森川博之 「私的な遊戯」

私的に色々綴って行きます。
曲↓http://www.myspace.com/morikawahiroyuki

映画「アルゴ」勝手に普及推進委員会

2013-04-23 00:05:08 | Weblog
こんばんは、LINEって便利だなあ、と思いつつ、
全く活用できてない男です。

リアルタイムで複数人とのコミュニケーションが取れる。
素晴らしい機能ですな。

活用は、出来てない。

と、そんなデジタルへの扉の前で、相変わらずうろうろしている反面、
映画オタクへの道を着々と順調に歩んでいる男が、最近嘆いてます。

私が働いているツタヤ、そこに入荷された50本を超える映画「アルゴ」が、
完全に置物化しています。

いやあ、全く借りられない・・

アカデミー作品賞!という名前でイケル!と判断した偉い人、わが町
玉名の客層とレンタル傾向をほんの少しでも調べて頂けたら・・

50本、無いわ。
好きな作品が勝手に辱めにあっている様で、悔しいです。

それを借りさせるのがプロだろ!という御意見も分かりますが、
こと玉名店に関しては、アルゴを勧めるのは至難の業。

クラシック好きにボーカロイド勧める方がまだ容易い位の難易度。

やっぱりね、土地土地で娯楽の傾向は偏りますよ。
そこら辺、お願いいたします、偉い人!

ただまあ、嘆いてばかりいても仕方無いので、勝手にアルゴのオススメでも
しようかなと。



これがアルゴ。はい地味。華が無いですな。

恐らく、このビジュアルで頭から選択肢に入っていない状態の方々もいるかと。

でもこの映画、凄いですよ。
凄いというか、見た目より凄くシンプルで分かりやすく、面白い。


簡単に概要を綴りますと・・

・イランのアメリカ大使館にデモ発生!デモ隊が大使館に突入!

・逃げるぞ!とアメリカ大使館の職員6人脱出!カナダ大使館へ

・脱出した6人をイランからどうやって逃がそうかと考える

・そうだ映画の撮影スタッフとして空港をパスさせよう!

・実話です


多分世界一省略した映画アルゴの説明ですが、こんな感じです。


先ず実話と言うのが凄い。

映画の撮影スタッフとして逃がす。
この作戦、発想自体がぶっ飛んでますね。敢えて目立つ方法で、という。
因みに「アルゴ」とは、このフェイク映画の題名なんですね。

で1979年に決行されたこの作戦、クリントン大統領が公表するまで
世間には一切知られていなかった、というのも面白い事実。


次に脚色、「盛り方」が素晴らしい。

勿論映画ですから、事実プラス「盛り上げる演出」をぶち込む事もあります。

私的に鑑賞後「どれが事実でどれが”盛った”のか?」という情報を
かき集めましたが、まあ違和感が無い。

流石に何箇所かは「これ・・盛っただろ」という場面はありますが、
その全てがきちんと機能していて、観客を釘付けにさせる大切な要素
「緊張感と興味の持続」を見事に成立させています。


