博多高等学校校長ブログ

博多高等学校校長「八尋太郎」によるブログ

第79回 ついにiPadが博多高等学校に

2010年05月31日 | Weblog
 また、ブログをしばらくさぼっていました。もうしわけございません。ところで、ついに博多高等学校にiPadの1台目がやってきました。待ちに待ったと言う感じですね。全国的にiPadが不足しているため、100台全部が入荷されるのはまだ先ですし、まだ学校用のアプリも入っていませんが、これから高校の授業が変わっていく予感がします。どうのように変わっていくのか、博多高等学校に期待してください。教師と生徒、全員がiPadを持つことによって、いろいろな効果がでてくると思います。映像、音声等による生徒の興味を引く授業が可能であることはいうまでもありません。しかしそれだけではないと思っています。現在の先生1:生徒40の授業では、実際にわかっている生徒が何人いて、わからない生徒が何人いるかということはなかなか把握できませんでした。しかし、先生と生徒がiPadを持つことによって、わからない生徒はiPadでわからないことを先生に伝えます。先生は、iPad上でいま何人の生徒がわからない状況にあるかをリアルタイムに把握することが可能です。また、授業中の小テストの結果は、生徒が解き終わった瞬間に、全生徒の正解率とクラスの平均正解率が把握できます。そうすると、その授業の中で再度説明したり、理解不足の生徒を放課後残す指示がすぐできたりと授業効果が大幅にアップする可能性があります。言い換えれば、江戸時代の寺子屋のように1:5の関係のように一人一人をフォローすることができる可能性があると考えています。
 また、教師のデータ処理方法が大幅に変わる可能性があります。教師は、出席のデータや種々のデータをアナログ的にノートやメモに取り、それを授業終了後、パソコンに打ち込むということをやります。しかし、iPadを常に持っていることにより、出欠をiPadに入力or書き込むことでデータの入力も完了させることができるはずです。授業後のデータ入力という作業がなくせる可能性があると思うのです。そうすることにより、教師がもっとも時間を掛けたい生徒との時間をもっととることができるはずです。
 このようにiPadを教師、生徒の全員が持つことによる効果はいろいろ広がっていくと思います。これからますます博多高等学校から目が離せなくなりますよ。

第78回 「103歳 昇地三郎先生の講演を聞いて」

2010年05月20日 | Weblog
 先日(5月18日)の福岡県中小企業経営者協会の通常総会において、しいのみ学園理事長・園長、福岡教育大学名誉教授の昇地先生の講演を聞くことができました。御歳103歳の講演が聞けるとは。正直、講演を聞くまでは、103歳の方が1時間半の講演ができないだろうから、他の人が代わりに講演するのかな、と思っていました。ところが、講演が始まった瞬間から、なんと失礼なことを考えていたのかを反省させられました。講演の1時間半、まったくのよどみもなく、いやよどみどころか、先生が提唱されている棒体操10分くらい実演され、講演の最後には黒田節の演舞を2曲踊られました。これが103歳なのかと怪物(申し訳ございません)を見るような思いでした。私の人生の中でいろいろなためになる講演は聞いてきましたが、今回ほど驚かされたのは始めてです。また、講演の内容もユーモアいっぱいの非常で楽しく、またためになる内容でした。以下に講演の内容を紹介します。

<教育理論> 
 ・劣等感(障害)重積深化過程論(劣等感を除去するための教育論)
 ・十大教育原理(障害児教育で得た万能の指導原理)
 ・三歳が人生の勝負どころ(手作りおもちゃ親子愛情教室・新幼児教育法)
以上のような教育論の話をされました。しかし、面白かったのは以下の内容です。
<サブちゃんの十大習慣健康法>(記録したものが十個ないですが)
・ 一口30回噛む(免疫力を高める効果あり)
・ 少食(カロリー制限、少食は長寿の医学データに符号)
・ 寝起きの冷水摩擦(寝汗を拭き取り、清潔な下着を着る)
・ やる気棒体操(体のバランスを整える)
・ 頭の体操、語学の勉強(63歳から韓国語、95歳中国語、100歳ロシア語、101歳ポルトガル語、102歳フランス語)
・ 硬いマットに寝る(背筋を伸ばす、柔らかいマットでは腰が曲がり歩けなくなる)
これをやっても103歳まであの元気であることは難しいと思いますが、とにかく95歳から語学を習おうとする気持ちがすごすぎる!また、100歳から飛行機による世界一周旅行を3度もやられているそうです。飛行機に乗れることじたいがすごいと思いますよね。本当に今回の講演はすごかったというのが正直な感想です。先生は、99歳までは助走、100歳からが本番と言われていました。私なんかはまだ、よちよちの段階です。がんばらなければ!

