭における下杭の打ち残しは、溶接の行いやすい高さとする。
・最近では無溶接継手という技術も実用化されている。
・腐食しろは1mm程度とし、肉厚を厚くする。コールタールを樹脂系の焼付け塗料などにより保護被膜を設け(表面塗装)、腐食防止する。
・群杭(group piles)は中心から外側に向かって打進める。
・水平方向の心ずれ量は柱頭の1/4かつ100mm以下。
・杭の傾斜は1/100以内。
・打込み杭の場合、杭の最小間隔は杭径の2.5倍以上かつ75㎝以上とする。
・杭の運搬および取扱いは杭に損傷を与えないように注意して行う。ひび割れや損傷を生じた欠点のある杭を使用してはならない。
・コンクリート杭の柱頭を切断する場合、杭の軸筋は特に指定がなければ全て切断してもよい。
・柱頭が所定のレベルより低い場合は、設計者と協議して対策を講じる。対応策としては基礎スラブを下げる、同様の杭を接合する、一まわり大きい鋼管の杭をかぶせコンクリートを充てんし鋼管コンクリート柱として補強する方法等がある。
・杭の周囲を必要以上に深掘りしてはならない。切りそろえ作業を用意するために深掘りした場合等には良質な土で確実に埋戻す。

9   既製コンクリート杭の施工方法
既製コンクリート杭の施工方法として、以下のものがある。
(1) 打込み工法
① 打撃(杭打ち)工法
② オーガ併用打撃工法
(2) 埋込み工法
① プレボーリング
② 中掘り
③ 回転

10   杭の許容支持力
杭の許容支持力は
(1) 地盤調査の結果に基づく計算に求める方法
(2) 杭の静的載荷試験(平板載荷試験)により求める方法
(3) 杭の動的載荷試験(杭打ち試験、急速載荷試験、杭打込み時のエネルギー)により求める方法
がある。設計においては、(1)により支持力を定め、その後(2)(3)の実試験で確認するのが通常。
その際に安全率(Safety Factor)を用いて許容支持力を決定する。
(杭の許容支持力)=(支持できる鉛直荷重の極限値)/(安全率)
※安全率は一般に3が用いられることが多い。
(1) 地盤調査の結果に基づく計算に求める方法
(杭の許容支持力)=(杭先端の支持力)+(杭の周辺摩擦力)
杭先端の支持力を求める数式もある。杭先端地盤のN値の平均値、杭先端の有効断面積から求める。
杭の周辺摩擦力を求める数式もある。N値、各土質中の杭の長さ、杭の周長から求める。
(2) 杭の静的載荷試験により求める方法
本試験結果により降伏荷重と極限支持力を求めることができる。
打込み杭では
(長期許容支持力)=(極限支持力)* 1/3
(短期許容支持力)=(極限支持力)* 2/3
(3) 杭の動的載荷試験により求める方法
動的載荷試験は、静的貫入抵抗力を確定値として計測するのではなく、一次元波動理論に基づいた解析により、計測値から静的貫入抵抗力を推定する。したがってその精度は静的載荷試験と比較して落ちる。しかしその簡易性・経済性により、複数の杭に対して容易に実施することができるので同一サイト全体の品質保証に貢献する場合が多い。
動的載荷試験の簡易性を生かして、静的載荷試験の代替として用いて、設計上の許容支持支持力の確認を目的として、同一サイトにおいて複数の杭に実施することにより、支持力精査の精度を高めることができる。
動的載荷試験とは、杭頭に急速な荷重を加える載荷試験の一つであり、杭頭に衝撃を与え、その衝撃波が杭頭から杭先端に伝播し、また杭頭へ戻ってくるまでの時間Tr の5 倍以上の載荷継続時間を与えるものとされている。


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