人生すべてが「やってみた」

「やってみた」人生を自叙伝にして出版します。
幻冬舎の舘野晴彦取締役が好きです。よろしくお願いします。

◎絵本の思い出  

2017年07月12日 | マイストーリー
阪急武庫之荘駅の近くに、かつて小さな本屋さんがありました。
入り口を入ってすぐ脇に、おじいさんとおばあさんがちんと座っていました。
本屋さんに入るとおじいさんとおばあさんはかすかな声で、「いらっしゃい」と言いました。後はまた、静かにちんと座っているだけです。ときどき入ってくるお客さんは、チラ見か立ち読みで帰ってしまうこともあり、レジの仕事はほとんどありません。おじいさんとおばあさんは、寝てるのか起きてるのかわからない感じでした。
阪急武庫之荘駅は、大阪駅と三宮駅の間に位置します。大阪梅田と神戸三宮、そして西宮に大型書店が開店する頃、おちゃのま書店は静かに店を畳みました。
おちゃのま書店では、ほとんど本を買ったことがありません。食指が動く本が見つからなかったんだから仕方ありません。それでも、永遠に閉じてしまった入り口の前を通るたび、開いてるうちに何か買ってあげればよかったなという、罪悪感のような気持ちが胸元を掠めました。大型書店のバイト店員さんの前の行列に並んで買うのなら、おばあさんのよろこぶ顔が見たかったな。
大型書店の次は、無店舗書店の台頭です。ぽちっと押せば、探し回ることなく大抵の欲しい本が手に入るようになりました。
便利でありがたいサービスです。
だけどそれでも、私は今もときどき、おちゃのま書店のことを思います。私はこれからおばあさんになってくわけですが、おばあさんになっても、おちゃのま書店のような本屋さんの勘定台に座っていたいと思います。
私がおちゃのま書店に偏愛を寄せるのは原風景に和歌山の田舎書店があるからではないかと思います。
おじいちゃんと通った田舎書店。
行く度に、必ず一冊絵本を買ったなあ。
店主が顔見知りの田舎書店は、次に行くまでに、欲しいと思うような本が入荷していたりしました。
おじいちゃんに買ってもらった。そのことばかり覚えていましたが、店主の計らいもなかなかのものであったと思います。今の私に、そんなことできるでしょうか?
人より多読速読ではありますが、「あなたへのおすすめ」をコンピューターで出してくる無店舗書店に勝ち目はありません。おばあさんが勘定台に黙って座っているおちゃのま書店が無店舗書店や大型書店よりいいことって何があるでしょう。お客さんより、おばあさんにいいことありますが。生き甲斐です。生涯元気で、好きな本に囲まれていられたら幸せかな? おばあさんを慕ってくれる馴染みのお客さんがいたら、幸せかな?好きなもの好きな人好きなことをチョイスすることに妥協はありません。おちゃのま書店は、一つの候補です。
ジャンル:
ウェブログ
コメント   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« ◎ダーリンのお母さんにありが... | トップ | ◎「おちゃのま」について考え... »
最近の画像もっと見る

コメントを投稿


コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。

あわせて読む

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL