あるきメデス

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道北 利尻・礼文と稚内周辺の旅② 利尻島観光後礼文島へ〈前半〉

2017-08-21 22:06:16 | 国内旅行
 2017年7月31日(月) 晴
 == 利尻島を観光後フェリーで礼文島へ ==

 利尻島の西部、利尻町沓形(くつがた)のホテル利尻にて6時に起床し、7時から食事
処ヒナゲシで和食セットの朝食をする。


 8時50分に利尻バスの観光バスに乗り、ホテルを出発した。バスのドライバーは板垣
さん、ガイドは山岸さん、午前中は利尻島の観光である。

 利尻島は、島の北部から東側一帯が利尻富士町、西側が利尻町の2町に分かれていて、
総人口は4,739人とか。島内にはクマやヘビはいないという。

 中央にそびえる利尻山を中心に、円形に近い利尻島には海岸線沿いに一周する全長54
㎞の道路があり、昨日今日で反時計回りに一周することになるようだ。

 今朝は、島の西側中央部、アナログ時計の9時辺りの位置にある沓形から南西に向かう。


バス車中から途中に人面岩↑や寝熊の岩↓、弁天宮を祭る龍神の岩などを見下ろしながら
進む。


 龍神の岩



 さらに特産利尻昆布を干す風景や、利尻山からの湧水「霊峰湧水」の横などを通過する。

 霊峰用水



 間もなく雲間から利尻山が姿を現した。最初の観光地、島の南端の仙法志御崎(せんぼ
うしみさき)公園には9時15分過ぎに着いた。


 仙法志御崎は、20万年前に海中から噴火した利尻山の溶岩により形づくられた奇岩が
並び、雲が無ければ利尻山と奇岩との風景が見られるようだが、今日は雲が多くて利尻山
の全景は見られない。







 海辺の草原にはたくさんの花が咲き、海水を囲んだ生けすには2頭のイルカが泳いでい
た。



 9時50分までフリータイムとなり、そばにあった利尻昆布の加工直販店、畑宮商店に
入り、多くの人が天然昆布やその加工品などを求めた。店内では、とろろ昆布の作業工程
も見られる。









 買い物を終えた頃には、利尻山の展望も幾分良くなる。



 バスは島の南端から東北東に5㎞ほど進み、島の南東にあるオタトマリ沼に10時頃到
着した。

 オタトマリ沼は、近くの三日月沼を含めて沼浦湿原と呼ばれている。この湿原は、海の
水際の爆発的噴火で爆裂火口ができ、噴火の際の火山砕屑物(さいせいぶつ)が周辺を取
り囲む丘をつくり、その窪地に水がたまってできたという。

 その後、この沼に植物が入ってきたが、気温が低いなどの理由でバクテリアの働きが不
活発なため、植物が枯れても十分分解されずに堆積し、泥炭層が形成されて湿原になった
ようだ。

 沼の向こうに利尻山の鋭峰が見えるはずだが、上部は雲に隠されて全貌は見られない。
沼のスイレンが花を開いていた。






 沼辺のレストハウスでは、くま笹ソフトクリームやウニ鮨(すし)が人気のよう。


 バスの出発際には、利尻山の上部もかなり見えるようになった。


 北海道土産として人気の菓子「白い恋人」のパッケージの写真は、近くの「白い恋人の
丘」(沼浦展望台)からの雪の利尻山を撮ったものらしい。

 10時27分にオタトマリ沼を後にして、島の東岸を北に向かう。利尻山の南東面にあ
る万年雪が見えるようになった。



 島の最東端にある石崎灯台や、島の北東部、雄忠志内(おちゅうしない)の廃校後の小
学校校舎を活用して、日本名水百選に選ばれた利尻富士の雪解け天然ケイ素のミネラルウ
オーター「リシリア」をつくっている「利尻名水ファクトリ」前を過ぎる。




 その先、野塚岬近くの野塚展望台には「ラナルド・マクドナルド上陸記念碑」があり、
バス車内から眺める。

 江戸末期の嘉永元年(1848)6月、アメリカの捕鯨船の水夫、ラナルド・マクドナ
ルドは日本にあこがれ、ひとりで下船してこの地に上陸した。

 しかし日本は鎖国中なので捕らえられ、稚内宗谷から松前、長崎に送られて幽閉された
が、長崎で半年間に英語通詞(通訳者)に教えた英語のお陰で、のちの黒船来航時に、教
えられた主席通詞、森山栄之助の流ちょうな英語にアメリカ側は驚いたとか。森山はのち、
福沢諭吉にも英語を教えたという。

 記念碑は、このことを小説「海の祭礼」にしたという作家、吉村昭さんのことばで刻ま
れていた。


 間もなくの10時58分、次の観光地である姫沼(ひめぬま)園地の駐車場に着いた。
ノリウツギがあちこちに咲き、吊り橋を渡って原生林に囲まれた姫沼の北岸に行く。
     



 ここは、利尻山の「逆さ富士」の景勝地として知られるようだが、今日は雲が多くて山
頂付近は見えない。

 姫沼は、大正6年(1917)に点在する小沼と湧き水を利用して造られた人工の湖で、
ヒメマスを放流したことから姫沼と名付けられたという。

 一周約1㎞の探勝路があるので希望者は一周することになり、ほとんどの人が参加した。
     
 左から時計方向に回る探勝路の多くは木道になっている。ウグイスやコマドリのさえず
りを聞きながら回る緑豊富な探勝路だが、気温が22~23℃位に上がり、陽の差し込む
ところでは暑さを感じる。










 一周した後は休憩舎に入り、姫沼に咲く写真の展示などを見た。



 もう一度沼から利尻山を眺めたが、山頂付近だけはやはり望めない。駐車場に戻り、
11時36分にバスは出発した。これで利尻島の観光は終了である。


 外周道路の姫沼展望台に出て、車中から昨日午後フェリーで到着した鴛泊港やペシ岬を
眺める。島の一周を終えて鴛泊に戻り、フェリーターミナルの先にある郷土料理の名取本
店に11時50分に入った。


 今日の昼食は生ウニ丼、コレステロール値の高い私は、普段は卵類は控えめにしている
のだが、利尻特産のウニはおいしいとあっては遠慮するのは残念なので、たっぷり入った
ウニを全部平らげた。
    


 食事を終えてバスの来るまで、店の横から浜辺を見下ろすと、ここでも利尻昆布を干し
ている。北の方から、この後乗船するはずのフェリーが近づくのも見えた。


 間もなく迎えに来たバスに乗り、近くの鴛泊港のフェリーターミナルには12時半過ぎ
に着いた。



 港に近づいたフェリーを見たら、昨日と同じサイプリア宗谷である。港の北側間近には、
独特の形容のペシ岬が望まれる。



 フェリーターミナル2階の待合室で時間を待ち、13時05分発礼文島(れぶんとう)
の香深(かふか)港行きフェリーに乗船し、利尻島を後にした。


 香深港までは約45分の予定である。(続く)




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