佐渡の桜の名所と言えば、まず思い浮かぶのが、真野公園、相川の城址公園、新穂ダムなどであろう。しかし、こういう所は、上野公園などと同じで、酒盛りをして騒ぎ立てる花見客が大勢いて、静かにお花見を楽しもうという雰囲気にはならない。
私が推奨する佐渡の桜の名所は、「小木の海潮寺の御所桜」「羽茂大崎の法乗坊の種蒔き桜」「内海府の北小浦の与六郎桜」の三箇所である。海潮寺の御所桜は、一本の木に一重と八重の花が混在して咲くという珍しい桜であり、順徳上皇のお手植えの桜である。「法乗坊の種蒔桜」の来歴は、「宮本坊の住職が老後、産土(うぶすな)の境内、宮本坊、法乗坊に桜を植え、この一本だけが残ったものと言われている。苔が着き欅が寄生するなど古木の様相を呈し、羽茂川の上にまで枝を広げて花を咲かせる」と物の本には書いてある。羽茂大崎に向かう道路から川越しにその巨木を見ることができ、実に圧巻なる眺めである。桜の木の下には、茅葺き屋根の小さなお堂とお地蔵さんがあり、全体として可愛らしい構図になっている。桜の木が大き過ぎるため、端っこを支えるつっかえ棒らしきものまである。ライトアップされる頃の夜桜見物がお勧めか。「北小浦の与六郎桜」は、両津から向かうと、佐渡一周線の北小浦の集落の左手に看板が出ており、ここを左折して1キロほど進んだ所のヘアピンカーブの右手にある巨木だ。山桜の北限と言われている。
法乗坊の種蒔き桜と与六郎桜は、3月下旬に訪れた時はまだ蕾であった。満開が楽しみな桜である。東京の桜は満開になったが、佐渡の桜の開花便りは今週末あたりだろうか?











