ソムタム学級通信 ★さちえのタイ生活★

2010年6月より青年海外協力隊、養護隊員としてタイへ。バンコクより北へ450キロ東北部のコンケンで日々試行錯誤の記録。

あやめ

2011年03月14日 19時48分56秒 | コンケン 第9特別教育センター
「クーサーイ 花の折り方を忘れてしまったの。
 教えてもらえる?」

とやって来た先生。

この先生、以前シンラパプロジェクトの準備の時、
私のいるところにやってきて、
折り紙の本に興味津々。

準備中だったけど、折り紙を教えてほしいと言われ
一緒にあやめの花を折った。
とても喜んで、あやめの花を抱いて持って帰った先生。


「忘れてしまったの」と残念そうな先生に、
大丈夫、何回か折ったら忘れません、
それに、きっと覚えています、折ったら思い出します、
と、
二人 うきうきと折り紙を机に並べる。


私のいるこの部屋に、
一人でいるこの部屋に、
折り紙を教えてほしいとやって来てくれることも、私には嬉しいこと。


ぎこちない手つきで、
でも、一生懸命に折り紙を折る先生。
     
    

折りながら、
「同じことを4回繰り返します。」
と私が言うと、
「トゥックダーン!」
とタイ語でのもっといい言い方を教えてくれる。
「トゥックモムでもいいのよ。どの面も同じようにするってことよ。」

へえ、そういう言い方をするのか、とすぐにメモする。
   


すると、にっこり笑って先生が、「トックダーン」と
すべての面を同じように折り終えて、私に見せる。

  
    
私も、覚えたこの「トゥックダーン」(=すべての面)をつかって
「もう一度、すべての面を折ります。」と言う。
「上手!クーサーイ!」と先生も嬉しそう。

二人で 折り紙を折り、話しながら、気持ちが近いのがわかる。
二人の間にあるのは ほんの少しのタイ語なのだけど、
通じ合っている感覚がある。

どんなに話しても、何を言っているかわかんない人はわかんない。
分かる人は分かる。
言葉がなくても、言いたいこと感じていることが伝わってくる。
気持ち次第なのだ。
知ろうとする気持ち、近づきたいと思う気持ち。

  

あやめの花を大事に大事に、抱いて
「クーサーイ ありがとう。クーサーイは優しい。」
という先生。
いいえ、優しいのは、あなたです。
思いやりがあって、相手に近づこう、わかろう、
言葉の違う外国人の気持ちをくみ取ろうとしてくれてるでしょう?


私こそ、ありがとうです。

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