じゃがブログ ~さいとう小児科~

じゃが院長のつれづれ日誌をメインに、趣味(合唱・囲碁・絵)や道楽(温泉・ラーメン・酒)にまつわるエッセーを掲載。

「キリン」のような「シャチ」の話

2014年09月25日 | ◎じゃが日誌

キリンビールから季節物の「秋味」が出ています。このところ、私の愛飲ビールになっています。アルコール6%と、やや濃い目。別に濃いからといって高級というわけではないのですが、缶の図柄も紅葉色で秋めいて、食欲の秋を思わせます。レギュラー缶2本で止めるのが辛くなる逸品です。

キリンビールの「キリン」とは、アフリカの草原に棲む首の長い「キリン」ではなく、中国の伝説上の霊獣「麒麟」のことです。獣類の長が「麒麟」で、鳥類の長が「鳳凰」なのだそうですが、ここではあまり踏み込んだ説明はやめておきます。

< 形は鹿に似て大きく背丈は5mあり、顔は龍に似て、牛の尾と馬の蹄をもち、麒角、中の一角生肉。背毛は五色に彩られ、毛は黄色い。もしくは角が無い姿で描かれる例もある。>(Wikipediaより)

まあ、ここらまでは外見の説明なのでフムフムと頷いておしまいなのですが、次が面白い。

< 普段の性質は非常に穏やかで優しく、足元の虫や植物を踏むことさえ恐れるほど殺生を嫌う。神聖な幻の動物と考えられており、1000年を生き、その鳴声は音階に一致し、歩いた跡は正確な円になり、曲がる時は直角に曲がるという。また、動物を捕らえるための罠にかけることはできない。(以下略)>(同じく、Wikipediaより)

空想画に描かれた麒麟なら、外見だけで表現すれば十分なはず。それを、ご丁寧に「性質」だの「泣き声」だの、「歩いた跡」や「曲り方」まで定義づけするってのは、まるで日本の「怪獣図鑑」そのものですね。いえ、呆れているわけではなく、むしろ好ましく感心しているのです。面白いですね~。

 

ところで、お城の天守閣の両端に据え付けられている「シャチホコ」の「シャチ」もまた、空想上の動物だということはご存知でしょうか。

「麒麟」が首の長い「キリン」ではないのと同じく、「鯱」もまたイルカの仲間の「シャチ」とは別ものです。漢字では「シャチ」も「しゃちほこ」も「鯱」と書くので、紛らわしいですが。

お城のほうの「鯱」の形は、イメージとしては分かるのですが、実際に描いてみよと言われると、尾っぽを振り立てたでっかい魚を向かい合わせに描いて誤魔化してしまいそう。。。

< 鯱(しゃち)とは、姿は魚で頭は虎、尾ひれは常に空を向き、背中には幾重もの鋭いとげを持っているという想像上の動物。それを模した主に屋根に使われる装飾・役瓦の一種。一字で鯱(しゃちほこ)・鯱鉾とも書かれる。(中略)

 大棟の両端に取り付け、鬼瓦同様守り神とされた。建物が火事の際には水を噴き出して火を消すという。本来は、寺院堂塔内にある厨子等を飾っていたものを織田信長が安土城天主の装飾に取り入り使用したことで普及したといわれている。>(Wikipediaより)

そういえば、寺社仏閣の「鴟尾(しび)」も同じような意味合いとの話を思い出しました。

「しゃちほこ」については、ネット上の「Q&A」にも明回答がなされていたので、引用させてもらいます。

<  日本家屋には防火の意味を込めて、水に関係の深いものを配することがよくあります。例えば、瓦に「巴(ともえ)」の紋様がよく描かれますが、これは水の流れを象徴しています。また竜・雲・雷文などもありますし、またそのものずばり「水」と書かれることもあります。

 さてご質問の鯱ですが、これのモデルはインド神話に登場する「makara」という巨大魚です。仏教を通じて支那では「磨羯(まかつ)」と音写されます。

 一般的には体は魚でカモシカの頭と前足を持つとされますが、造形は一定していません。磨羯は大量の水を吹き出すとともに、またこの磨羯の頭の中には「cinta<長音>mani」という宝珠があるとされます。このチンターマニという宝珠は、玉ねぎ状の形で意のままに願いが叶う咒力があるとされます。漢字で「振多摩尼(しんだまに)」と音写され、また「摩尼宝珠」「如意宝珠」とも訳されます。そのため鯱には吉祥の意味も含まれます。

 なお、インド天文学における黄道十二宮では「磨羯宮」は山羊座に相当します。星占いなどの山羊座が、半身が魚で描かれるのも、磨羯の造形がギリシャ神話にも影響されているものと考えられます。>(yuhkohさん)

「チンターマニという宝珠」・・・ん~、別の意味で感心してしまいました。(^_^;)

へぇ~と思ったのが、山羊座の山羊が半身魚であるということ。調べてみたら、本当にそのように描かれていました。

一を聞いて十を知るといいますが、十はキビシイにしても、一を聞いて三を知るくらいはあってもいいかなと。。。

久し振りの投稿のせいか、ちと長文すぎましたかね?(即座に反省)

 

コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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こんにちは (SHOW)
2014-09-27 18:03:01
最後の一文を読んで即、笑ってしまいました
(o⌒∇⌒o)

ブログ記事本文より面白かった(^o^;)
って、言ったら怒られますがホント面白くって声を出して笑ってしまいました (ごめんなさい<(_ _*)>


食欲の秋です、ビール美味しく飲んで下さい


#SHOWさん (さいとう小児科)
2014-09-29 16:21:27
どうも、長文がトラウマになってしまっているようです。(^^ゞ

乾杯の前のあいさつと一緒で、短く簡潔に、が大事ですね。

ビールから次第に熱燗へとシフトしてくる秋です。枝豆から湯豆腐へ、肴も変わっていきます。

ということで、コメントも簡潔に(くどいか)。

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