年に数回、俺は親父がとても可愛らしく見えることがある。
つい先日、帰宅早々の俺に「おい、これでコンニャクにスジを入れよ思たけど、ぜんぜんアカンわ。これ一体何に使う道具や?」と親父。
親父が手にしていたのは白髪ネギカッターだ。
俺は何事も包丁一本でやりたいタイプだが、白髪ネギだけは切るのが面倒なので専用カッターを買ったのだ。
親父はそれをおでんに入れるコンニャクの仕込みに使おうと思ったようだ。
その発想に感服する。
親父の頭もまだまだ柔らかいようだ。
しかし、そりゃ無理やろ。
ちなみにこの白髪ネギカッターを買って以来、あれこれの料理に重宝している。
麺類は言うに及ばず、俺が愛して止まないラーメン屋の一軒であるマッチョの激安持ち帰りチャーシューを使ったチャーシュー丼、総じて俺の煮魚の味付けは濃いめなので白髪ネギを飾り兼薬味として添えている。
特に鯖味噌と白髪ネギの組み合わせ日本酒によく合う。
この白髪ネギカッターは料理好きのM女にはぜひすすめたいアイテムである。