ラヂオアクティヴィティ[Ra.] 第二部・国境なき恐怖 146湯葉屋 アメリカ人の外向的なところだろう。 「そうでっせ。お店も古いでっしゃろ」 「この大豆、北海道産の大納言を家では使用しております。これを茹でて、豆乳をつくります。冷えたのがあるから、みんな飲んでください」 それぞれに配ってくれる。 「うわー、甘くておいしい」 「アメリカにもあるけど、味がぜんぜん違うよ。これも伝統というものかあー」 「健康にもいいのよ」 飲み干す。 「牛乳には苦手な人もおるけど、豆乳が苦手という人は日本人では少ないです」 「そうだろうなあー」 「この豆乳が、あそこの枠のなかに容れてあるでしょう」 「あっ、はいはい、わかりますよ。湯気をあげていますね」 「温めていると、膜が生まれてくるでしょう」 「そうですね。ホット・ミルクでも経験があります」 と、ミス・ホームズ。 「その膜をさっと、棒でひっぱりあげて、すこし干したら、湯葉のできあがりです」 「それだけ、なんだアー、簡単じゃないの」 「じゃ、ミス・ホームズさん、体験してください」 店の主人の指導でできる。 「やったー、やったー」と喜んでいる。 十五代目さんがやってくる。 「皆さん、湯葉にもいろいろあるのですよ。汲み上げゆば、刺し身湯葉、お菓子の湯葉などいろいろあるのですよ。用意してあります」 「まあ、みなさん、刺し身湯葉も食べてください。私の店でも売っています。インターネット・ショップでも売っていましてね、それは評判の良い商品なのですよ」 さしみ湯葉を食べて、驚いている。 「これ、本当に大豆から出来たの?」 「見ていたでしょう」 「あの湯葉を何枚も重ねてあるから、層になっているでしょう」 「汲み上げ湯葉というのも、ありますよ。まったりしています」 一同はまた食べる。 「また、味わいが違う」 「すごい、これ、みんな大豆から出来ているのね」 「まだ、お菓子もあるし、京都の伝統の湯葉はすごいでっせ」
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