第77回 「アビスパ福岡観戦」

2010年05月17日 | Weblog
 昨日(5月16日)、レベルファイブスタジアムで、アビスパ福岡対横浜FCの試合を観戦してきました。アビスパ福岡が福岡に来て15年も立つというのに、私は始めての観戦です。試合はアビスパ福岡が、2対1で逆転で勝利し非常に楽しく見させていただきました。見に行くきっかけは、今年から常務取締役に就任した、田中常務が中学校時代の同期だということです。また、博多学園の幼稚園で、アビスパと提携したサッカースクール、アビスクールを今年からスタートしたことも試合を見に行った理由です。サッカーの試合そのものは、本校のサッカー部の試合しか見たことがなかったのですが、2時間、非常に楽しく観戦できました。サッカーもいいものだと実感しました。
 同期の田中常務と話して始めて知ったことですが、アビスパの経営があまり良くないそうです。福岡の大都市圏にあるサッカーチームだから経営的には大丈夫だろうと思っていましたが、そうではないそうです。やはり福岡のチームであるアビスパをなんとか盛り上げなければと思ったしだいです。やはり、アビスパ福岡、ソフトバンクホークス、ライジング福岡等のプロスポーツが福岡にあることは子供達にとって、また福岡にとって非常に大切なことだと思います。今頃遅いというお叱りを受けそうですが、今後はレベルファイブスタジアムに足を運ぶとともに、アビスパ福岡がもっと盛り上がるように協力していこうと考えています。

第76回 「大刀洗平和記念館」

2010年05月14日 | Weblog
 昨日(5月13日)、大刀洗平和記念館に行ってきました。大刀洗飛行場があったところです。恥ずかしながら、大刀洗に飛行場があったことはあまり知りませんでした。大刀洗飛行場は、西日本における陸軍の航空拠点で、大正8年から昭和20年まであったそうです。西日本の航空本部で、有名な知覧飛行場も大刀洗飛行場の支部のようなものだったようです。九州地区に配属される全国の若者が、まず大刀洗飛行場に集まり、訓練を受けて、ある程度のレベルに達すると九州地区の他の飛行場に配属されたそうです。
 平和記念館では、飛行場の概要と航空技術について、飛行場史、零戦の模型、大刀洗大空襲、特攻隊等について展示、説明されています。特に、特攻隊や空襲でなくなった方の遺品や遺書をみると、いろいろなことを考えさせられます。戦争は当然いけないことですが、戦争でなくなった日本の若者の純粋な気持ち、遺書のすばらしい文面、素晴らしい文字を見ていると、今の日本や自分も含めた日本人が現在の状況でいいはずがないと改めて認識させられます。教育に携わる人間として、18、19歳の方の文の内容、字の素晴らしさを見ると、日本に伝わる教育というものは素晴らしいものだったと感じられます。現在の教育はやはり見直すべきところが多いのではないかと思います。
 日本人として教育者として、大刀洗平和記念館は多くのことを学ばせてくれたと感謝しています。みなさんもぜひ行ってみてはどうでしょうか。

第75回 「呉善花(お・そんふぁ)先生の講演を聞いて」

2010年05月13日 | Weblog
 先日(5月11日)、呉先生の講演を聞くことができました。非常に興味深く、日本人としての自信が湧き出てくる気がするとともに、日本人としてもっとがんばらなければならないという気持ちにさせてくれます。講演にきている人が、自分のことは鏡に写さなければ見えないのと同じで、呉先生は日本人の鏡のような人だと言っていましたが、まさしくその通りだと感じました。
以下に講演の内容を少し紹介します。

