そよかぜから-映画

見てきた映画の記録です
ネタばれあるかも、気をつけて

暗いところで待ち合わせ

2007年10月08日 | 人間/社会派ドラマ

2006年 日本 129分
■2007.10.6 DVD
■監督 天願大介
■出演
   田中麗奈(本間ミチル)
   チェン・ボーリン(大石アキヒロ)
   井川遥(三島ハルミ)
   宮地真緒(二葉カズエ=親友)
   佐野史郎(印刷会社の上司)
   岸部一徳(ミチルの父親)
   佐藤浩市(印刷会社の先輩)

 《story》

「光をなくした女、闇を抱える男。
   殺人事件からはじまった不思議な共同生活」


交通事故が原因で視力を失ったミチル。最愛の父も病気で失い、一人で生活を始める。ミチルの家の前は駅。アキヒロは毎朝、ミチルが窓を開ける姿を見ていた。ある日、駅で事故が起きた。だれかが人を線路に突き落とし、列車にはねられた。犯人は逃走し行方不明。テレビでは印刷会社の部下が上司を突き落としたと報道。アキヒロは、彼女の家に忍び込み窓のそばにすわり駅を見る。目が見えないミチルは、何か違和感を感じ始めていた。ある日、食器棚の上の物を取ろうとして落ちる。ミチルの顔に落ちてきた土鍋を誰かが拾う。ミチルはそのだれかのために夕食を作る。二人の不思議な共同生活が始まった。
ミチルの友人は外に出ることをすすめたが、でもミチルは怖くて拒絶する。そのことで友人とけんかした。アキヒロは駅を通る人の中で誰かを捜していた。けんか別れした友人に会うために、外に出ようとしてあきらめかけたミチルをアキヒロはサポートした。ミチルにかけてもらった上着のポケットに入っていた写真に、アキヒロが探していた人物が・・・。

 題の意味がわかった
真夜中の明かりのないところで密かに出会う二人。そんな怪しげなイメージのある題名だった。でも、その「暗い」という言葉は昼夜を指してしるのではなかった。目が見えない人生を心の奥底で絶望している女。会社で差別を受け、人を信じられず、人と触れあうことを拒否している男。二人の人生の悲しさが「暗い」という言葉に隠されていた。もちろん性格が暗いとはちがう。社会の歪みの暗さかもしれない。
目が見えない人が一人で暮らせるものだろうか。台所で料理したり、物を片づけたり、掃除したり・・・そんな現実を考えてしまった。目が見えても整理整頓できないし、何がどこにあるかもわからなくて、探しまわることが多いのに。
会社の中の差別。あの休憩室の中の雰囲気は最悪だ。おとないしい私は、アキヒロと同じようにすみで小さくなっているタイプ。噂のネタにされ、いつしか嫌がらせを受ける。学校よりひどいいじめ。今の職場にはそんないじめはない。実際の他の会社の中がどうなっているか知らないけど、きっと現実に存在するのだろう。
二人の行く末は・・・出会った二人の先には少し明るい道が。そんな予感を与えてくれる。幸せになってほしいと願わずにはおれない。


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