サッカー日誌 / 2016年08月25日


リオ五輪、テレビ観戦記(6)


個人の力とチームワーク

陸上男子400メートルリレーで銀
(8月19日、マラカナン・オリンピック競技場)

★アンダーハンド・パス
 リオデジャネイロ・オリンピックの終盤、陸上競技、男子400メートルリレーで、日本チームが銀メダルを得た。
 陸上トラックの個人種目では、日本の選手はメダルを取れない。
 一人、一人の走力では劣るからである。
 しかし、その一人、一人の力を足し合わせたリレーでは、世界2位になった。
 すばらしい。
 と、ともに、不思議である。
 1足す1が2以上になる。
 マスコミ各紙は、日本チームの「アンダーハンド・パス」が、タイムを縮めることができた要因だとして詳細に解説していた。
 それを読んで「なるほど」と、分ったような気にはなったが、理解できない点もあった。

★速さか、確実性か?
 リレーでは、バトンの受け渡しが3度ある。
 そのとき、次走者が待っていて、前走者が近づいてから腰の横でバトン受け渡しするのが確実である。
 一方、次走者が早めにスタートし、お互いに腕を伸ばして受け渡しする方法もある。
 後者のほうが、腕を伸ばした分だけ走る距離を短く出来る。1度について60cmだという。
 3度の受け渡しで合計180cmである。時間にして0秒13になるのだそうだ。
 0.1秒以下の争いだから、この違いは大きい。
 アンダーハンド・パスでタイムが縮まるのなら、日本以外の国も、アンダーハンドをすればいいのではないか?
 そう思ったのだが、アンダーハンド・パスでは、バトンを落とす危険が大きいらしい。
 「速さか、確実性か?」という問題である。

★手放しでは喜べない
 日本チームは、バトンを落とす危険が大きいリスクはあっても、タイムを縮める道を選んだ。
 そこで、バトンの受け渡しの精度を高めるために、固定したメンバーで練習を積み重ねた。
 そういう報道を読んで思った。
 「欧米の多くの国では、この方法は取れないのではないか?」
 ジャマイカや米国には、レベルの高いスプリンターが多い。
 その選手たちが、国内予選で個人の力を競ってオリンピック代表の座を、きびしく争う。
 そういうなかでは、オリンピック代表選手を、あらかじめ固定して、チームとしての練習をさせることは難しい。
 日本がアンダーハンド・パスを選ぶことができたのは、国際レベルの選手が少ないために、あらかじめ選手を決めて練習することが出来たからではないか。
 そう考えると、個人の力よりも、チームの技術によって得た「銀」を、手放しで喜ぶわけにはいかない。


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