・ 現在の欧米的な社会、大陸アジア的な社会は限界にきている。
・ これからの世界の未来性は、日本的発想が必要とされるのではないか。
・ 欧米的な社会も大陸アジア的な社会も、自然的な要素、社会的な要素からみて、侵略や征服等、争いの歴史がある。すなわち、勝つか負けるかの社会
・ 日本は、自然的な要素から、侵略されたことのない歴史、争うことよりも協力する必要があった。そのため、「和」「共生」「自然信仰」「受け身社会」が日本の社会を表す表現として使える。非常に特異な国である。
・ 世界の多くの国では、自然は征服しなければならないものとして扱われるが、日本では神が宿るところ、神聖なもの、信仰するもの、畏敬するものとして扱われる。
・ 日本的な考えとして、受け身、自己主張を抑える、譲る、反省思考、罰点主義等があるが、これはけっして「主体性がない」等のマイナスなことではない。この受け身、受け入れる器がこれからの世界に求められる考え方ではないのか
・ 日本人が、争うこと、勝ち負けの世界をDNAとして持つ、欧米人や中国人に議論してかつことは到底、無理なことである。
・ それよりも、日本人は「和」「共生」「自然信仰」「受け身社会」によって、技術大国日本、犯罪率の少ない日本、格差の少ない日本を実現してきたことを世界に示す義務があるのではないか。(犯罪や格差が増えてきたといわれる日本であるが、世界の先進国と比較して、もっとも犯罪率が低く、格差がすくない社会であることは確実である)
・ 世界の限りある資源、温暖化等の環境問題、戦争、テロ、貧困、等の世界中に起こっている問題は、欧米的な発想では決して解決しない。日本的な発想でしか解決しないと確信している。
・ 日本人にとって、自慢したり、他の国の人よりも優れた国民だと思うことは、みっともなく恥ずかしいことだという認識があると思うが、ぜひ、日本人であることに自信を持ち、日本的な考え方を世界に提示してほしい。

 以上が呉先生の講演の概略でした。聞いてきた内容をまとめましたので、言葉が少し違うところもあるかもしれませんが、主旨は間違っていないと思います。みなさん、どうでしょうか?日本の欠点といわれることが多い点が、実は世界を救うかもしれないといわれてどう思いますか。呉先生にいわれるまでもなく、私自身も日本人の持っている資質や発想力が欠点のはずがないと思っていましたが、その反面、自信がない部分もあったのは確かです。呉先生のしっかりした分析、知識等で整理されている話を聞くと本当に自信がわいてきます。今後も、福岡で年、4回の講演が予定されていますので、かならず参加しようと思っています。ぜひ、「日本の曖昧力」等の呉先生の著書を読むことをお勧めします。

第74回 「日本の曖昧力」

2010年05月07日 | Weblog
 本日は、呉善花(お・そんふぁ)先生の「日本の曖昧力」という本を紹介したいと思います。呉先生は、韓国・済州島の生まれで、1983年に来日した韓国人です。現在は、拓殖大学国際学部教授をなさっています。「日本の曖昧力」という本は、簡単に言えば韓国人からみた日本の良さを書いてある本です。しかし、私も日本に生まれて日本に育っていますが、呉先生の日本に対する理解、知識、解析のどれを取っても、足下にも及ばないと感じます。私たち日本人が、何となく理解をしていることでも、明確に分析し示してくれています。本当に「目から鱗」という感じがします。
 呉先生が本の中で述べていることを以下に紹介します。
たとえば、日本人は「察する」ということを日常から行っています。最近では欧米のようにはっきり言った方が良いなどと言われることも有ります。しかし、この「察する」ということを呉先生が分析すると、「日本人の距離感のあり方を象徴するものとして、相手のことを「察する」という精神文化があります。そもそも、日本人が相手の心に負担をかけまいという思いが強くあり、気安く自分の悩みを他人に打ち明けることはしません。また、「それ以上は言わなくてもいいんですよ。」と、できるだけ相手の悩みというか、心の内を察しようとします。」となります。
 また、次のようにも述べています。「今でも先進国で日本が最も犯罪発生率が少ない国であることは間違い有りません。ですが、みなさんご存知のとおり、最近さまざまな社会問題がメディアを騒がせていることも事実です。中には思わず目を背けたくなる事件もあります。はっきりいえば、これは日本が欧米の悪しき後追いをしてきたことによる副作用だと、私は考えています。そうした日本の行き詰まりは、もともと西洋に始まった近代世界の行き詰まりであり、その後追いをしていきたアジア的な世界の行き詰まりでもあります。」
 本の最後に呉先生が述べていることが、今の日本人にとってもっとも大切だと思いますので紹介しておきます。
「日本には世界に誇るものは何もないと考えるなら、それはよほど日本をしらない日本人だということです。戦後世界一貧富の格差の小さい平等な社会を実現した経済、外国にはもちろん国民にいっさい銃口をむけることのない軍隊、伝統的な職人技から世界最先端のテクノロジーを抱える技術の宝庫、世界で最も治安のよい安全な社会・・・。日本には自信を持って世界に誇れ、世界に伝えて貢献できるものがたくさんあります。自慢するのと、自信を持つというのでは、全然違います。日本人の美意識に従えば、自慢するのはみっともないことだけれども、自信を持つことは大いにやってもらいたいなと、思うわけです。」
 日本の歴史や文化、日本人であることを誇りに思っている私ですが、呉先生の本を読んで、さらに自信が深まるとともに、日本人としてやらなければならないことがあると決意を新たにすることができました。ぜひ「日本の曖昧力」を読んでみてください。
 この5月に、呉先生の講演を2回聞く機会をありますので、今から楽しみにしています。

