サッカー日誌 / 2011年07月13日


「いさぎよい敗者」のドイツ


女子ワールドカップ観戦日誌(18)

7月11日(月) 
試合なし

★残念ながら、われわれ抜きで
 ドイツが日本に敗れた翌日は日曜日だった。ドイツでは、日曜日は新聞休刊である。そのため、このニュースは翌々日の11日付の新聞に載った。
 多くは一面に写真入り。スポーツ面で2~3ページを割いている。
 ドイツ・チームの標語は「一つのチーム、一つの夢、数百万のファン」というものだった。その横幕を持って、選手たちが泣きながらフィールドを一周する写真を扱い、横幕の「夢 Ein TRAUM」の下に「破れた …ist geplatzt」と見出しを付けたのもあった。 大衆紙のBildは女子選手の泣き顔の写真ばかり並べていた。
 しかし、扱いは概して冷静である。「このワールドカップは驚きだ。残念ながら、われわれ抜きで」という見出しもあった。
 マスコミも「いさぎよい敗者」のようだ。

★いさぎよいナイト監督
 ドイツのシルビア・ナイト監督の記者会見も、いさぎよいものだった。
 「あと数時間試合を続けたとしても、われわれがゴールをあげることはできなかったでしょう」と日本の守りを崩せなかったことを認め、さらに「日本チームは規律正しく、ボールを巧みに扱い、(攻めたあと)自分のポジションに戻るのが早かった」と日本の良さを評価した。
 とくに澤穂希について「すばらしいプレーヤーだ。本当に脱帽する。日本のチームワークを作り上げた」と讃えた。
 ドイツ中盤のクーリックが、開始3分にケガで交代退場しなければならなかったことについては「膝の靭帯(じんたい)が切れたようだ。パスを出すプレーヤーが欠けたのは痛手だったが、こういうことは、サッカーにはつきものだ」と言い訳にはしなかった。

★サッカーの伝統が違う
 ドイツ人の記者たちは、敗因やナイト監督の今後の進退について質問はしたが、感情的に追及するようなことはなかった。節度のあるジャーナリズムという感じだった。
 観客もみごとだった。試合中は熱烈にドイツを応援し、しくじったプレーや審判の判定にブーイングをしたりしていたが、試合が思いもかけなかった敗戦に終わっても、冷静に受け止めていた。スタンドで騒ぎ立てたり、チームや役員を攻撃したりする様子は見られなかった。
 「サッカーの伝統が違うんだよ」というのが、ドイツに詳しい取材仲間の感想である。
 マスコミもファンも、サッカーの長い歴史を知っている。これまでにも伝説になっているような大番狂わせがあったことを知っている。「それがサッカーだ」と知っている。
 この点では、日本のサッカーはまだまだ未熟である。


悲劇を伝えるドイツの新聞。




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