京恋し

頑張った時のご褒美は京都。ずっと憧れ。

芙蓉のかんばせ

2017-07-24 22:03:56 | 季節のことば
「かんばせ」は「顔ばせ」がなまった形で、美しい顔のことです。
芙蓉の花が咲き競う頃になりました。でも、芙蓉は季語としては秋なんですよネ…。

        
        微風にも薄い花びらの先をひらひらと翻している芙蓉の花は、確かに見とれてしまいます。

        
        芙蓉は朝咲いて夕方にしぼむ一日花、そんな儚さも美人を形容する花にふさわしいの
        かも知れません。
         枝ぶりの日ごとにかはる芙蓉かな   芭蕉

        
        紅色の芙蓉は、華やかでエネルギッシュな現代っ子のお嬢さんを思わせます。

        歩く道々で美人さんににこやかに挨拶されているようで、思わずにっこりしてしまいます。
        とはいえ、暑いのなんのって、ほんのちょっと遠回りの駅まで往復で、汗だくだく
        こっちの方がしぼみそうです

        
        ハイビスカスも芙蓉と同じアオイ科、ほとんどのハイビスカスは園芸種ですから、どんどん
        新種が生まれています。

              
              これもハイビスカス。「フラミンゴ」という種類らしい。納得!
              初めて見た時は感動したけれど、この頃は時々みかけます。
        
              ハイビスカスは夏の季語です。イメージも真夏そのもの。何しろ南国
              生まれですから。

芙蓉というと、高橋治著「風の盆恋歌」を思いだします。酔芙蓉でしたが、重要な道具立ての一つでした。
  別れた恋人がパリで再開するという“ステキ”と風の盆の3日間だけ逢瀬を重ねるという“ステキ”
  パリと八尾が哀しみの初めと終わりというのも絶妙。というわけで心に残る小説でしたから、芙蓉を
  見ると哀し気な風情を感じてしまうのです。
                                     

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2 コメント

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ひらひら~ (sumire)
2017-07-25 08:05:12
ひらひらだあ~❗
花弁が1 枚の頼りなくひらひらが好み。
もちろん芙蓉大好き💓♥❤

風の盆かあ・・・もう一度行きたい。
何年も前から八尾に宿をとって観光客のいない
深夜にと・・・でも観光客も深夜2畤位までいる。
現在では、「風の盆恋歌」の風情は難しいのかなあ?
sumire さんへ (京)
2017-07-26 02:03:12
ふようの花はひらひらと儚げでいいよね。
もう少し厚手の花びらだったら2~3日は咲いていられるのでしょうに。
あ、ひらひらがいいのよネ!

風の盆、私ももう一度行きたいと思うけど、
今はホントに風情がないよ!

おはら果て八尾の町の酔芙蓉  佐野和子
かざす手のひらひら白し風の盆  小倉英男

なんて、どうですか?

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