ソムタム学級通信 ★さちえのタイ生活★

2010年6月より青年海外協力隊、養護隊員としてタイへ。バンコクより北へ450キロ東北部のコンケンで日々試行錯誤の記録。

すいかカードと写真立て

2012年01月05日 17時22分19秒 | コンケン 第9特別教育センター
昨日、自閉症クラスで作った写真たて。 (→ 昨日ブログ 「終わりが見えるから」

すごくいいものができたので、今日の聴覚障害クラスでも作ろうと思うけれど、
朝、教室に行くと来ている子どもは1人だけ。
保護者の同伴が条件のこの特別教育センターは、学校とは違うので
保護者の任意でやってくる。
だから、保護者次第で遅れてくることも、来ないこともある。
連休前後は自宅に帰る家族も多く、センターに出てくる子は特に少ない。

新年が始まったばかりなので、クラスに子どもがたった一人。
「他のみんなはあとで遅れてくるよ」、というので、
それまで写真たて作りはしないで、即興でスイカカードを作ることにする。
なぜ、すいかカードかというと、ちょうど、
「日本のスイカは高い」という話をしていたから。ただそれだけのこと。




「タム バット デンモー」(すいかカードを作ります)

紙を二つ折りにして、スイカの切り抜きを作ったら、
裏に赤い色紙を置いて、台紙に貼る。
そのあとは、すいかの種を描いたり、色を塗ったり、好きなメッセージを書いたり。
     


ほらほら、こっちじゃなくて、スイカ、スイカを見て。
     


「これでいいの?」と尋ねる目で見る子。
「オッケーオッケ-!」のサインを見せると、よっしゃよっしゃと自信がわいた顔。
    


種が、こんなに!! さぞかし美味しいすいかでしょう。
でも、種を出すのが大変だね、とみんなで笑う。
     


おじいちゃんも手伝って、子どもの名前とメッセージを書く。
書いた文字は、
「サワッディーピーマイ(あけましておめでとう)」
おじいちゃんの真剣な目がすごーく素敵だと思う。
     



「日本語が書きたいの」と、保護者が私の作った見本をまねて
「これはどういう意味?」「なんて読むの?」
と尋ねながら、日本語でのメッセージを書く。
     


この「あついね」のメッセージに、この子の毛糸の帽子のいでたち、
そして、お母さんの真夏の服装、ちぐはぐさがおかしくて笑った笑った。
「どうしてクーサーイ笑っているの?」とつられて笑いながらお母さんが聞く。
タイではこういうちぐはぐさをよく見かける、とてもかわいらしい。
       
 

熱い国タイでの甘く実ったスイカのカードが完成。
      








お昼も近づいた頃になると、子どもたちがやってきて
人数が4人になったので、写真たてを作る。
今日のシラパ(芸術活動)は2回。


和紙を使って好きにデコレーションしていくお母さんたち。
切り紙の時にもそうだったけれど、この聴覚障害クラスの
お母さんたちは、芸術活動がとても好き。  (→ 過去ブログ 「花火と浴衣と花畑」


夢中になって、工夫を凝らして、きれいにきれいに仕上げようとする。
そうかそういうやり方があったか、と私もびっくりする創意工夫をする人たちで
一緒にやっていると私も楽しい、勉強になることがたくさん。
お昼ごはんも食べずに続行して夢中になった約1時間半。
「誰もお昼に行かないのね。」「どうしていかないの?」「あなたこそどうしていかないのよ。」
と、冗談を言い合いながら、誰も席を立とうとしない。
    


できあがりは、本当にもう、スーワイ!(きれい!)
    


子どもたちは、というと、首からかけて喜んで走り回り、
かじってみたり、頭に乗せてみたり。
    


このセンターでは子どもたちが作ったものは、持ち帰らせずに
保管することが多い。
センターに来る見学者への展示物、要するにアピールになるのだが、
そのままホコリをかぶっていることもよくあって、
せっかく作ったのに、子どもたちの手に渡らないのは
私はちょっと悲しい気がしている。
だから、私が担当するときには、ほとんどのものはその日のうちに
お持ち帰りしてもらう。

今日、うれしかったのは、おばあちゃんが
「この写真たて、持って帰っていいの?
 じゃあ、今日こんなことがあったって、この子のお父さんに
 この写真と写真たてを見せて話ができるのね。」
と、嬉しそうに言ったこと。


子どもたちの手に提げて帰る姿を見おくりながら、にんまり。
      



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