鳥取のすし屋

旅に出たので、寿司が食べたくなった

もちろん回転する方だ

ジャスコのそばの回転寿司屋に、フラリと入ってみた

「ぃらっしゃぃ！」の威勢のいい声がない

案内のお姉ちゃんも、心なしか元気がない

これが鳥取なのかと思いながら、席に着いた

六時頃なのに、客は一人もいない

時間が早いのかな～と思っていると、壁に「八時以降は空いてくるため、寿司を回していないので、食べたいネタを注文すべし」と張り紙が貼ってある

ということはやはり、これからピークを迎えるようだ

一抹の不安を抱きながらも、ホタテを食べてみる

可もなく不可もない

カツオのタタキを食べてみる

…、干からびている…

サーモンを食べてみる

可もなく不可もない

サバを食べてみる

…、半分腐っているようだ…

マグロの赤身を食べてみる

可もなく不可もない

ネタに手を加えたものは、全～然ダメだ

おまけにシャリも、ベタァ～っとしている

そうこうしていると、家族連れがやって来た

しかし、そのあとの客が続かない

一通り食べ終わり、アレが本日最後の客なのかな～、と思いながら会計を済ませた

バイトの兄ちゃんも威勢が悪かったので、レジ係の「ありがとうございましたぁ～」の声が、やけに大きく感じた

これでお金を払ってくれる客は、それはありがたい客なんだろうな、と思いながら店を後にした

鳥取者にはコダワリというものがない、ということが良くわかった夜であった