国道を両津方面へと向かい、藤津橋を左折して中興(なかおく)集落へと入った。農作業中のおじさんを捕まえて「計良藤左衛門の椎の木」の場所を問うてみた。するとおじさんは「ああ~、計良さんのお~」と言い、「中興神社まで行きなさい。そしてそれを左に見ながら進むと公民館がある。その近くで誰かに尋ねると教えてくれる」と続けた。中興神社と公民館を過ぎてもそれらしき大木が見えなかったので、近くの民家に入り、再度案内を請うた。するとおばさんは、「ほら、ここから見えるでしょ。あの大きな木」と大きく茂った枝を指差しながら言った。その木を目指し、今来た道を戻る感じで進んだ。やがて立派そうな家が目に入り、その入り口付近に草木に隠されるようにして案内標柱が建っているのを見つけた。家の前を横切り奥へと進むと案内看板があり、目指す椎の木とようやく巡りあえた。計良藤左衛門の椎の木は、島内最大の椎の木として有名らしく訪れる人が絶えないのだと言う。
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