磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

鱧男の小説などをUP。環境問題に戦争・原発を!環境問題解決に民主主義は不可欠!

054ヒロシマ……それはおとぎ話ではない

2006年05月11日 | Ra.
ラヂオアクティヴィティ[Ra.]
第一部ブロック・バスター

三、灯籠流し

054ヒロシマ……それはおとぎ話ではない




「それにしても、人間は戦争好きだな」
「でも、戦いが起こるのも仕方がないよ。
平家は栄華をきわめて、贅沢のしほうだいだったのだからね……」

「それを“奢れる平氏は久しからず”っていうのよね」
李が博学なのに勇気はおどろいた。

「でも、戦争はいやだわ」
「そうよ。だけど、戦争になるのには、それなりの理由だってあるはずね……」
ミス・ホームズは推理を働かせる。

「でも戦争がその問題を解決する手段としてベストなんて、間違っていると思う」
カメラマンは懸命に少年たちの表情を追っている。

「それは、そうだけど……。喧嘩両成敗って言葉もあるよ」
マイクが珍しく発言した。

マイクは平和公園に行って、言葉がでないほど、一番にショックを受けていたのだ。
正義だといって、片づけてしまっていたマイクは、他の者より知識もなかったのである。
ヒロシマは単純な正義と悪の物語では決してないのだ。

「戦争って、喧嘩だっけ?」
ナンシーは考えこんだ。

「戦争って、国と国の喧嘩だと想うわ……。
喧嘩って言うのに道理や常識がないように、戦争というものにも、そんなものはない」

「でも、喧嘩って、成長していく過程で必要なことなのよ」
ミス・ホームズは人間学というべきことも熟知している。

「それには、ルールがある。そのルールを守ることが必要なことだよね。
それに、殴られてみないと自分の痛みもわからない馬鹿がいるわよ」
ミス・ホームズは、マイクの顔をじっと見る。

「殴られてみないと、殴られた人の気持ちがわからない……、そうかもしれないわね」
「そんな当たり前のことがわからないのが、案外私たちなのかもしれないわ」
ナンシーは共感している。

「たとえ、第二次大戦、アメリカが正義だとしても。大量虐殺兵器が正義だなんてことは、言えないだろう。もし、その国が人道主義なんて偉そうに主張するならば……」

平家蟹のような顔をして、マイクは海を見た。

しかし、このビデオを見たエリックは、
明らかに子どもたちも勉も現状把握ができていないと知る。

ヒロシマ……それはおとぎ話ではない。
残念なことだが、イベントDのα作戦は遂行されるだろう……と、
エリックは胸の前で手を組んだ。

「そうですね」
夏八木はバスの中でモニター画面を見つめていた。








閑話休題

戦争を喧嘩と同じレベルで語る人がいます。
国際紛争を考えたとき、
この考えはまずいとしかいいようがない。

国内法があり、秩序が守られている国なら、
国際法を遵守してもらいたい。

そんなことを思った本は、
この本です。

しかし、これも大国のエゴで
昔からうまくいっていない……。


原爆ドーム世界危機遺産へ!?





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