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「クーデターの背後にギュレン派がいたと確信する」パムク氏

2017年08月30日 | 
8月31日 ノーベル賞作家オルハン・パムク氏が、2016年7月の未遂クーデターの背後に、在米説教師フェトフラー・ギュレンと彼のネットワークのメンバーがいたと確信すると言いました。

 Hurriyet

「私は、最初はギュレンと彼の信奉者が背後にいたとは信じられなかったが、いま、私は確信し、多くのギュレン派がトルコ軍に侵透し、他の兵士たちを道具として扱い、クーデターを実行しようとしたか、わかった」と、パムク氏は、ニッケイ・アジア・レヴューのインタビューで語りました。

「しかし、私は自問する。彼らはどのようにして軍に侵透することができたのか? FETOは政権政党・公正発展党(AKP)によって力を得たが、いま、AKPはFETOに関与した者すべてを告発している。これは大きな矛盾ではないか。クーデターの夜、人々は民主主義を求め、“間接的に”AKPと、エルドアン大統領と、彼らの参政権を守った」とパムク氏は言いました。

パムク氏はまた、未遂クーデター後の逮捕と解雇を批判し、これは“不公正であり、納得できない”と言いました。「最も偽善的で“、きたない”のは、ジャーナリストたちの投獄である。ギュレンに反対する本を書いたジャーナリストまで投獄された」

「私にとって、それは緊急事態令と憲法裁判所の2人の判事の解雇で始まった。最高裁の判事を解雇できるなら、なんだってできる。いま、極右と政治的イスラムが結束している。いま、右派が力を得て、法のルールと憲法裁判所を無視しようとしている。私たちは民主主義を失った。言論の自由なしに、民主主義はない。残念ながら、いま、トルコには、非常に制約された言論の自由しかない」と、パムク氏は言いました。

4月16日の、大統領制に関する憲法改正の国民投票について、パムク氏は、選挙運動の条件は“不公平”だったとコメントしました。パムク氏はまた、ドイツが2年前、100万の難民を受け入れたとき、「私はアンゲラ・メルケル首相に敬意を払った」と言い、トルコ政府が何百万もの難民を受け入れていることを「誇りに思う」と言いました。

「ポピュリズム(人民主義)が移民を冷遇し、ヨーロッパの精神を抹殺している。ヨーロッパは、フランス革命のスローガン“平等、自由、友愛”を基盤にしてきた。しかし、いま、彼らは、貧しく惨めな難民に背を向ける。これは友愛ではない。ヨーロッパには、もう友愛はない。友愛のないヨーロッパはない」と彼は言いました。

EUはトルコの加盟に関して、誤りを犯したと、パムク氏は言い、トルコが歴史的にEU加盟のためにベストを尽くしてきたにもかかわらず、トルコのEU加盟を望まなかったメルケル首相とフランスのサルコジ前大統領の名を挙げました。

トルコの現状についての質問に、彼は、AKP政権の初期にくらべて、「世俗主義が基盤を失ったが、民主主義はさらに基盤を失った」と答えました。


殺された人気TV司会者の葬儀が行われた

有名なTV司会者ヴァタン・シャシマズ氏の葬儀が、8月29日、イスタンブルのギュゼルテペ・ビルリク・モスクで行われました。彼は27日、イスタンブル・ベシクタシュのホテルの部屋で射殺されました。(8月29日の頁参照)

 Hurriyet

シャシマズ氏の親族、友人、ファンが、市内ウスキュダル地区で行われた葬儀に出席しました。礼拝の後、シャシマズ氏はチェンゲルキョイの共同墓地に埋葬されました。

シャシマズ氏の夫人ヤセミン・アダルさんは妊娠5か月です。彼は27日、ベシクタシュのコンラド・ホテルの1室で、元モデル、フィリス・アケルに射殺されました。アケルは、シャシマズ氏の背中を4発撃った後、自分の頭を撃って自殺しました。事件後、この殺人事件の背景について、さまざまな憶測がなされました。最近、結婚したシャシマズさんへの、アケルの“絶ち切れぬ想い”か?

しかし、アケルの親族は、シャシマズさんは長いこと、アケルに負債を負っていたと言っています。アケルの兄弟、シュメル・バイエルは、現在、殺人容疑で収監されていますが、アケルはシャシマズさんに、アメリカに家を買うために13万ドルを貸し、返してもらっていないと主張しています。その後、彼女はシャシマズさんに、彼女の名義で株に投資するために250万ドルを渡したが、彼はぜんぶ失ってしまったと、バイエルは言っています。

「彼女はイスタンブルのエティレルの家とヴィラと、マイアミの家を売った。彼女はヴァタンに金を返すよう言っていた。ヴァタンは、8月21日、コンラド・ホテルに来た。それは記録されている。フィリスは私にそう言った。そのとき、ヴァタンは、“すぐに13万ドルは返せないが、来週、持ってくる”と言った。事件の日、彼女は、彼が金を持ってくるのを待っていたのだ」と、バイエルはハベルテュルク紙に語りました。

しかし、フィリス・アケルの姉妹のエダ・エレンさんは、ATVに、「アケルはシャシマズさんを執拗に愛していた。私が知る限り、シャシマズさんは金を必要としていなかった」と言っています。エレンさんはまた、アケルは2度、自殺を試みているとも言いました。

また、アケルの甥のディレク・バヤルさんは、アケルは最近、株で大金を失ったと言い、「私のお金を失わせた人をみんな殺す」と言っていたと話しています。警察は事件の調査を始めました。

・・・色恋か、お金か、なまぐさい事件ですね。


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