磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

鱧男の小説などをUP。環境問題に戦争・原発を!環境問題解決に民主主義は不可欠!

原爆児童文学7 白い物語

2006年04月16日 | 読書日記など
『原爆児童文学7 白い物語』
  中島信子・作/田沢梨枝子・絵/汐文社1985年

とても悩む児童文学です。
ぼくはこのような考え方をされては、
決して平和はこないし、
本当のヒューマニズムでもないと考えます。

文学のために人間がいるのではなく、
人間のために文学はあると僕は強く思います。



ぼくの理解の範疇にはない作品です。

親鸞は『悪人正機』説を述べたといいます。
しかし、どうやら、これも親鸞の教えはもっと深い
ところにあったようなのです。

親鸞は「親殺し」をした人が救われるかと、
問われて、それには答えられないといわれた。

人心をこえた善ある方(人間ではない)でなれば、
それは救えないといわれた。

人心をこえた善、つまり人心をもって生きるべき
人間が人心をこえた善になることなどないと、
私は思います。

そして人心をこえた善だという者たちが、
どんなに恐ろしい行為をしてきたか?
オウム真理教だけではありませんね!

親鸞の『悪人正機』説もいろいろな解説がある
ようですが、親鸞らしいのは、これではないかと、
僕は思っています。下「」引用。

「意訳(現代語版)
 善人でさえ浄土に往生することができるのです。まして悪人はいうまでもありません。
 ところが世間の人は普通「悪人でさえ往生するのだから、まして善人はいうまでもない」といいます。これは一応もっともなようですが、本願他力の救いのおこころ反しています。なぜなら、自力で修めた善によって往生しようとする人は、ひとすじに本願のはたらきを信じる心が欠けているから、阿弥陀仏の本願にかなっていないのです。しかしそのような人でも、自力にとらわれた心をあらためて、本願のはたらきにおまかせするなら、真実の浄土に往生することができるのです。 」

くわしくは、ここをクリックしてください。

人心をこえない。
このモラルの高さが親鸞の美徳。

いろいろと社会的な問題として取り上げられていることを、
創作で書かれたとしたら、こんなことをやってもいいのか、
道義心をききたいとまで思った作品でした。

私には理解できない作品でした。
申し訳ありませんでした。m(_ _)m




目次・原爆児童文学

INDEX【ヒロシマ・核兵器】
もくじ[平和のための読書]

エンタメ@BlogRanking


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。