あるきメデス

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足尾銅山の一つ、小滝抗の面影を訪ねて

2006-10-30 23:28:00 | カントリーウオーク
 一昨日と昨日、カントリーウオークの仲間で、栃木県に源を
発する渡良瀬川の源流に近い、足尾を歩きました。今日は初日
のレポートです。

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 日光市足尾の庚申川沿いをさかのぼる
 2006年10月28日(土)
  
 カントリーウオークの仲間17人が、東武鉄道伊勢崎線、桐生線を
乗り継ぎ、相老(あいおい)駅に集まる。

 相老駅からわたらせ渓谷鐵道に乗り、12時5分に無人の原向
(はらむこう)駅で下りた。


 好天でさわやかな天気、渡良瀬川の橋を渡って国道122号に
出る。上流に1km近く進み、鉄道のガードを越えたところで
昼食をする。

 手前の信号を渡って渡良瀬川の支流、庚申川沿いの県道293号・
庚申山公園線に入り、緩やかな上り道を上流に向かう。

 信号を渡ったところに大きな「庚申山」碑が立つ。高さ4.1m、日光
市の民俗文化財である。


 少し先の電柱に「熊 出没注意」の張り紙が出ていた。熊君には
出会いたくはない。

 細い車道だが、車が結構通過するので注意が必要だ。1km余り
進むと庚申ダムがあった。水力発電用と記されているが、そばに
発電所はない。


 堰堤(えんてい)から500mくらい上流に進んだところ、対岸がけ
の太いパイプからかなりの水量が流れ落ちている。地図で確かめ
ると、庚申ダムのために、合流点から1.5kmほど上流の渡良瀬
川から取水しているようだ。

 梅橋を渡って庚申川の左岸沿いになり、2,3戸だけの小滝を
通過する。流れはかなり下になり、ところどころで紅葉が、まだ緑
の多い谷間に彩りを添える。


 4km余り進んだところに小公園があり、「ここに小滝の里ありき」
と刻まれた碑が立つ。

 かつての足尾銅山の3山のひとつ、小滝坑のあったところで、明治
18年(1885)に開発に着手し、大正5年(1916)の最盛期には、
今日の宿である国民宿舎のある銀山平にかけて1万余人の人口が
あり、社宅、病院、学校、浴場から、料理屋、芸妓屋などもあり、
ガソリンカー軌道も通じていたという。

 昭和29年(1954)に閉山となり、現在は家1戸もなくその面影は
感じられない。

 わずかに精錬所・選鉱所跡のレンガがだけがその名残を見せて
いた。

 松に絡まるツタの紅葉が色鮮やかな公園で、小休止する。

 少し上流に向かうと対岸に、流れは細いが何段もの滝が流れ
落ちていた。

 小滝橋の横には、明治20年(1887)に銅山便道として開削
された道路に、大正5年(1906)に架設されたという旧小滝橋
が残り、橋の先は小滝抗の入口となっていた。


 さらに500mほど進んだ左手に、覆い被さるようにせり出した
巨大な岩がある。

 旧小滝火薬庫跡で、足尾銅山では、火薬を使って採鉱して
おり、「明治40年(1907)頃まで使用していたらしい」と記され
ていた。

 少し先には、構内電車の導入前の抗口だったという、当初の
小さな抗口が残っていた。


 岩をはむ清流を見下ろし、色づきの増えた行く手の山腹の広葉
樹などを見ながら進んで、次第に高度が上がる。

 人が渡れるだけの小さな橋があり、1軒だけの温泉宿「足尾温泉
かめむら旅館」の看板が立つ。

 横に「猿田彦神社」への矢印もあったので、橋を渡って旅館の
裏手から神社に回ってみた。

 りっぱなシャクナゲの群落があり、「猿田彦神社例祭」と書かれた
白旗の並ぶ石段の上に本殿があった。

 明治23年(1890)に、小滝抗の山神社として抗夫により建立
されたものという。

 神社の背後は広い芝生地となっていて、色とりどりのテントが並ん
でいた。銀山平キャンプ場で、東屋(あずまや)や炊事場、管理棟
などもある大規模なキャンプ場である。

 横の台地上には、高さ10mくらいの大きな塔が見える。

 「中国人殉難烈士慰霊塔」で、太平洋戦争末期に中国から強制
連行されてきた257名が、足尾銅山の労働に従事したが、その
うち109名が殉難し、その人たちの慰霊塔とのこと。

 ここにも、足尾銅山の歴史が残されていた。

 今日の宿・国民宿舎かじか荘はすぐ先、15時34分に着いた。


 「庚申の湯」と呼ばれる地下1500mから湧き出る温泉は、つる
つるとしていて、「美肌の湯」ともいわれている。

 露天風呂に入り、眼前の色づく山肌を眺めながら汗を流した。

(天気 晴、距離 7km、地図(1/2.5万) 足尾、歩行地 栃木県
 日光市(旧足尾町))
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