そよかぜから-映画

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幸せのちから

2007年02月08日 | 人間/社会派ドラマ


2006年 アメリカ 117分
■原題「The Pursuit of Happyness」
2007.2.2 TOHOシネマズ緑井
■監督 ガブリエレ・ムッチーノ
■出演
   ウィル・スミス(クリス・ガードナー)
   ジェイデン・クリストファー・サイア・スミス
     (クリストファー)
   タンディ・ニュートン(リンダ)
   ブライアン・ホウ(トゥイッスル)

《story》

「この手は、離さない」

これは真実に基づいた物語である。
1981年サンフランシスコ。ガードナーは、5才の息子を保育所に送り、医療器具を売り歩く毎日だった。この器具が売れれば生活は安定するはずだったが、なかなか売れない。妻のリンダもこの生活に耐えられず家を出る。ガードナーは、自分が父とともに生きた経験がないことから、どんなに苦しくとも息子を手放そうとしなかった。ガードナーは、証券会社の養成講座を受けることにした。学歴がなくとも、研修期間の成果で正社員への道が開く。しかし、その研修期間は無給だった。家賃を払えない借家を追われ、寝泊まりするところもままならないが、決して息子の手を離すことはなかった。そして、半年の研修を終えて・・・。

何かもの足らない
感動できる映画として期待していったのに、なぜか何かもの足らない。まず、無給の研修期間に腹が立った。結局、仕事をさせておいて、あとの19人はそのまま1円も賃金を払うことなく、半年もただ働きさせただけなんだ。それなのに、必死になっていることがバカらしくさえ思える。当たり前のように扱っていることが不思議でさえある。実際はちがうのかもしれないが、映画を見る限り、ひどい扱いをされているのに、のし上がるために、何も言わずがまんしなさいと言われているようでいやだ。何が彼らを貧しくさせているのか。夕方、寝床を求めて長蛇の列を作るということが、今でもあるのかと、そんな社会に怒りを覚えた。一昔前の世の中と同じじゃないか。「オリバー・ツイスト」の時代と。それに、父と息子の絆、とあったが、リンダが離れた理由は何なんだ。彼女が悪いのか。もっと理解してあげてほしいと思えばいいのか。母親も必死で働いていた。だからこそ余計に二人だけの絆が純粋に思えない。

公式サイト「幸せのちから」

 初めて息子を見たとき
病院で生まれたばかりの息子をみたとき、片目をつむっていた。思わず、「片目が開いてません」と言ったら笑われた。その息子も20才を越え、内定した会社の研修に行った。うれしいような寂しいような複雑な気持ちだ。自分のころを思い出して見ると、家族のことなんてあまり考えなかった。一人で生活することの憧れや、自由に好きなことができる喜びがあった。だから、今の息子も駅に見送りに行った家族のことを疎ましくさえ感じていることだろう。声に出さなくても、元気でがんばっていることをいつも願っている。



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