『小説横井小楠-維新への道を拓いた巨人-』
童門冬二・著/祥伝社1994年
作者の影響か?
坂本龍馬も誠実で謙虚に感じた……。
そういう面もあるだろうなあ……。
坂本龍馬が最初に登場する。下「」引用。
「夏だったので、その日の坂本龍馬は、白い琉球絣(かすり)の単衣(ひとえ)を着ていた。大小は鍔細(つばぼそ)のものだった。
「ばかにさっぱりしているじゃないか?」
横井平四郎(小楠)がそう言うと、龍馬はゆったりした語調で、
「いやあ、着ているものも差している大小もすべて、大久保さんから貰ったものです」
と応じた。-略-」
言論人の小楠。下「」引用。
「勝という行動者を師とする竜馬もまた卓越した行動者であった。その意味では横井平四郎は竜馬から見て、最後まで言論人であった。批判力はあっても、行動力はない。竜馬にすれば、
「意見は尊重しても、行動を共にする人ではない」-略-」
目次
小楠の意味は今でもいろいろと解釈されているという。下「」引用。
「・ 横井平四郎は、楠木正成を尊敬していた。その息子正行(まさつら)は、父に劣らぬ尊皇家だったので小楠公と呼ばれた。横井小楠はこの名をとったものだ。したがって、小楠というのは楠木正行のことである。
・ そうではなく、横井小楠が尊敬していたのは父の楠木正成だった。そこで自分を“小さな楠木公”という意味で、小楠と号した。したがって小楠の対象は楠木正成をさしている。
はたしてどっちだろうか。が、小楠の年齢や学識の深さからいうと、やはり後者のほうが当たっているような気がする。つまり小楠が小さな楠公と号したのは、楠木正成を頭の中においていたのではなかろうか。」
大久保は博識だったという。
『慶喜を動かした男-小説知の巨人・横井小楠- ノン・ポシェット』
童門冬二・著/祥伝社1998年
「小説横井小楠」(平成6年刊)の改題
もくじ
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童門冬二・著/祥伝社1994年
作者の影響か?
坂本龍馬も誠実で謙虚に感じた……。
そういう面もあるだろうなあ……。
坂本龍馬が最初に登場する。下「」引用。
「夏だったので、その日の坂本龍馬は、白い琉球絣(かすり)の単衣(ひとえ)を着ていた。大小は鍔細(つばぼそ)のものだった。
「ばかにさっぱりしているじゃないか?」
横井平四郎(小楠)がそう言うと、龍馬はゆったりした語調で、
「いやあ、着ているものも差している大小もすべて、大久保さんから貰ったものです」
と応じた。-略-」
言論人の小楠。下「」引用。
「勝という行動者を師とする竜馬もまた卓越した行動者であった。その意味では横井平四郎は竜馬から見て、最後まで言論人であった。批判力はあっても、行動力はない。竜馬にすれば、
「意見は尊重しても、行動を共にする人ではない」-略-」
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小楠の意味は今でもいろいろと解釈されているという。下「」引用。
「・ 横井平四郎は、楠木正成を尊敬していた。その息子正行(まさつら)は、父に劣らぬ尊皇家だったので小楠公と呼ばれた。横井小楠はこの名をとったものだ。したがって、小楠というのは楠木正行のことである。
・ そうではなく、横井小楠が尊敬していたのは父の楠木正成だった。そこで自分を“小さな楠木公”という意味で、小楠と号した。したがって小楠の対象は楠木正成をさしている。
はたしてどっちだろうか。が、小楠の年齢や学識の深さからいうと、やはり後者のほうが当たっているような気がする。つまり小楠が小さな楠公と号したのは、楠木正成を頭の中においていたのではなかろうか。」
大久保は博識だったという。
『慶喜を動かした男-小説知の巨人・横井小楠- ノン・ポシェット』
童門冬二・著/祥伝社1998年
「小説横井小楠」(平成6年刊)の改題
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