■2005年 ミュージーランド・アメリカ 188分
■2006.1.2 TOHOシネマズ緑井
■監督 ピーター・ジャクソン
■出演 ナオミ・ワッツ ジャック・ブラック エイドリアン・ブロディ トーマス・クレッチマン コリン・ハンクス
《story》
1933年、映画監督のカール・デナムは、冒険映画を撮るために、新人女優アンを連れて航海に乗り出す。しかし、船が到着した島は狐島(スカル・アイランド)だった。そして、原住民に捕まり、アンは何物かの生け贄として差し出される。その生き物は、巨大なゴリラであるキングコングだった。
「彼は彼女だけを信じた---
彼女だけは彼を守ろうとした---」
◎実写版としてのリメークは6度目。監督のピーター・ジャクソンは、「ロード・オブ・ザ・リング」の監督。9才のときに見たオリジナルの「キングコング」に魅せられ、映画監督を目指すことを決意。実現にこぎつけた。 ◎長すぎる。出航まで1時間、ジャングルで1時間20分、ニューヨークにもどって30分。見所はCGだと思う。あまりドラマ性は感じられない。キングコングが人間をつかんでいるシーンは迫力があった。しかし、あんなに振り回されて、気絶しないなんて、それに押しつぶされてもいないし、ケガひとつしない。本物のようなリアルさがあるだけに、その不自然さが目立った。アンとキングコングの会話がひとつもなかった。そこに何か意味があるのかもしれない。見つめ合うだけで心がつながっていく、言葉のいらない愛があるのかもしれない。最後にエンパイヤビルから落ちて死んでしまうキングコングだけど、それほどの悲しみがわいてこないのはなぜだろう。以前のキングコングには哀れさを感じる表情があったけど、今回はそれがあまり感じられない。なぜだろう。それは、出てくる人物達がつながっていないからだろう。スクリーンに哀れなキングコングを悲しむ人物が出て来ないから。無理にニューヨークに連れて来られる理不尽さがないから。
キングコング 公式サイト