磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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沖縄・世替わりの渦の中で

2010年03月25日 | 読書日記など
『沖縄・世替わりの渦の中で』
   新崎盛暉・著/毎日新聞社1978年

ヒトラーが煽動した世代も、第一次世界大戦を知らない若者たちを狙ったという……。
--きちんと教育しないといけないと主張する人たちは多いですね……。
でも、このタイトルの“世替わり”という意味はそういう意味ではないでしょうね……。



「まえがき」 下「」引用。

「一九七二年五月一五日を境に、沖縄は日本に編入された。戦後二七年にわたる米軍支配の時代に終止符が打たれたのである。沖縄は、「アメリカ世(ユー)」に別れを告げ、「ヤマト世(ユー)」を迎えることになった。だが、沖縄にとっては、ヤマト世も決して「甘世(アマユ)」ではなかった。復帰後沖縄の現実は、苦渋に満ちている。
 なによりも、基地沖縄の重要性は、いっこうに減少していない。基地運営の合理化、経費節減のための基地労働者の断続的な解雇は、基地労働者の数をピーク時の三分の一以下に減少させており、それが沖縄の失業率を全国平均の三倍以上に押しあげる主要因になっているのだが、基地の面積は一割も減っていない。-略-」

「豊かな沖縄県づくり」 下「」引用。

「「豊かな沖縄県づくり」をめざした幻の工業化路線は、日本本土で立地上の限界がきた石油貯蔵基地(CTS)の建設を容易にしたが、それは環境破壊をひきおこしたのみで、雇用拡大の効果すらもらしていない。」

「軍用地代(使用料)」を6.5倍に。下「」引用。

「そうした観点から見落とすことのできないものに、軍用地代の大幅値上げがある。日本政府は、復帰に際して、沖縄の軍用地代(使用料)を平均六・五倍(見舞金を上積みすると実質六・九倍)に引き上げた。当時、わたしたちは、これを住民懐柔策であるととらえた。-略-」

出稼ぎ労働者。下「」引用。

「もっとも、農業をあきらめた農民が、そくざに土地を離れるわけではない。まずは、季節労働者として出稼ぎの道を選ぶ。復帰による渡航手続きの廃止は、出稼ぎを気分的にも容易なものにした。」

復帰……。下「」引用。

「すなわち、「復帰にはよい面と悪い面がある。復帰そのものはよいのだが、それは、たとえば、自衛隊の配備や物価上昇にみられるような悪い面ももっている」という見方と結びついているのである。」

原子力船“むつ”の母港に……。下「」引用。

「こんなとき日本の最南端に位置する竹富(たけとみ)町の町議会議長が、県議会の参考人として発電中、「西表島の船浮(ふなうき)港を原子力船“むつ”の母港にしてもよい」と発言し、またまた大きな波紋を投げた。-略-」

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「新たな屈辱の日」と呼ばれる日本復帰の日……。







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