じゃがブログ ~さいとう小児科~

じゃが院長のつれづれ日誌をメインに、趣味(合唱・囲碁・絵)や道楽(温泉・ラーメン・酒)にまつわるエッセーを掲載。

「労る」と「労う」

2007年08月03日 | ◎じゃが日誌
A:「同等以下の人の苦労・尽力などを慰め、感謝する」
B:「困っている人や病人などに同情の気持ちをもってやさしく接する」

「労る」と「労う」。同じ「労」という漢字を訓読みにしたとき、AとBの2つの意味に分かれます。

では、どっちの意味で、どのような読み方をするのでしょうか?

私たちが辞書を引くとき、ジツはこのようなケースが一番引きにくいんですね。突破口が開けない。訓読みはムズカシイ。

答えは、
「労る」=「困っている人や病人などに同情の気持ちをもってやさしく接する」
「労う」=「同等以下の人の苦労・尽力などを慰め、感謝する」
です。。。

で、読みは?(^^)

「ロウる」や「ローう」じゃ困ります。どちらも、近頃じゃあまり耳にしなくなりましたが、大切な日本の言葉です。

「イタワる」
「ネギラう」

病人をネギラったりしてはいけない(意味が違う)ことは、これからも明白です。(^-^)

「労を労う」という言葉はあります。「労」を二度も使うので、意味の重複のようにも思えますが、「ロウをネギラう」ことは別におかしくありません。もともと「ネギラう」という日本語(大和言葉)があって、後で中国から渡ってきた漢字の「労」を充てただけのことですから。「労(働)」をネギラってもいいわけです。

しからば、「労を労る」はどうか?

「イタワる」対象となる「労」とは何でしょう?・・・我が輩の辞書には(もともと薄い辞書ですが(^^ゞ)そのような言葉は見あたりません。「ロウをロウる」では、まるで、ロールケーキかロールキャベツですね。


一日の仕事が終わって帰る際に、部下が上司に掛ける言葉。

「お疲れさまでした」。

これを、「ご苦労さまでした」と言ってはいけないのはご承知の通りです。こっちは「ネギラい」の言葉です。上司から部下へ掛ける言葉ですから、逆用してはいけません。

じゃあ、そう言葉を掛けられた上司の側からは、何と言葉を返すのが良いのでしょう?

私も毎日の終業時には同じ立場に立たされるのですが、今のところ、同じ言葉をそっくり返しています。

「お疲れさま~」。

最後の「でした」を省くことで、部下の敬礼に敬礼で返しているのです。これも、先に敬礼するのは部下の務め。そして上官が敬礼で返したら、先に上官が降ろすまでは敬礼を止めてはいけない。・・・といったことと同様の作法なのかも知れません。

でも、私は時々は「お疲れさまデシタ」まで言うこともあります。まだ口にしたことがないのは、「お疲れ~」と、さらに省略した言い方です。同僚や気の置けない仲間の場合には、こういうフランクなネギラい方もあっていいと思いますけどね。

 台風が接近しているせいか、風が出てきました。雨はまだです。

PS:最近の「お疲れ」だった出来事。

またしても、食堂のバイト対応に呆れました。
入店してすぐに、水を持ってきた店員に「○○○」と注文。メニューも見ずに注文したのですから、最初から食べる品を決めてきたのは明らかなはず。。。
店員、注文を復唱。続けて、「ご注文は以上でヨロシカッタでしょうか?」
まあね、たったひとつの注文じゃ不満かも知れないけど、わたしゃこれくらいしか食べられませんからね。
「ハイ」と返事。
しばらくして、○○○を運んできた店員。またしても、「ご注文は以上でヨロシカッタでしょうか?」
さすがにムッときて言ってしまいました。
「あのね、いくつか注文して全部出そろったときに訊かれるのはわかるけど、たったひとつの注文にいちいち以上でヨロシカッタでしょうか?はないでしょう。そのたんびに客からOKをとる必要はないはず。しつこく同意を求めるのは接客サービスとはいえないよ」
「申し訳ありませんでした」・・・の言葉とは裏腹に、さほど悪びれた様子ではありませんでした。きっと、文句臭いオヤジが来たな~、くらいにしか思わなかったのかも知れません。
こういうやりとりの後は、なんだか○○○もおいしく感じられませんでした。
私が言い過ぎたせいでしょうか。。。
コメント (4)    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« あっ! タケシくんだ!! | トップ | 「小柳ルミ子」から「おとひ... »
最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
読めなかった。 (tomoko)
2007-08-03 12:51:09
労るが読めませんでした。がっくし。


#tomokoさん (さいとう小児科)
2007-08-03 14:47:20
やったね!(^○^)v

国定忠治の子分に、「いたわりのあさたろう」という人物がいましたが、私はてっきり「労りの朝太郎」だと思っていました。

さぞかし気配りの行き届いた御仁であろうと、勝手に想像していたのですが、違いました~。

「板割りの朝太郎」でした。もしかして、空手で板をたたき割ったり出来たんでしょうか。。。

といった具合に、私も、「労る」には騙されたクチです。(^^ゞ
こりゃヤラレタ (新之助)
2007-08-03 19:42:23
おいらはろうると思いました(-_-) ねぎらうとは知ってましたが。 最近の食い物屋は確かに落ち着く感じがしないです。お昼時はほとんど一食で大盛とか。追加でラーメンとかたまにですが「以上でよろしいでしょうか」は心こもってない!真心の接客がないぜよ
#新之助さん (さいとう小児科)
2007-08-04 09:29:33
「お年寄りを○○○る」→お年寄り=老人→「老」を連想→○に「ロウ」で連想される「労(いたわ)」を入れる

私の場合、こんなふうに記憶してるんですが、回りくどいでしょうか?(^_^;)

食堂の「以上でヨロシカッタでしょうか?」の考察は、また改めて。(^^)
ちょっと気づいたことがあったもので。

コメントを投稿

◎じゃが日誌」カテゴリの最新記事