磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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戦争の論理 日露戦争から太平洋戦争まで

2008年12月10日 | 読書日記など
『戦争の論理 日露戦争から太平洋戦争まで』
  加藤陽子・著/勁草書房2005年

帯に書かれてあります。下「」引用。

「私たちは何を忘却したのだろうか?
歴史の闇に埋もれた戦争にまつわる制度や組織の論理を精緻に発掘する。」



ずっと好戦的だったわけではないようですね。下「」引用。

「日露戦争前において、為政者や国民のかなりの部分が対露宥和論であったことはよく知られている。しかしながら、開戦直前あるいは直後の時期においても、消極的なままであったわけではない。朝鮮問題の解決が現実に開戦前の日露交渉の話題であったとしても、朝鮮問題を掲げただけでは列強からの好意的な援助と外債引き受けは期待できなかったはずである。そうしたなかにあって、積極論へと国論を転換し、戦争正当化の論理の「作者」となった小川平吉と朝河貫一の議論を取り上げた(第三章)。」

小川平吉は宮沢喜一の祖父のようです。


司馬遼太郎のことが書かれてありました。下「」引用。

「司馬遼太郎は、日露戦争までは合理的な精神で戦われたのに、なぜ太平洋戦争ではそうならなかったのかを考え続けた作家の一人だった。」

「第六章 統帥権再考-司馬遼太郎氏の一文に寄せて-」というタイトルの章まであります。

目次

軍が一番のデモクラシーと勘違いさせたようです。
--現実は、全国各地から徴兵したにすぎない。

宮中グループと、軍部は戦前からして別れていましたね。下「」引用。

「ロンドン海軍軍縮条約は不戦条約を基礎にして交渉が始められた。そして条約締結を「世界ノ平和ノ為メ」(昭和天皇)と考える宮中グループは、軍令部長の上奏を管掌する侍従武官長を説得することで、一定の政治的立場を明確にした。」

1878年に、桂太郎がプロシアの「軍政二元主義」を上申。
--軍政と、軍令がわかれたようだ。
それ以前はフランス流で「軍政一元主義」。
--海軍は、「軍政一元主義」を続けた。








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1 コメント

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朝河貫一博士に関して (形影生)
2009-10-04 09:11:04
この本の第3章で取り上げられている、朝河貫一博士について、尋常中学校時代、教えを受けた英国人教師の本が最近、出版されたようです。くわしくは次をクリックしてみてください。
http://mixpaper.jp/scr/viewer.php?id=4a6faafad5062
http://www20.big.jp/~asayale/
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