なので、あっという間に時間が過ぎます。


実話ですから結末は分かってます。
そしてオチが分かった上で、尚且つ延々ドキドキしながら観れる映画というのは
早々無く、その技量はやはり素晴らしいです。


後はラストの粋さ加減、最高。

エンドロール前に、とある演出が待ってますが、これがまた驚きます。
一個だけネタバレすると、実際の人物と役者、相当似てます。


こういう「似せ方」一つとっても、この映画の丁寧さや事件に対する真摯さ、
当事者達への敬意を存分に感じる事が出来て、粋だねえ、となります。


後はまあ、何と言っても「映画が人間を救った」という事実を「映画で魅せる」、
という構造、作り手の映画に対する誇りと意思を感じます。

娯楽舐めんな!的な攻撃性ではなく、そこは地味さが功を奏して
「ほら・・娯楽でも凄い事やれるんですよ・・」みたいな静かな提示。

いやあ、やっぱり素敵な映画です。


まあ、私の駄文で何処まで伝わったかは分かりませんが、兎角人生の内の
2時間、それを預けるに十分に値する逸品だと、私的には確信しています。


というわけでオススメです、是非是非。


うん、やっぱり長いな。
失礼します。



B’z好きのパクリ、盗作に対するスタンス

2013-04-06 04:26:57 | 音楽
こんばんは、朝ですね。


さてさて、最近またまたDVDを戸棚に戻すお仕事に復帰した訳ですが、
そうなると音楽との距離が自然と近くなります。

まあ、リスナーとしてですがね。

で、最近同じ職場の若い子が「B'z好きっす!」と目が点になる様な
発言をしたので、今回はビーズ(もうカタカナで)の話題でも。

因みに彼は未だ20そこそこ。エアロスミスも聴くみたいです。

先ず、基本的な私の意志を綴っておきますと、私はビーズが好きです。
好きだった、じゃなく今でも好きです。

最近の曲は余りピンと来ませんが、やはりハマった時代の楽曲は
今でもたまに車内で聴きます。

そんなビーズとの付き合い方をしている人間が、彼等のパクリについての
私的な見解をツラツラ書いていこうかと。

ビーズの楽曲の中には、音楽を多少聴いている人間ならば「やっちまったなあ!」
というレベルの「危うい」逸品が結構あります。


何個か挙げれば

BAD COMMUNICATIONはツェッペリン様の有名曲からインスパイア

ferewell song はラストがビートルズの「hey jude」まんま、いやオマージュ

ZERO にいたってはイーグルスの代表アルバム「ホテルカリフォルニア」、その
中の1曲にサビを足しただけ、いやスーパーリスペクト


で、これらを聴いて「おいおいふざけんな」「丸パクリじゃねーか」と激怒する
洋楽ファン、音楽ファンがいるのも当然かと思います。

ビーズ好きの私はと言うと、そう指摘されたら「ですよねー」、と答える
しかありません。

ムキになって反発しようが、残念ながらメロディラインはほぼ一致。


ここで、疑問に思ったのです。

作曲担当の松っちゃんは、これらの「超有名曲」を何故わざわざチョイス
しているのか、と。

インタビューではこれらの指摘に対して「そういう次元の話じゃない」
「それを突っ込むのは無粋だ」「誰だって影響は受ける」、との回答。

なるほど、図太い。しかし益々反発を煽るインタビューである。


「パクった?」と思われる楽曲を世に出す歌手は山ほどいます。
で、「何か似てるなあ」と思う楽曲を世に出す歌手も更に星の数ほど、居ます。


ただ、「やっちまったな」レベルの作品は早々ありません。
若しくはパクル場合、結構マイナーな楽曲から拝借、というのが
通例なのです。メジャーな楽曲は、バレやすいですから。

しかし上記の2つを軽々やってのけているのが、ビーズなんですね。


では、何故それでも好きなのか?それだけ調べて何故好意的か?

一つは、稲葉浩志というヴォーカリスト、その音楽に対する姿勢。
彼のドキュメンタリー番組を昔観た時、「ゴメン、俺には無理だわ」と
思わせるには十分なストイックさを披露してました。

その内容は、歌唄いからすれば平伏するしかない程の努力と管理、
それがあって、今も尚そのパフォーマンスか、と。

松本さんも同様。ライブでの演奏は、日々の練習量が相当なものなのを
示すには、十分すぎる位の上手さです。

楽曲に対してはともかく、音楽に対しての努力と真摯さは、とてもじゃないが
真似できない。屁理屈ですか?そうですか。

まあ、音楽に携わった人間として、その異常とも言えるストイックさは、
やはり素晴らしいの一言なのですね。


もう一つは己の音楽の幅を広げてくれた、という事実。

ビーズを皮切りに、エアロは勿論、モトリークルーやヴァンヘイレン、
要はアメリカンロックへの扉を開けてくれたのも、彼等のおかげなのです。

まあ、知れば知るほど「おいおい松っちゃん・・」となるのも事実ですが 笑


結局、こういう長きに渡る心情の土台があるので、無下には否定出来ないのです。

でも確かに最初エアロ聴いたときはショックだったなあ・・
「ああ、この人達が”元祖”なんだ」と。

否定派の心情は相当に理解出来ます。
ですので私は彼等に対して特に反論もしませんし(というか出来ない)、彼等の
前ではビーズの話題や曲は出さない様にしています。

ただね、彼等は稲葉さんのドキュメンタリーや、松ちゃんのライブパフォーマンスを
観た、知った上での辛らつな否定なのかなあ、と。

そうでなければ、少し寂しいなあと。


まあ、いいや。

音楽は聴く場合、最大限楽しむ。

そういうスタンスをビーズの「この問題」に対して当てはめると、
私の場合は「この曲はどれが元ネタなんだ?」と、一種ゲームの様な
感覚で向き合っているのです。

で、見つけたら「これかあ!・・おお・・」、と 笑

で、更にエアロとライブやった時なんかは、混乱しつつも爆笑してればいいんです。

うう、長いな。

ともかく、最近私的に良い曲が無いので、松ちゃんお願い致します。


まあ、ぶっちゃけると私は稲葉浩志のソロの方が好きなんですがね。
あの暗黒感は堪りません。


嗚呼、雨だ。