第73回 ツイッター開始

2010年05月06日 | Weblog
 GWが終わりました。本校の1年生は4月下旬の宿泊研修を終えて、今日から本格的な高校生活が始まります。1年生にとって、有意義な高校生活であることを願っています。
 さて、このブログの件ですが、なかなか投稿できていない現状を考え、もっと身近な話題を取り入れていきたいと思っています。今後は、これまでのように本の紹介や本校の取り組みの紹介に加えて、日頃の本校の生徒の様子なども取り入れていくつもりです。よろしくお願いします。
 まったく別件ですが、私もツイッターというものを始めてみました。このブログは学校のホームページという性格上、みなさんのご意見をお聞きすることができなかったので、ツイッターでご意見をお聞きしたいと考えて始めることにしました。また、すべてのツイートにお答えすることはできないと思いますが、極力、お答えしていきたいと考えています。ちなみにユーザー名は yahitaro です。こちらもよろしくお願いします。

第72回 「iPad100台導入でプレスリリース」

2010年04月28日 | Weblog
本当に久しぶりの投稿となってしまいました。ブログを読まれているかたには非常に申し訳なく思っています。(そんなに期待されていない?)言い訳ですが、3月、4月は本当に目がまわる忙しさでなかなかブログに手がでませんでした。今週からまたブログを投稿していきたいと思います。26、27日は、諫早青少年自然の家に、1年生の宿泊研修に行ってきました。生徒は今日(28日)までですが、私は仕事のため一日早く帰ってきました。昨日(27日)は、生徒といっしょに登山をしてきたため、今日は筋肉痛でたいへんなことになっています。しかし、次の日に筋肉痛がきているということは、まだまだ若いということかな?と思っています。
 さて今日は、本校がiPad100台を導入し、教育に活用していく予定であるというプレスリリースを26日に行った件で、私自身の思いを書きたいと考えています。ちなみにプレスリリースの文面は以下です。
・ 国内初!博多高等学校が「iPad」を100台導入し、次世代型eラーニングシステム構想を
発表。5月末よりスタート。
・ 最先端モバイル端末と電子書籍の機能を最大限活かし「学ぶ楽しみ・理解力向上」を
促進しながら、学生一人一人のペースに基づいた学力強化指導とキャリアデザイン教育を具現化します。

