磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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141納涼床

2006年08月06日 | Ra.
ラヂオアクティヴィティ[Ra.]
第二部・国境なき恐怖

九、京都議定書

141納涼床



鴨川の納涼床である。
「ここで食事だよ。今夜は涼しくってよかったね」
「蒸し暑いと困るよ」

「京都での食事、期待していたのよ」と李。

隣国の李はいろいろと京都のことを知っている。
「そりゃ、そうよ、私の両親も日本旅行したことあるのよ」
「床の下に川が流れているね。気分がいいねえ」

「涼しいよ」

お店の中年の女性が説明してくれる。
「昔はこういう床ではなかったのですよ。今はもう京阪電車が地上を走っていたころがあるのですが、そのときに床はこうなってしまったのですよ。川幅も、京阪電車がないころは広くて、納涼床も川にずっとあって、橋の下にあったそうです。」

「もう少しくわしく」
「足に水をいれて、納涼床まで歩いていくんです。舟もあったそうやから、それを利用もされていたでしょうね。食事したりしていても、水に触ったりもできるし、橋の下だから、直射日光も遮られているんです。でも、私たち現代の者にとっては橋の下というイメージはあまりよいとはいえないようですね」

「でも、自然を利用していて、案外賢いことじゃないかしら」
「それはそうです。昔は自動車も走ってもいなかったし、そう埃っぽくもなかったと思いますよ」

「京都の文化には独特のものがあります。みんなに食べてもらう、鱧料理、今では贅沢品なのですが、どうぞ食べてください」

「贅沢品か、ハモ料理、僕は食べたことないなあー」と勇気。

料理が運ばれてくる。
「この白身の魚が鱧ですか」
「そうです。あの有名なお祭り、“祇園祭”も別名は“鱧祭”と昔は言われていたのです」

「どっちのタレをつけるの」
「どっちでも好きな方を、こちらは酢味噌で、胡麻ダレです」

「健康にもいいものね」
「昔からのやり方で造られています」
「鱧って骨きりするのでしょう」
「プリプリしていて、美味しい」
「独特の味でしょう」

「鱧は骨が多い魚で、細かく骨きりがしてあるのです」
「カルシュームが豊富ってことね」
「京都は、海から遠く、鮮魚は手に入りにくかったのです」
「それは昔のことでしょう。今では、こうやって食べられるもの」

「昔も食べていましたよ。この鱧という魚は、骨は多いけれど、生命力が強くて、京都まで運ばれてきても生きているのです。それで、鱧がとれる地方の人たちは、そんな面倒なことはできないと食べなかったのです。でも、京都では、ありがたい魚ということで、この技術をつくりだして、先祖がわれわれに伝えてくれたのです」

「そうなの。他の地方で採れた魚なのですね」
「京都の板前さんの技術により、京都の名物になったことですね」
博士は料理の世界も科学に案外似ているような気がした。創意工夫が大切なことだろうと思う。

川の流れをみていると広島の灯籠流しを思いだした。
京都でも、そんなことがあると、勉はみんなに話した。
大文字の日に見ることができるのだ。








閑話休題

川床はあんまり暑いとたまらんそうですね。

ぼくは山にある納涼床が好きでした。

ついでに川遊びもしましたね。

都心ではあまり、楽しむ気分になりません。

山育ちなもので、山が好きですね。

水を町にはることで、

以前にも書いていますが、

ヒートアイランド現象もすくなりますね。


八月六日は、
『おこりじぞう』のみよちゃんの誕生日
でもあります。

絵本 おこりじぞう






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