佐渡の翼

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イタリアンレストラン「マキャベリ」(小田急新宿店)    投稿者:佐渡の翼

2013年11月07日 05時06分02秒 | 国内高級ホテルレストラン・料亭食べ歩記

同一商圏内の近接したエリアに、チェーン店舗を複数出店する政策を「ドミナント政策」と称し、コンビニチェーンなどが好んで用いる手法である。「コンビニ店のオーナーに取っては、競合店が増えるだけなので自店に不利なのでは?」と思われがちだが、結果は逆で、チェーン店が多数出現すると、その商圏内に住む住人からの認知度が高まり、一店あたりの売上は増える構図になるのだそうだ。それ以外にも物流コストの低減化、本部からの巡回指導員の店舗間移動時間の節減化など、メリットは幾つかあるそうで、「何でこんなに至近距離にいっぱいコンビニを建てるのか?」と疑問に思うのは素人で、商売論理学の観点からは理にかなった出店方法なのだそうだ。佐渡では金井のセーブオンと佐和田のセーブオンの間にある泉地区へのセーブオン出店などがそれに当たると言えそうだ。最近、筆者の住む地区でも、ファミマがこれを行い、ライバルのセブンイレブンの出店を防いでいる。

さて、そんなコンビニ戦争とは無縁の筆者は、6月2日、小田急新宿店にある、イタリアンレストラン「マキャベリ」を訪ねてみた。この日は雨の予報で、雨の日は、小田急か高島屋の洋食と決めているため、真っ直ぐ小田急百貨店へと向かった。ところが天気予報は大はずれで、午前中から太陽が顔を出すようになった。午前11時10分頃に、「マキャベリ」にお邪魔したら、相変わらず予約でほぼ満席の状態で、12時45分までに退店すると言う条件で入店を許可され、入り口にほど近い席を指定されたが、ここは最悪の席位置であった。何故なら、客の出入りがあるたびに、じろじろ眺められるからだ。きょろきょろし出したら、スッタフが飛んで来たので、屋外のテラス席への移動をお願いした。訪問当日は、やませと呼ばれる北東の涼しい風が新宿の高層街を吹き抜けており、屋外ランチを楽しむには絶好の日和であった。中央部に日除け用のパラソルを突き刺し、グリーンのビニール製のテーブルクロスを敷いた席が幾つかあったので、入り口から二番目の席に陣取ってみた。何だか、佐渡の真野にある、コーヒー&ブレッド「しまふみ」のようなsituationだが、違うのは、目の前が海ではなく、独特の形状で御馴染みの「モード学園」のビルを含む高層ビル群であった。エアコンの室外機の音がやや気になる程度で、客の数もまばらだったので、自由にお料理撮影が楽しめる環境であった。

筆者は、前菜、スープ、メイン、デザートから成るプランゾBコース(3250円)を注文した。前菜には「軽く炙った帆立のマリネ、キウイと蜂蜜ソース添え」を選んだ。以前も似た様なお料理を味わった記憶があるが、相変わらずいいお味である。スープは、かぼちゃのポタージュスープだが、火傷しそうなくらい熱く、中にはリンゴの細切りが入っていた。やはり、マキャベリのお料理はいつ食べても美味しいし、見た目も実に鮮やかで写真映えがするので申し分がない!メインには「鰆(さわら)のピカタ、サフラン風味ソース、三陸産のワカメを添えて」(トップ画像)をお願いした。ピカタとは、卵液の中に素材を潜らせた後に、それを焼いたお料理だが、旬の鰆はほんのり塩風味で、ジューシーな香ばしさがサフランの香り高いソースと微妙にマッチし、えも言われぬ美味さであった。写真も真上から撮影したら美味しそうに仕上がったので、屋外席を選んでおいて正解であった。デザートには、りんごと胡桃のスキャッチャ(要するにバターケーキの事)、メロンシャーベット、季節の果物を組み合わせた、シェフのきまぐれデザートを選んだが、これも大正解であった。最後に筆者の経験則に基づく定理を述べておこう、「行列のできるお店のお料理は不味し!されど、いつも混んでいるお店のお料理は美味し!」

11月8日の日記:今日は立冬だが、東京は暦らしからぬ暖かい朝を迎えた。最近大流行の食材偽装表示は三越伊勢丹グループのレストランにまで飛び火したが、最早どこでもやっている事で格別驚く事もなくなった。いずれ外食産業チェーン店や一流百貨店の惣菜にまで拡大しそうな勢いである。「4~5万もするようなおせちだって、原材料については皆な嘘ばかり書き並べているに違いない」そう思う人が増えると、年末商戦に響きかねまいに。筆者が自慢げに掲載している、伊勢丹で購入した惣菜も、原材料は表示とは違うかもしれない。食べてみて、「おや?」と言う味がした時の惣菜は偽装惣菜だったのかもしれないからだ。一方、食の安全安心にこだわり、真面目に取り組むレストランは、こんなご時世だからこそ我々の真価が試されると意気込んでいるだろう。

ところで、嘘と言えば、当ブログは過去様々な嘘を付き読者を欺いて来た。だが、そうした嘘は、今回の一連の食材偽装事件のような、真実を隠して相手を騙し、嘲笑い、小馬鹿にして操るような嫌な嘘ではなく、幼児が付くのと同じ、笑いが伴うような戯れの嘘であった。民俗学者の柳田国男は、幼児の嘘を「いたいけな知恵の冒険」と慈しみ、叱るでなく、信じた顔をするでなく、興ざめするでもなく、存分に笑うのが良いと言った。そうやっていい子に育てたいものである。

引用参考文献:朝日新聞「天声人語」

パン、これは室内で撮影した。

テラス席

目の前は新宿の高層ビル街

お水

前菜

下から立体的に撮ってみた

スープ

デザート

下方から撮るとこうなる!

お会計!


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