 本校は、「知・徳・体の調和のとれた教育により 社会に貢献する人物の育成」という理念で教育を行っています。社会に貢献するためには、知識、人格、体力(健康)のすべてが必要なことは言うまでもありませんが、現在の高校の教育は、かなり知識にかたよっているのではないかと思います。また、高校生に目標を聞くと、どこどこの大学に入りたいという目標はあっても、将来、どのような職業につきたいのかという目標はほとんど持っていないのが現状です。これでは、進学という目標を持っている高校生は、勉強をする目的を持てますが、就職や専門学校に行こうと思っている生徒に勉強へのモチベーションを持ってもらうことは非常に難しいことです。また、進学を目指している生徒も将来の目標を聞くと、大学後の進路に関しては明確な目標を持っていないようです。そこで本校では、生徒に而立(30歳)の時の自分を考えさせ、夢を見つけ夢を実現するための基礎を高校3年間で創ってもらいたいと考えています。現在、これを実現するために教育プログラム「博高夢工房」の構築に取り組んでいます。簡単に言えば、いろいろなステージでいろいろなことを体験することにより、生徒一人一人に「これだ!」という夢を見つけてもらうプログラムです。取り組みの一面として、大学・専門学校との連携。企業との連携等を考えています。大学や専門学校との連携といっても、ただ講義を受けるだけではなく、大学では実際にゼミに1週間ほど参加して、大学生といっしょに研究などを体験したり、コンピューターの専門学校と連携して、実際のプログラムを作ったりと、実際の体験をとおして学んでほしいと思っています。企業との連携も、現在、千鳥屋総本舗さんと、実際のお菓子作りを実施中です。生徒は、お菓子の企画立案から、材料選択、パッケージ、値段の決定までに参画してさまざまなことを学んでいます。最終的には、千鳥屋総本舗さんで博多高等学校立案のお菓子の販売ができればと考えています。以上のように、いろいろな体験を通して、自分の夢を見つけて夢に向かってがんばってほしいと思っています。
 本題のiPadの導入の目的です。上述したように、就職や専門学校に行こうと思っている生徒に、勉強のモチベーションを持たせるのは非常に難しいものです。すべての生徒が「博高夢工房」の取り組みで、夢を見つけて夢の実現に向かってくれればいいのですが、なかなかうまくはいかない可能性もあります。やはり、勉強したい、学びたいと思わせるためには、授業の内容を充実させるしかありません。しかし、現在の教科書と黒板を使って実施している授業ばかりではだめだと感じていました。当然、現状のスタイルでやるべき授業もあるのですが、現代の高校生にあった授業内容の開発が必要ではないかと思います。そのため、以前から授業に携帯用端末を使えないかを検討をしてきました。任天堂DSやiPhoneを検討しましたが、やはり画面が小さく、授業には向かないのではと思っていました。そこに、iPadのニュースが入ってきて、これだ!と直感しました。iPadであれば、大きさ、値段、機能面等のいろいろな意味で、生徒一人一人に購入させることも可能ではないかと非常に期待をしました。しかし、本校だけで導入するのでは有効に使えるか不安を感じていたところ、「笑おう日本」の的場さん、「ECSコンサルティング」の藤川さんという強い味方を得ることができたために導入に踏み切ったところです。さらに、もともと教師一人一人にPCを配布することを検討していたところ、PCは値段も高く、そこまで使いこなせないのではないかと懸念していました。しかし、iPadであればベテランの教師も十分に使いこなせるのではないかと判断し、教師用の導入も決定しました。
 導入当初は、一部の授業のみでiPadを活用するスタイルでスタートしますが、将来的には、本校に入学する生徒全員にiPadを購入させることにより、さまざまのスタイルで活用できると確信しています。博多高等学校に所属している生徒、教師全員がiPadを持つことによってどのような効果が生まれるか、今からワクワクしています。
 本校では、生徒の可能性を見つけ出せるさまざまな取り組みを実施していこうとしています。今後の博多高等学校にご注目ください。

第71回 「看護専攻科卒業証書授与式」

2010年03月05日 | Weblog
一昨日の3日に、第20回看護専攻科卒業証書授与式が挙行されました。非常に感動的な式になったと思います。卒業生の答辞に感動して、泣いてしまいました。少し恥ずかしかったですね。18時からの謝恩会では、さすがに20歳の女性達です。きれいに着飾って、学校とは別人のようになっていました。謝恩会も素晴らしい会だったと思います。
 今回は、第20回看護専攻科卒業証書授与式の式辞を載せます。
                    式辞
 まだ冬の寒さが残りつつも確実に春の足音が聞こえている、この良き日に、多くの御来賓並びに保護者の方々のご臨席を賜り、第20回卒業証書授与式を挙行できますことを心より感謝申し上げます。
 42名の卒業生の皆さん、あらためて卒業おめでとう。皆さんのこれまでの5年間の努力に対して、心から拍手を送るとともに、これからの活躍を心から願っております。
保護者の皆様におかれましては、本日、無事卒業式を迎えられた喜びを噛みしめておられることと存じます。誠におめでとうございます。これまでの労苦に対し敬意を表しますとともに、本校に対するご協力、ご支援に対し感謝申し上げます。今後ともお子様の母校の発展のためにご支援賜りますようお願い申し上げます。
 さて、卒業生の皆さんは4月から、看護師として社会に旅立ちます。本校に入学してから5年間、悲しいこと、辛いこと、悩んだことなどいろいろとあったことでしょう。皆さんはそれらを乗り越えてこの卒業式に臨んでいます。しかし、皆さんが今あるのは、自分だけの努力ではありません。皆さん周りを見て下さい。友達や後輩、先生や来賓の方々、そして後ろを振り返って見て下さい。親やご家族の方々、これらの多くの人々の支えがあった事を感謝しなければいけません。勉強や仕事よりも、まず大切なことは、人への感謝と思いやりだと思います。この基本的なことをしっかりと把握することにより、患者様を始め、すべての人に優しく接することができると思います。
 看護師という職業は素晴らしく、尊い職業であるとともに、もっとも厳しい職業のひとつでもあります。時には大きな壁にぶつかるかもしれません。失敗をすることもあるでしょう。患者様のことで悩んだり、傷ついたりすることもあるかもしれません。しかし、そのことに負けないで一歩一歩成長していってほしいと思います。たとえば、一本の細い若い木に心ない人が傷を付けたとしましょう。傷そのものは長く残ります。けれども、その若木が堂々たる巨木、大きな木に生長したら、その傷はどうなるでしょう。かつては痛々しかったその傷も、よく探さなければ見つけられないほどの、浅く小さなものに変わっているはずです。人間も同じです。失敗や心の傷はなかったことには出来ませんが、自分自身が大きく、たくましく成長すれば、気にならないくらい小さなものにすることができます。大きな心を持ち、やさしく、頼りがいのある、素晴らしい看護師になってほしいと思います。
 ここで、私の心に響いた、ある喘息の子供を持つ教師の話をしたいと思います。ある日、喘息の息子を持つ友達から、「美波ちゃん呼吸音おかしくない?喘息かもよ」と言われたそうです。以前、教え子を喘息でなくした経験を持つその教師は、その言葉に動揺し、頭の中が真っ白になりました。医者に行くと、友達の指摘とおり喘息でした。間もなく一歳の娘は些細な刺激で発作を繰り返すようになりました。二歳になった秋、これまでにない大きな発作が起きました。夜間救急病院に点滴治療をしてもらい、症状は快方に向かいました。ところが、新たな点滴を始めると症状が一転して様子がおかしくなりました。実は一日かけて入れるはずの点滴薬を誤って一時間で入れてしまったのです。処置室へ連れて行かれた娘のベッドで、床にうずくまって嗚咽を上げました。その時、「泣いている場合じゃないでしょ。早く行って抱いてあげなきゃ。一番苦しんでいるのは美波ちゃんでしょ。」同室に入院している男の子のお母さんの声でした。顔を平手で殴られたような衝撃を受けました。我を取り戻し、涙をふいて立ち上がりました。明け方、「もう大丈夫です」と、医師団は謝罪とともに言いました。同室のお母さんが笑顔で自分のことのように喜び、ねぎらってくれたそうです。そのお母さんの子供は、生まれつき難しい病気を抱え、退院できるのか、治るのかさえも分からない状況でした。彼女が背負っているものの大きさ、重さ。それを知るに連れ、この世の終わりのように嘆いていた自分が恥ずかしくなりました。ベッドで息子に絵本を読み聞かせる彼女の表情はとても穏やかでした。彼女はここに来るまでにどれほど辛く苦しい思いをしてきたことか。彼女の姿を見て、不安に揺れていた私の心に、しっかりとした柱ができました。話しは以上です。看護師になる皆さんに取って、テレビのニュースにならないところでも、医療ミスは起こっているということを肝に銘じなければならないと思いますが、もっとも皆さんに心に留めてほしいことを、この教師は最後に書いています。それは、「人生最悪の場面での最高の出会い。それはその後の私の人生を大きく変えた。良いことがたくさんあるから幸せなんじゃない。苦しみや悲しみを希望に変える力があるからこそ人は幸せになれるのだ。言葉ではなく生き方でそう教えてくれた彼女に幸あれと願う」
博多高等学校の5年間を終えた皆さんには、この「苦しみや悲しみを希望に変える力」が備わっているはずです。患者様の苦しみや悲しみさえも希望に変えることができる看護師になってほしいと思います。
 最後になりますが、4月から看護師という聖職に就く皆さんが、人の役に立ち、人を幸せにし、そして自分と家族を幸せにできることを祈念し、式辞といたします。
               平成22年3月3日
              学校法人 博多学園 博多高等学校 校長 八尋太郎

第70回 「第56回卒業証書授与式」

2010年03月02日 | Weblog
先週は、2年生の修学旅行、昨日は卒業証書授与式、明日は看護専攻科卒業証書授与式と、本当に忙しくしています。今回は、昨日の卒業証書授与式の式辞を載せたいと思います。式はなかなか感動的なものでした。
 式辞 
厳しい冬の寒さも和らぎつつある、この良き日に、多くの御来賓並びに保護者の方々のご臨席を賜り、第56回卒業証書授与式を挙行できますことを心より感謝申し上げます。
279名の卒業生の皆さん、あらためて卒業おめでとう。皆さんのこれまでの3年間の努力に対して、心から拍手を送るとともに、これからの活躍を心から願っております。
保護者の皆様におかれましては、お子様が無事卒業式を迎えられた喜びを噛みしめておられることと存じます。誠におめでとうございます。これまでの労苦に対し敬意を表しますとともに、本校に対するご協力、ご支援に対し感謝申し上げます。今後ともお子様の母校の発展のためにご支援賜りますようお願い申し上げます。
さて、卒業生の皆さんは4月から、大学、短大、専門学校、就職とそれぞれ道は違いますが、社会の一員となります。皆さんがこれから出ていく社会は、厳しい環境にあります。アメリカから端を発した世界的な不況、環境問題、年金問題、少子化等の深刻な問題を多く抱えています。この社会に出て行く皆さんは、時には大きな壁にぶつかるかもしれません。失敗をすることもあるでしょう。心に傷を受けてしまうこともあるかもしれません。しかし、失敗したり心に傷を受けても、そのことに負けないで一歩一歩前に進んでいってほしいと思います。たとえば、一本の細い若木に心ない人が傷を付けたとしましょう。傷そのものは長く残ります。けれども、その若木が堂々たる巨木に生長したら、その傷はどうなるでしょう。かつては痛々しかったその傷も、よく探さなければ見つけられないほどの、浅く小さなものに変わっているはずです。人間も同じです。失敗や心の傷はなかったことには出来ませんが、自分自身が大きく、たくましく成長すれば、気にならないくらい小さなものにすることができます。大きな人になり、大きな人生を送ってほしいと思います。
 皆さんが社会に貢献する人物になるために、役に立つ考え方を一つ紹介します。それは、「主体性を発揮する」ということです。「主体性を発揮する」とは、「人まかせにしない」「人のせいにしない」「自らの判断で、自ら選択をして、自ら行動する」ことを言います。「主体性を発揮する」は、考え方としては簡単ですが、実行することは非常に難しいことです。たとえば、この会社いても力を発揮できない。あの上司がいるからダメだ。あの人がいるから上手くいかない。あの人よりは自分の方が働いている等々、人はついつい、周りの環境のせいにしたり、言い訳をしたりします。しかし、そのようなことを言っていても決して上手くはいきません。人は自分のためには変わってくれません。変わることができるのは自分自身です。周りの環境も、あの上司やあの人の態度も自分自身が招いていることを自覚することです。かの有名なアインシュタインは、「未来の自分のためなら、今の自分を棄てる覚悟がある」と言っています。常に今の自分自身を変革できる、謙虚で柔軟な姿勢で取り組んでほしいと思います。繰り返しますが、「主体性を発揮する」をぜひ実践してください。
最後にある本で読んで心に残っていることばを皆さんに贈ります。
「良いことがたくさんあるから幸せなんじゃない。苦しみや悲しみを希望に変える力があるからこそ人は幸せになれるのだ」
それでは卒業生の全員が、社会の役に立ち、自分と家族を幸せにできることを祈念し、式辞といたします。
               平成22年3月1日
              学校法人 博多学園 博多高等学校 校長 八尋太郎